恩田陸のレビュー一覧
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ネタバレバレエをテーマにした芸術系恩田陸作品で、2025年の本屋大賞ノミネート作品。
バレエという歴史ある芸術だけど、馴染みがない人も多いだろうこのテーマで、ここまで読ませて本屋大賞にまでノミネートされてしまうのは流石と言わざるを得ない。実際、全く興味がなかったのにバレエの動画を見てみようと思ってしまった。
萬春というダンサー・振付家を、叔父、バレエの先生、パートナーとなる作曲家の目線から描き、最後に萬春本人目線での物語が語られる。構成は『成瀬は天下を取りにいく』に似ていて、天才ダンサー・振付家に接する人たちの話から、その天才は実はこういう人だったということが明らかになっていく。
タイトルの『spri -
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常野シリーズ第2弾。
前回は短編でしたが今回は長編で個人的には今回の方が良かったです。
不思議な力を持つ常野から来た人々。
主人公は東北の村に住む峰子。
峰子は旧家槇村家の末娘聡子のお話し相手となる。
峰子は生まれつき病弱で学校にも行けず、ずーっとお屋敷での生活を強いられている。
槇村家のお屋敷には色々な人たちが出入りする。
そんなある日、常野から来た家族がやってくる。
前半は峰子と槇村家の家族、そしてそこに出入りする人々とを穏やかに進んでいくが、台風襲来から話は一気に緊迫感が増して聡子が大胆な行動に踏みきる。
物語は二十世紀が始まったばかりの明治時代。
この後、日本はどんどん暗い時 -
Posted by ブクログ
『spring』の登場人物たちとまた会える喜び!
しかも、出会った時のエピソードから、大人(40歳〜60歳)になるまで、彼らの人生を幅広く追えるお話がたくさん。
『spring』では語られなかった「あの時」の裏話や、他の人からみた視点でのお話など、『spring』に魅了された読者にとっては最高のスピンオフ作品集でした!
これだけ様々な人から見た話や、春自身が語り手になる話があっても、「萬春」という人物がふわふわと得体の知れない存在であり続けているのが、不思議。
最愛のパートナーであるフランツに対してさえも、まだ見せていない顔があるのでは。無限の表情を持っているのでは。
と思わせる、幻の生き物