恩田陸のレビュー一覧

  • なんとかしなくちゃ。 青雲編

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    久しぶりに、追われるように一気読みした。
    独特の空気感が居心地よく、ニヤニヤしながら読み、爽快な読後感!続編が楽しみ!

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    2025年10月15日
  • ネバーランド

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    たった七日間、寮に居残る年末休暇のこと。
    4人の少年が過ごす日々はミステリーが起こるわけでもないのに多彩で、山あり谷ありで、非日常がゆっくり進んでいくものだった。

    私個人が棒に振った高校生という時間を、こんな風に過ごしたかった。
    人の塊になった時のポジショニングで悩みながらも、居場所を見つけて。
    居心地のよい空間。
    楽しいと思える時間。
    秘密の共有。
    何より自分に素直になれていたら、今の私は違っただろうか。

    人間は10代の頃に手に入れられなかったモノに一生執着するという。
    私の場合は「青春の時間」かもしれない。

    そんなことを考えさせられた一作でした。

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    2025年10月13日
  • spring

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    2025年本屋大賞ノミネート作。
    ということで手に取ったけれど、もしかしたら恩田陸作品は初読みかも?

    主人公は萬春(よろず・はる)。小さい頃からどこか他の子と違い、何を考えているか分からない。が、8歳でバレエに出会い、15歳でドイツに渡り、プロのバレエダンサー兼振付家になる長編バレエ小説。

    春について、深津、稔さん、七瀬の視点から、それぞれ深く関わり合った時期のエピソードが語られ、最後に春の視点で締め括られるというような構成。

    自分はバレエの『バ』の字も知らないし観たこともないけど、それほど困ることはなかった。むしろ、困るどころか踊っている姿が見えるようで、特に『春の祭典』を踊るシーンは

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    2025年10月13日
  • 黄昏の百合の骨

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    ネタバレ

    理瀬のおばあちゃんの家の話。最終的には地下に死体を溶かす場所みたいなのがあってそれがこの家の秘密なんだとなる。全体的に不思議な感じがした、のはどの理瀬シリーズでもそう。理瀬が少し爽やかな男の子のことをわりといいと思ってるのが面白かった、そういう一般的な人もちゃんと好きになるんだと思ったら。あとは理瀬が普通に異母兄弟的な奴とやったことがあるのには笑った。あとはあの純粋な人が消える話か。可愛げのある子が実はやばいみたいな筋書きやばいなと思った

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    2025年10月13日
  • 珈琲怪談

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    今年の猛暑に少しでも涼しくなればいいと積読していた本を、やっと読みました。
    すっかり寒くなってきた秋に読む怪談もなかなか風情があってよかったです。しかもほとんどが恩田さんが実際に体験したことなんだとか!いやぁ、怖い。

    そして、登場人物の男性4人の空気感が心地よい。(多聞さんシリーズを読むのは初めてです)

    男性数名が集まってランチとかお茶とかするのを見ない、ということを指摘していた小説もあるくらいなので、世の中的には珍しいのかもしれませんが、珈琲怪談をキッカケにこういう男性たちが増えたら素敵だと思いました。
    珈琲好きは喫茶店等の雰囲気がよく伝わって、聖地巡りしたくなるはず!

    私はサクッと数

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    2025年10月12日
  • チョコレートコスモス

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    最後の加速が素晴らしい!
    分厚い本で途中まではまだまだあるなぁって思う時もあったけど、終盤からあとこれだけ?って思うし、終わったら続きないの!?って思わせてくれる本でした

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    2025年10月12日
  • 蜜蜂と遠雷(上)

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     音楽を文章にするのは難しいとは思うけれど、こんな風に描けるんだと納得した。とても長い文章だけど、音楽が流れるように早いテンポで読み切れた。才能とは努力の及ばない生得的な残酷な物だと思う。芸術の域で少し頑張ってみた人はみんな思うのではないだろうか。自分がどの程度か早い時期に気づいてしまう。そして天才はそんなことは考えない。そこに努力が加わり素晴らしい一流になれる。でもそんな残酷な部分も爽やかに切り取られている。コンクールに焦点を当てて書いたのが作品を清々しい物にしてくれたんだろうと思う。

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    2025年10月12日
  • 酒亭DARKNESS

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    ワイワイガヤガヤの飲み屋街に、背筋がちょっとぞくっとなる瞬間がある短編集。
    恩田陸さん、ナイストゥミーチュー!
    初めまして!!
    『夜のピクニック』も『spring』も読んだことない。
    読んでみたい。

    文の感じと、お話の世界観の雰囲気が結構好みで、話も一つ一つの落ちが面白かった!どうなるの?どういう結果になるの?が全く読めなくて、そこにくるか〜となってぞくっ。鳥肌。

    読みやすいものばかりかと思いきや、短編によっては日本史に疎い私にはよく分からないところもあり、また改めて勉強として、読み直したいなぁ。

    まだ少し明るい早めの夕方から、友達と飲み屋街に行って、お店(酒亭)を何軒もハシゴしたくなる

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    2025年10月11日
  • Q&A

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    大型商業施設 M で発生した原因不明のパニックによって、多数の死者が出る。施設の中で一体何が起きたのか、これは事故なのか事件なのか。その全貌を Q&A 形式の複数の対話によって徐々に浮かび上がらせる…というのが本線の話なのだが、その Q&A、支線の一つ一つにあっと驚くような仕掛け(不倫、幼児性犯罪、利殖詐欺、陰謀論から殺人事件まで)があり、これだけで一本の短編小説にしてもよかったのではないかと思うような秀逸な話ばかり。恩田陸の本領が遺憾なく発揮された傑作。

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    2025年10月11日
  • 珈琲怪談

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    ―ホラー小説(緩め)―

    「ようこそ、珈琲怪談へ」

    男性4人が、喫茶店に集まりコーヒー(たまにビール等)を飲みながら怪談話をする話。
    尾上(作曲家)、水島(外科医)、黒田(検事)と、この小説のキーマン、多聞(音楽プロデューサー)。
    「これ、怪談っていいのか分からないけど…」と話し始める内容もゾワッとするモノから、え?何それ?って思う事まで様々。
    恩田陸さんの、馴染みない(一般的には難しいと思う)言葉を使いながらも、情景描写が抜群に上手いところは凄く好き。字を読みながら光景が頭に浮かぶ。
    それも含めて面白かった。

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    2025年10月10日
  • 祝祭と予感

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    『蜜蜂と遠雷』のスピンオフ作品。
    登場人物の別の面が描かれて面白い。
    エッセイの中で登場人物に何の曲を弾かせるか、を決めるのに悩んだという話があり、作家さんの作品にかける想いを感じた。

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    2025年10月09日
  • ロミオとロミオは永遠に〔下〕

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    上巻は古本屋で買ったが下巻が本屋では見つからず仕方なく電子で購入。面白かったからもっと書店に置いてくれてもいいのに。
    下巻はやや失速したけど恩田作品の一番の重要点である結末はまぁちゃんと終わったし私の総合点は高かった。読者にはわかる20世紀ネタが散りばめられてるのも面白かった

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    2025年10月08日
  • 月の裏側

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    ネタバレ

    仲間のそんな姿見てもその不安や迷いから盗まれに行っちゃうの?と思いました。心を強く持って欲しいし、自分ならもう少しだけ人間としてこのままどうやるか月末を見たいけどな〜とか思いながら読んでいた時にかなり引き込まれて入り事に気づきました笑

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    2025年10月07日
  • 木洩れ日に泳ぐ魚

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    一部屋の男女の夜から明け方までの話。
    明日から二人は別々の道を歩く。
    一枚の写真から一年前のあの日のことを語り合う。

    少しづつ2人の関係性が分かり始め、少しづつ一年前の出来事の全貌が鮮明になる感じ面白かった。けど、結局は全部女の子の妄想で真実は分からなかった。

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    2025年10月05日
  • 珈琲怪談

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    喫茶店と怪談に惹かれて、このシリーズは初めて読んだ。
    喫茶店の雰囲気が小説から伝わってきて、そこにゾクっとするような怪談話。
    主人公の何気ない?話が事件解決のヒントになったり、楽しく読めた。
    短編なので読みやすく、あっという話に読み終わってしまった。

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    2025年10月04日
  • 珈琲怪談

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    ゾクッとする···。喫茶店という外界から切り取られた空間で語られるのもまたいい。六曜社の地下は雰囲気あるなー。

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    2025年10月04日
  • 三月は深き紅の淵を

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    『三月は深き紅の淵を』という幻の本にまつわる一冊。

    一章ではこの本のありかを探していて
    二章ではこの本の作者を探していて
    三章では二人の少女の死の真相を追い、
    (このあたりで、んぬぁ!?ってなる)
    四章ではこの本の構想を練っている。

    なにを言っているかわからなくなってきたけれど、
    これは何度も咀嚼したい作品だった!

    印象としてはセピア色でノスタルジック。
    最後にガツンと目が覚める物語が差し込まれていて
    これが次の『麦の海に沈む果実』に続くというんだから読むしかない。じっくり頭を使って心に落とし込む。これだから恩田さん作品はクセになるんだなぁ。

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    2025年10月03日
  • 木曜組曲 〈新装版〉

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    亡くなった作家、重松時子を偲んで彼女に縁のある女性5人が一年に一度、木曜日を挟んだ3日間、彼女の家に集うーという設定だけでおもしろそうと思ったし、実際おもしろかったです。
    ひとつの家に何日間か集まるというのは恩田陸さんの作品のなかでも「蛇行する川のほとり」「ネバーランド」も似ていて、私はこういう設定が好きなんだなと気づきました。
    おいしい食事とお酒を囲みながら女性だけで話すのは楽しいだろうな(この物語の場合は楽しいだけではないけど)。
    再読だったけど、どんな展開をみせていたか覚えていなかったので楽しんで読むことができました。

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    2025年10月02日
  • puzzle(パズル)

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    廃墟の島で発見された餓死、墜落死、感電死した3人の死体。無人の島で死亡時刻も限りなく近い奇妙な遺体たち。偶然による事故か殺人か…

    冒頭で提示される一見無関係の様に見える謎の記事。一体何を意味しているのか、導入から引き込まれてしまう。
    そして、まさにパズルのピースが嵌っていくかの様な中盤の展開。

    こんな面白い話をさらっと中編で書いてしまうなんて!もっと読みたかった!と少し物足りなく感じてしまった。

    主人公は恩田作品に度々登場する関根家の長男の春。検事である彼の活躍をもっと見たかったと思ってしまう。
    しかし、この少し物足りない様な余韻も恩田作品らしくて好み。

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    2025年10月02日
  • 酒亭DARKNESS

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    本当にお久しぶりの恩田陸さん。

    オイラを読書の世界に招き入れていただいた恩人(勝手にそう思っているだけね笑)です。

    相変わらずの読みやすくて、オイラの読書のリズムと合う文章でした。

    ただテーマがオイラの苦手分野だったので、星を一つだけ減らしていただきました…苦笑。

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    2025年10月01日