恩田陸のレビュー一覧

  • 蜜蜂と遠雷(上)

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    最初は設定自体はよくあるものだなって思ったのだけど、美しい描写を思いのままに描くにあたって舞台はすっきりしていた方が良いんだなって気付いた。
    高島明石の第二次予選が一番好き。

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    2025年08月16日
  • 上と外(下)

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    数年後の連とニコのやりとりをもっとみたい気もした。壮大でハラハラドキドキの展開に読むスピードが上がったし、遭難したら役立ちそうなことも書かれていて、そこも実用的で読んでいて楽しかった。

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    2023年09月07日
  • 劫尽童女

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    父・伊勢崎博士の手で容易ならぬ超能力を与えられた少女・遥。彼ら親子は、属していた秘密組織「ZOO」から逃亡していた。そして、七年を経て、組織の追っ手により、再び戦いの中へ身を投じることに!激闘で父を失った遥は、やはり特殊能力を持つ犬・アレキサンダーと孤児院に身を潜めるが―。殺戮、数奇な運命、成長する少女。彼女の行く手に待つのは何か。

    「劫尽」の説明は物語中盤を過ぎた頃に起こる大厄災を象徴する言葉として出てくる。「こうじんか、劫尽火」、悪いことをすると地獄の劫火に焼かれるその火のこと。世界が崩壊する時に、世界を焼き尽くす火のことでもある。
    この単語の意味を知らなかったので、単純に身体能力が高い

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    2023年09月02日
  • ライオンハート

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    文章と構成がとっても綺麗だった。先のストーリーが気になりすぎて、文章を噛み締めては読めなかったのでまた時間を空けて、いつか読みたい。

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    2023年11月23日
  • 蛇行する川のほとり

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    ネタバレ

    完璧な美少女・香澄と芳野に、香澄の家で演劇部の舞台背景を完成させるべく夏合宿しようと誘われる毬子が、数年前に香澄の家で起きた事件を巡って起きるあれこれに巻き込まれる話。毬子・芳野・毬子の友人の真魚子と視点人物を変えて語られる。青春小説かつサスペンスアンドややホラー。
    香澄の母の自殺だった、というのは納得するんだが、結局香澄と毬子の事故は香澄の仕掛けた自殺だったのか、だとしたらその動機はなんなのか、いまいちわからない。登場人物が死んでオチをつける話は、それで感動する場合もあるけど納得の展開でなければ往々にしてチープなオチに思えてしまう。だから前半までは面白くハラハラしながら読めたけど、ちょっと不

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    2023年08月26日
  • 私の家では何も起こらない

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    ネタバレ

    一つ一つお話が短いので非常に読みやすかったです。
    内容はなかなか不気味。亡くなったお祖父さんに、子供の肉食べさせてた(口に詰め込んでいた)のが1番ゾッとしました。
    好きなのは大工さんのお話。幽霊屋敷に住む幽霊と結託してちゃんと仕上げるのがよかった。
    夏にサクッと読めるホラーでおすすめ

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    2023年08月24日
  • 黄昏の百合の骨

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    ネタバレ

    やはりこのシリーズの本は順を追って読んだ方が楽しめますね。
    理瀬がいた学園のこと、理瀬のお父さんのことなど、わかっていた方が確実に楽しめます。

    理瀬は前作よりちょっと大人になったものの、相変わらず聡明で上品で美少女。でも闇を持っていて、たばこを吸うなどのギャップがまた魅力的です。

    今回は理瀬の亡きおばあさんの家の周りに巻き起こるミステリー。
    おばあさんが自宅で亡くなり、美人な姉妹や爽やかな従妹が出入りしていればそりゃあ地元でも何かと話題になるでしょうよ・・・。

    家の謎が、まさか親友・朋子の豹変で判明し、しかもその謎が地下の暗殺施設(?)だったというのも驚きでしたが、その後の実は梨南子さん

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    2023年08月22日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    帯は、
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    あなたなら、
    この旅に誰と出かけますかーー?
    豪華寝台列車「ななつ星」をテーマに
    7人の人気作家が紡ぐ「旅と人生」
    -------------------------
    小説5編と随想2編が収められています。

    表紙の暗闇のなかの流れ星と、
    車窓から漏れる灯りが素敵で。

    以前、文学YouTuberの寝台列車のなかでひたすら読書する動画を見たことがありますが、列車とか旅は非日常感があってドキドキワクワクしますね。

    列車をテーマにしても、オーソドックス(私の中では熟年夫婦やカップル)な物語だけでなく、友情や幽霊が出たり、感染症の流行で乗

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    2023年08月20日
  • 夏の名残りの薔薇

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    ネタバレ

    何が本当で何が嘘なのかがわからなくなります。
    結局はそれぞれの記憶による物語なので、読者の信じたいものを真実とするしかないのかなと。
    ただこの小説は真実が何かはあまり大事ではなく、その過程に至る登場人物の語る言葉が大事だと思います。
    読書の醍醐味でもある、各登場人物の紡ぐセリフを存分に楽しめた。

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    2023年08月12日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    アンソロジー。
    どの作品も いいな、と思えた。ほのぼのだったりしみじみだったり。

    中でも特にいいなと思えたのは、恩田陸の作品だった。とても、素敵だと思う。

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    2023年08月07日
  • puzzle(パズル)

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    短いのですぐ読める。雰囲気を味わう小説で、好き嫌いありそうだけど個人的には結構好き。
    現象の理由がちゃんと書かれているのは恩田陸っぽくないけど、根本の部分に触れてないのはやっぱり恩田陸っぽい。

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    2023年08月04日
  • 七月に流れる花/八月は冷たい城

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    これはまぎれもなくファンタジーなのだけれど、コロナ禍を経た今は、少しリアルにも見える。
    ことごとく最後まで残酷で、でも魅惑的な世界にズブズブと引き込まれました。

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    2023年08月02日
  • 蒲公英草紙 常野物語

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    可憐で健気で靱やかな強さ。綿毛となり、風に吹かれ散り散りになりながらも、そこに根を張り花を咲かせ、また散り散りになっていく。儚さゆえの強かさ。

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    2023年07月22日
  • 黒と茶の幻想(上)

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    ネタバレ

    理瀬シリーズを最初から読み返す中で、本作はまだ読んでなかったことに気が付きました。
    わくわくして読んでいても一向に理瀬が出てこないぞ・・・?と思っていたら、憂理の話なんですね。
    「麦の海~」の中の憂理は、美人だけどあっけらかんとした印象で、あまり謎めいた雰囲気ではなかったのですが、「黒と茶の~」では謎めいた美しい女性という印象でした。
    でもそれは、あの学園と理瀨やヨハンが謎めきすぎていたため、憂理が目立たなかっただけだったのかもしれません。

    屋久島の美しい自然と非日常感が、参加者それぞれの心の中に眠っていた感情をあらわにするようでした。
    読んでいくとどんどんそれぞれの人物の心の中に沈んでいく

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    2023年07月20日
  • 上と外(下)

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    ネタバレ

    最後はいきなりアッサリ終わったけど、そこに至るまではハラハラして楽しめたので、疾走感味わいたいなら良い気がする。中身を求めたら山もオチも意味もないかも?

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    2023年07月10日
  • 私と踊って

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    相変わらず非常にバリエーション豊かな短編集を再読。
    今回特に好きだったのは以下4遍。

    ・少女界曼荼羅
    すごい奇想!「予想委員会」がいるなど、細かいディテールがいい。
    これ早く長編読みたいな。あとがきの雰囲気的に、長編はもうちょいグロテスクになるんだろうか。

    ・死者の季節
    まさかこの短編集の中に実話怪談があるとは。ラスト、しっかりぞっとした。
    淡々とした筆致がまた怖い。

    ・二人でお茶を
    前読んだ時は印象薄かったけど、今回なんだか泣きそうになってしまった。
    「二人」がピアノに夢中になるのがすごく素敵で、ラストはあたたかく、切ない。リパッティ聴いてみよう。

    ・交信
    すごいアイデア!!はやぶさ

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    2023年07月07日
  • 消滅 VANISHING POINT (上)

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    国際空港の入管で別室に連行された11人の男女。
    何故この11人が拘束されたのか。
    大規模な通信障害が発生し、大型台風が接近する中で「この中にテロリストがいる」と言われ、そのテロリストを見つけ出してほしいと言われる。
    テロリストは誰か。
    個性的な11人の推理にページをめくる手が止まらない。

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    2023年07月04日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    電車のお話は馴染みが深くて
    卒論で観光列車について書いた私には
    まず題材がたまらなく感じた

    本のデザインも素敵だなぁと思ったら
    吉田篤弘さんが関わっていて
    あったかい気持ちになった

    特に好きだったのは
    小山薫堂さんの旅する日本語
    とても綺麗だった

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    2023年06月30日
  • 蜜蜂と遠雷(2)

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    う~ん、絵が達者、なんだろうけど、なんか違和感が…

    シルヴァーバーグ先生のエリオット・グールド味が、たしかにある種のユダヤ人の典型なんだろうけど、バーンスタインやアシュケナージとは違う方向だなぁ、と。(原作読んだときはバレンボイムかと思ってたけど)

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    2023年06月29日
  • 図書室の海

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    よく分からないのもあったけど、読んでいて引き込まれる作品ばかりだった。個人的には図書室の海がお気に入り。主人公は、私は主人公になれない人生なんだよねってカッコつけてるけど、自分からしたらめちゃくちゃ羨ましい青春送ってるように見えた。
    中学高校時代を思い出して、心が締め付けられる感じを思い出させてくれる。
    懐かしさだけが、僕たちの存在を証明する手がかりなのだから

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    2023年06月17日