恩田陸のレビュー一覧
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ネタバレ私の読解力が低いのか、伏線が回収されているのかどうか、イマイチよく分からなかった
谷津という土地全体が異世界への入り口になっていることは分かったが、そこに存在する「川」とは何なのか?川を「跳ぶ」と進化した人類になれるようだが、進化すると具体的に何が変わるのか?
序盤に出てきた、おそらく異世界に行ってしまった少年の「コノサカナハマチガッテルンダ」もその後明確な説明はないし、裕美が感じた「焦げ臭さ」の正体も曖昧なまま。おばちゃんが一高を「焼いてしまった」と唐突に語るが、それと関係あるのだろうか。また終盤、マサルという青年が死んだ母親を連れて教会から出てきたとあるが、異世界には死者もいて、彼らを現実世界に連れ戻す=生き返らせることも可能なのか。裕美がマサルの家で見た土の中から出てきた指先は彼の母親のものだったのか?
誰か教えて〜!解説して〜!
もどかしくでたまらない!
恩田陸さんはすべての謎をスパッと解き明かすタイプの作家ではなく、読者に判断を委ねる作風が人気のようだが、私にはかなり難解かも。。
とはいえ独特の空気感や美しい文章には感動した
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ネタバレ青春。登場人物それぞれの個性が良かった。高校生だけど、4人は大人だったな。特にそれぞれの友人は、友人や周囲の人のことをよく見ており、すごく好感が持てた。
でも、私の周りにもそういった友人はいたのかもしれない。私が子どもすぎて気づかなかっただけで。高校時代を思い出すと、くだらないことしかしてこなかったような気もする。そんな中でも学祭とか盛り上げてた思い出もあるから、私の思い出は私のものとして価値があるか。
主人公2人のような、複雑な関係性のクラスメートは私にはいない。まぁ彼等がレアケースであり、いない方が多数派だろう。
本来、お互いに干渉せずに卒業するはずだった二人が、周囲の優しさや巧みさによって、繋がり、未来を思い描き始める。
恋愛感情とは異なるけれど、それぞれ一人の人間として大切に思い、愛してると気づけた融の変化は良かった。
貴子と融が、卒業後の約束をしたシーンも涙が溢れそうになった。彼等のような立場の人は、多くはないだろう。そして、融にとっての貴子、貴子にとっての融は、彼等の人生の中で唯一の関係だ。
そんな恋愛とは違う特別な関係の二人が、今後のことを考えられるラストが響いた。
以下、引用。
「この関係を疎ましく思い、憎く思い、やりきれなく思い、関わりたくないと思う瞬間が来ることを二人は知っていた。それでもなお、互いの存在に傷つき、同時に励まされながらも生きていくのであろうことも。」
楽観だけしているわけでもない。かといって悲観でもない。そんな二人と、二人を囲む友人達が温かく、幸せな気持ちになれる本だった。 -
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ウイルスハンター神原恵弥シリーズ第4弾。勤め先を辞めフリーになった恵弥が今回旅する舞台は長崎。長崎もまた、異国文化が入り混じり興味深い文化の街。このシリーズは、陰謀論のような謎を扱いつつ、紀行文のような楽しみ方もできるので割と好き。長崎の王道の長崎ちゃんぽんやカステラを堪能しつつ、中国から伝わったらしいお菓子や、長崎に伝わるお菓子も堪能する。坂の多い町、中華街や坂道の多い町や隠れキリシタンのエピソードも交じり、ちょっとした旅行気分だ。もちろん軍艦島も出てくる。
メインのストーリーは、前作のブラックダイヤモンドをかなり引きずる内容で、前作を読んでから本作を読むとよい。武器になりうるウイルスの秘密は長崎にあるのか。恵弥のおばあちゃんが持っていた謎のわらべ歌は長崎の秘密を語るものなのか。 -
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恩田陸 デビュー作
夜のピクニックの後にこの本を読んだから、そのギャップに寒気がした。
同じ学校が舞台の物語なのに、そのテイストは全く違う。
でも、学校という閉じられた世界での青春が描かれているのは、共通項を感じた。
特に序盤から中盤にかけての不穏な雰囲気がとても好きだった。
読んでいて、すっと漂う嫌な雰囲気がとても怖かった。
特に学園祭のシーンは、緊張感がたまらなかった。
そこから終盤にかけては、絶妙に謎が解けていくような、でもすべてが語られることはなく、最後まで物語が進んでいく。
誰が何を目的として、何をしていたのかが鮮明に描かれることはないが、実はその部分は、あまり重要ではないのだと感じた。
伝統としてのサヨコは、学校は、きっとこの後のなんの滞りもなく回り続けるのだろう。当事者からすれば、この年のサヨコは異例のものだったかもしれないけど、学校からすれば、その回転に少し強い力が加わっただけで、基本的には例年通り回転を続ける。
表沙汰になっていないだけで、異例とされるものは過去にもあったのではないか。
それでも、学校は回り続ける。その異例は、当事者たちの思い出として、青春として、残っていけばよい。
その青春を作るための、学校の回転のための加速装置のような役割がサヨコなのではないかと思った。 -
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ネタバレ主人公神原恵弥シリーズは読んできたはずだけど、前作『ブラック・ベルベット』をさっぱり忘れていたので、前作の内容に触れると、そんなことあったんだ~程度に読み流した。それでも楽しめた。
内容としてはもっと厚みのある話をしたかったけど、うまくまとまらなくてこんな終わりになったという感触。
恩田陸の手癖全開で、読みやすい。
かたむくマリアというのは、読んでる時は背教させるということで「ころばせる」から転じての意味も含むかなと思ってたら、作中でそういった推論はなく、友人を偲ぶ話として終わった。
連載期間が長いから、それなりにいろいろ考えてはいたんだろうなとは思うけど。
長崎旅行を楽しむ話としては結構楽しい。風景と食事を楽しみつつ、祖母の歌やアキコの話という。
祖母のほうは目くらまし?アキコのほうか?
まあ追う出来事がいろいろあって楽しかった。 -
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「新潮文庫の100冊」は今年で50周年。
キャラクターはYonda?パンダ、キュンタを経て、
今年は「ヨムム」になった。
当時、パンダグッズをもらうために
裏表紙の応募マークを必死に集めまくっていた私としては、
なんだか感慨深い気持ちです。笑
(同じって人いる~??)
そして、そんな50周年という節目の年にぴったりの一冊が、
豪華すぎる作家さんたちが並ぶアンソロジー『プレゼント』。
50年前の小冊子デザインをモチーフにした
初回限定カバーは、
タイトルの箔押しが本当に美しすぎる……!!
『プレゼント』アンソロジー
結論だけ言います。
もう、とんでもなくレベルが高いのだ。
本当に、すべての作品が。
それもそのはず。
こんなそうそうたるメンバーが揃うことなんて、
最初で最後なのでは?!と思うくらい豪華な執筆陣。
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◆伊坂幸太郎「ウッドペッカー荘事件」
正直、伊坂さんはいつもはそれほど得意な作家さんではない。
なのに、このラストの衝撃と、それと同時に訪れる切なさ。
このアンソロジーの中で、
いちばん度肝を抜かれた作品だった。
◆江國香織「二つの宇宙」
江國さんの紡ぐ文章は、本当に美しいと感じる。
大学一年生の夏の夕方。
甘酸っぱさと、戻ることのできない喪失感。
どこかノスタルジックな気持ちになる物語。
◆宮部みゆき「真実のトランク」
やはり宮部さんの筆力は圧倒的だった……
冒頭から没入感がすごい。
バーで働いていた20代の頃の記憶と現代が交錯する。
ほんのりSFチックな展開が、とてもとても好きだった。
◆町田そのこ「きっとあの日の光と同じ」
短編にもかかわらず、最初の数ページで心が引き込まれる。
親友にできた彼女と、あの頃のひと夏の思い出。
あぁ、いい話だ。
後半は思わず涙腺が緩んでしまった。
◆米澤穂信「無明」
このブラックさは、さすが米澤さん。すごく好きだ。
うだるような暑さの8月。
ある女性が突然、新宿駅で泣き続ける赤ん坊の首を絞めた。
あまりにも切ないミステリ。
◆梨木香歩「見越しのマツ」
松を中心に据えるところが、自然を大切にする梨木さんらしい。
松の木が生えた屋敷が取り壊されたところから始まる、
やさしく不思議な物語だった。
◆恩田陸「伝説の季節」
やはり恩田さん、好きだ……!
『六番目の小夜子』の前日譚。
都市伝説とノスタルジーがミックスされたような作風。
未読の方はぜひ『象と耳鳴り』も読んでほしい。
関根ファミリーがめちゃくちゃ魅力的に描かれているので。
「夏」をテーマにしたアンソロジー。
「新潮文庫の100冊」50周年にふさわしい一冊でした。 -
Posted by ブクログ
最初に言っておきます。
恩田陸さんは大好きな作家さんの1人です。
面白かったです。
文章自体は分かりやすいし、するする読めます。
ただピークは本の真ん中くらいで、うわぁ〜っと広がった世界観と期待が最後にシュッと萎んで終わります。笑。
コレは私の中では恩田陸さんあるある。
最後駆け足でまとめに入って無理やり終わらせたみたいな、尻すぼみ感。Aフェスが始まる時点での残りのページ数で「コレはスッキリしないやつだな」と察しました。
さっきも書いたけど面白んですよ。
ただ、散りばめられた謎は謎のまま終わる…というか納得できないまま終わってしまうんです。
白いワンピースの女の子が集めていたものは何か分かっても何故それなのかは謎。女の子が探してたハナちゃんとは誰なのかが分かっても何故覇南子なのかは謎。タイルに込められた過去の記憶についてもなんだかスッキリしません。
自分で想像してねって感じでもありません。
考察するには明かされたパーツが少なすぎます。
でも、私はまた恩田陸さんの本を読みます。
だって読んでる間は面白いんです。
恩田陸さんの本は長編でも長さを感じません。
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Posted by ブクログ
バレエの天才を描いた話。
蜜蜂と遠雷の塵に重なる部分があり、デジャヴのように感じる部分が幾度となくあった。
恩田陸の本を読んでいると、天才って、きっと純朴な推進力があるんだな、と思う。きっと、地位や名誉で、その裏付けとなる経歴や資格で、自他の価値を理解しようとする私や多くの人は、上に目指すことは、「登山」のようなものだと思っている節があると思う。コンプレックスや弱い自分と戦い、表面上はそんなことないように振る舞い、何かを手に入れ、一段登った先の朝日を見れた自分に酔うような。
それが悪い、下品だ、というのではなく、根本的に天才たちとの感度が、単位が違うんだと思う。
彼らにとっては、上を目指すことは、「プールで蹴伸びをする」ようなものなのでは、と思った。水に全身で触れるのが心地いいからのびるような、カルシウムイオンが細胞から吹き出し、ミオシンにくっつき、筋肉が動くのが快感だからのびるような。誇りに思いたい、認められたい、重宝されたい、ではなく、単にそれが「快」だからそれをするだけ。そんな感じがした。