柚木麻子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読み応えありました。700ページ越えにこれは中々読み終えるのには日数がかかりそう…と思いましたが、面白くて先に先にと読み進めてしまいました。読み終えてしまったのがもったいない。シリーズ化にして欲しかったです。もっと主人公の人生と周りにいる人達の人生を読んでみたい。
主人公は明治〜昭和を生き、話しに出てくる人達は有名な人ばかりでそれもまた読んでいて楽しいです。
もし子供の頃にこの本と出会えていたら、学ぶとは何か自分の国はどんな国なのかを考える事が出来ただろうな、そうしたらもう少し勉強頑張れただろうなと思ってみたり。
長いお話ですが、子供にも読んでみてほしい本です。 -
Posted by ブクログ
ミーハーな気持ちで『Butter』を読んだら柚木麻子さんに完全に心を掴まれて、本書が柚木さんの執筆で2冊目。これもとってもおもしろかった!
絶妙にいそうな女性の特徴を描くのがButterから鋭いなあと思っていたけど本書もなんといってもキャラクターがよい。特に大学生っていう絶妙な高校までの同調圧力下にいるひとたちじゃなくて、逆に社会人の個が世の中と戦う系でもない、個がそれぞれのカラーを出すけどまだ連帯がある大学の設定がいいなあと。
エピローグの真実子にはスタンディングオベーション。長年付き合ったメンヘラな彼氏と別れてやっと自分の人生を生きてる感じ!かっこいい!
けむたい後輩ってタイトル、けむたいがひらがなだからいろんな意味づけがありそう。後輩って固有名詞じゃなくてしかも自分が先輩っていう立場からプライドとか優越感、承認欲求が欲しい栞子にぴったり。 -
Posted by ブクログ
表紙や最初の数ページから爽やかな話かな?と思い読み始めたら、かなり想定と違う話に転換したので驚きました。
重いテーマではありましたが、主人公の菫が持つ根の明るさと強さで読者も暗い淀みから引きずり出される感覚がありました。
決して暗がりには閉じこもらず前に向かう菫と、育った家庭環境もあり自らの歪み・他責思考から抜け出せない足元が淀みにハマったままの光晴。
2人の対比が後半になるにつれてグロテスクな程に顕著に現れていてその描き方が秀逸だなと思いました。
あとは、初夏の空気感や緑の比喩表現が美しくてとっても好きでした!!言葉が美しくて、それだけでも読む価値があると思います。 -
Posted by ブクログ
最近『翠雨の人』という女性偉人伝ものを読んだばかりだったので、つい比較してしまうが、同じように史実をベースにしながらも、こちらはぜいたくに津田梅子や新渡戸稲造などを中心に、明治の文化史を彩るスーパースターを山ほどぶちこんで、面白いエピソードがふんだんに出てくるので、単純に好奇心をかきたてられる。またそれ以上に河合道さんのキャラクターがとっても魅力的だった。戦前のああした雰囲気の中で、アメリカでの生活で身につけた自由主義と女性の権利拡大という理想を掲げながら、表面的には相手を立てつつも、実質的な実を取る良い意味での「ずぶとさ」が小気味良い。対立する相手をも魅了し、協力者に変えてしまう姿には、「格の違い」を納得させられた。作者の女性としての理想像が反映されているのだと思うが、単なる絵空事ではないリアリティを感じさせられた。
彼女が創設した恵泉女学園の大学は昨年募集停止になったそうだが、女性の高等教育進学率は男子を越えて、ある意味その歴史的役割を終えたのだと思うと感慨深いものがある。