柚木麻子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ハア〜〜〜〜〜〜壮絶だった。
ひょっとすると下手なホラーより怖いかもしれないよ、これ。
読み進める手が止まらなかった。
柚木麻子さんの作品を読むのは三作目で、
毎回、呼吸もままならぬほど、のめり込んで読んでいる気がする。
生活のために本を閉じる瞬間はあるのだけれど、
物語が完結するまで、ずっと息苦しい感覚が消えなかった。
この作品に出会えてよかったと思う。
紛れもなく女同士の、女友達の話なんだけど
そこだけにとらわれてないのが見事だよね。
ちょこちょこ出てくる男性キャラクターがみんないい味を出してる。
どいつもこいつも気持ち悪い。
「どこまで続くの、この地獄」と逃げ出したくなるぐらい展開が最悪なんだけど、それぞれのキャラクターの結末(むしろ始まり?)を見届けられてよかったです。
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Posted by ブクログ
ネタバレ女子校に所属する高校生の、友人関係のカースト制による圧迫感、憧れや嫉妬及び自身のプライドに葛藤する様子を描いた物語。短編集で、それぞれ主人公が異なり、読者も少なくとも1人は共感する子はいるだろう。無論、私は全員に共感した。
この本を読んで感じたことは、全編共通して「透明感」だった。皆透き通っている魅力があった。
もちろん1つ目の物語は、親友をいじめるまでの主人公の過程の物語で、結果として親友は不登校になり、主人公は悪事が周知にばれて追放されひとりぼっちになるという、悲しい結末となった。しかし、親友に対し友情はありつつも苛立ちも両立し、また主人公の憧れの人を奪われるという嫉妬などの感情の果てしなさ、これが予測不能なものであるにもかかわらず、結果として「行為に及んでしまう」未熟さというのが、なんとなく青春を感じた。こんな言い方は良くないかもしれないけれど、「若いってこういうことなんだよな」っていうものを感じた。
最後の話で、上記親友の朱里が視点の物語が始まる。まっすぐであるがゆえに周囲に鈍感な彼女は、自分に鈍感なふりをして、朱里の親友杉に正面から弱点を指摘されて怒った。電車で親友と喧嘩をしたとき、高校時代を思い出す。「希代子も私のことを思って言ったのかも」、朱里は二度の誤ちを繰り返さぬまいと、親友と和解した。
自分も昔喧嘩して関係の悪化した友達がいる。元気にしているだろうかと、完読後想像したりもした。 -
Posted by ブクログ
自身も私立女子中高出身であったこともあり、女子教育に奔走した恵泉創立者の物語に興味があって読みました。
今当たり前とされている女性の教育を受ける権利や参政権、社会進出はこの時代の方々のおかげであると、感謝の思いが溢れた。史実を元にしたフィクションなので、現実はこれよりも大変だっただろうな…と思いを馳せました。
戦禍でも学校運営(教育)を途絶えさせてはいけない、次の世代は今の世代より必ず優れている、という道先生の言葉が印象に残り、母や娘にも読ませたい作品となりました。
(柚木麻子さんの作品を初めて読んだけど、内容のせいもあってか同じような話・エピソードが人を変えて何度も繰り返されるな〜とも思ってしまった。「それが〇〇と知るのはその〇年後のことだった」というような言い回しも頻出してた。) -
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栄利子は最後までヤバい奴だし全く共感できないんだけど、それでも人並みに人間関係を作れるようになりたくて必死にもがいてるところは応援したくなる。
終盤までどんよりするような展開が続くけど、ラストは、これといった救済も大きな変化もないけれど、それでも静かに栄利子も翔子もほんの少し前に進むことができてちょっと希望が見える終わり方でよかった。
Butterとこれの2冊しか読んでないけど、カジマナや栄利子みたいな常識から外れたキャラクターは、全く理解の及ぼないモンスターとして描けばそれでも話としては成立すると思うのだけど、しっかり内面や思考を描いて、共感はできないけどこいつはこういう人間なんだな、と思わせてくれるところが柚木さんのすごいところなんだろうな。 -
Posted by ブクログ
女あるあるが沢山散りばめられていて、とても面白かった!!最後以外は。結末が案外あっさりしていた印象。
女のギスギスを直に感じた。あぁめんどくさいなこんな友達いたら、と素直に思ってしまった。
絶対江里子なんかと友達になりたくない。反対に私は翔子に「共感」していた。ぜひ友達になりたいと思った。
しかし、友達ってどこの基準からできるのだろうか?言われてみれば、「共感」からご飯に行ったり、お出かけ行くようになったりしたのかな。友達ができない、ってなんだろうと思った私はおめでた、なのかもしれない。だけど、読んでいたらなんとなくわかる。2人に足りていないものが何か。
ナイルパーチ、あんまり関係ないと思ったけど、ほぉそんなところに繋がってくるんか、と新しい発見もあった。久々に読んでも疲れない小説に出会えた気がした。 -
Posted by ブクログ
面白かった!
なんだかノリスケ達がえらい大人に思える時もあれば、しっかり中学生の思考で安心した。
こんな露骨ではなかったがどの学校にもカーストはあるんだなぁと思った。
スーさんのおっとりしてるのに芯がまっすぐなところがすごい好きだった。
王妃のことも、こんなワガママすぎてやばいと最初は思ったが、中学生で可愛いかったらもう世の中の全てを手に入れたと思っちゃうよな…と思ったり、大人になった今はまぁ仕方ないのかなと思うが、当事者たちにとっては世界の全てで、もがかないといけないことなんだなと思った。
ノリスケの最後の怒りはもっともだったが、なんだか王妃の行動に拍子抜けした。
その行動できるなら、もっと早く行動してれば良かったのでは?と思ってしまった。
何がともあれ、結果はハッビーエンドでたのしかった。 -
Posted by ブクログ
菫と光晴の出会いは唐突だった。東京は暗渠が多いのはブラタモリを見て知っていたけどその理由が東京オリンピック前に街の景観を整える為にたくさんの川を暗渠にしたと言う事だ。目から鱗だった。
この足の下には隠れた水の流れがある。18歳の春人生で最初にそれを菫に教えたのは光晴だった。しかし22歳のあの夏一緒にいてもこんなに惨めで菫が菫である事を忘れさせ、いたたまれない気持ちにさせる男とはもう会うべきではないと決死の覚悟で断ち切った。凄い決断だと思った。次の日からの生活を想像するだけで自分には絶対できない。
暗渠の下を流れる淀んだ汚い川でも心がけ次第で時間は掛かるが自然の持つ力がいつか浄化してくれたのではないだろうか?次々と湧き上がる力に押されて『さらさらながれて』いってしまうのだから...
菫の圧倒的な強さに傷つけられ、おののき憎みながらもどうしても目を逸らすことができなかった。菫は他のどんな人間とも違っていたがその本質には少しも気付いていなかったのだ。
菫にも暗部はあるはずだ。菫は自分の奥底でわだかまった淀みから目を逸らす事をしなかっただけなんだね。光晴はなんて馬鹿なんだろうか。酔って記憶が無くなるのって最低。でもリベンジポルノで無かったことが救いかなぁ〜光晴に叩き落とされた谷底から自力で這い上がって辿り着いた場所はそのまま世界に繋がっている広大な場所だ。たぶん光晴には一度も経験した事が無い、選び取る事が絶対出来ない場所だと思う。
菫が駄目だった事は、本当は嫌なのに好かれたくて自分を殺して光晴に写真を撮る事を許した事なんだ
失敗しても転んでも一歩ずつ前進する事が大切なんだね。
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Posted by ブクログ
ネタバレオーディブルで聴いた。
女子教育というものが、戦前は当たり前ではなかったことに改めて衝撃を受けた。女性参政権もなかったのは、うっすら学校で習って知っていたけれど、想像をしたことがなくて、女性の人権がなかったんだなと思った。
私もキリスト教の女子校出身なのだけれど、自分の学校は戦争中どんなふうだったのかも気になった。
祖母が、戦時中は女子は学校ではなく工場で働かされたと言っていたのを思い出した。
道先生や、様々な先人たちのおかげで、日本でも女性が教育が受けられるようになったんだなと思った。
『一房の葡萄』の有島武郎が嫌な奴で出てきて、そんなキャラだったのか!と驚いた。(有島武郎については、一房の葡萄しか知らなかったので。)
他にも、新渡戸稲造や、野口英世や、赤毛のアンの訳者の村岡花子や、くまのプーさんの訳者の石井桃子などが出てきて、豪華キャスト!と思った。
あとがきで、柚木麻子さんの恩師が、一色義子(とらじと渡辺ゆりの娘)なのか!とびっくりした。