恩田陸のレビュー一覧

  • 不連続の世界

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    食わず嫌いするなと言われそうだが、短編集となると伸ばした手を引っ込めてしまう。あくまで個人的な好みだから気にしないでほしいが、物語に続くテンションが一回ずつ上がっては下がり、上がっては下がりを続けるので疲れてしまう。
    だが連作となると別だ。一話一話は完結しているように見えて実は、という仕掛けがたまらなく好きだ。予期せず手にした本がそれだと途端にやる気が漲ってくる。
    『月の裏側』の多聞再びだが、シリーズではなく前作と繋がりもない。怖さとは違う不穏で、白昼夢のような世界観。起きてもまだ夢の中にいるような雰囲気がたまらなく好きである。

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    2026年05月21日
  • 祝祭と予感

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    この人の書く音楽家、みんな素敵。蜂蜜と遠雷、ぜんぜん覚えてなかったけどなんか蘇った、もう一回読みたいなあと思った。

    オーディブルにて

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    2026年05月20日
  • 光の帝国 常野物語

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    ネタバレ

    不穏な話もあればほっこりする話もありちょっと変わったショートで面白かった。
    オセロゲームや草取りの話は繋がっているのかいないのか……。
    最後の話はハッピーエンドで締めくくりとして良かったなあ。

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    2026年05月19日
  • spring another season

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    ネタバレ

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    Springの短編集、各キャラクターのその後であったり本編の隙間話だったり、楽しめました!
    主人公の春はもちろんだけど、周りのキャラクターも魅力的

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    2026年05月19日
  • spring another season

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    ネタバレ

    フランツと春の話が多めでBL小説としても上質に仕上がってるのでは、と思った次第で。前巻と違い、最初から春の素の姿が割れているのでとても可愛らしく思える。
    春とフランツの人生で唯一と思しき季節と、他魅力的なキャラクターの短編集。甘くて苦い短編集。(短編集?)

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    2026年05月18日
  • spring another season

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    バレエダンサーがテーマの人気長編の続編である。続編は、短編集であった。長編で活躍した登場人物ひとりひとりが取り上げられ、前日譚や後日譚、サイドストーリーなどが展開される。

    …ただ、入手するまでにずいぶん時間がかかってしまって、本を開いても出てくる人物出てくる人物、ほとんど覚えてない笑 覚えてなくてもったいない気もしたが、それでも楽しめるのだからさすが恩田陸…。

    そして読んでいくうちに少しずつ思い出す。あの日の光…。挑戦、葛藤、栄光。

    短編のなかで、主人公の萬春のかなり未来を垣間見る物語もある。おじいさんになったバレエダンサー兼振付家へのインタビューという形式だ。不覚にも月日の流れと人生というものに涙した。長編で青春を見届けた主人公の晩年まで読めるとはなんと贅沢なつくり。

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    2026年05月17日
  • ユージニア

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    ネタバレ

    薄暗いキャンバスに描かれた絵画のような世界観
    恩田ワールドなのかは分からないが(恩田作品5作目なので)、背景のように常に感じる闇感が独特でいい
    大量毒殺事件当時の状況が語り部たちによって部分的に明かされていくが真相は闇の中
    最後の最後でモヤッとして、自分が読み取れてなかったのかと他の人の感想を見てみたら、皆んなそうだったみたいで一安心
    これが恩田作品なのかなぁ

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    2026年05月16日
  • 麦の海に沈む果実

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    あれ⋯?

    終章までは、思ったより暗い世界観だなと思いながらも割と面白くて読みやすかったのに、結末で納得させてもらえなかった。

    降霊会は結局何だったの?犯人ってそれだけのこと?序章でなぜ麻理衣が出てきたの?施設の入口を見つけたのになぜ入らなかったの?

    物事がただ起こっただけで、解決感がない。なんだか煮え切らないなあ。

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    2026年05月14日
  • 光の帝国 常野物語

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    不思議な物語。大切なものをたくさん無くしたのだなあと哀しくなる。自分とは異質なものにも優しくありたい、としみじみ思った。
    題名も著者も忘れていて、吉本ばななの「王国」を読んで、ストーリーを思い出した。

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    2026年05月14日
  • まひるの月を追いかけて

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    読むと奈良に行きたくなり、
    奈良に行くと読みたくなる。

    大好きな恩田陸さん。
    夜のピクニックは代表作の一つだが
    この『まひるの月を追いかけて』は、大人版「夜のピクニック」だ。
    二人の女性が、一人の男性の話をしながら奈良を、明日香を、山辺の道をひたすらに歩く。のどかな風景描写も挟まって…と、ほっこりした作品かのようだが、さすがは恩田陸さん、そんなストレートな展開にはしてくれない。
    そもそも、恩田さんの作品には「不穏さ」がつきまとう。はっきりとは書かないけど、何か良くないことが起こるのではないか、と気持ちをざわつかせる描写がとてもうまい。
    この作品も同様で、どこか不穏なのだ。
    そして、次々と「何か」が起こる。

    何かと京都と比べられがちな奈良。
    京都は泣く子も黙る大観光地だが、恐らくこの作品は、京都が舞台では成立しない。舞台に奈良を選んだことが、既に「不穏」なのだ。

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    2026年05月13日
  • 夜の底は柔らかな幻(下)

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    ネタバレ

    結末、どうなったのか全然わからなかった…。
    葛城と実邦は最後、どうなったんだろう…?神山の子供と屋島先生は生きてるっぽいけど、神山は…?生きてたとしても既に取り込まれてるよね…?
    軍と淳一は死んでそうな気がするが…。
    最後に触れられてなかったけど、黒塚は本当に何だったんだ…。

    勢いもあっておもしろいお話だったけど、最後の数十ページの理解が追いつかない。本当にどういうこと…?

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    2026年05月12日
  • なんとかしなくちゃ。 青雲編

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    ドキドキわくわく。わからないからこその楽しみ、面白み。そんな中に身を置いていることを、再認識できた作品。

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    2026年05月11日
  • EPITAPH東京

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    うまいなー。
    とりとめもない話のようでいて、なんとなく面白い。私も大好きな東京の、いろんな横顔。
    一つの出来事、風景に対して、思うことはもちろん人それぞれで、共感したり、はたまた「えー、自分とは違うな」と思ったり。「物語のような」レールに、なんとなく載せられて、連れていかれる感じ。
    吸血鬼の友人が書いている章が時々出てくるので、また先を読みたくなるのも一興。こういう進み方の小説も、あるんだなぁと、初めて体験しました。
    好き嫌いは分かれるかもしれないけど、私は楽しみました。

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    2026年05月10日
  • 不連続の世界

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    audibleにて。うすぼんやりと不気味なような怖いような、1作目ともつながっているようないないような、な連作短編集。1作目と3作目でそんな雰囲気にも慣れて、それをを味わいたくて読んだのでわりと満足。3作の中ではこれが一番好きかなあ。
    死者の歌声の話がなんでそんなことするん…感が不気味で好み。サンライズはいつか乗りたい。鳥取砂丘を2年前に生まれて初めて訪れた時にちょうど能登半島の地震速報が来て、土産物屋では緊迫した様子のテレビのニュースが流れていたりして、なんだか記憶もわやわやしている。砂丘が舞台の作品のあいまいな感じはそういう個人的な記憶にしっくり馴染んだ。

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    2026年05月08日
  • 不連続の世界

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    「怖い話は、こんなふうに、エレガントに優しい声で語られるべきものなのだ」

    地元の名士が語った山の話が恐ろしい「悪魔を憐れむ歌」この話は、その歌声を聞くと死にたくる歌「山の音」の謎を追う話で、その歌声の主の女性を『珈琲怪談』にも登場する塚崎多聞が追う。

    多聞と友人との会話の中で、『山の音』と言えば、川端康成の小説だよね、という話が出てきて、そうそう私もそう思った。内容ほとんど覚えてないけど、山の音は死を予感する音だったような…

    恩田陸さんの『不連続の世界』、『珈琲怪談』は小説や映画、音楽についての雑談が自然に織り込まれているところも素敵です。登場人物たちの会話を聞いていると、「それ読んだ」「懐かしい」とうなずきたくなりますし、そこからまた新しく読みたい本が増えていくのも楽しいです。

    オムニバス形式のホラーというか、旅先の空気や土地の気配を味わうトラベルミステリーのようでもあり、読んでいるとその土地の風景や温度まで浮かんできます。旅先で読みたい本です。

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    2026年05月07日
  • 七月に流れる花/八月は冷たい城

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    ネタバレ

    好きな雰囲気の本でした。
    八月の方がホラー要素強めですが、ラスト付近のみどりおとこのセリフは、膨大な親心の結晶のような感じで温かさを感じます。
    子どもたちが色々と気の毒です。でもここで区切りをつけて生きていってほしい、という親たちの想いでこの林間学校が始まったのだろうなと思います。
    林間学校が夏だけに行われるのが、ファンタジーとはいえ不思議です。病気の特性で夏に亡くなるとか?

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    2026年05月06日
  • Q&A

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    とあるショッピングモールで起きた大人数の死傷事件。その発生原因には謎が多く、事故なのか犯罪なのかもよく分からない。その事件の被害者及び関係者に対するQ&Aだけで構成された小説。
    読み進めるにつれて群集心理の愚かさやグロテスクさがこれでもかと出てくる展開に、嫌気がさしつつも引き込まれずにはいられない。
    結局この事件の真相は何だったのか?タクシー運転手の彼が言っていたことが真実なのだろうか?分からないまま小説は意外なラストを迎える。

    全体的にスッキリしない。胸につっかえた嫌な感覚が残る。しかし決して駄作ではない。
    好きではないが、つまらなくもない評価が難しい作品だった。

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    2026年05月05日
  • 訪問者

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    これは予想外に傑作だった!本格的ミステリーであり、恩田さんならではのダークファンタジーではない。やりますねぇ〜。来客を告げるベルが鳴った、、、と各章始まるのも面白い。クローズド・サークルみたいだけど、真相は藪の中なのも良き。読後感も悪くなく、かの有名な、そして誰も、、、、よりも面白かったと思うのは私だけか?

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    2026年05月04日
  • 麦の海に沈む果実

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    「黄昏の海の骨」を先に読んでしまいました。高校生だった理瀬がこの頃は中学生で、まだタバコは吸っていません(笑)。婚約者とか父親の話題とかいろいろ繋がりました。全体的にふわっとした物語です。

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    2026年05月01日
  • 祝祭と予感

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    スピンオフ短編集とのことでメインの3人以外にもスポットライトが当てられている。ナサニエルのキャラクターが良かった。時に良きピアニストであり、良きライバルであり、良きパートナーであり、良き師であり。色んな顔を持ちながら周りからそれぞれ慕われ愛されているのが伝わって来る。ミエコとのエピソード、勝とのエピソード、どちらも良かった。
    カナデとビオラのエピソードも印象的。踊り場の演奏も光景が目に浮かび、何とも絵になるなと思った。音色の聴き比べも聴いてみたいな。

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    2026年05月01日