柚木麻子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「理解すること」と「影響を受けること」は、思っている以上に紙一重なのかもしれない。
連続殺人事件の女性容疑者・梶井真奈子を理解しようと取材を重ねる記者・里佳。しかし、その距離が縮まるほど、彼女は少しずつ梶井の価値観へと惹かれていく。その変化はあまりにも自然で、「いつからそうなったのだろう」と思うほど巧みに描かれている。気づけば、読者である私自身も里佳と同じように価値観を揺さぶられていた。
だからこそ、この作品は単なるグルメ小説でもミステリーでもない。誰かを理解しようとすることの危うさ、そして影響を受けた先で、自分自身の価値観や人生とどう向き合うのかを問いかける物語だったように思う。
決し -
Posted by ブクログ
有罪判決を受け、拘置所に収容されているある女はこう言う。
「バターは冷蔵庫から出したて、冷たいままよ。本当に美味しいバターは、冷たいまま硬いまま、その歯ごたえや香りを味わうべきなの。ご飯の熱ですぐに溶けるから、絶対に溶ける前に口に運ぶのよ。冷たいバターと温かいご飯。まずはその違いを楽しむ。そして、あなたの口の中で、その二つが溶けて、混じり合い、それは黄金の泉になるわ。ええ、見えなくても黄金だとわかる、そんな味なのよ。バターの絡まったお米の一粒一粒がはっきりとその存在を主張して、まるで炒めたような香ばしさがふっと喉から鼻に抜ける。濃いミルクの甘さが舌に絡みついていく······」
これはバター -
Posted by ブクログ
ネタバレいやー疲れた!!!!(褒めてます)怖くてエグくて容赦ないから、しんどいと同時に先が気になって一気に読みました。
最後2人が再会するのかと思ったけど、2人は会わずじまい。でも、もう二度と会えなくたって2人で自転車に乗ってはしゃいだ夜は本物で、そんな何気ない一瞬が煌めくだけで支えられる人生もあるのかもしれない。もしかしたらそれが友情ってものなのかも。
メモしておきたい文章があまりにも多すぎてメモしきれない。2人の登場人物の考え方や行動は突拍子もないようで、心情を考えると自分でも感じることがありどきっとする。
改めて同性の友達に心から感謝したし、その友達とずっと親しくいられるような自分でいたいと思っ -
Posted by ブクログ
GOAT×小学館文庫もぐもぐ文庫フェア
期間限定ゴートくんのW表紙(おすし食べてる絵柄)がかわいい!
24歳、東京でOLとなり3年、実家に帰って家業を継ごうと思ってたが、社長に連れられた銀座の高級鮨店と、その鮨職人に魅せられる
物語の構成がよくて
1983年から1992年まで各章1年ずつお鮨のネタをタイトルにして進行していく。
各章1年ずつに区切られてるから(25ページくらい)ゆっくり読み進めることができるし、この年、私何歳だわぁ、と懐かしく思い出してた。
そして主人公と一緒に、読んでる私もお鮨を味合わせてもらってるような感覚になるし、主人公の青子(せいこ)がどんどん身軽になり、恋愛に -
Posted by ブクログ
版権が変わったことを機に、以前のも持ってはいたが購入。大人になって読む本作は、もちろん面白いし名作だと思うけれど、誰一人として共感できないなと思った。
カジマナの言葉を借りると、里佳はどこまでも男子中学生みたいだし、伶子は情緒不安定すぎる。そして問題のカジマナはネチネチしてるだの正しさに固執してるだの何だの言って女を嫌っているけれど、そんなカジマナ自身が一番女女していてもう本当に気持ち悪い(笑)常に思考が男男男!なところも香ばしい(笑)
カジマナにしろモデルになってる木嶋佳苗にしろ、あなたたちが思ってるほど男の人はあなたたちのことが好きではなく、単純に「世話してくれる優しいママみたいな女」