柚木麻子のレビュー一覧
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大河小説で、この厚さ・・・
通勤鞄の中で、一番の重量と存在感を占めていて、どうしようかと困惑したのも束の間。
すごくすごく面白かった!
たくさんの女性が、女性として生きるために、時に果敢に、時にしなやかに闘った記録。
そういうと、なんかすごい大河ーー!!って感じがしてしまって重かったり堅かったりしそうと警戒しそうだけど、そんな心配はいらない。
主人公がとても人間的で、血が通って生きていた人なんだ、ということがよくわかって、ひとりの人間の人生を追っている感じがして、すぐに愛着が湧く。
それから、出てくる人たちがみんな有名人で、
えーこれどこまでが本当!?
って、ドキドキしてしまうのも見 -
Posted by ブクログ
よかった〜。最初は中学生可愛いなぁと思いながら読み進めてて、段々と可愛いだけじゃなくて良い子でえらいなぁ、特に主人公周りの子たちってなる。
読者は登場人物より歳上だからちょっと我儘なリンダさんとかかなり横暴な王妃の態度とか幼いなぁ可愛いなぁと読めるけど、同い年の主人公やチヨジ、スーさんが寛容に受け入れてるのが偉くて皆大好きになった。
主人公周りみんな大人すぎるよ偉いよと思ってたところに、最後チヨジも主人公ノリスケもまだまだ子どもであるところが垣間見えて愛おしい。
王妃の帰還が滝澤さんとチヨジのダブルミーニングなのもすごく良かった。
まだ中学生だからこそ王妃とかアッコとか恵理菜とか過ちをした子の -
Posted by ブクログ
涙が止まらない うう、しょっぱい。
幸せでうっとりするような温かい涙と、悔し涙。女が女として生きる人生は、こんなにも戦いに満ちている。
フィクションなんだけど、これは一つの現実だ、と思うシーンがたくさんあった。
岩倉使節団のシーンは本当に読んでいて悔しかった。けれど、そういう、行間に、歴史の流れの中に取りこぼされてしまった失われてしまった(あったかもしれないし、なかったかもしれないけれど、きっと、あったのだとおもう)
声を、涙を、ひとつひとつ見つけて息を吹き込んで、物語として紡ぎあげていて、本当に本当に、すばらしかった。
灯を灯しつないできてくれた、誰一人欠くことのできないすばらしい女性 -
Posted by ブクログ
短編集でしたが全作違った切り口から現代日本の日常生活から生まれる問題を照らしつつも、しっかり映える物語になっていて、一作読み終えるたび素直に「凄い!」と唸ってしまいました。
様々な意味で抑圧されている人たちがいて、その抑圧も抑圧された結果の現れだったりする。自分の事だけで大変だろうけど、ほんの少しでも良いから周りを見て労りや心配していると言葉を掛けたりするだけでも救われる人がいたりする。
このご時世掛ける言葉の精度には慎重にならないといけなかったりするけれども、相手への配慮を怠らなければ多少の誤解はあっても気持ちは伝わるんでないかな、なんて思いました。
どの話もとても良かったですが、主人公 -
Posted by ブクログ
ネタバレ◾️record memo
------スーさんだって、怖いんだ。
隣にいる範子には、彼女の耳たぶが赤く染まっているのがわかる。目立つことが大の苦手な彼女が、精一杯勇気を振り絞っているのだ。
突然、自分が恥ずかしくなってきた。王妃のことが心配なくせに、怖くて行動には移せない。安藤さんがハブにされた時もそうだ。自分達さえ安全ならそれでいいと思っていた。これまで何人を見捨ててきたのだろう。もうごめんだ。私はそんな、卑怯な女の子じゃない。
母が再婚するのは構わない。
ただし相手は、チヨジのお父さんみたいな、お腹が突き出た優しそうなおじさんに限る。ホッシーのように若く男っぽく、同級生から騒がれてい -
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こんな…こんなお話を書く人だったっけか?
基い、こんな面白い話を書く人だったっけか?
もちろん、作者の作品を全作読破していないのにこの言いっぷりは大変失礼なのですが。
「エルゴと不倫鮨」がとにかく最高で、めちゃくちゃ共感でしか無い。パリッとした格好ができるのは家で洗濯やクリーニング対応してくれる妻が居てこそなのに、イイ男ぶって不倫正当化するオッサンの「ここは大人の社交場」発言への「男のための社交場でしょ」って言い切った美女の一言。溜飲下がるわぁ。子連れの母親がめちゃくちゃワインとそれに合う食事に造詣が深いのが、また最高。この一遍のために買ってもイイくらい気持ち良かった。
「あしみじおじさん」( -
私がこの本の存在を知ったのは滞在先のイギリスでした。昨年のクリスマスの頃、突如店頭に山積みになり文字通りのベストセラーとなっていた光景をよく覚えています。以来ずっと気になっていました。読み始めて、最初に刺さったのがバター醤油ご飯の描写です。バターとご飯、それをこれほどまでに美味しく描いた本がかつてあったでしょうか。そこから続く、まさに垂涎ものの食べ物の数々。一方で、その後ろで肥えていく主人公里佳の、揺らぐ女性としての価値観。彼女がインタビューした受刑者梶井真奈子と関わる間に得たもの、失ったもの。混然と混じり合うこれらの中から里佳が最後にどう答えを出して、自らの人生の道を決めることにするのか、最
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ネタバレ2025/7/7追加 19-25 第一章から引き込まれた。自分に置き換えつつも、青子と同年代の身近な人たちを重ねた。1人はバブル期から総合職で頑張り先輩と起業後、今は社長になっている前職の。もう1人は一般職で、適齢期で結婚して子供たちが小学生中学年までは専業主婦していた従姉。そして、今の職場の独身のお姉さま方。あの年代は仕事バリバリと家庭を持つことはまだ両立できなかった世代だと思う。今でも女性だからというバイアスを感じない訳ではない。青子が困難にぶつかると、自分も辛い気持ちになった。青子が自分の力で自由にすし静に通えることに喜びを見いだし、傷つきながら確かなものを掴もうと成長していく様には共感
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大穴と書いてダイアナと読むのはかなりウケた。名前の由来について、最後に伏線回収あるのかなぁと思ったら特段無くて残念だった。
自分の娘を女子高に入れることのリスクを考えさせられる本だった。
性被害にあった被害者女性が、加害者男性とその後付き合うのは、外形上は矛盾した行動にしか見えないが、後に付き合うことによって「あれは性被害ではなかった、お互い好き同志だったのだ」と、自分の心を守るための行動だというのは、悲しいがそれはそれで筋は通っている(実際は単なる性犯罪だと心の奥底ではわかっていても)。
実際に色んな有名大学で学生による性犯罪で逮捕されるニュースもあるし、あれも氷山の一角で本当は色々有るんだ