恩田陸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
館をテーマにしたミステリアンソロジー。さまざまな読み心地だけれど、どの作品に登場する館も魅力的です。
お気に入りは恩田陸「麦の海に浮かぶ檻」。やはり大好きなあのシリーズ路線なので。この雰囲気がたまらなく素敵です。
井上真偽「囚人館の殺人」も凄かった! オカルト路線かと思いきや、最後まで読むとしっかり本格。ものすごく伏線がいろいろとあって、やられたなあ、と。事件の凄惨さと真逆の静かな読後感も印象的でした。
そしてこれまたある意味凄すぎるのが白井智之「首無館の殺人」。よくぞこれほど鬼畜でグロテスクなトリックを考えつくものだなあ……真似できません。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「oh・・・・」という感想。
その後、色々考える。
啓発本として、親御さんに読ませた方がいいのか
本当の意味に気づかなくても、絵から多少何かを感じられる子供に読ませた方がいいのか。。。
引っ越すと、その地域では当然な事も知らないわけで。
知らない土地は怖い、というのを改めて感じる。
海外旅行は気をつけるが、国内はなかなか忘れがちだし。
子の女の子は自発的に独りでいたわけではないが
一人ですぐどっか行ってしまう小学生なら、戒めとして読ませたいかも。
具体的に、「~してはいけません。」と注意するより
よほど印象深く、効果がありそうだ。。
子どものときは絵があまりうまくない?絵本が謎 -
購入済み
現実とどちらが
あ~この人はやっぱりきちんと現実に対峙できる人なんだな、と。
しかしちょっと肩透かしを食った読後感で、それが何故かしばらく考えてみたのですが。
結局、この小説の中でも日本政府は許せない存在なのですが・・・、現実の方が、汚染された土地を安全と言い張って住民を戻そうとする現実の政府の方が、よほどひどくて。まだ小説の方がましと思える、この恐ろしさ。 -
青春ものとホラー要素が調和
恩田陸の作品にはまったきっかけです。
物語全体に不吉な予感が漂い、それと限られた場所で限られた時間を過ごすキリキリするような焦燥感がうまく調和していました。
その中にうまく青春もの要素も入っていて好きな本のベスト5に入ります。
物語中盤の小夜子の一人芝居?本番?のあたりの緊張感は圧巻です。
ただ、全ての謎が解けてすっきりしたい人にはあまり向いていないかも。