柚木麻子のレビュー一覧
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butterとなのあるように胃もたれする小説
この小説は、木島早苗をモチーフにした小説ですが、カジマナと言う受刑者に汽車である主人公が面会をしていくことでストーリーが進みます。料理の描写が素晴らしく、中盤からストーリーが一気に進みます。最後は謎が謎のまま終わってしまい消化不良な気がします。
飯テロ小説としても有名で、私もバターを買い、バターかけご飯を食べました。読後はしばらくはイヤミスはいいかなと言う気持ちになる、胃もたれ感がありました。海外の評価が高い部分は日本的なモテに翻弄されているカジマナ主人公怜子にあるのでしょう。一度読んでみるといいかもしれません。 -
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ネタバレ保険金目的連続結婚詐欺・殺人の被疑者を取材する雑誌記者が主人公。被疑者は肥満の普通のおばさんのようだが、巧みに相手を洗脳して、結婚を匂わせて高額の生命保険に加入させるのはよくある設定だが、無類のグルメで、特に濃厚な西洋料理に目がないらしく、それで体重が増えている。
収監後の被疑者への取材を引き受けてもらうため、主人公も被疑者の指示に従いグルメを体験して被疑者に取り入ろうとするが、被疑者にむしろだんだん洗脳されていく。
主人公の記者やその友人まで洗脳されていく状況が描かれていくが、それなりに説得力はある。ただし、グルメではないので、あまり感情移入できなかったかもしれない。 -
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キャッチーなタイトルに惹かれて読んでみた。アンソロジーは読んだことのない作家さんに出会えるよい機会なので、ときどき読むようにしている。
よかった順に、「夏も近づく」、「味のわからない男」、「好好軒の犬」、「どっしりふわふわ」、「エルゴと不倫鮨」。
「夏も近づく」に出てくる料理はどれもシンプルで美味そう。塩むすびとか、筍ご飯とか。可哀想な生い立ちの葉月くんが、叔父さんの料理で癒されていく姿が清冽でよい。
「どっしりふわふわ」は年の差20位のパン職人カップルのお話。ラスト2頁で種明かしされるミスリードについては、これがあるのとないのとでは、どれだけ読後感が違ってくるのか、オチを知ってしまった -
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お金持ちの家に生まれ物質的に豊かであっても、絶対的に精神的に豊かになれるというわけではない。与えられた環境で、いかに精神的に成熟できるかが、人生を進めていくうえで大切なことなのだと感じた。
どの登場人物も承認欲求が強く、信奉してくれる誰か、もしくは信奉できる誰かがいなければ不安定な状態。共感できる人はいなかった。だけど、真実子が最後のほうで「どうしてプロの私が、黒木さんのために企画を考えなきゃいけないんですか?」「煙草消してもらえませんか?」と発言したのは、よくぞ言った!と拍手を送りたくなる瞬間だった。
お嬢様キャラが出てくる小説は別世界を見ているようで面白い。 -
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一話と二話が面白かった。
アッコさんが、いろいろと都合のよい風に
描かれすぎていたのが気になったが、
強引で強烈でそれでいて仕事がバリバリできる人がいたら、確かに注目せずにはいられない。
三話、四話で主人公が変わったのは「??」だった。
軽い内容でスラスラ読むことができ、
夜の街で働くレイカさんの言葉
「女子同士って時々険悪になるものね。そういう時は、皆の話の流れに合わせるんじゃなく、自分から話題を振ればいいのよ。こちらから提供できるネタが多ければ多いほど、人間関係って楽になるわよ。些細なくだらないことでも構わないから」という部分は、自分のなかに取り入れようと思った。 -
Posted by ブクログ
2026.03.22
柚木さんらしい、痛快で、疾走感のある、女子大生がテーマの連作小説。
地方に住んでるので正直大学にはピンとこなかったけど、ラブコメと青春小説が苦手な私でもスッと読めて読後は爽やか!
実に久しぶりに青春!を味わったなあ。
登場人物たちはみんな頭が良くて美人なのに私には珍しく卑屈にならずに読めた笑
どの子も見た目の華やかさとは裏腹にズルさや弱さをさらけ出しながら自分の気持ちと人生と戦っている様が描かれていたからかもしれない。
「私にふさわしいホテル」の有森樹李が出てきたのも楽しかった!私が知らないだけで他の作品にも出ているのかな? -
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すごい一代記。
教育はとても大事。特に戦争をしない国にするにはとても大事だと思う。戦争をしてる国の人々はきっと戦争についてきちんと教育を受けなかった人たちなんだろうな、と感じるから。
世界中を飛び回り、いろいろな国の人と交流して、そのいいところを日本に持ち帰り、押し付けがましくなく少女たちに教えた人、身につけさせた人、それができた人、という印象を受けた。
あの戦争の時代に学校で英語を教えてた?楽しいイベントをたくさんやってた?そんなことできたなんてすごい。コロナ禍のとき、家の中でもなんだか騒いだり楽しんだりしてはいけないような気になった。あれの何十倍もの見えない圧力がかかっていたはずの時期だよ