柚木麻子のレビュー一覧
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前作に続き、今回もアッコさんのおせっかいが良い。心身共に大きな負担がかかる職場で、心が潰れてしまいそうな明海。そんな彼女の弱りきった様子に気づき、半ば強引に手を差し伸べるアッコさん。
アッコさんのように優秀でもパワフルでもないけれど、誰かが少し元気になるような一言をかけたり、気遣えるようになりたいです。もうだいぶ良い大人だし。
そして、アッコちゃんシリーズといえば、やっぱり、美味しそうなお料理!今回気になったのは、曜日ごとに登場する紅茶と英国菓子のペアリング。中でも試してみたいのが、ダージリン + きゅうりのサンドイッチ。
きゅうりは皮をむいて塩もみするのがポイントだそう。蒸し暑い日の午後、冷たいきゅうりサンドとダージリン。試してみたい。 -
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彼氏にフラれて落ち込んでいた派遣社員の三智子に、畏怖する上司アッコ女史から突然の指令。
「一週間、ランチを取り替えっこしましょう」
いや、上司から急にそんなこと言われたら、ちょっと怖い。
でも、アッコ女史の風変わりなランチコースを巡り、いつもと違う場所へ行き、知らない人と出会い、おいしいものを食べる。その繰り返しの中で、しょんぼりしていた三智子に少しずつ活力が戻ってくる。
読むと元気になる!と言われているのも納得。
登場人物たちはみんな魅力的だし、食べ物はどれもおいしそう。落ち込んだとき、人生を立て直すのに必要なのは大げさな何かじゃなくて、案外いつもと違うランチくらいなのかもしれない。
そして読後、気になったのがハーブの効いたポトフ+大根おろし。和風ポトフに柚子胡椒は時々作るけれど、+大根おろしは未経験。これはぜひ試してみたい。元気も出るし、お腹も空くお話。
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ハア〜〜〜〜〜〜壮絶だった。
ひょっとすると下手なホラーより怖いかもしれないよ、これ。
読み進める手が止まらなかった。
柚木麻子さんの作品を読むのは三作目で、
毎回、呼吸もままならぬほど、のめり込んで読んでいる気がする。
生活のために本を閉じる瞬間はあるのだけれど、
物語が完結するまで、ずっと息苦しい感覚が消えなかった。
この作品に出会えてよかったと思う。
紛れもなく女同士の、女友達の話なんだけど
そこだけにとらわれてないのが見事だよね。
ちょこちょこ出てくる男性キャラクターがみんないい味を出してる。
どいつもこいつも気持ち悪い。
「どこまで続くの、この地獄」と逃げ出したくなるぐらい展開が最悪なんだけど、それぞれのキャラクターの結末(むしろ始まり?)を見届けられてよかったです。
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ネタバレ女子校に所属する高校生の、友人関係のカースト制による圧迫感、憧れや嫉妬及び自身のプライドに葛藤する様子を描いた物語。短編集で、それぞれ主人公が異なり、読者も少なくとも1人は共感する子はいるだろう。無論、私は全員に共感した。
この本を読んで感じたことは、全編共通して「透明感」だった。皆透き通っている魅力があった。
もちろん1つ目の物語は、親友をいじめるまでの主人公の過程の物語で、結果として親友は不登校になり、主人公は悪事が周知にばれて追放されひとりぼっちになるという、悲しい結末となった。しかし、親友に対し友情はありつつも苛立ちも両立し、また主人公の憧れの人を奪われるという嫉妬などの感情の果てしなさ、これが予測不能なものであるにもかかわらず、結果として「行為に及んでしまう」未熟さというのが、なんとなく青春を感じた。こんな言い方は良くないかもしれないけれど、「若いってこういうことなんだよな」っていうものを感じた。
最後の話で、上記親友の朱里が視点の物語が始まる。まっすぐであるがゆえに周囲に鈍感な彼女は、自分に鈍感なふりをして、朱里の親友杉に正面から弱点を指摘されて怒った。電車で親友と喧嘩をしたとき、高校時代を思い出す。「希代子も私のことを思って言ったのかも」、朱里は二度の誤ちを繰り返さぬまいと、親友と和解した。
自分も昔喧嘩して関係の悪化した友達がいる。元気にしているだろうかと、完読後想像したりもした。 -
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自身も私立女子中高出身であったこともあり、女子教育に奔走した恵泉創立者の物語に興味があって読みました。
今当たり前とされている女性の教育を受ける権利や参政権、社会進出はこの時代の方々のおかげであると、感謝の思いが溢れた。史実を元にしたフィクションなので、現実はこれよりも大変だっただろうな…と思いを馳せました。
戦禍でも学校運営(教育)を途絶えさせてはいけない、次の世代は今の世代より必ず優れている、という道先生の言葉が印象に残り、母や娘にも読ませたい作品となりました。
(柚木麻子さんの作品を初めて読んだけど、内容のせいもあってか同じような話・エピソードが人を変えて何度も繰り返されるな〜とも思ってしまった。「それが〇〇と知るのはその〇年後のことだった」というような言い回しも頻出してた。)