柚木麻子のレビュー一覧

  • 本屋さんのダイアナ

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    望んで得たわけじゃない名前、性別、身体の特徴といった属性に振り回されながらも自己のアイデンティティとして受容していく物語。救いだと期待したものが予想と違って救いようのないものだとしたら?大穴は親友の両親、祖父母、理解ある上司、そして実父に救いの形を探すが完璧なものはどこにもない。何度も悔しがりながらそれでも自分の足で立つことを選んだその強さにとても勇気づけられた。

    作中でも引用のあった『赤毛のアン』の親友ダイアナは大穴と同じく、故郷を離れるアンとは異なり、地元で暮らしていくことを決めた。名作では脇役だった存在の人生にももしかしたらこんなに複雑な人間ドラマがあったのかもしれない(もちろん名前に

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    2026年05月29日
  • オール・ノット

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    最高。柚木麻子の大河ドラマ風物語、って感じ?
    この手の女性を描かせたら、右に出るものはいない!
    私はやっぱり柚木麻子、好き。これからも読んでいきたい。

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    2026年05月29日
  • オール・ノット

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    ネタバレ

    単行本で一度読んでいたが、もう一度読み直してみると印象が全然違った。
    前回読んだときは主人公は努力をしているのに全然報われておらず、四葉さんも元お金持ちで優しい人という印象しかなかったが、どちらも逞しく、逆境でも自分の人生の主導権を握っていく芯のある人だと思った。
    物語の最後も希望が持てる展開でよかった。

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    2026年05月21日
  • らんたん(新潮文庫)

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    素晴らしいです!柚木さん、恵泉の中高で立大出身なのか。ご自身の母校の創始者をこんなに素晴らしい小説で描き切って、道先生も喜んでるだろうなぁ。なんでBUTTERとかいう小説の方が人気あるのかわからん、どう考えてもこっちでしょうー!あの激動の時代を生きたこれだけの歴史上の人物たちをいきいきと交差させて道先生はじめ多くの教育者たちの苦労と功績をよくこんなにも立体的に情感豊かに描いたものだと感服した。実際にそんな会話を交わしていたんじゃないかと思うほど読んでてワクワクした。伊藤野枝の人生が火傷しそうな熱さなら、河合道先生の人生はキラキラしていて颯爽としていて眩しくて目が眩むよう。堂々たる体格で自信と慈

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    2026年05月19日
  • あいにくあんたのためじゃない

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    そんなこと思いつく上にうえに、そんなうまくいく?!という話もありますが、私はフィクションとして楽しめました。
    一番好きなのはマダムショップの話です。ミステリー要素のある話ですが、ちょっぴりホラーでもあり、ドタバタ感もあり、面白かったです。店とマダムを映像で見てみたい…!まさか2号店があるとは笑
    出てくるほかの店もレトロで趣がありそうで見てみたいです。
    トリアージ2020もよかったです。私も主人公と全く同じことを考えましたが見事にはずれました。SNSは危険というイメージばかりですが、こうやって素敵な出会いもあるんだな、いいなと思いました。
    全体的に、さらっと軽い気持ちで読みたい時に合う本だと思い

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    2026年05月15日
  • 本屋さんのダイアナ

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    「みんな違ってみんないい」って、本当はそんなに簡単じゃない。
    羨望も劣等感も、目を背けたくなる感情もある。
    それでも違う世界を持つ人同士が、重なる部分を持ち続けられることを信じさせてくれる、綺麗事ではなく痛みを伴って描いた物語だった。

    ˖ ⊹ ࣪ ˖ ☽ ⊹ ࣪

    ダイアナと彩子が小学校で出会う場面では、子どもの価値観で見る世界のきらきらした感じや、自分とは違う家への憧れを思い出した。

    でも今読むと、純真な子どもの世界を“大人の目線”で見てしまう自分にも気づく。
    そこには意図せず、それぞれの家庭を「ジャッジ」するというノイズが入り込んでいて、あの頃のように純粋ではいられない自分を感じた。

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    2026年05月13日
  • ランチのアッコちゃん

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    最終話が好きだった。
    わたしも商社で働く身としては、本来的にはまだ世に知られていない商材を発掘して広げていくことが宿命だという自覚につながった。
    どんな立場にあろうと、チャンスはある。
    それを掴めるかどうかは自分の粘り強さと少しのアイデアが鍵になると改めて感じる温かいストーリーだった。

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    2026年05月10日
  • ほろよい読書

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    やっぱり私織守きょうやさんの作品好きなんだなって感じたから記憶屋読み直したりしたい。

    「初恋ソーダ」は大人だなあって感じたな。

    「醸造学科の宇一くん」も良かった。
    出てくる単語、私もう20代も半ばなのに全然知識ないなあと思ったけど、これから勉強しよう。

    「定食屋「雑」」ぞうさんに会ってみたい。原田ひ香さん。

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    2026年05月09日
  • けむたい後輩

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    タイトルの「けむたい後輩」!けむたいを平仮名にしているのは煙草の煙をけむたがる後輩とけむたい存在になった後輩のどちらの意味に感じるのか私達を試しているみたいな気がする。
    小樽の女子校から聖フェリシモ女子大に進学した羽柴真実子はロマンチスト。真実子の親友美里は幼稚園生の頃からの親友でキー局のアナウンサー志望のアナリスト。そして何よりも真実子の憧れの人栞子はナルシスト。横浜のレトロな建築やユーミンの歌の舞台になった根岸のドルフィン渋澤龍彦の住んだ鎌倉の喫茶店などの描写ご実に楽しい。確かに街歩きが小説内でアクセントになっている。柚木麻子は「フラヌール」をそぞろ歩きから自分探しと言う言葉に置き換えてい

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    2026年05月06日
  • 奥様はクレイジーフルーツ

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    季節の果物を味わうように、女の自分も味わって欲しい。そんな妻の切ない欲求が果汁を搾るように溢れていく描写。

    ああ、このまま腐れ縁のようになってきた同級生の彼とどうにかなってしまうの?と思える危うさにハラハラしたけど、結末は前向きなものだったのでほっと胸を撫で下ろした。

    初美は相当ヤケになっても夫じゃなければ意味が無いと分かっているからモヤモヤが溜まってしまう一方で本当に切なかった。夫も愛情深いが故にすれ違うのがもう。

    生憎当方には結婚の経験が無いので何とも言えないこともあるけど、この作品に出会えたことは価値になったなと思う。きっとまた読み返すだろう。

    コミカルなタッチでありながら適度に

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    2026年05月04日
  • 王妃の帰還 新装版

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    あらすじに惹かれて読みました。
    女子校のヒエラルキーをフランス革命になぞらえているところが面白かったです。
    butterしか読んでないのですが二つの作品は似ていると思いました。
    カリスマとの出会い、カリスマの解体、自分を含めて取り巻く環境が変化して全見える世界がガラッと変わってしまう感覚。
    すごく好きです。

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    2026年04月29日
  • 本屋さんのダイアナ

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    ずっと積読していたのですが、積読していた自分を叱りたいくらい面白かったです。
    親友だった二人の成長物語。どちらも親との関係や自分の内面と向き合い、もがき葛藤していく様子が生き生きと描かれています。どちらにも共感できます。
    普通にあこがれるダイアナと、普通から脱却したい彩子。正反対な2人だからこそお互いにずっと憧れていて、嫉妬し、信頼している。
    喧嘩別れしても心にはいつもお互いが存在している。羨ましい関係だなと思いました。
    彩子が被害にあうところは本当にはらわたが煮えくり返りました。
    今後ご両親に話すのかな。その時のご両親の気持ちを思うととてもつらいです。
    彩子はそれを乗り越えて成長できたのだろ

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    2026年04月27日
  • とりあえずお湯わかせ

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    ネタバレ

    柚木さんのこと、バックダンサーつけて歌っちゃうパワフルで元気なひとって印象が強かったから、ネガティブな感情についても書いてあって意外だったし、安心もした。みんな毎日毎日きらきら元気でいられるわけじゃない。
    ジェンダー規範を押し付けられた時にどうしてもしんどく怒る自分とか何もできないことを責めちゃう自分のこととか肯定してくれたように感じたり、子育てをする中で自分の中にある古いジェンダー観に気付かされているところが印象的だったりした。読めてよかった。
    柚木さんをこれからも応援したい。

    p120
    楽しむことを忘れたくない。迷惑をかけたいわけでもない。でも、社会への疑問や怒りもなかったことにもしたく

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    2026年04月26日
  • 終点のあの子

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    「繊細な描写が各紙誌で絶賛された」とあらすじに記載されているように、登場人物たちそれぞれの内面を丁寧に描いている作品。他人への嫉妬、同調圧力に屈しない人物に対する羨望と引き摺り下ろしたいという複雑な感情、こういったものは大人になった今でも自分の中でどこかで燻っている気がする。高校生の時と異なるのは、それを心のうちに留めて、異なることに意識を持っていけるようになったこと。若いときは他人からどう見られるかということに執着していたけれど、今は客観的に自分を見れるようになった気がする。
    自分が他人よりも優位な立場でいたい、承認されたいという感情は一生続いていく。そういった中でも、その感情を少しでも抑え

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    2026年04月26日
  • 王妃の帰還 新装版

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    中高一貫のカトリック系女子校の中学のとあるクラスでの人間関係に関する物語です。クラスの一軍のプリンセスの権威が失墜し、地味グループが嫌々彼女と行動をともにしますが一軍に戻そうと奮闘するお話です。フランス革命に例えられていましたが、クラス内の不和は国家間の戦争のように複雑です。
    作中で起こる人間関係の悩みの経験がある人は多くいるのではないかと思います。大人が読んでも面白いですが、中学生のときに読んでいたらもっと共感していたでしょう。

    #憧れる #共感する #カッコいい

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    2026年04月25日
  • 3時のアッコちゃん

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    自分のものさしで判断したら、もっと楽に生きれる。とはいうものの、自分のものさしで生きていくことのなんと辛いことよ。と西加奈子は言っていたよ。自分が信じる道は自分で決めないとあかんけど、それはもしかしたら辛いのかも。でも人の望む生き方もつらいし。なかなかパッと言う、正解もないだろうな。

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    2026年04月24日
  • その手をにぎりたい

    QM

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    バブルの東京を自力で生きる女の成長物語。
    青子の人生にはいつだって一ノ瀬が寄り添っていた。
    東京で生きていく希望になり、勝手にプライベートバラされて彼氏と危うくなった時も、仕事で理不尽なことがあった時も。

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    2026年04月23日
  • 本屋さんのダイアナ

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    この作品を中学・高校生あたりで読めるかたは大変幸せだと思います。50半ばのオッサンでも勇気をいただけます。

    ぜひお読みください!

    本の概要

    私に命令できるのは、この世界で私ひとりだけ……。

    私の名は、矢島大穴(ダイアナ)。変な名前も金髪もはしばみ色の瞳も大嫌いだった、あの子に出会うまでは。心ふるえる最強のガール・ミーツ・ガール小説。

    私の名は、大穴(ダイアナ)。おかしな名前も、キャバクラ勤めの母が染めた金髪も、はしばみ色の瞳も大嫌い。けれど、小学三年生で出会った彩子がそのすべてを褒めてくれた――。正反対の二人だったが、共通点は本が大好きなこと。地元の公立と名門私立、中学で離れても心は

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    2026年04月22日
  • 終点のあの子

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    高校入学したての女子の人間関係を構築していくさま
    主人公は希代子だけで進むのかとおもいきや、
    それぞれの視点からで面白い
    いろんな人間がいるなとしみじみ思った

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    2026年04月19日
  • あいにくあんたのためじゃない

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    おもしろかった!
    最近立て続けにこういう雰囲気の本を読んでるな…笑

    復讐?するスカッと本…と、思いきや、悪人的に描かれる人がどいつもこいつも小物で、なんちゅうか、懲らしめられるほうのキャラも

    お前にも色々あるんやろな…

    と、なってしまうという(とはいえ同情はしない)なんとも言えない本

    パティオの話も相当おもしろかったし、作中で金妻について取り上げられてたけど、それを見て

    あ、それやわ

    と、膝をうったわ

    特にパティオの話は、令和版金妻
    これぞ令和の金妻。あんまりにもしっくりきたので2回言う。笑

    悪人が小物なあたりも金妻ぽいのかもね

    ちゅうことで、さくさく読めるうえに、普段、怒り

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    2026年04月15日