恩田陸のレビュー一覧

  • 七月に流れる花

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    ネタバレ

    美術の授業にて、「夏の人を描きましょう」と先生に言われ、先週転校してきたミチルはなんのことやら?とにかく夏らしく、麦わら帽子をかぶった子供を描いたが、他のみんなは揃って全身緑色の人間を描いていた。隣の席に聞くと、「みどりおー」といいかけるも、夏の人としてみんな知っているという。
    帰宅後、習慣で全身鏡を覗くと小屋の影から、緑の影が見えた。「みどりおとこ」

    そして、なぜか夏の城への招待状を受け取り、計6人が林間学校に参加。食事当番、お参り、水路から流れてくる花の色と数の報告という、謎の業務。

    以上が導入。

    p168という短さながらも少しSFチックなはっきりした真相もあって、読後の満足度が高い。

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    2026年08月01日
  • 珈琲怪談

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    "恩田陸"と"怪談"で購入
    但し、これまで読んだ恩田作品とはちょと違って…恩田風味は確かにあるんだけど物語性がそれほどなくて、なんて言っていいか言語化できない。
    いい年した男4人が喫茶店を巡って怪談のような怪談ではないような、日常にある怖い?話やそんなことある?といった話を披露し合う
    喫茶店の好みは作者と同じかも知れない

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    2026年08月01日
  • 麦の海に沈む果実

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    最後になってホラーかな?と思った。
    あるSNSで一生この学園生活に浸っていたいと書いていたが、
    私は一歩たりともこの場に足を踏み入れたくない。
    人ってそれぞれだなぁ。

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    2026年07月31日
  • 鈍色幻視行 下

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    すごく面白かった。恩田陸さんの本は独特な世界観で物語の中の空気感も好きです。上下巻と分かれてる少し長めのお話でしたが、スッと物語の中に入っていけたのであっという間に読めました。
    下巻のみんなそれぞれのインタビュー形式の場面では読者の前にそれぞれの人物がいて語ってくれているみたいでした。

    自分の中で気になった文章書きます。

    P11
    【肉体関係を持とうが持つまいが、他人は他人である。むしろ、他人でない人間と肉体関係を持つのはまずい。肉体関係は、あくまでも「他人」と持つべきもの。なのに、なぜ関係を持ったとたんに「他人ではない」ということになるのか】

    P156
    【世の中には、全く言葉の噛み合わない、何を言っても根本的に話の通じない、どうしようもなく「違う」タイプの人間がいる。家族だからって、必ず理解しあえるとか、共通点があるとは限らない。】

    P205
    【真実があるのは、虚構の中だけだ。もっと正確に言えば、虚構のなかには、真実に触れられる瞬間がある】

    P228
    【結局、人は自分が読みたいようにしか読まない。逆にいうと、自分の知識と経験の範囲内でしか読めない。だから、皆が同じテキストを読んでいても、必ずしも同じものを読んでいるわけじゃない。】

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    2026年07月31日
  • ドミノ

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    東京駅のいろんな場所を想像しながら読めて楽しかった
    お気に入りは生命保険会社グループと修羅場3人グループ

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    2026年07月28日
  • ドミノ

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    東京駅を舞台に、たくさんの人たちの出来事が少しずつ繋がっていく展開が面白かった。

    一人ひとりは何気なく行動しているだけなのに、その小さな選択や偶然が誰かの人生に影響を与えていく。普段は気づかないけれど、私たちの毎日も、実は見えないところでたくさんの人との繋がりによって成り立っているのかもしれないと思った。

    自分自身も、これまでの人生でひとつでも違う選択をしていたら出会う人も環境も全く違っていたのかもしれない。そう考えると、不思議で面白い気持ちになった。

    人との縁やタイミングについてより深く考えさせられる作品だった。

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    2026年07月27日
  • 教科書には、載せられない!? 君に綴る5つのパロディ

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    【あの名作たちの不穏で気になるその後】

    豪華メンバーによるパロディのアンソロジー!
    今回の一番のお目当てはあをにまるさん。
    『今昔奈良物語集』が最高にファンキーで面白かったので、期待値爆上がりで読みました。

    『髭』 あをにまる
    芥川の『鼻』のコンプレックスを現代風にアレンジしたハートフルコメディ。
    やっとの思いで髭のコンプレックスを克服したのに、周りの反応が意外にも……「おい、それかよ!」と唸らされた。
    そこで気づかされる、自分にとって髭が何だったのか。「俺の髭は観葉植物じゃない」と叫びながらも、どこか吹っ切れた感じの主人公にクスッと笑えます。原典をしっかりと踏襲しつつもユーモア溢れる作品。しかし、舞台が奈良でないせいか「あをにまる節」のキレが今ひとつで、ファンとしては少し物足りなさも。

    『偽史・山月記殺人事件』 斜線堂有紀
    『山月記』のifの世界を描いた続編。
    柳広司さんの『虎と月』とは正反対のアプローチ。今作は「おい、いい加減に夢から覚めて現実を見ろ」と、夢追い人のお尻を強めにはたくような冷徹でブラックなミステリ。
    自分の器(才能)を知るというるというのは、人間にとって一番苦しいこと……。
    袁傪も李徴も、なんだかもう、うかばれなくて切ない。

    ほかの3作品も、原典の出汁と著者の特徴をしっかりと活かした味付けになっていて楽しめました!

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    2026年07月27日
  • クレオパトラの夢 新装版

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    シリーズものだけど、前作ががっつりホラーSFだったので、その系統かと思ったらガラッと雰囲気をかえてきた。
    神原恵弥は健在。双子の妹も含めて、登場人物全員のキャラが強すぎる。

    今作は、「クレオパトラ」とはなにか、を追っていくミステリー。メグミも妹を連れ戻しにきた、だけだと思いきや、メグミ本人の思惑もあり、いろんな人間のいろんな組織の存在が見え隠れする。
    誰が味方で誰が敵か、人間の騙しあい。
    誰が一番上手だったか?と考えると、MAZEではメグミが黒だったけど、今回はメグミではなさそう。

    このまま次も読む!

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    2026年07月26日
  • 教科書には、載せられない!? 君に綴る5つのパロディ

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    きっと誰もが一度は教科書で読んだことがあったり、名前を聞いたことがあったりするであろう超有名どころの教科書掲載作品たち。
    この作品たちを土台として、それが作家の手にかかればあっという間に上質な別の物語の様相をあらわすようになる。
    換骨奪胎とはまさにこのこと。個人的には『ごんぎつね』と『山月記』が非常に好みに合っていた。
    どの作品も決してパロディなどと呼ばれる枠には収まらない魅力をたたえたものばかりであった。

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    2026年07月25日
  • 酒亭DARKNESS

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    帯余計だな笑
    前半と後半で雰囲気がちょっと変わるけれどしっとりめなホラーでなかなか面白かった。個人的には風を除けるとか三味線の音、ムーン・リヴァーが結構好きだった。モキュメンタリーとかにあるようなググッと違う怪異でもなく、日常のちょっとズレた怪異な感じも良かった。あと旅行はしたくなる。

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    2026年07月25日
  • 珈琲怪談

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    いい年のおじさんたちが、喫茶店やバーをハシゴしながら怪談話をするという短編集。何も知らずにこの作品を読んだが、どうやら主人公を塚崎多聞とするシリーズの3作品目らしい。シリーズは飛ばさず順番に読みたい自分としては悔しいが、この作品からでも十分楽しめる。

    全体的にはゆるっとした雰囲気。怪談もほとんどが怖くなく、どちらかというと仲良しのおじさんたちが話しているのをまったり見守る感じ。さらりと読める。

    ただ、たまにゾクっとくるエピソードがあるのと、多聞の何気ない一言が、友人の仕事のサポートになることがあり、いい刺激になっていた。

    おしゃれそうなお店が出てくるため、純喫茶に行きたくなる。ほんのりとしたホラーみと、おじさんたちの男子会を見守るほっこりさとが両立して、バランスよく、ちょうどいい味わい。ぜひ前2作も読みたい。

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    2026年07月24日
  • 鈍色幻視行 上

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    クルーズ船。
    紫煙。
    記者。
    いわくつきの映画。
    亡くなった前妻。
    弁護士。
    関係者。
    パーティ。
    コレクター。
    不能。
    火事。
    身元不明の遺体。
    予告。
    揚羽蝶と月、大きいのはどちら?
    色付きのガラス。
    帽子の女。
    いる。
    私家版。
    二人の脚本家。
    ユモレスク。
    外洋へ。
    必然性?

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    2026年07月24日
  • 光の帝国 常野物語

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    洗練された言葉たちが全編に広がっている小説だった。常野と言う不思議な世界に連れて行ってくれたのは無駄のない文章の力が強かったと思う。
    時に心躍らされ、時に深く悲しみを抱かせ、時に大いなる好奇心を刺激してくるようなお話だった。
    30年も前の作品と知りびっくりしているが、当時読んでいたら私はさらに自分の厨二が進んでいただろうなと思わざるを得ない笑

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    2026年07月23日
  • MAZE 新装版

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    辺境の地に立つ不思議な建物。
    そこに迷い込んだ人間は、消えてしまうという。
    建物に関する謎をとくのか、呪いなのか、魔法なのか
    はたまたトリックかあるのか?
    なにもわからないまま物語が進んでいく。

    わけわからん世界観を描かせたら天才だよね。
    そしてまた広げまくった風呂敷をすごい勢いで畳んでいく。いいぞ、これぞ恩田陸だぞ。
    ありがとうございました。
    メグミが良いキャラしている。続きも買ったので楽しみ!

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    2026年07月22日
  • ドミノin上海

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    ドミノin上海
    恩田陸

    前作のドミノよりもさらに、パワーアップしてましたね。相変わらず、恩田陸先生は流石だなぁと思ったのですよ。
    今回もバラバラな話が、最後は上手くひとつにまとまるという。
    これどうやってまとめるのと思いましたが、さすがの一言出した。
    これは期待を裏切らない1作ですよ。流石です。

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    2026年07月21日
  • 鈍色幻視行 上

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    本の中の気になった一文を引用して書こうと思います。ネタバレ気になる方は読まないようにしてください。

    P321
    「世界はつねに揺れているし、価値観は揺さぶられ続けている。そのことを意識しないふりをし、自分が幼時から築いてきたちっぽけなセルフイメージにしがみついて、世界は揺れてなどいない、うねってなどいないと自分に言い聞かせ続けているのだ。」

    価値観を揺さぶられたくて、自分は本を読んでいるのかもしれない。
    いろんな価値観を知るのは楽しくもあるが、恐ろしくもあるなと思う。

    読むたびに惹かれる文章に出会うのが、すごく楽しい。期間をあけて再読したときにまた違う箇所に惹かれるのだろうと思うと、また楽しみが増える。

    P368
    「ノンフィクションは見えるフィクションに過ぎないのだと。きちんとした絵、繊細な映像があっても、人間は自分の記憶と想像でしかものを見ることはできない。結局、見たいものしか見ていないという意味なのだろうか。」

    確かに人それぞれ同じものを見ても、注目してる箇所が違うし、覚えてることも違うかったりするなと思う。たまに記憶が改ざんされてて、なんか違う作品になってたりするしなと思った。人間の記憶とは曖昧なものだなと思う。

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    2026年07月19日
  • 木洩れ日に泳ぐ魚

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    タイトルに惹かれて購入した。え、そうなの、え、そうなの、をひたすら繰り返して、どんどん惹きつけられた

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    2026年07月19日
  • 光の帝国 常野物語

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    恩田陸さんの小説は蜜蜂と遠雷が大好きでした。
    光の帝国も気になりつつも手に取ってこなかったのですがようやく購入し、二日で読み終えました。
    不思議な力を持ちながらもおっとりと普通に紛れて生きていく常野の人たちが幸せに生きられる世の中であってほしいと強く思いました。
    続編が2作あるようなので全部読んだ後、また再読したいと思える作品でした。

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    2026年07月19日
  • 薔薇のなかの蛇

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    なるほどね。
    なかなか好き
    古い館で起こる事件と、外側の話しがつながり現代的なモチーフも浮かぶのは良かった

    3279冊
    今年178冊目

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    2026年07月16日
  • 六番目の小夜子

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    三年に一度、「サヨコ」と呼ばれる生徒が選ばれるという伝承が残る高校。謎めいた転校生の登場をきっかけに、穏やかな日常は少しずつ不思議な色を帯びていく。

    正直、感想をまとめるのが難しい作品だった。それは理解できなかったからではなく、一つの答えにたどり着けないから。答えらしきものは示されても、それが本当に答えなのかは分からない。だから、この物語の答えは読者それぞれの中にあるのだと思う。

    読んでいて何度も浮かんだのは、高校時代という特別な時間だった。子どもでも大人でもない、現実と幻想の境界がどこか曖昧だった頃。仲間、友情、恋愛、噂、集団心理――あの頃だけが持つ不思議な熱量は、何気ない出来事さえ複雑な物語へと変えてしまう。

    誰の立場で読むかによって見える景色も変わるのだろう。だから感想も一つにまとまらず、思考はあちこちへ広がっていく。その散らかり方さえ、この作品らしい余韻に感じた。

    高校時代を振り返るたびに、この作品もまた読み返したくなる気がする。その時はきっと、今とは違う答えが自分の中に生まれているのだろう。

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    2026年07月15日