恩田陸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読んでいる間じゅう、ずっと不穏な雰囲気を感じていた。その原因が分からない怖さや不気味さがとても読書欲を掻き立ててくる面白い内容だった。
大規模スーパーマーケットでのパニック災害がテーマ。
ただ、その原因や犯人を見つけて事件を解決するような展開ではない。ここは賛否が分かれるところだと思う。
私は受け入れられたけど、やはりもう少しすっきりした結末があった方が嬉しかったかな。
関係者それぞれにインタビューをする形式で話は進むんだけど、その関係者達から予想もしなかった告白がされる。どう考えてもこの事件とは関係ない内容なのだけど、それが結局やっぱり関係ないまま終わる。
それを偽伏線と捉えるとつまら -
Posted by ブクログ
たぶん『蜜蜂』以来の恩田作品。前回は音楽家、今回は役者。恩田さんは「天才」たちを描くのが本当に上手。それぞれキャラクターの魅せ方も巧いし、言うことないわ!笑。こういう作品を読むたび、作家もまた「天才」なんだなと尊敬するよホント。星四つ半。
追記。
(個人的に思うこと)これから一番面白くなってくる分岐点があるとするなら、ここだと思う。p385。まさに前フリだ。あと、p494〜495にかけて。『蜜蜂』のときも感じたが、ゾーンの表現が本当に巧いなぁホント。これは一体なんの涙なの?別に嬉しいわけでもなく、ましてや悲しいわけでもないのに…。こんなよくわからない感情は初めてだ。嗚呼。 -
Posted by ブクログ
「必然性?」
そう書き残して自死した脚本家の前妻をいつまでも消化しきれない夫と再婚した小説家の妻が、いわくつきで未完成の映画の原作の謎について、いわくに関わった人たちと2週間の船旅に出る。
「鈍色幻視行」
そのまま読めば“色のはっきりしないまぼろしを視つつ行く”
そんな空気感を漂わせながら船上で問題の小説とその作者の真相、映画化が頓挫したわけを話し合う。
それぞれの過去を映し出した感じ方が、互いに少しづつ表に流れ出す。
いつのまにか登場人物たちの流れ出た物語に引きずられてのめり込むように読んでしまった。
「真実はパレードで降ってくる金色の紙吹雪 落ちてしまえばただの安っぽい紙切れ」
表 -