柚木麻子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
料理をテーマにした7人の作家さんによるアンソロジーです。
こちらのお目当ては柚木麻子さんと伊吹有喜さん。あと未読の井上荒野さんが気になってました。装丁のデザインとタイトルがなかなか洒落てますよね。
『エルゴと不倫鮨』柚木麻子
最初は不倫の話かぁ…ちょっと嫌だな、と思いきや、さすがの柚木さん。吹き出しそうになるくらい痛快でおもしろかったです。
『夏も近づく』伊吹有喜
自然の中で食べるちゃんと手をかけた料理が本当においしそうでした。
『好好軒の犬』井上荒野
初めましての井上荒野さん。最初から最後まで独特で不穏な雰囲気のあるお話でしたね。
『色にいでにけり』坂井希久子
こちらも初めましての -
Posted by ブクログ
横浜のお嬢様女子大学に通う真実子は、病弱で、小中を病院で過ごしていた。それを心配する幼馴染の美里(同大学、同寮で暮らし、女子アナを目指している)と、真実子の一つ上の先輩である栞子(過去に親のコネで詩集を出している。退廃的、文学的なことへ傾倒)、二人の目線で描かれた大学生活。
誰もがうらやむ美貌を持った美里は、必死に努力するもキー局のアナにはなれず、しかし奮起して、北海道でアナウンサーになるという夢を叶える。一方、栞子は、創作への熱などとうになく、しかし、文学通であるというポーズだけは一人前で、大学教授だったり、カメラマンだったり、映画監督志望だったりする男に依存していく。自分は将来は、ブック -
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ホラーより怖いという評判を聞いていたが、確かに色んな意味で怖い話だった。
栄利子の人間関係の執着と暴走、真織の裏の顔、被害者と思われた翔子が終盤で栄利子化してしまうなどなど。
一番強く感じたのは、望まない孤独ってよく無いという事。
一人が好き、と自覚して一人でいるのと人との関わりを渇望して一人でいるのとは全然違う。
人の気持ちが分からない栄利子に共感はできなかったが、他の人間がみんなルールを知っている中自分だけ知らずに暴走してしまうのは可哀想だなと思った。
栄利子に友達ができないのは根底にある上から目線が原因なのだろうなーと感じた。
後、内省が多い割に意味のある反省には繋がっていないの -
Posted by ブクログ
3.5
きっかけはTwitter
盲目的な恋と友情を読んで、似てるって書いてあったから読んだ
ここまで共感できない小説も珍しい笑
なかなか出会ったことの無い感覚だった
そしてあまりにもぶっ飛びすぎてて、フィクション感が強かった
優等生で商社勤めのえりこと子なし主婦ブロガーの翔子、2人を主人公として物語が進む
孤独さがいかに人を狂わせるかということを凄く感じられる作品
えりこに関しては本当に意味がわからなかった笑
数回しか会ったことのない自分が読んでいるブログの作者にとことんのめり込み、親友だと思い込もうとする狂気性。この狂気性がナイルパーチなのか。客観視できず、自分の行動が相手を不快