柚木麻子のレビュー一覧
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ネタバレ中高生の頃の、友達やクラスメイトにどう思われているか仕方がなかった感情を鮮明に思い出した。懐かしい気持ちになる小説だった。高校生の頃は教室でのポジションが人生のすべてだったし、周りから嫌われないように必死で窮屈だったと思う。私も小説の登場人物と同じように早く大人になりたいと思っていたけど、大人になっても意外と不自由だと思った。自由に生きていきたい。
私も朱里がいたら嫌いになる。みんなが普通でいようとしている中でわざと特別でいる様子が気に食わない。本当は自分も自由にいたいし羨ましいからだと思った。敢えて意地悪をする勇気はないが、関わりたい子ではないかも。大人になった朱里が最後、高校の頃の反省を -
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被告人の生き様について
前半は「あぁバター美味しそう、、、」くらいの感想しか浮かんでこなかったが、読んでいくうちに女性の世の中での立ち位置、被告人梶井の胸の内、次々と明かされていく周囲の人との関係やその人たちの考え方見方など書き連ねられていて引き込まれた。被害者たちは梶井に直接手を下されたのか、急に構ってもらえなくなって自分でそうしたのか。女性だろうが男性だろうが自分の好きにし、好きなものを食べて思うように生きていけたらいいと思う。
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ネタバレNHK FM 新日曜名作座で放送中で最終回直前で読み終えることが出来た。バブルの始まりから終焉の時期を描いており主人公青子が銀座「すし静」を知りそこの板前一ノ瀬を惚れてしまった事から物語は始まる、青子は「すし静」に通うため不動産業界に勤めバブル絶頂期を生き、セックスライフも奔放だ、しかしバブルは崩壊し青子も田舎に帰ることに、東京最後の日一ノ瀬にやっと思いを告げられたが。ここで物語は終わっている、しかし青子の年齢はまだ33歳だこれから人生は永遠と続く、人生の最後まで描いてくれないとだめだろう。最近東京はバブル期に似てきたが日本銀行及び財務省はまた経済政策を失敗しそうだし、地方はバブルなんて関係な
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ネタバレ明治を生きた女性たちからみた日本史。
道のエネルギッシュでありながら爽やかな人柄と生き様に惚れる。
人生の全てを女子教育と平和教育に捧げた彼女と、ゆりの献身的な日々に感動。当時としては珍しい海外留学をし、リベラルを経験した彼女たちが日本に帰国した時の絶望の度合いは計り知れない。
野口くんや有島くんや徳富くん、太宰くんが当時の頑迷な日本人男性を代表する役割に当てられているのが面白かった。
女は、愛は奪われるもの。不幸に酔うだけで疑問を抱きもしない男たち。時代はまだまだ女に風当たりが強かった。でも、封建的なこうあるべきっていう生き方に反発して、悩んで、自分たちの殻を必死に破ろうとしている男性陣の