恩田陸のレビュー一覧

  • 夜のピクニック

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    ネタバレ

    とても有名なのに読んだことがなかったので読みました。
    夜通し歩く、変わった高校の行事。
    ただ歩いてしゃべって、休憩して、なのに、その道すがら気づく友達のこと、恋愛のこと、そしてなにより気まずくて話したことのない異母兄弟のことが、飽きさせずにテンポ良く夜のピクニックを彩っていきます。
    自分の感情が良く分からないまま、大人と子どもの中間にいる高校生の危うさみたいなものが、懐かしく感じました。高校のときに読んだら、もっと心に刺さったかも。

    異母兄弟同士、最後は話せて良かった。
    青春小説でありながら、恋愛に全振りしないのが好みでした。

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    2026年09月23日
  • ネバーランド

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    四人つて子供のときに人間関係作るの向いてる。高校生男子、集まって傷舐め合うなとか言う大人いるけど、本当の傷跡はなかなか見せれないよ。本作は男子高校生の友情、今風なんだろか秀逸に描いておられました。私、寮生活では無いけど親居ない家に集まって酒、タバコ、アダルトビデオ鑑賞したよな。最後は女子に電話して告白タイム、親父出てきて「うちの子にどのようなご用件で❓」「好きなんです」アホやわ、親父に告白した。息子よ。傷付いても良いんだよ。若いからまだ何にでもなれる。甘酸っぱい青春体験して欲しい。

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    2026年09月23日
  • 教科書には、載せられない!? 君に綴る5つのパロディ

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    ネタバレ

    有名な作品のパロディ5編。五条紀夫さんのが気になって買ってみたけど他の作品も想像以上に面白かった。

    まず五条さんのごんぎつねのパロディ。ごんか人間に化けて兵十とともに謎を解いていくミステリーになっている。展開としてはまあまあな感じだったけどこれをごんぎつねに落とし込んでいるのがすごいと思った。有名なあのセリフもしっかり回収されていて気持ちいい。

    他の作品で好きだったのは、あをにまるさんの「髭」と斜線堂有紀さんの「偽史・山月記殺人事件」の二編。
    「髭」は、どんどん髭が伸びてしまうコンプレックスを抱える教師が、祈りを捧げることで翌日から髭が生えなくなる。それに喜ぶ主人公だが、インパクトのあるツッコミどころがなくなったことで、今まで隠れていた自分の欠点があらわになってしまう。コンプレックスとアイデンティティは裏表のような存在なのかもしれない。
    「偽史・山月記殺人事件」では、虎となった李徴が有名な詩人を殺して詩を奪うことで、詩人としての名を馳せていく。その裏では李徴に助言をしていた袁傪は自身の出世のために都合の悪い人間を消す計画を進めていた。ところどころで袁傪の裏切りを匂わすようなヒントが散りばめられていて、不穏な空気を感じながら読み進めていくことになる。その空気感とストーリーが面白かった。

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    2026年09月23日
  • スキマワラシ

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    古道具に残る「記憶」と廃ビルに現れる少女の都市伝説が交差する、恩田陸らしい不思議なファンタジーミステリーです。
    派手な怖さではなく、どこか懐かしくて不穏な空気がじわじわ広がっていくのが魅力的です。古い建物や物に残された記憶を通して失われていくものと受け継がれていくものを描いています。
    一方で謎がすべてスッキリ解決するタイプではないので、明確な答えを求める人には少し物足りないかもしれません。

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    2026年09月23日
  • 夜のピクニック

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    高校生の貴子と融が、80kmを歩く「歩行祭」の一日を過ごす青春小説。

    会話文が多くて読みやすく、気づけば自分も一緒に歩行祭を歩いているような気持ちに。
    2人は兄弟だけど、お互いを知らないまま出会っていたら恋に落ちていたかもしれない、そんな距離感にもドキドキした。

    夜の闇の中で、いつもより少し素直になれたり、普段しないような話をしたりする感じがすごく好き。

    懐かしくて、切なくて、嬉しくて、愛しい気持ちになる一冊。
    この本を読むたびに、自分の中の中高生の頃の思い出も思い出せそう。

    青春っていいなぁ、と思える、余韻の残る一冊でした。

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    2026年09月23日
  • 月曜日は水玉の犬

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    『半歩遅れの読書術』というエッセイが収録されている。
    幼いころから読書に親しんでいた著者が、ノンフィクションを読むようになったのは、社会人になってからだったそうだ。
    その伝で言うと、私なんぞは相当遅れた読書をしてきた。

    学校の図書室が私の読書の基本だったので、文学全集や伝記集、ミステリやSFの子ども向けのシリーズばかりを読んでいて、いわゆるノンジャンルの現代日本のエンタメ小説を読み始めたのは、子育てがひと段落着いた20年ほど前からだ。
    だから、彼女が紹介した本の大半を読んでいない体たらくである。
    読むべき本、まだまだあるなあ。

    私は順番をつけるのが苦手なので、マイベストを作ることができない。
    それなのに、『○○な本3冊』とお題を出されて3冊を選び出す著者に頭が下がる。
    私よりはるかに多い読書体験の中から、適切な3冊を選び出す才能。
    せめてそのくらいは、できるようになりたいものだけれど。

    ところで、3冊の選からは漏れたけど、「笑い」の3冊の中にコニー・ウィリスの『航路』が入っていたのに驚いた。
    私にとって『航路』は、タイタニックと脳死の話なので、どこに笑いの要素があったのか、まったくピンとこない。
    ああ、ここでも読みの浅さが悔やまれる。

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    2026年09月22日
  • 鈍色幻視行 下

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    ネタバレ

    豪華客船でのアジア旅行を舞台にした群像劇、その後編。
    後編では、蕗谷夫妻がそれぞれへのインタビューをもとに、物語の謎を解き明かしていきます。読んでいて感じたのは、本格ミステリーのように明確な答えへとたどり着く「完全な謎解き」ではなく、憶測と推理の狭間にあるような、考察に近いものでした。
    真相もいまひとつはっきりせず、難しく感じる部分も多かったです。それでも、タイトルにある「鈍色」のような、どこか曖昧ではっきりとしない真相と、「幻視行」のような朧げな記憶の中で繰り広げられる推理劇が、この作品そのものを表しているように感じました。
    真相が本当にその通りなのかは、最後まで分かりません。けれど、それでいいのかもしれません。
    この旅は、謎を解き明かすためだけのものではなく、登場人物たちがそれぞれ抱えていた迷いや心の枷から、少しずつ解放されていく旅だったのではないかと思いました。

    この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
    蕗谷梢:水樹奈々
    蕗谷雅春:中村悠一
    真鍋綾実:高山みなみ
    真鍋詩織:緒方恵美
    島崎四郎:大塚明夫
    島崎和歌子:坂本真綾
    角替正:大塚芳忠
    清水桂子:朴璐美
    進藤洋介:山寺宏一
    武井京太郎:菅生隆之
    九重光治郎:梅原裕一郎

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    2026年09月22日
  • spring

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    素敵な話だった! 優しくて読みやすいし、書かれていることもとっても綺麗。天才が孤独にならないのが素敵だった。

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    2026年09月22日
  • 薔薇のなかの蛇

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    単なる館ものかと思いきやそこは恩田陸、ただの館ものでありながらもそうではなかった。
    不吉で不穏な空気は導入部から感じ取れるし、様々な事件はミステリにして怪奇小説のような味わいがある。
    登場人物もまた良い。語り部はもちろん一人残らず「何かあるのだろうな」という雰囲気が立ち上っていた。
    終章では少々呆気なさを覚えたものの、このはっきりしない感じ、不穏さと不吉さが手を取り合ってダンスするような奇怪さが癖になる。事件を解決するだけが推理小説ではない。
    一筋縄ではいかないとはこの事である。

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    2026年09月22日
  • 夜のピクニック

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    人間ってしんどい時とか辛いときに素が出るって言うし、悪い意味で使われがちやけど
    状況と周りのあたたかすぎる友達との相乗効果が
    2人の"素"を出させたんやな〜って、  

    私なら醜態さらしそうやから、絶対にしたくないけど(笑)

    それにしても順弥は不思議な立ち位置やったし、
    誰かの従姉妹の相手が誰だったのかは気になる。

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    2026年09月21日
  • ブラック・ベルベット

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    神原恵弥シリーズ3作目。凄腕ウイルスハンターの神原恵弥が本作で向かうは、トルコ共和国。2作目は国内だったが、3作目は再び舞台は海外へ。1作目の主人公だった満とも再会し、かつての恋人もトルコにいる。高校の同窓生が中年になり異国で再開、隠れミッションを抱えた恵弥は殺人事件に巻き込まれる。

    イスタンブールの郊外で、黒い苔に覆われた死体が見つかるようになったらしいという謎。水の研究者の日系の女が殺される事件。顔色が悪く怪しい動きの元恋人。恵弥にミッションを依頼した友人は日本で事故に。満と恵弥はトルコ内を巡りながら謎を追う。

    刊行は2015年だが、本作のなかで恵弥は言う。いずれ近いうちに、世界は協力な感染症に見舞われるわ。昔よりも移動が容易になった今、1-2日で感染は世界に広がるはずよ。一説によると、増えすぎた人口を減らすための自然の自浄作用として時折こうした感染症が発生するとも言われているわ。…まるでコロナのパンデミックを予想するような本作の神原恵弥。出版当初はファンタジーとして読んでいたが、今読み返すと、むむむ…となる。これも、時をおいて読み返す楽しさ。

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    2026年09月21日
  • MAZE 新装版

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    MAZE。恩田陸の初期の名作にして、その後続く神原恵弥シリーズの第一作目。出版は2001年。当時中学生だった私は夢中で読んだのを覚えている。ミステリーともホラーともファンタジーとも取れる恩田陸特有のボーダレスなジャンルが、まだ目新しかった。この度このシリーズの最新作がめちゃくちゃ久しぶりに刊行されたとあり、久々に読み返さねばと手に取った。

    舞台は西アジアのとある国。地元の人間も立ち寄らない不気味な丘に、謎の巨大な白い立方体の構造物がある。この白い構造物の中は迷路のようになっており、複数人で入ると人が消失するという事件が長い歴史のなかでたびたび起きているらしい。

    この謎を1週間で解く、というのが本書内の登場人物のミッション。高校の級友だった神原恵弥に久しぶりに誘われ雇われて連れてこられた冴えないミッドサーティの男が主人公。神原恵弥は製薬会社に勤める謎多きイケメン(なのにオネエ言葉)。そしてお供するはローカルガイド的な現地人の男と、アメリカの軍人の男。

    4人はこの白い構造物を「トーフ」と呼びながら、過去の文献をひもとき、謎解きを試みる。この構造物は何のためにどうやってできたのか?何でできているのか?なぜ人が消失するのか?その間も日々不思議なことが起こり続ける。そして神原恵弥は本当は何者なのか?謎が謎を呼び、誰が信用できる人間なのか、ハラハラもする。なのに毎日4人は和やかに食卓を囲みながらしゃべり倒し、緩急が絶妙。

    刊行当初よりも読者として読書舌が肥えた私には、当時のワクワクは残念ながら再現されなかったが、恩田陸らしさが凝縮された初期作品に、感慨深い気持ちになりながら読み終えた。

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    2026年09月21日
  • 鈍色幻視行 上

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    ネタバレ

    恩田陸先生の長編小説。呪われた作品『夜果つるところ』の映画関係者たちが集まる豪華客船で作品の呪いの真相を解き明かそうとする物語。
    前編ということもあり、謎の提示と人物整理などが中心でやや説明的な印象を受けました。この後の展開はどうなるのか。事件の真相は?真相の見えないまさしく鈍色のようなこの作品。後編も読んでいきたいです。

    この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
    蕗谷梢:水樹奈々
    蕗谷雅春:中村悠一
    真鍋綾実:高山みなみ
    真鍋詩織:緒方恵美
    島崎四郎:大塚明夫
    島崎和歌子:坂本真綾
    角替正:大塚芳忠
    清水桂子:朴璐美
    進藤洋介:山寺宏一
    武井京太郎:菅生隆之
    九重光治郎:梅原裕一郎

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    2026年09月21日
  • 蜜蜂と遠雷(上)

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    ずっと読んでみたいなと思いつつ手に取る機会がなくて、、。やっと!!!まだ半分だけど魅力されている!ピアノ含め音楽のことには全然詳しくないけどコンサートに行ってみたいって思えるくらい作品に入り込めている気がする。グランプリは誰が獲るのか、どう終わるのか、そこも気になるし恩田陸作品も初めてだから最後まで読んでどう感じるかワクワクしてる!

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    2026年09月21日
  • Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

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    寝台列車のベッドメイクってそうやるんだ〜と思った。『オリエント急行の殺人』のドラマか映画で見たイメージだったのでソファとか無いと思ってた。
    「さよなら、波瑠」と「夢の旅路」が好きな話しだと思う

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    2026年09月21日
  • ドミノ

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    再読。
    もう何年前に読んだのか覚えていないけれど。
    ドタバタ劇場がすごく面白かった覚えがある。
    読み直してみてやっぱり面白かったなぁと。
    よくもまぁ、あんなに多くの登場人物を描き切れる…恩田陸すごい。
    最後一本につながる感じがスッキリして気持ちが良い作品。

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    2026年09月20日
  • 夜のピクニック

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    朝の8時から翌朝の8時まで80キロを皆んなで歩くという高校行事。修学旅行の代わりという。私の過ごした高校も修学旅行はなかったが、このような行事はなかったなぁ。もしあったら、盛り上がりが凄そうだと思ってしまう…本当に青春!
    並んで歩くというのは、なんと人を素直にするものだろう。私自身も家族で2時間ちょっとかけて家に歩いて帰った事が記憶に新しいが大変だったけれどいい思い出になりそうだ。。。

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    2026年09月20日
  • 三月は深き紅の淵を

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    なぜ人々が説明できずに忘れ去ったような感情をサラッと表現できるのか...

    浮遊感に酔っていたら核心をつくような示唆があってドキドキする。

    とにかく自分は第三章が好みすぎた。

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    2026年09月20日
  • 不連続の世界

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    ミステリーのようなホラーのような不思議な感覚。
    大きな謎は、
    ちょっとした偶然と、思い込みと、見る角度によって、思いもよらない壮大なものになり得る。
    そんな風に思った。

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    2026年09月20日
  • spring

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    HALという稀代のダンサー、振付師と、その周辺のこれもまた一流の人たちの物語。ちょっとまたバレー観に行きたくなった。
    ついにピナ・バウシュ観ないまま彼女死んでしまったなあ。

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    2026年09月19日