恩田陸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
文庫書き下ろしの短編集。「プレゼント」というタイトルだが、内容のお題は「夏」とのことで、あまり「プレゼント」感はなかった。
……が、私にとってはどの作品もとても短編とは思えないくらい内容が濃く、それぞれの作家の味が存分に発揮されており、まさしく文庫本のお値段で単行本7冊分の濃さがある立派なプレゼントだなと感じた!
どの作家さんも一度は目にしたことある方々だし、内容のまとめ方もさすがとしか言いようがなく、ベテラン陣が新潮文庫のために人肌脱ぎました感が半端なかった。
あと個人的には新潮文庫のカバー剥がした下の丁装が好きなのでこのカバーも好みだった。
思ったよりあっという間にどの作品も読めるので、忙しい、でもちゃんと感動したい人にオススメです!! -
Posted by ブクログ
本屋大賞、第二回受賞作。
ずっと読んでみたいと思っていた恩田陸さん。
先日アンソロジーで初めてお目にかかり、積読の中から手にとった。
進学校の伝統行事である歩行祭。
全校生徒1,200名で朝8時から翌朝8時まで、
休憩や仮眠をとりながら歩く。
ひたすら歩く。
この高校には修学旅行はなく、代わりなのか分からないが、毎年秋に行われる。
上下真っ白のジャージの列は傍目から見ると異様かも。
私なら「何あれ!?」って言いそう笑
主人公である西脇融、甲田貴子は高校3年生。
物語はこの2人の視点で交互に描かれる。
大きな事件があるわけではなく、登場人物も多いので、最初はなかなか入り込めなかったが、中盤以降ぐんぐん読むペースがあがっていった。
会話のやりとり、丁寧な心理描写、何度も限界を迎え悲鳴をあげる体の状態など痛いくらいに伝わってきて、読んでいるうちに一緒に彼らと歩いているような不思議な気持ちになってくる。
友情と恋愛と青春、とても懐かしく当時のことを色々と思い起こされた。
こんな行事は実際にはたくさん制約があり無理だと思うが、きっと一生の思い出になることだろう。
子供達にも読んでほしいな、良作だと思う。
追記
恩田陸さんの母校である水戸一高で「歩く会」という伝統行事があり、一昼夜かけて70km完歩を目指すそう
現在でも実施されていることに驚きました。 -
Posted by ブクログ
ひとつひとつの話が短くて、読書途中で挫折しがちな私でもスイスイ読めた。
ウッドペッカー荘事件みたいなコメディ?でちょっとドキドキして最後に涙ありみたいの好き!伊坂幸太郎さんの作品ほかも読んでみようかな。積読がある気がする。
「王とサーカス」を読んだことがある米澤穂信さんの「無明」もよかった。臨場感のある文体で、色々な立場の人の焦りや不安、やるせなさを一気に感じた。ずーんと余韻が残って次の話読むまでに少し間が空いちゃった。
夏の話ということで、ちょっと怪談?霊的な話もあり、夜に読んじゃってなんか不安な気持ちになった。。
自分では選ばないような話も読めるのは、こういうオムニバス形式の面白いところかも。
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Posted by ブクログ
出会うべくして出会った3人の天才コンテスタント(ピアノコンクール出場者)のドラマ。作者の手で壮大な絵画を描くように鮮やかに高らかに謳い上げる作品です。審査員の理解の範疇を超える規格外の天才少年を1人送り込んで。
演奏をする喜び、才能を聴く喜び、引き継がれていく音楽を、閉じた場所から森羅万象の世界へと大きくいざない、天才たちが見ている景色を読者に可視化する映像力が胸に迫ります。
ホフマン先生が“仕掛けた罠”が清々しいです。
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2016年 下期・直木賞受賞作
2017年 本屋大賞受賞作
2019年 映画化 -
Posted by ブクログ
ネタバレ舞台化される(されている)と聞いて。
存在は知っていたけれど未読だった本。
名前の通り、夜通し歩き続ける歩行祭の話。場面転換はほぼない。
それでも、読ませる。主人公達のメインストーリーだけでなく、周囲のサイドストーリー(?)がよく絡まっている。
リアルタイムで読めば良かった!!!
今の私はもう親目線。子ども達がぐるぐるしているのを空中から眺めている。
貴子の視点で読みたかった。
・みんなで、夜歩く。ただそれだけのことがどうしてこんなに特別なんだろう。
・女の子だけが持っている勘で、今の忍の台詞が本気だったことを感じ取っていたのだ。
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Posted by ブクログ
ネタバレこの作品もいいですね。
なんと言っても読みやすいです。
安心して読めると言いますか。
とある高校のまる1日朝から次の朝まで歩き通すという過酷な全校行事のお話。
その中で描かれる高校生たちの様子と、自分のその頃とが重なり、懐かしさと羨ましさを感じながら読んでました。
重なると言っても、自分はまともに女子とは会話できない男子だったもんで、こんなに楽しそうではなかったですが。でも、高校生の時は体力ありましたよね。頑張ればなんとか歩き通せただろうな、とか想像するのも楽しかったです。もしかしたら1人で歩いてるかもですが…w
色んなキャラが出てきて、それぞれいいとこもあれば良くない面もある、ちょっとしたきっかけで話したことのない人とも繋がれる、そこにも自分が苦手だった人がもしかしたらいいやつだったかもと思ったりして、この時代に少し戻ってみたいなとも思います。
主人公の男の子と女の子が、ある家庭の事情を抱えて、お互いに変に意識してギクシャクしてたのが、この行事を通して、自分の凝り固まった気持ちを緩め、きちんと会話できるようになったのが清々しいです。こうした苦しい行事の賜物ですかね。少し大人になるというか。
淡々と進むようで、ちゃんと成長を感じるお話に、ポジティブを心おきなく享受しました。