柚木麻子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
柚木麻子作品を読むのは4冊目!
「ランチのアッコちゃん」は合わなかったけど「嘆きの美女」は爆ハマりした。
そしてBUTTER!!!爆ハマりした!!!
女性の抱えてるタスクみたいなもの?世間から求められてるとされてるもの?なんか、そういう苦しさからの呪縛と解放というか……。
村田沙耶香の「世界99」もそうだったように感じたけど、女たちが「女」という枠組みから出ようとしてるな、という感じがする。人間になろうとしている。女たちは女たちの手で、いらないものははねのけ、欲しいものを掴もうとしているというか……。
そして同時に男性の生きづらさも描いているように思う。
「誰かに選ばれないと」「誰かに必要 -
Posted by ブクログ
ネタバレすごい作品です。世界的にヒットしたのも納得です。次の文が刺さりました。
どんな境遇であれ、少しでも快適にしようとする女の知恵、自分好みに環境をカスタマイズできる女の逞しさを、保守的な男ほど疎んじるものだ。でも、それこそが彼らが女になによりも求める家事能力の核に他ならない。どうしてその矛盾に気づかないのだろう。家庭的な女でさえあれば、自分たちを凌駕するような能力を持たない、言いなりになりやすい、とどうして決め付けているのだろう。家事ほど、才能とエゴイズムとある種の狂気が必要な分野はないというのに。
バターがすごく食べたくなりました。 -
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タイトルの「けむたい後輩」!けむたいを平仮名にしているのは煙草の煙をけむたがる後輩とけむたい存在になった後輩のどちらの意味に感じるのか私達を試しているみたいな気がする。
小樽の女子校から聖フェリシモ女子大に進学した羽柴真実子はロマンチスト。真実子の親友美里は幼稚園生の頃からの親友でキー局のアナウンサー志望のアナリスト。そして何よりも真実子の憧れの人栞子はナルシスト。横浜のレトロな建築やユーミンの歌の舞台になった根岸のドルフィン渋澤龍彦の住んだ鎌倉の喫茶店などの描写ご実に楽しい。確かに街歩きが小説内でアクセントになっている。柚木麻子は「フラヌール」をそぞろ歩きから自分探しと言う言葉に置き換えてい -
Posted by ブクログ
これほど現代の人間にまつわる欲を美しく、かつリアルに描いた物語はないだろう。前評判が高く期待度もあったがそれを超えてくる作品だった。
なんとなくだが欲というのは相互補完されている気がする。何か足りないものを満たすために必ずしも直結する欲を満たす必要があるとは限らない。(満たされていない愛情を食欲で満たすなど)
梶井もリカも怜子もみんな何かが満たされていない。それはほんとは食欲とか性欲を満たしたところで解消されるものではない。そんなことわかっていても、人は少しでも満たされるために美食にお金をかけ、セックスをする。
前半はとくに食欲の湧く描写が散りばめられており、読んでいるとお腹が空く。この -
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読後の第一印象は、「とにかく濃い」。
面白いが、軽く読めるタイプの作品ではない。
確実にエネルギーを持っていかれる。
脂っこいご馳走を食べるようなイメージ。
特に印象的なのは、料理と食事の描写。
そこには執着や欲望、生き方が滲み出ている。
現代は、女性に求められるものがあまりにも多い。
容姿や体型はもちろん、仕事も、家事も、対人関係も。どれも高い水準が暗黙のうちに求められている。
男性にも同様のプレッシャーはある。
ただ、少なくとも「容姿」に関しては、女性の方がより厳しい視線にさらされている場面は多いのではないか。
私は男であるため、今の世の中は女性が生きやすい社会になってきていると単純 -
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主人公を追体験するように、カジマナという女に惹き込まれ、まるで恋をしているかのような、崇拝者になりかけていた。文章だけでそうさせる女。恐ろしい。
女は女神にならねばならない。男性を包み込むように、その余裕を生み出すためには自分自身にストレスや我慢があってはならない。だから好きな時に好きなだけ、求めるだけ食べる。相手に求められるように相手のためを思い体調までも配慮した料理を先回りして提供する。一理あるように思えるけど、
とても素敵な配慮できるまさに"女神"じゃーんって思ってしまいそうだが、それはエゴでもあり他人軸で生きている人である。自分が見たい世界の切り取り方をしてしまっ -
Posted by ブクログ
季節の果物を味わうように、女の自分も味わって欲しい。そんな妻の切ない欲求が果汁を搾るように溢れていく描写。
ああ、このまま腐れ縁のようになってきた同級生の彼とどうにかなってしまうの?と思える危うさにハラハラしたけど、結末は前向きなものだったのでほっと胸を撫で下ろした。
初美は相当ヤケになっても夫じゃなければ意味が無いと分かっているからモヤモヤが溜まってしまう一方で本当に切なかった。夫も愛情深いが故にすれ違うのがもう。
生憎当方には結婚の経験が無いので何とも言えないこともあるけど、この作品に出会えたことは価値になったなと思う。きっとまた読み返すだろう。
コミカルなタッチでありながら適度に -
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ずっと積読していたのですが、積読していた自分を叱りたいくらい面白かったです。
親友だった二人の成長物語。どちらも親との関係や自分の内面と向き合い、もがき葛藤していく様子が生き生きと描かれています。どちらにも共感できます。
普通にあこがれるダイアナと、普通から脱却したい彩子。正反対な2人だからこそお互いにずっと憧れていて、嫉妬し、信頼している。
喧嘩別れしても心にはいつもお互いが存在している。羨ましい関係だなと思いました。
彩子が被害にあうところは本当にはらわたが煮えくり返りました。
今後ご両親に話すのかな。その時のご両親の気持ちを思うととてもつらいです。
彩子はそれを乗り越えて成長できたのだろ -
Posted by ブクログ
ネタバレ柚木さんのこと、バックダンサーつけて歌っちゃうパワフルで元気なひとって印象が強かったから、ネガティブな感情についても書いてあって意外だったし、安心もした。みんな毎日毎日きらきら元気でいられるわけじゃない。
ジェンダー規範を押し付けられた時にどうしてもしんどく怒る自分とか何もできないことを責めちゃう自分のこととか肯定してくれたように感じたり、子育てをする中で自分の中にある古いジェンダー観に気付かされているところが印象的だったりした。読めてよかった。
柚木さんをこれからも応援したい。
p120
楽しむことを忘れたくない。迷惑をかけたいわけでもない。でも、社会への疑問や怒りもなかったことにもしたく -
Posted by ブクログ
「繊細な描写が各紙誌で絶賛された」とあらすじに記載されているように、登場人物たちそれぞれの内面を丁寧に描いている作品。他人への嫉妬、同調圧力に屈しない人物に対する羨望と引き摺り下ろしたいという複雑な感情、こういったものは大人になった今でも自分の中でどこかで燻っている気がする。高校生の時と異なるのは、それを心のうちに留めて、異なることに意識を持っていけるようになったこと。若いときは他人からどう見られるかということに執着していたけれど、今は客観的に自分を見れるようになった気がする。
自分が他人よりも優位な立場でいたい、承認されたいという感情は一生続いていく。そういった中でも、その感情を少しでも抑え -
購入済み
バブルの東京を自力で生きる女の成長物語。
青子の人生にはいつだって一ノ瀬が寄り添っていた。
東京で生きていく希望になり、勝手にプライベートバラされて彼氏と危うくなった時も、仕事で理不尽なことがあった時も。 -
Posted by ブクログ
この作品を中学・高校生あたりで読めるかたは大変幸せだと思います。50半ばのオッサンでも勇気をいただけます。
ぜひお読みください!
本の概要
私に命令できるのは、この世界で私ひとりだけ……。
私の名は、矢島大穴(ダイアナ)。変な名前も金髪もはしばみ色の瞳も大嫌いだった、あの子に出会うまでは。心ふるえる最強のガール・ミーツ・ガール小説。
私の名は、大穴(ダイアナ)。おかしな名前も、キャバクラ勤めの母が染めた金髪も、はしばみ色の瞳も大嫌い。けれど、小学三年生で出会った彩子がそのすべてを褒めてくれた――。正反対の二人だったが、共通点は本が大好きなこと。地元の公立と名門私立、中学で離れても心は