恩田陸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
デビューからの14年間に発表された全エッセイをまとめたもの。エッセイは読むものであって書くものではない、とご本人は言っており、エッセイでも好きな本読んできた本をテーマにしたものだったり、あとは他の作家の作品に寄せた解説文など、タイトル通りに恩田さんが書いた小説以外の文章を集めた本です。恩田さん、お話を書くのは好きだけど自分のことを書くのは苦手、ということでストレートに自分のことが書かれてるところは無いのですが、こういう本を読んでこう思っていた、とか、誰の作品の持っているこういう雰囲気が好きだ、とか、本を通じて恩田さんの人となりも透けて見えて、とても面白かったです。
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Posted by ブクログ
とある高校でずっと受け継がれてたゲーム。
サヨコと呼ばれる生徒が見えざる手によって選ばれ、サヨコは誰にも正体をばれないように、学園祭までやり遂げなければならない。
そして今年、六番目のサヨコが誕生する年に、神戸から津村沙世子という、美人で頭のいい転校生がやってきて…
現代ホラーを知るための100冊に選ばれていたので、恩田陸がホラー?と思いながら読んだら、
デビュー作とは思えないくらいの引き込まれる文章と、謎の提示と展開にはさすがだなーと思ったが、
これはホラーなのかな?
読後感は「夜のピクニック」と同様。
個人的には藤子不二雄の言うSF、少し不思議、が一番しっくりくるような。
ま、ジャン -
Posted by ブクログ
今なおこんなにも瑞々しい小説を紡ぐことができる、恩田陸は本当にすごい小説家です。
いつかの短編集あとがきで言及されていた「春の祭典」を、こうして読むことができ嬉しい。
萬春について語る1〜3章、萬春自身が語る4章の四部構成になっています。
私は『Q&A』とか、明かされていない何かについて語らせたら恩田陸ほど上手い人はいないと思っているので、1章で深津純が語る萬春の底知れない雰囲気が大好きです。
4章はこれまでの3章に対するアンサーだと思っていますが、春自身から種明かしされても、彼のミステリアスな魅力は衰えませんでした。
いつかバレエを生で鑑賞したいです。 -
Posted by ブクログ
「天才」と呼ばれる存在を、真正面からではなく、周囲の人々の視点を通して描いていく物語。
主人公・ハルはどこかつかみどころがなくて、決して多くを語らない。それなのに、彼の周りにいる人たちの言葉や記憶、感情の中には、確かに“圧倒的な存在”としてのハルが浮かび上がってくる。この「他人の視線によって輪郭が形作られていく主人公」という描き方が、とても恩田陸らしくて心地よかった。
本人の語るハルは静かで淡々としているのに、周囲が語るハルは眩しく、時に理解不能で、でも強烈に人の人生を動かしていく。そのズレが、この物語のいちばんの魅力だったと思う。
天才とは何か。
才能は祝福なのか、それとも孤独を伴うも