恩田陸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレとても読んでいて楽しい作品だった。
特に下巻では亜夜の成長が凄まじく、さまざまな音楽家との出会いを経て、再び音楽家として歩み出していく姿には胸を打たれた。明石と亜夜が子供のように泣き合うシーンも、とても美しく印象に残っている。
そして、亜夜と同じくらい心に残ったのが明石の成長だった。
コンクールを受ける前は、これを音楽家として最後の挑戦と捉えていた明石。しかし落選したあと、栄伝亜夜をはじめとする演奏家たちに触発され、「もっと弾きたい」「またあの舞台に立ちたい」と、音楽家として生きていく決意を固める。その変化がとても良かった。
何より素晴らしかったのは、恩田陸さんの文章表現。
当然、小説から実際の音楽が聴こえてくるわけではない。それなのに、演奏を読んでいるとさまざまな情景や景色が頭の中に浮かんでくる。文字だけでここまで音楽を想像させ、楽しませてくれることに驚いた。
コンクールを舞台にしながら、単に順位を競う物語ではなく、音楽を愛する人たちが互いの演奏に影響され、それぞれが自分と音楽との関係を見つめ直していく物語だった。
読み終えたあと、「音楽っていいな」と素直に思える作品だった。 -
Posted by ブクログ
本屋大賞、第二回受賞作。
ずっと読んでみたいと思っていた恩田陸さん。
先日アンソロジーで初めてお目にかかり、積読の中から手にとった。
進学校の伝統行事である歩行祭。
全校生徒1,200名で朝8時から翌朝8時まで、
休憩や仮眠をとりながら歩く。
ひたすら歩く。
この高校には修学旅行はなく、代わりなのか分からないが、毎年秋に行われる。
上下真っ白のジャージの列は傍目から見ると異様かも。
私なら「何あれ!?」って言いそう笑
主人公である西脇融、甲田貴子は高校3年生。
物語はこの2人の視点で交互に描かれる。
大きな事件があるわけではなく、登場人物も多いので、最初はなかなか入り込めなかったが、中盤以降ぐんぐん読むペースがあがっていった。
会話のやりとり、丁寧な心理描写、何度も限界を迎え悲鳴をあげる体の状態など痛いくらいに伝わってきて、読んでいるうちに一緒に彼らと歩いているような不思議な気持ちになってくる。
友情と恋愛と青春、とても懐かしく当時のことを色々と思い起こされた。
こんな行事は実際にはたくさん制約があり無理だと思うが、きっと一生の思い出になることだろう。
子供達にも読んでほしいな、良作だと思う。
追記
恩田陸さんの母校である水戸一高で「歩く会」という伝統行事があり、一昼夜かけて70km完歩を目指すそう
現在でも実施されていることに驚きました。 -
Posted by ブクログ
出会うべくして出会った3人の天才コンテスタント(ピアノコンクール出場者)のドラマ。作者の手で壮大な絵画を描くように鮮やかに高らかに謳い上げる作品です。審査員の理解の範疇を超える規格外の天才少年を1人送り込んで。
演奏をする喜び、才能を聴く喜び、引き継がれていく音楽を、閉じた場所から森羅万象の世界へと大きくいざない、天才たちが見ている景色を読者に可視化する映像力が胸に迫ります。
ホフマン先生が“仕掛けた罠”が清々しいです。
※Audibleで。
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2016年 下期・直木賞受賞作
2017年 本屋大賞受賞作
2019年 映画化 -
Posted by ブクログ
ネタバレ舞台化される(されている)と聞いて。
存在は知っていたけれど未読だった本。
名前の通り、夜通し歩き続ける歩行祭の話。場面転換はほぼない。
それでも、読ませる。主人公達のメインストーリーだけでなく、周囲のサイドストーリー(?)がよく絡まっている。
リアルタイムで読めば良かった!!!
今の私はもう親目線。子ども達がぐるぐるしているのを空中から眺めている。
貴子の視点で読みたかった。
・みんなで、夜歩く。ただそれだけのことがどうしてこんなに特別なんだろう。
・女の子だけが持っている勘で、今の忍の台詞が本気だったことを感じ取っていたのだ。
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Posted by ブクログ
短編で不思議な話や心温まる作品などたくさん入っていて楽しいアンソロジーでした。
作品の色が出ていて読んでいて楽しかったです
飛び出す、絵本 恩田陸
十一月の約束 本多 孝好
招き猫異譚 今江祥智
白ヒゲの紳土 二階堂黎人
本屋の魔法使い 阿刀田高
サラマンダー いしいしんじ
本棚の片隅から 柴崎友香
読書家ロップ 朱川 湊人
バックヤード 篠田 節子
閣魔堂の虹 山本 一カ
気が向いたらおいでね 大道珠貴
さよならのかわりに 市川 拓司
メッセージ 山崎 洋子
迷宮書房 有栖川有栖
本棚にならぶ 梨木香歩
23時のブックストア 石田衣良
生きてきた証に 内海隆一郎
The Book Day 三崎亜記