あらすじ
このエッセイもまた、公開の日記帳だ。前向きで後ろ向きで、頑張り屋で怠け者で、かしこく浅はか、独特な人物の日々の記録だ(前書きより)――はじめての育児に奮闘し、新しい食べ物に出会い、友人を招いたり、出かけたり――。そんな日々はコロナによって一転、自粛生活に。閉じこもる中で徐々に気が付く、世の中の理不尽や分断。それぞれの立場でNOを言っていくことの大切さ、声を上げることで確実に変わっていく、世の中の空気。食と料理を通して、2018年から2022年の4年間を記録した、人気作家・柚木麻子のエッセイ集。各章終わりには書下ろしエッセイも収載。
1.うちにおいでよ 2018年1月~12月
2.うちの味、外の味 2019年1月~12月
3.そしてコロナがやってきた 2020年1月~12月
4.もう、黙らない 2021年4月~2022年3月
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ちょっと面白過ぎるな…15歳以上年上の人なのに友達の日記を読んでいる感覚になる これをおうち時間をしなやかにエンジョイする爆笑ままエッセイと言ってきそうな人にはお湯をぶっかけよう!!!!!!!(←最高)
バズを狙って生み出せるのすごい
私はスマホ現在進行形中毒者だけど、スマホ中毒を抜け出せても生活がかわらないという情報は救いですね、、、スマホを遠ざけたところで大して仕事は進まない(金言) 私が中毒なのは仕方ないのかもと諦めたい!
4年前の自分にコメントするスタイルもいいなあ
おびえる母親を見る→自分が悪者になった気持ちになる→自分の特権性が詳らかになり罪悪感が湧く→それを打ち消すため、自分は悪くない!と母親を攻撃
というのもなるほど、、、、、
嘘モテスクラップ 面白い
私は今付き合いの長い友人と悉く断絶してしまったのでA子ちゃんとの関係性が羨ましい 私も出産した親友におすすめグッズと動画を送りつけたかったな
公園を研究したり
ネットで買い物しないのも大事!
ハンドミキサー変な匂いするのわかるなあ
横山版三国志 読みたい
Posted by ブクログ
ありがとう。ありがとう。
私も人が大好きで、私も友達が大好きで、できたらたくさん遊びたいんだけれど諸事情であまり家からでられずにいる。
その閉塞感に限界が来て、ちょっと涙を拭く回数が増えた頃にこの本に出会えた。タイミングがバッチリだった。
この世界に、柚木さんのように人と会いたいと悶々としながら生きている、私みたいな人が何人もいて、その人達みんなと手を繋いだみたいな、そんな気持ちになった。
ありがとう。もうちょっとだけ頑張ってみます。そして柚木さんもまた、たくさん外に出られますように。早くコロナが収束しますように。インフルエンザも。
Posted by ブクログ
この著者は、だいぶ昔に『ランチのアッコちゃん』を読んでそれっきりだった。
しかしその後も朝井リョウ氏のエッセイに出てきたり、最近NHKの100分de名著に出たのを見たり。
最終的にネットの書評で著作の中にエッセイがあるということを知って俄然読みたいと思って読んでみた。
クリスマスに店頭販売員として冷凍ミカン販売した話は不謹慎ながら笑ってしまった。
お嬢さまなんだろうけど気取ったところは無く、自虐やなまけ心も惜しみなく披露するところが好感度高い。
母のおへそにご飯を詰め込んで笑っている子どもとか。
『三国志』も面白いと言っているし。
家出をしてホテルに泊まろうとしてチェックインしたけど数時間で断念した理由が「乾燥」だったのはちょっと、、、と思ったけど。
この章で、最初はこの状況について夫を責めるが、その後、夫を取り巻く社会に問題があると述べているのは冷静だと思う。
育児に疲れ果ててメンタルが破綻したときに夫が取った行動が子どもを遠ざけることと、著者曰く「なぜか」スマホを取り上げる、の2つだったとの記載は夫さんが真っ当な人であることを印象付けた。
妻よりも妻のことを理解している。
結果回復してるし。
尚、自分は男だけれど著者のようにほとんど初対面の中年以上の人に怒鳴られた経験が複数ある。男性に限らず女性からの場合も。
見た目がいかつい人や、強く言い返して来そうな人に対してはしないのだろう。
機嫌が悪かったり自己顕示のために誰かを見せしめにしたかったり、怒鳴られる側に問題が無いケースで被害を被るのはいつも弱者だ。
徐々にでも世の中に生きにくいと感じる人が減っていくといいなと思う。
ネットで本著について検索したらエッセイ自体はNHK出版のホームページで続いているようだ。
100分de名著に出演した際の話、面白かった。
Posted by ブクログ
24年4月29日に読んでから再読。コロナに書かれた日記や作品をコロナ以降に読むとまた新しい発見が見えてくる。
みんなコロナを生き延びたんだなと勇気も湧く。
Posted by ブクログ
コロナ禍で子育て仕事する小説家のエッセイ
私も同じ時期に同じ年頃の子供を育て、仕事をしていたので、共感できる事柄が多かった。
コロナ禍になんか負けずに子供と家の中で思い出を作ろうとアイデアを振り絞って楽しもうとする姿に既視感。
今はどこにでも出かけられるのに、猛暑ってだけで、ユルい日を過ごした日はあの情熱はどこにいったんだろうと思う。
後半、フェミニズムが表現されているのだけれど、気持ちはとてもよくわかる。
私自身結婚前はそんなこと考えもしなかったけど、子供を産んでから特になんでこちらばっかり!と思うことが多く、そういう思考になりやすいと感じる。私も新幹線の中で子供を泣かせまいと必死であやしていた人の一人です。
Posted by ブクログ
朝井リョウのエッセイが好きでよく読むんだけど、ちょいちょい柚木さんの名前が出てきて仲良いんだなー意外と面白い人なのかなって気になりはじめて手に取ったエッセイ。
BUTTERを書いた人だとは思えないくらい楽しくて人間味のある方でした。
コロナ禍の只中、気力が湧かない日々に活力を見出したアイデアの数々にポジティブさと明るさ楽しさが溢れる生活エッセイ。
何かしようものならとことん楽しんで追求する完璧主義な性格なようで、コロナと子育てのダブルパンチにそりゃこたえるよなぁって心配になる。
そして食に関してのこだわりや表現が明確で描写がどれも美味しそうなこと!
ランチのアッコちゃんを読んだ時も感じたけど、美味しいものをより魅力的に伝えてくれる書き方が秀逸で、食事を心から愛してるんだなって感じました。
ご飯が炊けてる。お湯が沸いているだけで、もう勝ったも同然である。
Posted by ブクログ
柚木さんってこんな人だったんだとびっくり!
コロナ禍の大変さはさることながら、柚木さんのパワフルさと毒舌に圧倒されて面白かった。
食が取り上げられる作品が多いなと思ってたけど、やっぱり作るのが好きな人なんだと納得。
そして結構攻撃的な性格には驚き。思わずどんな人か写真を検索してしまった。
柚木作品を改めて読みたくなった。
Posted by ブクログ
「ランチのアッコちゃん」や「BUTTER」等の作品で有名な柚木麻子さんのエッセイ。柚木さんの作品に出てくる芯の強い女性が好きで今まで数々の作品を楽しませてもらったけど、柚木さん自身の考えに触れるのはこのエッセイが初めて。
結論から言って、子育てをするフリーランスとして世の中に持っている不満、違和感に共感することしかなく、また現状を変えたいという思いに心強さを感じた。
なんでこうも世の中は子育て女性に冷たいんだろう?と日頃から思うことが多く、それは潜在的に母親が恐怖心を抱いているからだと。未曾有の少子化が社会問題になっているというのに、妊婦にも子連れにも世の中は冷たい。このエッセイを読んで、そんな世の中を変えていきたいと思う人の輪が広がったらいいなと思う。
本の中にあった、「子どもを女らしさ、男らしさから解放するにはどうしたらいいか?」に対する答えは、「お母さんがお母さんとしてだけでない自分の人生を楽しむ姿を子どもに見せること」だという。これから産まれてくる子どもたちがこんな世の中に失望しないよう、お母さんたちが自分らしくキラキラと生きられる世の中になったら良い。
Posted by ブクログ
柚木さんの本は初めて。
とても面白かったし、うんうんと共感することもたくさん。
今は落ち着いた?コロナ禍のことが書かれていて、懐かしいながらも恐怖が確実にそこにはあったんだよな、と思い出す。
転職サイト眺めてる、売れたい、など正直な気持ちが書かれていてなんか親近感が湧いた。
Posted by ブクログ
柚木麻子さんの育児とコロナ禍のエッセイ。
手づくりのウォッカ入り
もはやウォッカラムレーズンアイス、
本物のもみの木のクリスマスツリー、
おうち居酒屋の話
などワクワクするようなお話あり、
コロナ禍。
外出自粛と、日々をどうにか工夫する日々。
マイナスな感情やら、悟りやら。
ジェンダー問題から、政治まで。
とにかく
毎日を楽しく暮らせるように
(でもそれを義務化するでも、うまく
いかない時もそんな時もあって当然!と
それすらパワフルに思える)
柚木さんがエッセイ連載中に
生み出された作品である「らんたん」は
必読‼︎と思った。
Posted by ブクログ
子育て中、共働きの自分をグイグイ引き込むエッセイでした。
コロナの前、子育てに追われながらも誰かと過ごす時間を楽しもうと動かれていて、うちもやりたい!と思い長は読んでいました。
そして迎えたコロナ禍。終わりの見えない自粛生活の中で、少し浮上しては落ち、自分の中で折り合いをつけていく一方で、「なんかおかしくない?」のパワーを溜めていった柚木さん。確かにコロナは人との繋がりの大切さと同時に、いろんな「これっておかしいな」に向き合ったときでした。
コロナが一応明けたと言われている今、パワーを溜めた柚木さんが、もう我慢しない!と動かれている姿を見たいので続編に期待です。
Posted by ブクログ
できることが限られている中、仕事と育児に追われる中、アイデアを出して毎日をこなしていく姿が書かれたエッセイ。
コロナ、いい意味でも苦しい意味でも思い出たくさん。
Posted by ブクログ
あの頃の2018から2022までのコロナ禍のエッセイ。思えば大変な毎日だった。それを思い出させてくれた。とにかく必死に生きていた事を思い出した。このエッセイも軽快さもあるが、それが伝わってくるような話ばかりで納得しながら読んだ。
Posted by ブクログ
最近お気に入りの女性作家に感じる強いフェミニズム。小説で出されると抵抗があって引っかかることが多かったんだけど、やっぱりその風潮あるよね?と納得のエッセイ。
最低限はこなせてるんだからいいじゃん、あとは枝葉だよ、の回が好きだった。
完璧主義をやめた方がいいよ。って言われるたび、やめ方もセットで教えてくれよ!って憤ってたけど、この考え方ができるようになってから楽になった気がする。
今でも怒られたくないから(31歳)できる限りの対応はするけど、落ち込んだ時に「これだけはちゃんとできてるんだから既に完璧だぜ」と思えるようになってきた。
冒頭にも書いてあったけど、頑張りたい!、できない…、ダメだぁ、でもまあヨシ!の繰り返し。そうやって少しずつ人生って進むんだねぇ。
ところで最後の映画はなんだったんだろう。怪獣のやつかな。
Posted by ブクログ
4年間の記録のエッセイ集。
コロナ禍の出来事は共感しか無かった。
日常生活を文字として残すことっていいなと思った。
同じ日なんてものはなく、どれも特別な一日。
以前書いた物を4年後に振り返り、今だったらこう考えると追加してあるのも良かった。
Posted by ブクログ
育児、コロナ禍、ジェンダー等散りばめられたエッセイ。読み進むと執筆時期がコロナ禍に突入しだんだんテンションおかしくなっていくw同意できない部分もあったが基本面白く読めた。
Posted by ブクログ
コロナ禍で出産、育児をする女性たちは本当にしんどいだろう。家事育児に仕事、それもほぼワンオペで肺の疾患があるため家から一歩も出られず旦那さんとも生活を分ける日々…辛すぎる。女性は笑って男性を許せとか掌で転がせとか、家庭が上手くいくコツは女性側の努力を求めるけど夫婦とはお互いが歩み寄り話し合い協力し合うものだと思う。政策への物申しなども読んでて胸がすく。子供と全力でダラダラしたり遊んだり今しかできない時間を楽しむことは大切。もっと人に優しく平和な世がきたらいいな。料理や仕事の話も楽しい。「らんたん」読もう。
Posted by ブクログ
コロナ禍の時の自粛生活をメインに、閉塞感の苦悩や育児の大変さを描いたエッセイ。
世の中のまだまだ男性優位の事象に疑問を呈したりと麻子ワールドはコロナでも健在。
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タイトルから惹かれて手に取った柚木さんのエッセイ。コロナ禍での生活、ワンオペ育児、昔の経験…ぐいぐい引きこまれて読んでしまった。特に記者会見の得意料理の話が良かったなー。でも確かに男性に料理の話なんかしないでしょ?なんの意図がある質問だったんだろう?
Posted by ブクログ
SNSで誰かがおすすめしていたのが
気になって拝読
柚木さんの小説はたぶん読んだことない
親友A子ちゃんへの誕生日プレゼントに
自分が使って便利だった日用品と
紹介動画を送る話すき。
コロナ前の牧歌的な日常の話。
途中までこの本好きそうな子がいるなと思って読んでたけど、怒りのエネルギー(主に国に対して)も多少注入されているので気軽におすすめはしにくいなと思った。
それにしても匿名のブログではなく本人の名前で、思想や生活を公表するのは緊張するだろうなと最近よく思う。でもだからといってなにも言わないのがいいとは思わないしいろんな考えを知れるのはありがたい。
著者が各章にコメントを入れているのも、いまから過去を俯瞰してみていてよかった
『きょうの料理』誌への掲載が多かったから料理の話が多かったのだなと初出をみて合点した
Posted by ブクログ
等身大かつ連載のまとめであるがゆえに、刺さる部分もあれば、あまり腑に落ちない部分や、もうその話はわかったよと思う部分もあった。自分に子どもができたらまた違った目線で読める本だと思う。
Posted by ブクログ
元気が出るエッセイ。等身大の柚木さんの在り方は非常に参考になる。お湯わかせ、いい言葉。ジェンダーについて考える。スマホ依存、しててもしてなくても自分は自分なのだからスマホから脱してみよう…というのは良いね。
Posted by ブクログ
ミステリ小説のチェイサーにエッセイを読むことが多いんだけど、このエッセイは読んでて苦しいことも多く、息抜きにはなれなかった。。
これはちょっと残念。
Posted by ブクログ
コロナ禍を経て、もやもやと曖昧に感じていた怒りを言語化してくれている。
読んでみたいと感じる料理本などもたくさん出てきて面白かった。
三十五通りの回答には爆笑した。サッポロ一番の回答が好き!
Posted by ブクログ
コロナ禍の時期を中心に、柚木さんの子育てについて主に書かれているエッセイ。
「お母さん」になりきることに大きな恐怖を覚えている私にとって、多様な私を持つことが子供にとっても良い影響を及ぼす、という趣旨の言葉はとても勇気づけられた。
◾️引用
お母さんがお母さんとしてだけではない自分の人生を楽しむ姿を子どもに見せること」だった。さらに一人の方は「いろんな女性と連帯している様子を見せてあげるといい。この世には、独身の女性もいれば、仕事をする人、しない人、異性愛者だけではないということを学ぶのは大事」
Posted by ブクログ
コロナ禍での自粛生活を綴ったエッセイ。今思いだすと子供の為に家でも楽しめることいろいろ考えてたなぁ‥
でも自粛生活が長すぎてだんだん疲れて、どんどん増えてく感染者数にもげんなりしてた。あれこれ考えるより、柚木さんの母の言葉、とりあえずお湯を沸かしていれば、次の段階に進めるし一旦落ち着ついて結局どうにでもなるんだなぁと思った。
Posted by ブクログ
2022年刊。エッセイ集。新型コロナの流行前から、未だワクチン接種が繰り返されている期間に書かれたもの。先が見えない不安、肺の病を抱えている筆者、子育て真っ最中での心身共に辛い日々。女性や子供に皺寄せをして改善しようと動かない政府・政治への不満が噴出。そうなるのか……と、実感を持てない自分は情けない大人なんだろうか。
Posted by ブクログ
柚木麻子さんのコロナ禍を含む4年間の日記エッセイ。
柚木さんのシスターフッド的、女たちの結束で盛り上がるストーリーが大好きなのですが、プライベートもやっぱりパワフルで、素敵な女性たちに囲まれているのだなぁと思いました。じゃないとあんな作品、生み出せないよなぁと。
柚木さんは自分の好きなもの(おいしいものとか、賑やかなパーティーとか)はすでに把握しているのですが、このエッセイでは、子育てやステイホームな風潮で好きなことをするのがままならなくなったときにどう対処するのか、どんな心持ちでいるのが自分に合うのか模索しながら見つけていく様子が伝わってきます。
あと、インスタに素敵な瞬間をアップしている人は鼻につくと感じてしまっていたので、そういう人たちが幸せを掴みに行っていると捉える柚木さんの考え方にハッとしました。
出版にあたり、柚木さんが書いた当初のエッセイに対してコメントを入れているのですが、過去の自分を褒めたりけなしたりしながら振り返っているのも面白かったです。