ついでにジェントルメン

ついでにジェントルメン

小説・文芸
770円 (税込)

3pt

なぜ、私たちは社会と噛み合わないの?
分かるし、刺さるし、救われる――自由になれる7つの物語。

編集者にダメ出しをされ続ける新人作家、女性専用車両に乗り込んでしまったびっくりするほど老けた四十五歳男性、男たちの意地悪にさらされないために美容整形をしようとする十九歳女性……などなど、なぜか微妙に社会と歯車の噛み合わない人々のもどかしさを、しなやかな筆致とユーモアで軽やかに飛び越えていく短編集。

目次
Come Come Kan!!
渚ホテルで会いましょう
勇者タケルと魔法の国のプリンセス
エルゴと不倫鮨
立っている者は舅でも使え
あしみじおじさん
アパート一階はカフェー

単行本 2022年4月 文藝春秋刊
文庫版 2025年1月 文春文庫刊
この電子書籍は文春文庫版を底本としています。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    文藝春秋
  • 掲載誌・レーベル
    :
    文春文庫
  • タイトル
    :
    ついでにジェントルメン
  • タイトルID
    :
    1762863
  • ページ数
    :
    288ページ
  • 電子版発売日
    :
    2025年01月04日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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ついでにジェントルメン のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    購入済み

    女性が主役の連作短編集です。男性の語りだとしても女性の強さが描かれ、元気が出るような作品でした。だから柚木麻子が好きなんだなと思いました。はじめに収められた菊池寛の像が動き出す話が特にお気に入りです。

    #笑える #アツい #ハッピー

    0
    2026年07月28日

    Posted by ブクログ

    柚木麻子さんの作品はデビュー作から2作目なんですが、わたしはこの作品めっちゃ好きです!良かったです!

    柚木さん独自の着眼点がそこ!?ってとこだったり、結構炸裂強烈な世界観な短編もあるんですが、女性特有の分かる!みたいなお話もあって、とにかくエルゴと不倫鮨はめちゃくちゃ爽快でかっけええ!!ってなりました。
    あしみじおじさんの主人公の考えもわたしも分かる、いいなぁと思っているので、着眼点すごい!って思ったし、最後の女性だけでクラスアパートは本当に憧れます…

    他の柚木さんの着眼点、世界観にもっと触れたいと思いました。

    0
    2026年07月08日

    Posted by ブクログ

    めちゃ面白い!昭和のセクハラパワハラ親父たちにいまだに苦慮させらている私には刺さる。
    特に「渚ホテルで会いましょう」「エルゴと不倫鮨」は痛快!昭和親父が自分の痛さに気付く日を待っています。

    0
    2026年01月21日

    Posted by ブクログ

    こんな…こんなお話を書く人だったっけか?
    基い、こんな面白い話を書く人だったっけか?
    もちろん、作者の作品を全作読破していないのにこの言いっぷりは大変失礼なのですが。
    「エルゴと不倫鮨」がとにかく最高で、めちゃくちゃ共感でしか無い。パリッとした格好ができるのは家で洗濯やクリーニング対応してくれる妻が居てこそなのに、イイ男ぶって不倫正当化するオッサンの「ここは大人の社交場」発言への「男のための社交場でしょ」って言い切った美女の一言。溜飲下がるわぁ。子連れの母親がめちゃくちゃワインとそれに合う食事に造詣が深いのが、また最高。この一遍のために買ってもイイくらい気持ち良かった。
    「あしみじおじさん」(これもタイトルがすごいが)で私は自分を形成した本にそんなカラクリが…と愕然とした。「少年少女世界の名作」「少女名作シリーズ」は字が読めるようになってから浸かるように読んだ本達だ。私の「国語」=できるに至った地力を作ってくれた物語はそんな風に考察できたのか…とこちらも目鱗。それも整形をとどまった女子の考察→実行→破綻?から見せているのも面白い。

    0
    2025年08月17日

    Posted by ブクログ

    痛快!いつだって女の子の味方の柚木麻子が好き!
    読んでてここまで「楽しい」本は久しぶり。
    不倫鮨、舅、あしみじおじさん、渚ホテルが特に良かった!!(他の3篇もいいけどね!)
    不倫鮨に関してはめっちゃ美味しそう。
    おすすめ!

    0
    2025年06月18日

    Posted by ブクログ

    これはおもしろい!
    他の方の感想読んでると、けっこう好き嫌い分かれそうな感じだが、自分には合っていた。
    7作品載っている短編集。
    1作目から、なかなか突飛な発想ながらもスラスラ読めた。そうめんの話も普通に気になる。
    ちょっとファンタジーな要素もあり、クスッと出来て、でもそこまでスカッとはしないかも。
    どの主人公も、逆境にも負けず、ガムシャラに努力して…!みたいなタイプではなく、あるがままを受け入れつつ、ちょっとだけ努力して、みたいなところが良い。
    この小説の菊池寛ほど自由奔放にはなれないが、楽して生きることに罪悪感を感じなくてもいいんだなと思える作品。

    0
    2025年04月24日

    Posted by ブクログ

    お、おもしろい…!!
    短編に、それぞれの時間と時代があって、はっきりと分かれているのかなと思ったけれど、最後に繋がりが見えてきて読み応えがあった。
    登場人物たちの価値観、正義、苦悩…
    わかる部分もあるし、この人はこんな考えなんだって人の思いの広さを感じた。
    短編は長すぎず、短すぎず、楽しんで読めた。

    0
    2025年03月27日

    Posted by ブクログ

    短編小説集
    全編共通したテーマとしては、女性の自立でしょうか
    まぁ、例外的な作もあるけれども

    大体は柚木麻子さんのいつも通りのテイストなシスターフッドの物語


    ・Come Come Kan!!
    新人賞を受賞したものの、次作について編集者からダメ出しされ続けて、掲載されない新人作家の覚子
    そんな彼女は打ち合わせが行われていた文藝春秋のサロンにある菊池寛の像に話しかけられる
    そこで語られる菊池寛の思いとアドバイス

    文藝春秋は菊池寛が始めた会社だとか、芥川賞と直木賞は菊池寛が始めたとか、サロンも昔ながらの文豪同士の交流の場として作られたとかの情報は知ってる

    「オール讀物」も、どんな人でも発言できる場としての雑誌なのに
    最近は格調を編集者が気にするようになったという嘆き
    個人的には、どんな雑誌であれ路線は少しずつでも変わっていくものだし、そこはしょうがないのでは?と思うけどね

    新人作家のムーブと言えば「私にふさわしいホテル」を思い出すけど
    あっちよりは今作の人たちはまとも

    別の新人作家のアヤメが傷ついた建売住宅
    どの家も想定する家族があって、自分が対象から省かれているような感覚
    確かに、私も離婚して一人で戸建てに住んでたけど
    明らかに一人用の住宅ではないですからね
    一人用だとマンションになってしまう


    あと、雑誌掲載のデビュー作を連作短編にという依頼は確かによくあるようだ
    柚木麻子さんもその辺について書いた文章がどこかにあったはず
    ネット記事か?

    まぁ、読者としては読みやすいし、個人的にも連作短編は好きなのだけど
    作家さんからしたら、「それは短編であって、長編ではありません」というのも頷ける


    ・渚ホテルで会いましょう
    かつて、自著の不倫小説の舞台として有名になったホテルにやってきた大御所作家
    しかし、その土地もホテルも自作の集客効果はなくなったようで、まったく異なるコンセプトになっている
    そんなホテルで出会った子連れの父親との交流

    大御所作家の東十条は「私にふさわしいホテル」に出てきた人と同じと思っていいのですよね?
    モデルとしては渡辺淳一が大部分で、五木寛之の要素も入ってる感じ

    そんなバリバリのジェンダー観を持ってる作家が、ワンオペで子供を世話する父親を目の当たりにする事で芽生えるブラザーフッド
    昔ながらの男臭い関係ではなく、女性同士の連帯やケアとしてのシスターフッドの裏返しとしてのブラザーフッド
    こんな物語も世の中にもっとあってもいいと思う

    あと、義母が、お母さんは地獄にいるって言ってる状況
    多分、そのまんまの意味ではなく、比喩なのだろうなぁと思って読んでたけど
    確かに、地獄と表現したくなるのはわかる
    せめて修羅場と呼んでやってくれw


    ・勇者タケルと魔法の国のプリンセス
    確信犯として女性専用車両に乗り込んだら、何故か昔やったゲームを模した異世界に転移し、勇者として扱われることになった中年男性のお話

    プリンセスを救う勇者として扱われる世界
    何というか、勇者の扱いが酷いのだけど、あっちの世界ではそうなるまでの過去がわったわけで
    そりゃぁそうなるわなとは思う
    過去の勇者同士が連帯すれば問題は解決するけれども、それができない人たちばかりというのが、男性への揶揄を感じる
    そして、結局のところ勇者はプリンセスだったというオチ

    女性専用車両に乗る男性の話や動画はネットでたまに見かける
    彼らがどんな事情でそんな事をしてるのかはわからないけど、世間の風潮に一石を投じたいのだろうな
    一応、女性専用車両は依頼ベースのため、男性が乗り込んではいけない法的な根拠はないのだけど
    場合によっては過失が認められて社会的な死を迎えるリスクをわかってやっているのだろうか?
    そんな事を前提にすると、確かに勇者とも言えるなぁ


    ・エルゴと不倫鮨
    会員制イタリアン創作鮨店に、エルゴの抱っこ紐で子供を抱えて入店してきた女性のお話

    鮨にワインを合わせるような隠れ家的高級鮨店で好みの女性社員と訪れた部長
    下心があるため、お店の特別感や食の蘊蓄で女性を落とそうとしていたところ
    お店のオーナーの知り合いだという、授乳期が終わった赤子連れの中年女性ややってくる
    卒乳したため飲む気満々でやってきた物書きらしき女性は、店の雰囲気をもろともせずに、自由奔放に自らのオーダーを通していく
    そんな彼女に圧倒される同席者達

    私も基本的には生魚にワインを合わせるのは反対
    余程上手に組み合わせないと生臭さを感じやすいから
    まぁ、そんなに知識はないので、イメージ先行の偏見ですが

    でも、作中の組み合わせでガブガブと飲み干していく姿を見るに
    もしかして、それならアリなのでは?と思ってしまう

    お店にそぐわない振る舞いだとしても、お店は一応お客を選ぶ権利があるわけで
    オーナーがいいって言うのであれば仕方がないところがある
    それにしても、オーナーは本当によかったのか?


    ラストの展開が実にシスターフッド的


    ・立っている者は舅でも使え
    夫の浮気で子供を連れて実家に帰った女性が、何故か追いかけてきた舅をこき使いながら同居するお話

    コーヒーチェーンの創業家の息子と結婚して子供も出来たが、夫の浮気で田舎に戻って離婚調停中の桃
    そんな中、舅が住まわせて欲しいとやってくる
    桃は、追い返す目的で家事や息子の世話などを押し付けるが、なんとかこなそうとする舅
    そんな不思議な関係の同居生活

    説明されても、やはり嫁の実家までやってきた舅の意図がわからん
    それまで自分で家事をやってこなかったのに
    何を思ってやってきたのだろう?
    それに家事と子守りに悪戦苦闘しつつ音を上げないのも不思議

    作中では語られていない事情が、何かあったのだろうなぁとは感じる


    ・あしみじおじさん
    貧困の中でも自らの人生を生きようとする女性と、それを応援したい教授のお話

    美容整形外科の待合室に置いてあった、「世界名作全集」の「ハイジ」を読んで価値観を変化させた亜子
    美容外科の受付をしている友人の好意で全集を貰い受け「赤毛のアン」「少女ポリアンナ」「小公女セーラ」「あしながおじさん」「家なき子」「若草物語」を読んで、少女たちの共通点に気付く
    結局は誰かからの援助で成長して成功する物語だと
    そこで亜子はお金持ちと知り合うため、友人の伝手でお金持ちのお話相手のような便利屋として派遣される仕事を始める


    落ちぶれたお金持ちの家のお隣さんに又貸しされた先での行動が正に「おもしれー女」
    まぁ、本人も自覚しつつきっぱりと反論してるのだけど、そこで面白がってくれるのは坊っちゃんの方ではないところが柚木さんらしい展開

    あと、教授の気づき
    変化したのは彼女たちではなく、支援すると決めた人たちという指摘
    確かになー
    世の中には、もしかしたら彼女たちのような女性がいっぱいいるのかもしれないけど、それを援助しようとする人達の価値観が変わらないから救われない人達も沢山いそう

    あと、あしながおじさんのように、誰が援助したのかを隠すのは自己満という指摘も正にそう


    ・アパート一階はカフェー
    同潤会大塚女子アパートメントの1階に開店したカフェと、それを援助した菊池寛のお話

    女子専用アパートや谷崎潤一郎の二番目の妻として嫁ぐ事が決まっている古川丁未子も史実に基づいている
    何より、菊池寛が出資したとか、金だけ出して余計な口出しをしなかったとかも本当らしい

    菊池寛は、下心や見返りを求めて女性に接するのではなく、自分が面白そうと思った事は応援するし
    それでいて自分が首を突っ込まずにきっぱりと線を引くというような事を他にもやっていたそうな

    何というか、「勇者タケルと魔法の国のプリンセス」と対比されているのだろうな
    アンフェミにしても、チン騎士にしても、女性にうざ絡みする輩は現代でもわんさかいる
    ネットなんかでは多数観測されるし
    この物語でも何か手伝える事はないかと一見優しそうな男も登場するけど
    その土台には、女性は守ってやらねばという、ある意味で下に見ている感情が伺い知れる



    全体を通して、冒頭で書いている通り、柚木麻子さんらしいシスターフッドの物語を感じる

    と読み終わった感想を抱いているところに
    「解説 菊池寛」でもの凄く笑ってしまった
    こんなん笑うしかねぇだろw

    やはり、柚木麻子さんは「おもしれー女」過ぎる

    -----------------
    分かるし、刺さるし、救われる――自由になれる7つの物語。

    編集者にダメ出しをされ続ける新人作家、女性専用車両に乗り込んでしまったびっくりするほど老けた四十五歳男性、男たちの意地悪にさらされないために美容整形をしようとする十九歳女性……などなど、なぜか微妙に社会と歯車の噛み合わない人々のもどかしさを、しなやかな筆致とユーモアで軽やかに飛び越えていく短編集。
    -----------------

    0
    2026年07月16日

    Posted by ブクログ

    『終点のあの子』や『ナイルパーチの女子会』と比較すると、「女性VS女性」の構図から「女性VS男性」への構図に変わってきているというように感じた。女性としての生きにくさは男性側に原因があるとされており(実際に、最低でクズな男たちが本作で描かれている)、それを通じて女性同士で結託して男性優位社会に切り込んでいく様子がかっこいい。今でこそ男女平等という言葉が言われるようになってきたけれど、それでも男性優位の社会は続いている。ずっとずっと続いているこの風潮を小説にして社会の在り方に問いを投げてくれている柚木さんの作品を一人でも多くの人が読んで、未来がより良くなるといいな、と思った。

    0
    2026年04月26日

    Posted by ブクログ

    BUTTERが読んでみたいので、
    イケるかイケないかの判断の為に、ライトそうな短編集に手を出してみた。
    とても読みやすい!
    好きかも!!
    と、思える作家さんでした。
    …つまりわたしは女性作家が好きなんだな。

    芥川賞・直木賞と明治〜昭和初期あたりを
    上手に絡めながら軽やか!
    スッキリとかドキドキとか系ではないので、ゆっくり身体を休めたい時に読む本かと。

    0
    2025年12月30日

ついでにジェントルメン の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    :
    文藝春秋
  • 掲載誌・レーベル
    :
    文春文庫
  • タイトル
    :
    ついでにジェントルメン
  • タイトルID
    :
    1762863
  • ページ数
    :
    288ページ
  • 電子版発売日
    :
    2025年01月04日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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