恩田陸のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ世界観に引き込まれる!湿原の中に閉じ込められている閉塞感がじわじわ染み込んでくる。
理瀬のモノローグがフラッシュバックのように曖昧で断片的になることが多いため、記憶喪失という展開も自然に受け入れられた。ハロウィンパーティーの怒涛のシーンは、記憶喪失の前提があるため「そういうこともあるかー」と受け入れられたが、さすがに校長先生が力技すぎる。娘に一体何を飲ませたん?理瀬とヨハンへの印象がガラッと変わって閉幕。
治外法権の学園王国、ありえないとはわかりつつ、こういうファンタジーって良いよね、という読後感。ほかの理瀬シリーズも読みたい。 -
Posted by ブクログ
引っ越しを決めた二人が最後の夜を過ごす物語。
登場人物はたった二人、しかも二人は双子なのに別々に生きて来たと言うだけでも小説になりそうだがお互い相思相愛。世間的に許されない感情は悲しいものがありますよね。アキは「私の愛は実際には存在しないことになっている愛なのだ」アキの恋愛は哀しい。ヒロだってアキから離れる為実沙子に走り将来彼女を不幸にするであろうと感じていた。決定的な瞬間はアキが雨の晩高城さんにプロポーズされた日。この時アキは愛する者を二人失ったのだ。二人の生活は地獄になった。
『アキはヒロの目が泳ぐ時木漏れ日が揺れるのを見る。ちらちらと揺らめく光の中を、私達が言葉にせずに押し殺して来た感情 -
Posted by ブクログ
【短評】
少々の個人的な語りが許されるのであればーー私はこの本を「二度」挫折している。
肉体的或いは心理的な事情に拠るものなのか、社会情勢に拠るものなのか、はたまた星の巡りに拠るものなのか。理由は定かではない。
本作は、人生において数少ない途絶を経験した「いわくつき」の一冊である。
謎の天才作家・飯合梓(めしあいあずさ)が遺した「いわくつき」の奇書『夜果つるところ』を巡る物語。小説家・蕗谷梢(ふきやこずえ)は本作に関する取材調査を行うため、夫・雅春(まさはる)と共にクルーズ船に乗り込み、海千山千の「関係者」達との対話を試みる。彼らは何を語るのか。飯合梓とは何者か。『夜果つるところ』とは一体何