恩田陸のレビュー一覧

  • チョコレートコスモス

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    ネタバレ

    この本を読み終えて、まず感じたのは強い没入感だった。舞台や芝居に特別な関心があるわけではない私でも、物語に引き込まれ、芝居の世界を少し覗き見たような感覚を味わえたのが印象的だった。

    一方で、オーディションでの演技シーンはやや難しく感じた。作中で演じられている芝居そのもののストーリーを知らないため、断片的な描写だけでは完全に理解しきれず、少し置いていかれるような感覚もあった。しかし、響子の感情に焦点を当てて読むことで、物語の流れや緊張感は十分に伝わってきた。

    この作品で特に印象に残ったのは、飛鳥という存在の描かれ方である。周囲の人物たちの視点から見た飛鳥は、天才的で異質、どこか恐ろしさすら感

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    2026年03月29日
  • 珈琲怪談

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    4人の中年男性たちがハシゴ珈琲をしながら怪談を語り合うという話。
    4人の関係性や怪談に怖がるおじさんたちがとても微笑ましい。
    作中の怪談はほぼ実話という事で、オチがなかったり脈絡がなかったりするのが、とても良い。
    各章ごとの余韻が味わい深く、良い読書体験だった。

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    2026年03月28日
  • 不連続の世界

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    恩田陸作品では珍しい
    キャラクターの共通するシリーズ
    「塚崎多聞シリーズ」の2作目。

    形式は短編集。

    1作目の雰囲気から、
    少し幻想的な、霧に包まれていくような謎体験が得られるかと思って読んだけれど、
    想像よりもずっと明確な解答の用意された短編集だった。

    同名のキャラクターが登場するシリーズもののような扱いだけれど、
    世界観はパラレルで直接つながっているわけではないです。

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    2026年03月27日
  • 蛇行する川のほとり

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    恩田さんの描く女性、少女は、今の時代に存在しうるのだろうか。不穏でありながら、誰にも媚びることなく凛として潔い。私は好きだなぁ、ノスタルジーを感じる。残酷な運命を彼女たちに負わせた、、、恩田さんはそう述べている。確かに衝撃体なエピソードが待っていた。男性、ガラス細工のような少年も登場するんだけど、あくまで観察者というか、脇役のようだ。

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    2026年03月27日
  • ねじの回転 FEBRUARY MOMENT(上)

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    コレは面白い!ニ・ニ六事件をモチーフにしたストーリー、ということでもっと硬くて理解しづらいかと思ってたが、読む手が止まらなくなるエンタメ感。流石、恩田さん。これは下巻が楽しみです。この勢いなら、恩田ワールドの上位に入るのでは〜!

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    2026年03月24日
  • チョコレートコスモス

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    演劇の天才を描く物語
    「蜜蜂と遠雷」がピアノの天才なら、これは演技の天才

    芸能一家に生まれ、容姿と演劇の才能に恵まれた東響子

    幼い頃から空手に打ち込んでいたという異色の経歴を持つ佐々木飛鳥
    舞台にたった経験がないにもかかわらず、彼女が何かを演じる技術は初めから卓越している
    旗揚げもしていない無名の男子学生集団に演技力を見出され入団し、その才能は演劇業界に広まっていく

    そんなに圧倒的な演技というものを観たことがないので、天才っぷりをリアルには想像できない
    「蜜蜂と遠雷」と同様に、演劇に関する素養のある人ならもっとリアルを感じて読めるのでしょうね

    登場人物がちょいちょい現実の人を彷彿させる

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    2026年03月24日
  • 麦の海に沈む果実

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    ネタバレ

    すごく良かったです。『冷たい校舎の時はとまる』が好きな方におすすめと聞いて購入しましたが、こちらの方が好きかも。終盤でも謎は解けないまま、少ない残りページでどのような真相が提示されるのかと思いきや。まさかの真実に唖然。校長の妄想のように理瀬は演じていたのか否か。黎二の存在が、冷静な理瀬の心に少しの影響を与えただろうことを救いに思いました。恩田さんの作品は初読みでしたが、あらすじに心惹かれたのか積本の中に他の作品が数冊あることを発見。楽しみに読んでいきたいです。

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    2026年03月23日
  • 劫尽童女

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    コレは傑作だ!と読み進めて、ラストが??だった、、、ので星4.。途中までは、すごく良かったんですよ。早く読みたい!どこへたどり着くんだぁ!とワクワク。そこは、恩田さんなのですねぇ。オチが読者に委ねられてるというか、なんだけど、やはりコレは傑作です。残念なのは装丁かも。ファンタジーな童女の物語かと思いましたから〜。

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    2026年03月22日
  • 蜜蜂と遠雷(上)

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    天才とか才能があるって言われる人、いるよね。優秀なんていう言葉じゃ片付けられない、ぶっ飛んだものを持ってる人。その人にとっての表現方法がピアノだったんだろうし、そういうものに出会えていることが幸せだよね。離れてしまったとしても結局吸い寄せられるし、そこで生きていくしかないんだよな。飛び込んでしまった井戸からは出られない。

    お前誰だよって感じだよね。
    これから下も読みます。

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    2026年03月22日
  • 図書室の海

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    恩田さんの短編は短編にあらず。濃い世界観満載。イサオ・オサリヴァンを探して、は凄く良い!長編SFの予告編として書いたと、あとがきにあるが、書かれてないのでは〜?是非読みたい!
    水野理瀬の世界観も好きだなぁ。それにしても、短編であっても、ラストに向けてわからないのは、やはり恩田さん。

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    2026年03月21日
  • ドミノ

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    27人と1匹という膨大な数のキャラクターが出てくるけど、上手く個性が書き分けられているから、すんなり読める。

    『ドミノ』は、伊坂幸太郎の『アイネクライネナハトムジーク』や、アニメ『バッカーノ!』のような作品と同じ『群像劇』と言えると思う。

    このような群像劇と呼ばれるものがとても好きだ。

    「そこらを歩く人たち一人一人に人生がある」と感じられるからだ。

    毎日たくさんの人とすれ違うが、どこかで自分の人生とドミノでつながっているかもしれないなと思うと、少し楽しい。

    恩田陸さんの小説にハズレなし。

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    2026年03月20日
  • ドミノ

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    ドミノみたいに伏線が並べられる過程も、ひとつのきっかけが連鎖して交錯する様子も読んでて気持ちよかった。コミカルで楽しい文章だった。

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    2026年03月17日
  • 球形の季節

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    まさに、恩田ワールドらしさがある。ノスタルジックな学園モノ、と序盤感じるが、谷津、という地方都市の場所としての魔力、伝説発祥みたいな。異世界は果たしてどちらなのか。恩田ワールドにハマるキッカケとなった、蒲公英草紙の世界観にも通じるものがある。

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    2026年03月15日
  • ユージニア

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    殺人事件の話だけど、ミステリやサスペンスではない…なんかフワフワしてて、目眩く世界というか、白昼夢のような。
    真実は分からない。結局分からなかった、私には。

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    2026年03月15日
  • チョコレートコスモス

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    ネタバレ

    後半のオーディションがとても面白かった。次の人はこのお題をどう表現するのか、とワクワクした。
    お題が実在のネタだとより楽しめるし、楽しみができると思った。
    サキは読んだことがないし、「欲望という電車」も観たことがないのでぜひ観てみたい。

    響子の嫉妬や闘争心がとてもよかった。
    飛鳥については、続編ありきの描写のようなので、続巻を期待したい。

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    2026年03月15日
  • 夜のピクニック

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    読み終わった、いや歩き切った感覚が強い。
    たった一日にこれだけの感情が詰め込まれている、歩行祭は経験したことないはずだけど知っている気がする。

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    2026年06月17日
  • 球形の季節

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    谷津の現実の底には人々が吸い寄せられる荒野が横たわっている、現実と浮世と心の境界がぼんやりして好きだった。守り人シリーズみたいな世界の描き方!通り過ぎる国道沿いの田舎の街がくっきりどっしり頭に建てられていくような、すごく現実味のある力強く綺麗な文体で、あるようなないような世界が描かれていく! みのりに憧れる。地に足がついていて、遠い世界へ跳ぶことを望まない。持っている幸せをたっぷり受け止めていてすごい。 石怖すぎると思いながら読んだ。ジャンルで言うとホラーなんだそうなんだ。恩田陸好きだなー。もっと読みたい

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    2026年03月13日
  • ユージニア

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    黒幕は誰なのか?実際は何が起こったのか?これを断定することは出来ない。多分わざと、材料が足りない状態にしている。


    緋紗子という盲人の少女。彼女の存在感も手伝って、『群盲、象を評す』という言葉が思い出される。盲人が象の身体の一部を触った感触から象を語ろうとするが、いずれも見当違いな感想になるという皮肉の言葉だ。


    本作では頻りに、真実を語ることの難しさについて述べられている。それは、我々は等しく「象」という全体像を見ることは出来ないからだ。同じこと体験したとしても、そこから得られるのはそれぞれの視点から見た断片でしかない。その事を忘れて真実を知った気になって、象を語らそうとする愚かさが表現

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    2026年03月11日
  • 酒亭DARKNESS

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    お酒を飲み美味しいものを食べる描写が、食いしん坊の私にはたまらずどんどん読み進めてしまった。怖いというよりも不思議な話が多く、『タマゴマジック』のような雰囲気。特にカウンターの一席に客を座らせない店主の話が印象に残った。

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    2026年03月10日
  • 七月に流れる花

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    何かあるだろうと思うけどなかなか辿り着けない。ページをめくる。徐々に解明される真相。穏やかな謎。どこか切ない雰囲気。

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    2026年03月09日