恩田陸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
連作短編。雑誌に長期に書き継がれた作品(2014-2025)。
全くバラバラの仕事を持った中年のおじさん4人が、全国の喫茶店を巡って怪談話しをする。
京都、横浜、神保町、神戸、大阪、京都と全て会社や仕事で馴染みの場所なので、何となく街や喫茶店の空気感が分かる。歴史ある喫茶店が中心。
あとがきを見ると、作者の実話が元になっているとのことで、怪談が物凄く怖い訳では無い。そんなこともあるよな、と思ってしまう。
主人公と思われる多聞のシリーズもあるようだが、多聞の突拍子もない発言で、2件の事件が解決してしまった。推理小説的な内容も兼ねているようだ。 -
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高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」での1日を舞台にした青春小説
このイベントが実在するのをSNSで知って、そこからこの小説を知ってずっと読んでみたかった1冊
解説にもあるように、
高校生達がひたすら歩くだけだけど、ノスタルジックで、リリカル、懐かしくて、切なくて、嬉しくて、読む者の胸を幸福感で一杯にする小説
『みんなで、夜歩く。ただそれだけのことがどうしてこんなに特別なんだろう』
本質のテーマがありつつ、学生時代の友人とのエモさ、あたたかさが詰まった1冊
きっと、ずっと手元に置いておく1冊
絶対に辛いし大変すぎるけど、自分の大切な友達達と歩く歩行祭やってみたかったな -
Posted by ブクログ
舞台は歴史の教科書でお馴染みの二・二六事件。歴史の分岐点であり謎の多い事件だ。
他の二・二六事件の本を読んで分かったのだけれど、かなり史実の細かいところまで物語に組み込まれており、それがリアリティーと緊迫感をより一層際立たせているように感じた。
二・二六事件の実在の登場人物、安藤大尉や栗原中尉、石原莞爾が未来人の再生プロジェクトのもと歴史を確定させていく過程が描かれている。
興味深いのは彼らが過去を忠実になぞることを強いられながらも各々の思いが交錯し、どんな行動をとるか想像が難しいところだ。
特に安藤と栗原が昭和維新を成功させるのか?統制派に近い立場の石原の役割は何なのか?が気になるところだ -
Posted by ブクログ
ネタバレ今年は『珈琲怪談』という恩田陸さんのホラー作品を読んだが、本作も恩田陸さんによるホラー作品だそうである。今回、全13編の舞台は居酒屋。あとがきによると、いずれも実際の店がモデルだそうだが、さすがに店名は明記されていない。
「跡継ぎの条件」。小さな繁盛店で、カウンターの1席だけ空いている理由とは? 次の跡継ぎは見つかるか。「夜のお告げ」。横浜某所にあるその建物は見たことがあるが、立ち入る度胸はない。恩田流のひねりと料理法が光る。
「昭和94年の横丁」。今年は昭和100年に当たるそう。ホラーというより幻想譚か。「風を除ける」。舞台が沖縄料理店かどうかより、現実に発生した悲劇をネタにすると