恩田陸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
学園ミステリー。ある全寮制の学校には色々な事情を持つ生徒が入寮しているが、生徒がよく行方知れずになる。しかし、大事にはならず内々には処理されているという内容。
「ゆりかご」…外部要因から守るために入れられた生徒、「育成所」…技能を伸ばすために入れられた生徒、「墓場」…捨てるために入れられた生徒、という登場人物への属性付けが面白い。
個人的にはヨハンがどういう人物なのか書かれる「水晶の夜、翡翠の朝」が分かりやすくて好みだった。
裏では権謀術数渦巻く学園という感じではあるが、こんなにバタバタ生徒が死んで運営を維持できるのか、などと思った。
シリーズものの最新作だったのを知らずに読んでしまったのは失敗だった気がするが、あまり支障はなかった気もする。前作などを読んでいれば印象は変わったんだろうか。 -
Posted by ブクログ
念願の理瀬シリーズです
本作の理瀬や『黄昏の百合の骨』での理瀬を見ると、『麦の海に沈む果実』の冒頭の部分を本当によく思い出す。あの不思議と若干の不安を纏った少女が、田舎の電車に乗っている描写からはじまる異世界・ゴシックミステリーへの入口。
『薔薇のなかの蛇』
舞台はイギリス!ヨハンの健在ぶりに嬉しくなって、終盤になってもまだまだ謎多き場面設定にゾクゾクする
何回も何回も読んでは戻って読んでは戻ってを繰り返すほど、こんな世界観が大好きです
ひゃーー続編というかまだまだ理瀬シリーズ深いなぁって!!!
ずっとアーサー視点だったのに、最後の含みのあるアーサーの笑みにやられました///(/// ^///) -
Posted by ブクログ
ネタバレ有名な「蜜蜂と遠雷」を昔々に読んで、あんまり刺さらなかったのだけど、これはすごく面白かった!こんなゴシックミステリーも書かれる作家さんとは知らなかった。
蜜蜂〜でも感じられた幻想的な筆致で描かれる、某魔法学校のような仄暗く冷たい世界観は、現実を離れて小説の世界にのめり込みたい時にもぴったり。最近こういう雰囲気の小説を読んでいなかったなあと思う。
中でも麦の海に浮かぶ檻が一番好きだった。タマラはまるで宝石の国のシンシャのよう。愛そうとすると、殺してしまう。みんなといたい、ひとりでいたい。矛盾を抱えるキャラクターはいつだって魅力的だ。
世界観としてはフィクションだけど、登場人物たちの渦巻く疑念、嫉妬、欲といった暗い感情はわたしたちの世界にも通ずるものがある。
美しくも脆い箱庭で生きる彼らをのぞくわたしたちもまた、ちっぽけな世界の住人である。