自分で自分に呪いをかけていませんか?
これはそんな呪いを解く呪文です。
「リュークス、リュークス、フィル、フィルルー。私に命令できるのは、この世界で私一人だけ。」
人は周囲の押し付けや自分の思い込みに縛られてなかなか本当の自分を解放できないもの。
本書は二人の少女が自分にかかっている呪いを自分自身で解いていく。
アン・シャーリーとダイアナパーリーのような2人のヒロインの友情と成長の物語。
殆どの人が自分に呪いをかけているのではないだろうか。
生まれ育った環境や性格、容姿、学歴、家族等
自分の思い込みで身動き出来なくなったり、卑屈になって他人のせいにしたり、人を羨んだりと。
私も知らず知らずに自分に呪いをかけている。
でも、結局は自分で一歩踏み出して試練を乗り越えるしかない。
その経験が自分の血となり肉となって自信を与えてくれる。
本書の主人公のダイアナや彩子もその一人。
自分のいる世界で悩みもがきながら必死に試練を乗り越えていく様子は切ないけれど逞しく沢山の勇気をもらえる。
また呪いを解くもう一つの武器が沢山の読書と本の力というのも良かった。
本書のもう一つの面白さは『赤毛のアン』がモチーフになっていて沢山の名作へのオマージュや引用されているところ。
残念ながら赤毛のアンはアニメで少し見た覚えがあるくらいで余り良くわからなかったけど充分に楽しめる内容である。
そうなると武田君がギルバートになるのかな?
その他に著者の『わたしにふさわしいホテル』の東十条宗典先生(319頁)が大御所作家で出てたのと山の上ホテルと山の上女学園も似ているのが気になった。
タラレバだけど、もしダイアナと彩子が絶交していなかったら2人はどうなっていただろうか?とか彩子が山の上女学園に行かなかったらどうなっただろう?と読後いろいろな可能性や結末を想像するのも面白い。
やはり読書は楽しい。