柚木麻子のレビュー一覧

  • オール・ノット

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    本の帯によれば、試食販売で出会ったなんでも売れる嘘つきのおばさんが出てくる話とあったので、もっとコミカルな話を想像していたのに、意外と深刻な現代の問題を内包していた。

    冒頭の軽いタッチの書き味から徐々に社会問題に移行していくので、重苦しく無く深い話に突入していくので、本の世界に引き込まれて1日であっという間に読んでしまった。

    宝石の通販番組の伏線が回収されて、そうなるのかーー!って面白く読み終われたのも楽しかった。

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    2025年04月03日
  • ついでにジェントルメン

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    お、おもしろい…!!
    短編に、それぞれの時間と時代があって、はっきりと分かれているのかなと思ったけれど、最後に繋がりが見えてきて読み応えがあった。
    登場人物たちの価値観、正義、苦悩…
    わかる部分もあるし、この人はこんな考えなんだって人の思いの広さを感じた。
    短編は長すぎず、短すぎず、楽しんで読めた。

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    2025年03月27日
  • 3時のアッコちゃん

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    『ランチのアッコちゃん』の続き。
    関西が舞台になっている短編もあり、場所のイメージが湧くのが楽しかった。泉の広場、懐かしや。

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    2025年03月24日
  • 本屋さんのダイアナ

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    文章が好き ◯
    作品全体の雰囲気が好き ◯
    内容結末に納得がいった ◯
    また読みたい ◯
    その他◯

    「こうあるべき」と言う「呪い」をかけられてしまった女の子たちの物語。
    「ドキュンネーム」をつけられてしまった女の子、「ダイアナ」の葛藤がまずわかりやすいけれど、ダイアナだけでなく、ごく普通に見えるような女の子も、それぞれ何かに縛られ苦しんでいる。
    成長するとは、自立するとは、ただ親元を離れることではなくて、それぞれが抱える「呪い」をうちやぶることなのだろうか。
    そんな呪いから解放されている人って、多いんだろうか少ないんだろうか。

    多くの文学作品が取り上げあれらている中で、『赤毛のアン』も登

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    2025年03月17日
  • 注文の多い料理小説集

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    話題の作家さんたちによる短編小説集。
    テーマが食べ物であるが、時代は江戸や現代など様々。
    あーそんな風に思えるのか…というものや、このシチュエーションでそれきたら〜となるものまで、食べるという事を含めてちょっと考えさせられました。

    短編小説ではあるがなかなか濃い一冊です。

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    2025年03月16日
  • とりあえずお湯わかせ

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    ちょっと面白過ぎるな…15歳以上年上の人なのに友達の日記を読んでいる感覚になる これをおうち時間をしなやかにエンジョイする爆笑ままエッセイと言ってきそうな人にはお湯をぶっかけよう!!!!!!!(←最高)

    バズを狙って生み出せるのすごい
    私はスマホ現在進行形中毒者だけど、スマホ中毒を抜け出せても生活がかわらないという情報は救いですね、、、スマホを遠ざけたところで大して仕事は進まない(金言) 私が中毒なのは仕方ないのかもと諦めたい!
    4年前の自分にコメントするスタイルもいいなあ

    おびえる母親を見る→自分が悪者になった気持ちになる→自分の特権性が詳らかになり罪悪感が湧く→それを打ち消すため、自分

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    2025年03月15日
  • 本屋さんのダイアナ

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    終始読みやすい文章で、小学生〜社会人までの女の子の心情に共感しながら読んだ。読む時期によって感じ方は違うかも。
    小学生の頃は一生の友達!と思っていても、置かれる環境が変わって人間関係も変わりやがて疎遠になってしまう、という経験は誰でも一度はしたことがあるのでは。そこから十数年経て改めて関係が再構築できた二人、こういう二人を親友と呼ぶのかな。

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    2025年03月03日
  • 本屋さんのダイアナ

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    読後がスッキリ!
    意外とリアルはドラマティックだけど毎日がガラリと変わるわけではなくて…という話。(雑)

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    2025年02月26日
  • 踊る彼女のシルエット

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    ネタバレ

    ◾️record memo

    「うん。とびっきり可愛い女の子たちがさ、ライトを浴びて身一つで戦っている姿を見てると、時計の針が止まって、世界中で動いているのが彼女たちと私だけになったような気分になるんだよね。焦りも不安もなにもかも消えるの。元気が出るの」

    実花はしきりにあの子が素敵、この子のこんなところがいいと、佐知子のまったく知らない女の子たちの名を出して、褒め称えていた。同性をまったくライバル視しない姿勢は新鮮だった。こんなに可愛いのに、それを上手く利用して楽に生きようという小賢しさがまったくない彼女に、佐知子は軽いカルチャーショックを覚えた。自分の目の高さよりももっともっと上、手が届か

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    2025年02月26日
  • 終点のあの子

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    高校生のころに1度読み、社会人になった今読み返してみました。高校生の私が「読み返したい」と思った箇所につけた付箋のページが、今の私にはピンと来なかったり、逆に違うページに付箋を貼りたくなったりして面白かった。
    個人的には恭子の話の続きを読みたいです。

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    2025年02月25日
  • らんたん

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    明治〜大正〜昭和 近代史上の著名人たちの生の声が聞こえてきそうな そして女性に産まれてきたことを改めて誇りに思える事ができた本でした。
    特に心に残ったのは「赤ちゃんの声が決してしない、させてはいけない場所というのは、立派に見えても不自然で排他的」という道先生のお言葉です。これから、何かにつけて思い出します。職場などで。
    年を経てまた何事かにぶつかったときこの本に著してある様々な気持ちや祈り、またページを開くことになるかと思います。

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    2025年02月21日
  • 柚木麻子のドラマななめ読み!

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    ananに10年以上連載が続くドラマ批評。過去に脚本家を目指し現在は作家。ドラマを観る視点は独特で的確。
    ドラマ批評はブログなどで雨後の筍のようにたくさんあるが、この方の批評はピカイチ。サブスクの普及もあり、未見のドラマも見やすくなっている昨今、本書は何から見るか迷う際の手引にもなるだろう。
    ドラマを通じたジェンダーについてなど、もっと深く掘り下げたら面白い内容が多い。
    本書は後日譚もあるが、基本連載当時のままであるのが実に良い。現代の視点で過去のドラマを見てしまうとモラハラだったりセクハラだったり、ふてほどのようになってしまうので。

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    2025年02月20日
  • 早稲女、女、男

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    ネタバレ

    私は早稲田理工を3留して同い年の元早稲女と付き合っている、長津田みたいなしょーもない男です。
    あまりにも長津田が自分の境遇と重なりすぎて序盤数ページで深刻なダメージを喰らうも、なんとか読み進め始めたら面白すぎてもう止まらなくなってしまいました。

    それぞれの女子大生は歳の割には「しょーもない」自我やプライドに囚われて「しょーもない」恋愛物語を繰り広げるのですが、そのありきたりでくだらないシナリオこそがミソだと思うのです。
    つまらないものに拘る自分など脱ぎ捨てて、負けても惨めでもいいから生きるべき道筋を進め、そんなメッセージが伝わってくるようでした。
    世界が向けてくる眼差しに怯えていた長津田が不

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    2025年02月17日
  • ほろよい読書

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    出てくるお酒もお料理も美味しそうで、お腹が空くというか、食べたく呑みたくなるお話たちでした!
    どの短編もおもしろかったです!
    大人になって、上手いこといくことばかりじゃないというか、ほろ苦さもあったり、自分も明日からも頑張ろう!って元気をもらえるような一冊でした!

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    2025年02月09日
  • 注文の多い料理小説集

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    なんかすっごく満ち足りた。
    “夏も近づく“清涼炭酸水的に澄んでる。

    “どっしりふわふわ“パン食べたいなぁ〜って読み進めてたら「え?!」「んえぇぇ?!」ってフランスパンで殴られたぐらいの衝撃やった!

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    2025年02月08日
  • さらさら流る

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    自分が選んだにも関わらず、期待感が薄かったり、序盤の展開に物足りなさを感じるが、中盤から徐々に「やっぱ選んで間違いなかったな」と思わせられる作品ほど心震わされる。

    に加え、内容的にもおそらくほとんどの皆スルーする大衆向きでない作品。それこそが我が至高といえる。基本的に明るいのは描かないよな柚木麻子。そこが好き。(個人的には必ずしもハッピーエンドで終わんなくたっていいんじゃないかともちょっと思う、個人的に。)

    作品の内容は暗い。ただし、主人公家族の一風変わった吹き回しが救い。真に風通しが良いとはこういった会社、ではなく家庭だろう。また、加害側のもう一人の主人公光晴の名前に「光」の字が入ってい

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    2025年01月28日
  • オール・ノット

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    読み始めてしばらく苦学生の主人公と同僚(?)の四葉さんの穏やかなページが続くので、その雰囲気はどこまで続くのだろうと思っていたら、四葉さんの過去に進むにつれ、引き込まれて一気に読んでしまった。
    「もう引き返すことができない」って思った。
    四葉さんって不思議な人。
    私も会ってみたい。
    宝石のように人が惹かれてしまう人。

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    2025年01月26日
  • ほろよい読書

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    ちほさんのレビューを読んで、手に取りました。
    ちほさん、ありがとうございます!

    お酒を飲める年齢になってすぐ、自分の加減がわからず、失敗したなぁ。
    それから飲まないようにしているというか、飲めないというか・・・。
    楽しいお酒の場は、好きだし、お酒のおつまみも好きだし。
    梅酒をかき氷の蜜代わりにかけて食べるくらいかな〜

    読んでいたら、日本酒を熱燗でチョビチョビ飲みたくなりました。

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    2025年01月24日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    親の影響で耳馴染みのあったユーミン。
    各曲を元にしたアンソロジー。
    元々ユーミンの歌そのものがすでに完成された世界観があり、ストーリー性が強い。
    そこに作家それぞれが独自の視点から、新たな物語
    を紡ぐってかなり難しいことだと思う。し、実際ハマらないってレビューも見かけた。
    ともあれ雑食な私は、そのあたり全く気にせず楽しめた。
    選曲も非常にマニアック。よきかな。

    そしてドラマ化されてたってマ?みてみよー!

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    2025年01月17日
  • ほろよい読書

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    お酒にまつわる短編小説集。キッサカバとかでゆっくりお酒飲みながら読みたい

    初恋ソーダが1番好きだった。果実酒作りに凝る40代女性が、同僚が結婚・出産・子育てとライフイベントを駆け抜ける中、これからの人生について悩み、なんとなくバーの常連を成り行きで家に入れることになる。その時の自分のスペースや大切に育てたお酒を犯されるイライラにも共感した

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    2025年01月11日