恩田陸のレビュー一覧
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夜のピクニック
たまには男性作家の小説でも読もうと、本屋でたまたま手にして購入し読み始め、やけに繊細な流れだなと思ったら、女性作家だったのかぁ、と納得。
80キロを歩き通す高校の歩行祭イベント。
若者ならではの悩みや葛藤に加えて、そんなことあるんかぃという人間関係の複雑さが、長閑で豊かな自然に包まれた中を歩き続けることで、少しずつ解れていく様を、一緒に歩いている錯覚に陥りながら、読んだ。
人は、肉体的な痛さや辛さで一杯になると、無口になり、バランスを保とうとして考え事に浸り心が豊かになる気がした。
長い歩行会の終盤、二人はどちらからともなく並んで歩きだすシーン、「良いね」100個あげたい -
Posted by ブクログ
『Spring』で魅了された萬春にまた会いたいと思っていたので嬉しい。フランツとの恋愛エピソード多め。もしHALが女性だったら…フランツの家から手切れ金を渡された春が一人で息子KENを産んで…って二人とも妄想逞しすぎでしょ!学生時代、ヴァネッサやフランツ、ハッサンなど能力のある友人たちに「できるよね」と、押しかけ振り付け師のようなことをしていた春は、人気振付家となり、HALの作品だけを集めたスペシャルガラ2日間なんて絶対見に行きたいような魅力的な仕事をしている。
フランツの引退公演は、HALの振り付けでデュオを踊る「石の花」。少し切なかった。
唯一の師、ジャン・ジャメから数えて5代目の芸術監督 -
Posted by ブクログ
内容を聞かれたら「おっさん4人で喫茶店梯子しながら怪談話するお話だよ」という、相手の頭に「それはおもしろいのか?」という疑問でいっぱいにさせてしまいそうなあらすじなのに面白い。「夜のピクニック おっさんバージョン」的な。
(主人公たちが訪れているのは、実在のお店がモデルになっているそう。今回出てきたどの土地に関しても土地勘がなく、「あぁ、あの店ね」みたいな楽しみ方ができないのが悔しい…笑)
特に大きなオチがあるわけではないけれど、
ちょっと不思議、ちょっと怖い、が詰まった作品でした。
「すぐそこに怪異があっても、それは日常の顔をしていて。ただ気づかないだけ。」(本文より)
大げさなものでは -
Posted by ブクログ
九州の水郷地方都市で、三人の老女が相次いで行方不明になり、行方不明中の記憶を失くして数日後にひょっこり帰って来た事件の謎を解明するために、元大学教授の協一郎と、協一郎に呼ばれた教え子だった多聞、協一郎の娘の藍子、ジャーナリストの高安が奔走する。
すごく久しぶりに恩田陸を読んだのだけど、ああそうだ、じわじわーっと気色悪いのが近づいてくるこの感じ・・・緊迫感とか、逃げ場のない不安感、寄る辺のない心もとなさが「これぞ恩田陸」なんだったなーと思いながら読んだ。
「父には分からなかったのだろう。いつも独りぼっちでいるのが当然と思っていた私の中に、『誰か』に助けを求めるという選択肢がなかったということ -
Posted by ブクログ
《そう、自分もその過程に加わったに過ぎないのだ。物語が形成されていく過程に。》p.207。
《誰かに見られている。》p.360。
《この書き出しは、どうだろう?》p.431。
>第一章、ミッションは超巨大な屋敷から一冊の謎の本『三月は深き紅の淵を』を探せ!!
>第二章、出雲に向かう二人の女編集者はそれぞれ『三月』を読んでおり、その著者は誰であるかディスカッションする。
>第三章、一緒に崖から落ちて死んだ二人の美少女の関係は人によって印象が異なっていた。二人の死は事故か自殺が殺人か。
>第四章、この本を書こうとしている女性作家の話と、謎の学園に放り込まれた理瀬の話。
>枠の外側と内側の境界がし