柚木麻子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレまたもや柚木麻子さんである。自分の書いた記事をざっと見てみたけれど年明けに書いた感想noteが9冊ぶんほどあるのだけど、すでに柚木麻子さんの著作については2作ぶんほど書いている。でもどれも好きなんだもの、しょうがないじゃない!!
女子校のクラス内で起こったグループでのちょっとした諍いがもとになっている。王妃ことクラスで一番人気の滝沢さんがもといたグループから弾かれ、範子たちの文化系もといオタク系のグループにやってくるという流れから話が展開していく。ネタバレ多数なのでまだ読んでいない方はここから引き返してください(笑)
この話、王妃が範子たちのグループにやってきただけではなく、他のグループ同士 -
Posted by ブクログ
最初はイケメンクズ男に振り回される、伊藤くん周りの女たちの物語…だと思ってたけど。間違ってはいないけど。でも最後まで読んだ時に、伊藤くんの本性というか底が見えて、ひっくり返された感じ。ホラーとかミステリーじゃないのに(ミステリーなのか!?)恐怖でドキドキした。
聡子の話はずっとイヤ〜〜な感じがしてて、でもどこか既視感。実際に、親友といってる女の子たちの中にもこういう関係はありそうだなぁと思った。嫉妬と僻みって怖い。優劣つけない、つけられない世界にいきたい…。
最後の莉桜の話が強烈だった。現実では分かっているのに、これを辞めたらつなぎ止めている何かが壊れるから辞められない、みたいなものってある -
Posted by ブクログ
いいねぇ〜。中学2年、この時期独特のクラスの空気感、自分に対する理想と現実、友だちやクラスメイトとの比較と上下関係。
あの頃の色んな感情が蘇らない読者はいないはず。主人公たちが経験する出来事とは違っても沸き起こった感情はきっと忘れられないから。
どのキャラクターも他人から見れば地味だったり派手だったりだけだけど、読み進めて色んな顔を見るうちに良いところも人間らしさも味わいもある子たちばかり。きっと世の中の人間ってみんな近くで見ればそういうおもしろさがあるんだろうな。
主人公の思い切りの良さと王妃のどんと構える生き様は気持ちがいい。まだ14歳、だけどもう14年も生きてきた。彼女たちにだって色ん