恩田陸のレビュー一覧

  • spring

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    すごい!
    バレエを全く知らないのに読んでシーンが思い浮かぶ類稀なる文章力。
    これは実際にあった物語では無いですよね?!って思うくらい細部まで事細やかに描かれてる。
    登場人物に天才が多過ぎて、世界で活躍するような人たちはやはりこれくらい天才ばかりなのだろうな。
    さらに天才の性的指向はマイノリティでもそう驚かないのは何故だろうな。
    それぞれの人からの視点で描かれているのも面白かったけれど、一人の天才の物語という感じで、すごい盛り上がりが仕込まれているわけではないので私の好みからは多少外れているかな。

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    2025年11月27日
  • 鈍色幻視行

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    「必然性?」
    そう書き残して自死した脚本家の前妻をいつまでも消化しきれない夫と再婚した小説家の妻が、いわくつきで未完成の映画の原作の謎について、いわくに関わった人たちと2週間の船旅に出る。

    「鈍色幻視行」
    そのまま読めば“色のはっきりしないまぼろしを視つつ行く”
    そんな空気感を漂わせながら船上で問題の小説とその作者の真相、映画化が頓挫したわけを話し合う。

    それぞれの過去を映し出した感じ方が、互いに少しづつ表に流れ出す。
    いつのまにか登場人物たちの流れ出た物語に引きずられてのめり込むように読んでしまった。

    「真実はパレードで降ってくる金色の紙吹雪 落ちてしまえばただの安っぽい紙切れ」

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    2025年11月26日
  • 球形の季節

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    ネタバレ

    途中まで面白く読んでいたが、登場人物が多く、色々な謎が散りばめられたはいいものの少し風呂敷広げすぎて収束しなかった感があったので☆4。

    時代背景が80年代後半〜90年代前半っぽいのでその時代を想像できるかできないかで少し困惑はあるかもしれないが、恩田陸特有の思春期の少年たちの機微の描写とノスタルジーな夏の風景がマッチして懐かしさを感じる作品。

    成長して何者かになる願望は誰しもがあるが今いる場所から踏みだせるかはすごく勇気がいることなのでそのことを書いているのかなと理解した

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    2025年11月26日
  • 珈琲怪談

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    怪談の定義は曖昧だけど、人によっては何ともないかもしれないけど怖いと感じた話や、不思議だと感じた話をただゆるゆると話す感じ。
    場所やシュチュエーションによって呼び起こされる記憶の不思議さや、その人によっての違いが面白い!

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    2025年11月26日
  • 愚かな薔薇 下

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    ネタバレ

    sfというよりファンタジーの要素が強かった印象。

    不気味な雰囲気を前半部分では醸していたが、
    純粋な作者の想像力を期待させる良い不気味さだった。
    血を吸う風習等、一般的には受け入れ難い風習も描かれていたが、ストーリー性はあったので最後の結末まで読めたと思う。

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    2025年11月26日
  • spring

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    「蜜蜂と遠雷」「なんとかしなくちゃ。」以来の恩田さんの作品でした。今回、他作家の別作品2冊と同時進行で読むということをやってみました。

    本作の『跳ねる→芽吹く→湧き出す→春になる』のそれぞれの間に、2作品の一編ずつを挟んで読み繋ぐという荒技。すると、自分自身飽きっぽい性格なのですが興味関心が薄れることなく、むしろ、まるで好きな連続ドラマを1週間毎に観るような感覚になり、次の順番が回ってくるのが待ち遠しくなるんですね。

    結果4日で完走。ちなみに他2作というのは、永井紗耶子さんと髙田郁さんの作品でした。そのどちらも次に回ってくるのが楽しみで仕方がないという…。

    で、本作ですが(笑)。
    主人公

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    2025年11月25日
  • チョコレートコスモス

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    ネタバレ

    演劇を始めたばかりの天才、佐々木飛鳥が業界を席巻する物語。舞台は誰もが敬うプロデューサー、芹澤が主催するオーディション。
    アイデアに困り嘆く脚本家の神谷や舞台俳優一家の女優として名を馳せる東、飛鳥が所属した演劇サークルのメンバーの視点から、飛鳥の奇想天外な演劇が光る。
    熾烈な戦いの中で飛鳥が到達した境地に読者は心を震わせる。
    個人的に一番好きだったのは東響子の嫉妬に燃えて何がなんでも勝利を掴み取ろうとするタフネス。彼女がいたからこそ、オーディションでの戦いが逼迫しページをめくる手が止まらなかった。

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    2025年11月25日
  • 黄昏の百合の骨

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    ネタバレ

    1作目より起承転結がわかりやすく読みやすかった。木漏れ日に泳ぐ魚でもそうだけど、作者さん、いとこ同士の禁断の恋好きすぎない?笑

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    2025年11月24日
  • 鈍色幻視行

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    ネタバレ

    映画化の企画が上がるたび死者が出る呪われた小説『夜果つるところ』。その小説の謎を追う小説家・蕗谷梢は、関係者が一堂に会するクルーズ旅行に夫・雅春と共に参加する。梢の取材に応えて語り出す関係者たち。

    とても良い雰囲気で好き。
    不思議な作品と作者の謎が良い。

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    2025年11月24日
  • エンド・ゲーム 常野物語

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    不思議な物語。
    ゆっくりと時間が過ぎる読書体験もあれば、
    急に場面が変わって違う世界に引き込まれる。
    この本自体が常野一族かも。

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    2025年11月23日
  • 蜜蜂と遠雷(上)

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    音を聞いていませんが、描写が素晴らしく、あたかも聞いているような錯覚を覚えます。
    登場人物も実在する人に感じられて、没頭して読み進める事が出来ました。
    早くコンクールの結果が、知りたくなってしまいます(^^;;

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    2025年11月23日
  • 光の帝国 常野物語

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    恩田陸の愚かな薔薇に近い特殊能力系のSFチックな作品。誰かに利用されそうになり、互助しながら社会の片隅でひっそりと生きていく姿が微笑ましい。続編が気になる。

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    2025年11月23日
  • MAZE 新装版

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    恩田陸ワールド全開だった。
    地に足が着きそうで着かない浮遊感のあるストーリーと、現実的でシリアスなコントラストが相変わらず癖になるおもしろさ。
    安楽椅子探偵?いやフィールドワーク系?なんだこのミステリは!
    心が疲れた時でも読める甘口カレーミステリ的な存在でもある気がする。

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    2025年11月23日
  • 夜のピクニック

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    どんな話だったかって聞かれると「高校生がひたすら歩く話…?」なんだけど、なんでもない会話とかノリとか、何の目的か分からない行事とか、そこかしこに青春が詰まってて心温まった。

    ただ、自分が学生のときにこんなイベントなくてよかったーって思う…笑

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    2025年11月23日
  • なんとかしなくちゃ。 青雲編

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    梯結子の発想や視座の高さが本書の魅力!^_^!
    読んで分かるこの面白さ。
    読まなきゃ知れないこの面白さ。
    続編も刮目するとも〜!^_^!

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    2025年11月23日
  • 珈琲怪談

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    『不連続の世界』読んでないけど不連続なので問題なかった。リアルな実話怪談だと思ったらほんとにリアルの実話怪談なんですね。怖いよー。ナニソレ系が多かった。いずれシリーズ後追いしたい。

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    2025年11月22日
  • 本からはじまる物語

    購入済み

    読みやすい

    本屋の魔法使い。よかった。自分もこんな本屋の人に会いたいと思った。自分の好みの本を見抜いて勧められたり、欲しい本があるとすぐに取り寄せてもらえる。うらやましいな。

    #ほのぼの #エモい #共感する

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    2025年11月22日
  • 珈琲怪談

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    連作短編。雑誌に長期に書き継がれた作品(2014-2025)。
    全くバラバラの仕事を持った中年のおじさん4人が、全国の喫茶店を巡って怪談話しをする。
    京都、横浜、神保町、神戸、大阪、京都と全て会社や仕事で馴染みの場所なので、何となく街や喫茶店の空気感が分かる。歴史ある喫茶店が中心。
    あとがきを見ると、作者の実話が元になっているとのことで、怪談が物凄く怖い訳では無い。そんなこともあるよな、と思ってしまう。
    主人公と思われる多聞のシリーズもあるようだが、多聞の突拍子もない発言で、2件の事件が解決してしまった。推理小説的な内容も兼ねているようだ。

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    2025年11月22日
  • 夜のピクニック

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    「24時間ただひたすら歩く」という行事に参加している高校3年生たちの話です。事件は起きません。行事も滞りなく進みます。
    家族や友人関係、恋愛と10代ならではの葛藤。ただひたすら歩きながら高校生活をふりかえり、それぞれがこの行事を通じて体力と闘いながら成長し、前向きに生きていこうとしています。
    いじわるな人がいないので、読んでいてすがすがしい。
    450ページあるので、登場人物の高校生とは思えない思慮深さは、刺激が少なく、半ば飽きてくるかもしれませんが
    中高生にがんばって最後まで読んでもらいたいなと思う1冊でした。

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    2025年11月21日
  • 夜の底は柔らかな幻(下)

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    ネタバレ

    面白かった(笑)しかし後半になって一気に駆け足になってしまった感じですね。も少しページを割いて神山との対決とか少年との関係とかをやってほしかったかな~。ある程度こういった感じは覚悟していたしもっと残念な感じを予想していたのでかなり楽しめる結末ではありました(笑)でも久々に本を読む手がとまらないくらいの読書を楽しめた(笑)こういう作品をもっと読んでいきたいな(笑)

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    2025年11月20日