あらすじ
元アイドルと同時受賞という最悪のデビューを飾った加代子が、担当編集・遠藤や文壇の重鎮・東十条らと時に手をとり時に闘いながら、作家の階段を上り詰めていく、痛快作家物語。 「ユズキ、直木賞あきらめたってよ(笑)」 by 豊崎由美
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面白かった!一気に読んだ。映画も面白かったから読んだけど、てっきりコメディと思ってたのに、最後の章でまさかの復習話になるとは。加代子と東十条の間柄が不思議。先輩との仲も不思議だけど。作家より役者の才能のがあるんじゃないかと思うけど。3作目からあと、どんな小説書いてきたのか気になる。実在のホテルや作家の名前がバンバン出てきて楽しい。山の上ホテル、泊まってみたかったな。
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面白くて一気に読んでしまった!作家ってやっぱりすごいなあ…東十条先生のこと、最初はわかりやすい老害だなあとしか思わないのに、気づけば愛すべきキャラクターになっているのがすごい。最終的に素敵な家族になれてよかった。
主人公の女性、パワフルすぎ!
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主人公の人間らしい、欲に素直な性格がとっても良くて、そこから生まれる発想が突飛で面白い
人間生きてれば浮き沈みあるけれど、頑張りたいなと思える作品だった
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題名からは想像できないスカッとするお話でした。読み進めていくうちに主人公や他の登場人物が魅力的に感じていき最終的にはこの人苦手だなぁと感じていた方が好きになっていました。本好きな方や生き生きとした主人公の話が読みたい方にお勧めしたい一冊です。
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最初は荒唐無稽すぎて、いやいや流石にありえないでしょー…と思いましたが、読み進めるうちにどんどん面白くなって、主人公の行動から目が離せなく、次はどんなことをやるのかワクワクしてしまっていました。マンガにしたら面白そうなコメディーでした!
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文学新人賞を受賞した加代子、本格的に小説家の道を歩もうと思うのだが、何故かこの賞に人気アイドルもW受賞で加代子は全く目立てず。加代子の受賞は全く蚊帳の外。これに怒った加代子は大物の男性作家である東十条宗典を出し抜いて彼の執筆枠を横取りする。この東十条も熱いお爺ちゃん。加代子との対決を楽しむようになる。この2人の対決がとてもコミカルだけど作家の苦悩を考えると他人ごとではいられない。作家の世界は厳しい。それだけ個性の強い、批評に負けない図々しさを有する人が、本屋の陳列棚に作家のスペースがあるんだと尊敬と感動
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新人賞は獲ったがその先になかなか進めない新人作家、中島佳代子がパワーとハッタリ、成功に対する執念で文壇の海を貪欲に泳いでいく。最初は無理して泊まった「山の上ホテル」で階上で缶詰になっている大物作家東十条の執筆の邪魔をして原稿を落として自分の短編を捻じ込むためにさてどうするか?から始まるのだがその解決法が可愛らしく思える程次々出てくるピンチに対する対処が大学の先輩編集者遠藤他を巻き込んでどんどん豪快になっていく。これが痛快かつ表現者の闇の深さをびりびり感じてページをめくる手が止まらない。東十条初め嫌な奴!なのに後半は掌返してしまう。実際の作家達や読書メーターまで出てきてにやり。最終章こうきたか!と単なるサクセスで終わらないのがいい。姫川亜弓のカーミラって嫌味過ぎる。表現者はこうできゃ。
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貪欲で負けん気の強い主人公、中島加代子の生き様に痺れる作品。自分の欲望に忠実で、自分も周囲も巻き込んで爆走、ときに暴走する姿には、憧れつつハラハラしつつ、作中の登場人物である遠藤先輩の気持ちで見守ってしまう。
因縁の相手、東十条との丁々発止のやり取りも章を追うごとにどんどん面白くなっていく。
心にモヤモヤを抱えたときに一気読みしたくなる一冊。
もう一点、作中に出てくる作家さんたちの描写に笑った。
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作家が本を書いて人気が出ると言う事が、なかなか思い通りにいかず、時には人気作家に媚びを売って色々コツを教わることや、出版社の編集者との人間関係なども大事である事、万引き犯を捕まえたりする社会貢献も大きく関係して いる事が書かれていて、どこの世界も大変だなぁと思いま
した。
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主人公がのし上がっていく感じがめっちゃおもろい
ダメダメなところも含めて愛すべき主人公
うざい老害も出てくるけどその人も含めてザマアミロと思うが最後は愛嬌さえも感じてしまう不思議
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痛快サクセスストーリー!面白い作品でした。
「私にふさわしいホテル」というタイトルが、最初は、ただプライドが高い無名作家の主観的な意地にしか見えなかったのに、読み終わってみると違って見えて、というかそれこそ彼女にふさわしいホテルだなー(色んな意味で)と感じられるのが興味深い。
柚木麻子先生は本当にいつも女性の細かい心理描写がお上手で引き込まれます。
キャラクターの個性もクセツヨで読みやすい!特に東十条先生が抜群にいいなー。イケオジ!
あと個人的には朝井リョウ先生の登場シーンも一読の価値あり!笑
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主人公が好きになる。こんなふうに自分で道を切り開いていくことも大切だよね。朝井リョウが出てきたのびっくりした。出版業界の話って結構面白いかも。もっと読みたい。のんの映画もみたい。でも、頭の中では主人公伊藤沙莉で再生されてた。
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2025.06.作家を目指している中島加代子は,自腹で文豪が多く滞在した山の上ホテルに宿泊していると,大学のサークルの先輩で大手出版社分鋭社の編集者として活躍している遠藤先輩がやってきて,「上の階に有名作家の東十条宗典が宿泊し執筆している.明日が原稿の締め切りで間に合わなければ,以前に加代子が書いた原稿が小説ばるすに掲載される可能性がある.」という.そこで,加代子は東十条の部屋にメイド姿で侵入し原稿執筆の邪魔をし,その結果原稿が間に合わなくなる.加代子は相田大樹という名前でぷーアール社の新人賞を取るが,この賞は出来レースでタレントの島田かれんと相田大樹のダブル大賞受賞となるが,島田ばかりにスポットが当たり相田大樹は単行本も出してもらえない.そこで,加代子は遠藤先輩と相談し,有森樹季という名前でデビューし分鋭社の新人賞を受賞する.東十条は,有森樹季の邪魔をしようと色々と画策する.有森樹季の作品が権威ある鮫島賞の候補になるものの,その選考委員が東十条宗典だった.加代子は東十条の妻や娘と友達になり画策し,ついに鮫島賞を受賞する.加代子と遠藤先輩のコンビが痛快だったし,敵役の東十条宗典の対応もよく,とっても面白かった.
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あっという間に春休みが終わっていたΣ(-᷅_-᷄๑)
新年度はみなさんいかがお過ごしですか?
我が家もみんな進級し、
ちょっとお姉さん、お兄さんになれて
嬉しそうに登校してます(*´꒳`*)
私はなんだかバタバタしていて
スローペースで少しずつしか本が読めず_:(´ཀ`」 ∠):
ガッツリ読みたいー!
さて、柚木麻子さんです
一流作家を目指す加代子のサクセスストーリー!
連作短編です
ちょっとランチのアッコちゃんシリーズっぽい雰囲気を感じさせつつ、
そこに少し柚木さんらしいピリッとしたスパイスを足した作品でした
毎回スカッとさせられ、
ハッとさせられる展開もあり
楽しく読めました♪
主人公のバイタリティがすごい。
こんな貪欲に物語を生み出しているんだな、、
いろんな作家さんの名前も出てきて面白いです!
セリフのある方も!!笑
思わず笑ってしまいました(//∇//)
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声を出して笑えるコメディな場面と残酷な場面が入り混じる展開は昔読んだオヨヨ大統領等小林信彦の作品を思い出しました。
ヘンリー君とアバラーは課題図書だったので主人公とは同世代なのかもと思ったりも
山の上ホテル始め知らない固有名詞を調べながら読んでいると物語がいっそうリアルに感じました。
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文壇界を舞台にした抱腹絶倒痛快コメディ。とにかく単純に「面白い!」。文壇界の描き方も解り易くとても良い。軽く読む派も深読み派もみんな満足できる名作だ。
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作品紹介より
「元アイドルと同時受賞」という、史上最悪のデビューを飾った新人作家・中島加代子。さらに 「単行本出版を阻止される」「有名作家と大喧嘩する」「編集者に裏切られる」etc.絶体絶命のトラブルに次々と襲われる羽目に。しかし、あふれんばかりの野心と、奇想天外なアイデアで加代子は自分の道を切り拓いていく-。何があってもあきらめない不屈の主人公・加代子。これぞ、今こそ読みたい新世代の女子下剋上物語。
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のん主演で映画化されると知り、その前に原作を読みたくて手に取った。
自分の欲しいものを自分の手で掴んで行く主人公 中島加代子、または相田大樹、または有森樹李、大学時代のサークルの先輩で編集者の遠藤と、大御所作家の東十条宗典は加代子に巻き込まれながら変化して行く。
なるほど、スピード感があり映像化に向いていると思った。
加代子の純粋で不気味な執念をのんなら面白おかしく演じてくれるのでは。
体重増加や見た目の変化もしてくれるかな?
現実ではありえないから面白い。痛快だった。
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異性愛者の男女の関係性は、肉体関係または恋愛関係だけではない。色々な可能性がある。心からつながることができるそう思えた。ドタバタコメディーでサクッと読めた。
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最初は実在の作家さんが出てくるし、これはエッセイかと思いきや、はじけたコメディっぽい小説だった。「私にふさわしい○○」の○○の中に私だったら何て入れようかと呑気な気分で読み始めたら、加代子大暴れ。でも「私にふさわしい○○」と思うことは大事なこと。生きる力になる。
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ドタバタコメディだと思ってたら壮大な復讐劇だったでござる。
出てくるキャラみんな好きになれるし
コメディも復讐も面白かった。
幸せになって欲しいなぁ。
たぶん一般的な幸福は無理なんだろうなぁ。
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中堅出版社で新人賞を取ったのにそのまま鳴かず飛ばず・・・なアラサー小説家が自分の力で(というかもはや力業でw)己の欲しいものを手に入れていくドタバタ劇。
表題の私にふさわしいホテルのみが雑誌掲載であとは書下ろしなので掲載した後に膨らませていったモノなのでしょうか。
実在するホテル、小説家の名前も多々出てきますし現代文学読む人はそういう意味でも楽しめるのでは?と思います。
ドタバタ劇でフィクション味は強いものの作中にはいくつもの「真実」が書き込まれていてメインストーリーの周りに散りばめられた言葉にも作者の「文学が、本が好きなんだ」という強い気持ちを感じられます。
登場人物が決して善人じゃないというところもまたいいのかもしれません。
柚木麻子さん作品久しぶりに読みましたが、何なら1番好きかもしれない。。。
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ホテルやワインの蘊蓄が多い内容かと期待しつつ読み進めていたのですが、そうではなく。
デビューした作家がいわゆる売れっ子作家になるまでの道のりの物語でした。これはこれでとても興味深い!後半にいくにつれてますます面白くなります。
途中、朝井リョウまで出てくるし!
高畑充希ちゃんでドラマ化してもらえないかなぁ。東十条先生は松重豊さんで、島田かれんは、最近話題の松本若菜さんだったら絶対面白いと思うんだけど。
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主人公の中島加代子の演技力や行動力、
発想力などがおもしろすぎて、たまらんかったー笑
ちょっとアッコちゃんに通じるものがあるかもー。
売れない小説家の加代子がどうやったら、
売れるか!!と試行錯誤しまくる。
発想力がヤバすぎて、一気に読めてしまったよー。
所々で、本物の作家さんの話も出てきたりして、
「本当にこの作家さんはこんな感じなの?」と
面白おかしく読めちゃったー。
アッコちゃんと同じで、元気の出る本だなぁー。
Posted by ブクログ
正月休み初日はダラダラとw
ってな事で柚木麻子の『私にふさわしいホテル』
売れない小説家の相田大樹こと中島加代子は、有名小説家達が執筆の為に贔屓に利用している老舗の山の上ホテルで自腹で3日間の執筆するのが、ここ3年の楽しみの一つ。
しかし何年経っても一向に本の掲載や出版に至らずモヤモヤしている所へ……w
引込み思案だった加代子は実は恐ろしい程の強い信念があり、誰に頼るでも無く自分の信念と行動で出版、著名人への道を切り開いて行くw
やり方は非常に汚い所も有るけど、その行動力には美しさと言うか清々しささえ感じられる♪
こんなに強い人に成りたいもんだw
2016年56冊目
Posted by ブクログ
痛快!と思いながら読んでいたけど、それだけじゃなかった。
主人公が自分の人生を取り戻すまでのお話。
そこに大御所東十条さんと担当編集者の遠藤先輩の視点と3つの視点で物語が進んでいく。
絡み合ってもつれ合って良いコンビになって解散して…いやいや面白い!としか言いようがない。
Posted by ブクログ
私にふさわしいホテル
背表紙だけで選んだ本だけどとても面白く読めた。
ホテルの話ではない、女流作家の成長記だ。
本人の成長というより周りから認められていく過程の話。
ドロドロとしたありえないストーリーなのに納得させられていくような丁寧な描写がよかった。
Posted by ブクログ
すごかった。主人公の、なんとしても自分の夢をかなえようとする姿、手段を択ばぬやり方。作家という職業は不安定だと思うが、自分を鼓舞し続ける原動力は相当なパワーがいるだろう。
Posted by ブクログ
文学新人賞を受賞したものの、同時受賞は元アイドルだったため注目をさらわれ不遇な道を辿る加代子。それから加代子の激闘ぶりがはじまる。この強烈なキャラは本性なのか。夢を叶えるにはこれくらい打たれ強く、執念深くってことか。
コメディと捉えればいいのだろうが、やりすぎ感が否めず笑えないところもあった。そして、復讐に燃える加代子は好きではない。
なのになんでだろうラストの場面はとても美しく感じた。最後なんとかきれいにまとまってゆくでもない、これからも何が起こるか分からない加代子の作家人生の荒波の幕開けのようでもあり。
最初は宿敵だった東十条。妨害し合った東十条の心まで澄みわたらせ、かけがえのない友人になってゆく。東十条を奪い立たせることができるのは、編集者でも読者でも美女でもなく、もはや有森樹季(加代子)ただ一人。樹季が目障りだからこそ彼は東十条らしくいられる。そういう関係ってあったんだ、そうかもしれない、と気づいた。
こうあって欲しくないという出版業界の事情。編集者の本音もわかったし、一冊の単行本が発売されるのにどれだけ作家の魂が込められてるか、より伝わってきた。
テンポがよく頭の中で映像が動き出す感じ。個人的には加代子はイメージ的にあやせはるかさん。
ナイルパーチの女子会をテレビドラマで見て、怖い、これを小説で読んだらどれだけ怖いだろう、と柚木さん、なんとなく遠ざけていた。こちらも、面白さの中に、人の内面を抉った怖さや、重さを感じた。