恩田陸のレビュー一覧

  • 黄昏の百合の骨

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    『麦の海に沈む果実』の続編ということもあり、1作目ほどの「なんだ、この世界観は」という衝撃や没入感はなかったものの、今回も先の展開が気になってサクサク読めた。終盤にはどんでん返しもあり、梨南子への印象が何度もひっくり返されて、そのたびに感情を揺さぶられた。理瀬の物語がこの先どうなっていくのか、早く完結編が読みたい。

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    2026年10月06日
  • 蜜蜂と遠雷(下)

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    ネタバレ

    とても読んでいて楽しい作品だった。

    特に下巻では亜夜の成長が凄まじく、さまざまな音楽家との出会いを経て、再び音楽家として歩み出していく姿には胸を打たれた。明石と亜夜が子供のように泣き合うシーンも、とても美しく印象に残っている。

    そして、亜夜と同じくらい心に残ったのが明石の成長だった。

    コンクールを受ける前は、これを音楽家として最後の挑戦と捉えていた明石。しかし落選したあと、栄伝亜夜をはじめとする演奏家たちに触発され、「もっと弾きたい」「またあの舞台に立ちたい」と、音楽家として生きていく決意を固める。その変化がとても良かった。

    何より素晴らしかったのは、恩田陸さんの文章表現。

    当然、小説から実際の音楽が聴こえてくるわけではない。それなのに、演奏を読んでいるとさまざまな情景や景色が頭の中に浮かんでくる。文字だけでここまで音楽を想像させ、楽しませてくれることに驚いた。

    コンクールを舞台にしながら、単に順位を競う物語ではなく、音楽を愛する人たちが互いの演奏に影響され、それぞれが自分と音楽との関係を見つめ直していく物語だった。

    読み終えたあと、「音楽っていいな」と素直に思える作品だった。

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    2026年10月06日
  • 鈍色幻視行 下

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    Qちゃんがいいキャラすぎる
    途中??な描写があり、私の読み取り力のなさを感じてしまった。
    結局何だったのだ??
    こういう話は普段読まないからガツガツ読めました

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    2026年10月06日
  • 鈍色幻視行 上

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    何を思ったのか、ミステリー=殺人事件という考えがあったから読み終わるまでいつ事件起きるんやろと勘違いしてた。
    やはり視点入れ替えの話好き
    1人の作家を巡ってのやりとり
    結構サクサクと読み進めることができた

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    2026年10月06日
  • 祝祭と予感

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    蜂蜜と遠雷のスピンオフ、読んでから半年くらい経っていたが鮮明に思い出された。音楽に疎い私、楽曲の名前が出る度に視聴して本に戻る不思議な読書体験させてくれた大切な作品です。贔屓の栄伝亜夜の話でもう一作お願いしたいくらいです。

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    2026年10月05日
  • spring another season

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    本編からしばらくぶりで、読みながらじわじわ登場人物思い出した。
    フランツとハルの話がいい。もっと2人の話読みたい。KENの妄想が2人らしくて楽しかった。

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    2026年10月04日
  • 鈍色幻視行 下

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    とても面白かった。とある小説が好きな人たちがその作者、作品について語るのとか、船の旅にも憧れがあるから余計に興味が湧いてすごい面白かった。

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    2026年10月04日
  • spring

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    たまたま、地元のホールでロシアバレエ団の公演があると知り、一度は観てみたいなと思っていた矢先だった。多少の興味はあった私だったが、バレエに対するあまりの知識の無さに、途中途中で話について行けず、何度か休憩して日を跨ぎながら読み終えた。踊りも演奏も観劇も、どの世界も「芸術を感じ取る何か」が、今の私には圧倒的に足りていなかった(それこそ、月みたいなもの)。最終章の春本人の言葉は、1〜3章で人々が語り私の中に作られた春とのギャップが大きくて衝撃だった。名画を描いた巨匠たちも、実際に今話せたらこんな感じなのかな。

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    2026年10月03日
  • 蜜蜂と遠雷(上)

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    音楽のことは詳しくないため、入り込めるのか不安だったが、文字で音楽を表現するというのがすごい頭に入ってきて驚いた。

    塵の弾くピアノというのがどういうのかは想像も出来なかったが、とにかく楽しそうでキラキラしているようだった。
    それぞれの音楽の形というのがある中で、きっちり楽譜通り弾けるというのが最低ラインの中、どうやって個性のようなものを人に伝えるのかなという疑問もあった。

    このままコンクールは続くが、個人的には戦闘もののようにそれぞれがさらに一皮向けるような身になる話になってくれたら嬉しい。

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    2026年10月03日
  • 夜のピクニック

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    本屋大賞、第二回受賞作。
    ずっと読んでみたいと思っていた恩田陸さん。
    先日アンソロジーで初めてお目にかかり、積読の中から手にとった。

    進学校の伝統行事である歩行祭。
    全校生徒1,200名で朝8時から翌朝8時まで、
    休憩や仮眠をとりながら歩く。
    ひたすら歩く。
    この高校には修学旅行はなく、代わりなのか分からないが、毎年秋に行われる。
    上下真っ白のジャージの列は傍目から見ると異様かも。
    私なら「何あれ!?」って言いそう笑

    主人公である西脇融、甲田貴子は高校3年生。
    物語はこの2人の視点で交互に描かれる。

    大きな事件があるわけではなく、登場人物も多いので、最初はなかなか入り込めなかったが、中盤以降ぐんぐん読むペースがあがっていった。

    会話のやりとり、丁寧な心理描写、何度も限界を迎え悲鳴をあげる体の状態など痛いくらいに伝わってきて、読んでいるうちに一緒に彼らと歩いているような不思議な気持ちになってくる。

    友情と恋愛と青春、とても懐かしく当時のことを色々と思い起こされた。
    こんな行事は実際にはたくさん制約があり無理だと思うが、きっと一生の思い出になることだろう。

    子供達にも読んでほしいな、良作だと思う。


    追記
    恩田陸さんの母校である水戸一高で「歩く会」という伝統行事があり、一昼夜かけて70km完歩を目指すそう
    現在でも実施されていることに驚きました。

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    2026年10月04日
  • 蜜蜂と遠雷(下)

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    出会うべくして出会った3人の天才コンテスタント(ピアノコンクール出場者)のドラマ。作者の手で壮大な絵画を描くように鮮やかに高らかに謳い上げる作品です。審査員の理解の範疇を超える規格外の天才少年を1人送り込んで。

    演奏をする喜び、才能を聴く喜び、引き継がれていく音楽を、閉じた場所から森羅万象の世界へと大きくいざない、天才たちが見ている景色を読者に可視化する映像力が胸に迫ります。

    ホフマン先生が“仕掛けた罠”が清々しいです。
     
    ※Audibleで。
    ✎ ………………………………………………

    2016年 下期・直木賞受賞作
    2017年 本屋大賞受賞作
    2019年 映画化

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    2026年10月03日
  • 夜のピクニック

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    ネタバレ

    舞台化される(されている)と聞いて。
    存在は知っていたけれど未読だった本。

    名前の通り、夜通し歩き続ける歩行祭の話。場面転換はほぼない。
    それでも、読ませる。主人公達のメインストーリーだけでなく、周囲のサイドストーリー(?)がよく絡まっている。

    リアルタイムで読めば良かった!!!
    今の私はもう親目線。子ども達がぐるぐるしているのを空中から眺めている。
    貴子の視点で読みたかった。

    ・みんなで、夜歩く。ただそれだけのことがどうしてこんなに特別なんだろう。

    ・女の子だけが持っている勘で、今の忍の台詞が本気だったことを感じ取っていたのだ。

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    2026年10月02日
  • 蜜蜂と遠雷(上)

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    文字で音楽を体験するという、新鮮な読書体験でした。

    音楽からこれほど豊かな情景や感情を受け取り、それを文章として表現できる作者の感受性と文章力に驚かされます。

    自分もヴァイオリンのコンクールに出た経験があるので、舞台上のほんの一瞬のために必死に努力を重ねる登場人物たちには、共感するところも多くありました。

    作中に登場する曲を実際に聴きながら読むと、文章から感じる音楽がより鮮明になり、この作品をさらに楽しめると思います。

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    2026年10月02日
  • ブラック・ベルベット

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    神原恵弥シリーズ3作目。
    今度はT共和国が舞台。
    前回出て来た多田からの依頼でT国へ。で、尾行していた人物のいきなりな…と、最初から飛ばしております。

    今回はMAZEのメイン登場人物の1人である満も出て来て、まさか高校の同級生も出てくるし。という。

    ミステリー要素高いけど、それ以上に観光要素強い気がして、読んでるだけでワクワク。
    T料理って美味しいんですよねー。行きたいよなあ。なんて思いながら楽しんでおりました。
    今年は家庭内都合で全然遠出が出来てないということもあり、旅情成分たっぷりいただきました。

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    2026年10月01日
  • 三月は深き紅の淵を

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    思いのほか展開が目まぐるしく、情報量が多いというか。
    第一話で、ああ、こういう展開ね、ってちょっと緩めのイメージを持ったところから、3話なんて随分と重たげな話になって、最終話ではもう訳分からんけど、途中で誰かが言ってたみたいに傑作じゃないけど妙に印象に残る話なんよなぁ。って狙い通りじゃん。
    自分的には3話の感じは暗くて好きなんだけどね。てか1話以外はけっこう暗いな。そして暗いと言えば日本海、島根かー、というこの偏見を持つ自分もまた堪らん。

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    2026年09月30日
  • チョコレートコスモス

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    恩田陸の作品はなんでこんなに胸が高鳴るんだろう。
    中間部分の中だるみが一切なく読み進められます。
    それぞれの章を読み進めていくにあたって細かく散りばめられたヒントを掛け合わせていくのが非常に楽しい作品。
    舞台を拝見したことはないけど、目の前で繰り広げられる演技ってとんでもないエネルギーの塊なんだろうね〜見てみたいと思った。

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    2026年09月30日
  • なんとかしなくちゃ。 青雲編

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    面白かった。
    ところどころに作者のナレーション?が入るのも楽しかった。誰目線での説明なのだろうと思って読んでいると、あっ恩田さん自身の説明だったのかと。
    作者本人も書いていましたが、最後が少し駆け足になっているので、読後感が少し微妙ではありましたが楽しめました。

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    2026年09月29日
  • 光の帝国 常野物語

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    不思議な力を持ちながら、目立つことなく普通の人々の中で暮らす常野一族。
    連作短編を通して少しずつ一族の姿が見えてくる構成が面白いです。
    特殊な能力は決して華やかなものではなく、むしろ孤独や別れを生むこともある。それでも静かに人を思い、受け継がれていく優しさが印象に残りました。
    幻想的なのにどこか現実味があり、読み終えた後も常野という存在が本当にどこかにいるような感覚が残る一冊です。

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    2026年09月29日
  • 本からはじまる物語

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    短編で不思議な話や心温まる作品などたくさん入っていて楽しいアンソロジーでした。
    作品の色が出ていて読んでいて楽しかったです

    飛び出す、絵本 恩田陸
    十一月の約束 本多 孝好
    招き猫異譚 今江祥智
    白ヒゲの紳土 二階堂黎人
    本屋の魔法使い 阿刀田高
    サラマンダー いしいしんじ
    本棚の片隅から 柴崎友香
    読書家ロップ 朱川 湊人
    バックヤード 篠田 節子
    閣魔堂の虹 山本 一カ
    気が向いたらおいでね 大道珠貴
    さよならのかわりに 市川 拓司
    メッセージ 山崎 洋子
    迷宮書房 有栖川有栖
    本棚にならぶ 梨木香歩
    23時のブックストア 石田衣良
    生きてきた証に 内海隆一郎
    The Book Day 三崎亜記

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    2026年09月29日
  • 木曜組曲 〈新装版〉

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    重松時子を取りまく、ライター絵里子、流行作家尚美、純文学作家つかさ、編集者えい子、出版プロダクション経営の静子が皆んないいキャラクターで色んな目線から話しが繰り広げられていくのが面白かったです。なごやかな会話は、謎のメッセージをきっかけに、告発と告白の嵐に。長篇心理ミステリーと書かれているだけあり、女性特有の心理戦な感じがなんともリアルで読んでて飽きない

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    2026年09月29日