【感想・ネタバレ】名作なんか、こわくない(PHP文芸文庫)のレビュー

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Posted by ブクログ

いいオタク友達の話を聞いているような一冊。
しっかりおススメ文が書かれているのに、嘘はなく、ご自身の気持ちがいきいきとしていて、誰も傷つけることがない。

名作を怖がらずに済むどころか、親しみすら覚えて読みたくなってしまう。
紹介された57作品を現代風の文章に書き直してくれたりはしないだろうか。

筆者が本を読むことや食べることが本当に好きなことがわかる、読んでいて楽しい文だった。
エッセイのタイトルになった作品だけでなく、文章中に紹介された書籍や映画もとても興味深かった。

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2024年01月04日

Posted by ブクログ

読書好きと言っていいのか悩むぐらい名作と呼ばれる作品を手に取る機会がなかったので、書店で「名作なんかこわくない」というタイトルに惹かれ、もともと柚木麻子さんの小説が好きなこともあり買ってみました。

柚木さんの最近の出来事に沿って紹介されていくのでとても読みやすく、きっと自分から進んで手に取ることはなかったであろう読んでみたいなと思う作品がいくつかありました。

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2023年11月26日

Posted by ブクログ

古典の文学作品を柚木麻子さんがハイテンションに(いい意味)紹介してくれている本で、小説が得意じゃない私も作品を読めそうな気がしてきます。

キャラクターや人間関係やストーリーの、きれいなだけではなくドロドロしたりごたごたした部分にこそ、作品の醍醐味を見出す柚木麻子さんの視点が素敵だなあと思いました。

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2022年12月03日

Posted by ブクログ

フランス文学、日本文学、イギリス文学、アメリカ文学、いろんな名作と云われる本が出てきて楽しい!紹介されてる名作文学の抜粋部分を読むだけでも楽しめるし、柚木麻子さんの書評には共感フレーズが大量に出てくる。そして昔の本なのに、今の時代の自分と重ねてしまう女性主人公の作品を多数発見。読まなければと思わされるような文学がたくさん!さぁ、まずは何から読もうかな。あぁ、私の本の読み漁り時期はまだまだ終わらなさそう。

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2022年05月04日

Posted by ブクログ

フランス文学、日本文学、イギリス文学
アメリカ文学、の順に分類して書かれている。
古くは、1600年代から、1900年代に書かれた古典の名作について、クスッと笑えたり、エスプリに満ちた解説で、楽しいエッセイでした。

かなり昔、読んだ筈の本が、こんな内容だったのか!
と言う感じで、自分が全く理解していなかったのと、忘れてしまった事で、まるで別の本の様!

未読の本も、読んでみようかなぁ、と思ってしまう話術?文章で、眼の前で、話しを聞いている様な楽しさ、流石ですね。

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2022年04月28日

Posted by ブクログ

フランス、日本、イギリス、アメリカの「名作」を読み解く、書評というかエッセイ集。

フランス文学と日本文学のチョイスが特に柚木さんっぽくてよいな〜〜と思った。

ラクロ「危険な関係」の項がすき。そんなことで負けるあなたじゃないでしょ、メルトイユ公爵夫人。

日本文学編は、全て昭和の女性作家作品。そういえば日本の女性作家は今まであまり読んでこなかったなと後悔。いくつかポチッた。社会に抑圧されながらもしたたかであっけらかんと生きていく日本の女性たち。柚木さんの作品のルーツを何となく感じた。
〝女の子は誰かのものになんてならず、のびのびと感性の翼を羽ばたかせるべきなのだ。〟(「アップルパイの午後」)

イギリス文学とアメリカ文学編はもう完全に趣味の世界。
「1789年」は普通によかったし、「グレート・ギャツビー」は読んでいてなんだかキュンとしてしまった。
あと「ねじの回転」。釈然としないなと思っていたんだけど、あれはそういう視覚化できない不気味さを楽しむ作品だったんだな。

そしてダウントン・アビーが観たくなる。

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2021年03月13日

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柚木さんのエッセイを含んだ本を紹介するための本。
柚木さんの作品と同様に女性が主人公の作品ばかりです。
紹介される作品もその時代や境遇に抗うだけの主人公ばかりではなく、様々なタイプの女性が主人公で新鮮味も失われず面白そうな作品をたくさん知ることができました。
またさすが作家さんというべきか、作品への愛が深いのか柚木さんのエッセイもおもしろく読めます。
海外作品をたくさん知ることができるのもよかった。
次何を読もう、となったら開いてみるようにします。

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2021年01月30日

Posted by ブクログ

手を出したことのない海外の小説を読んでみたくなる。一つひとつの作品につながるエピソードがあるのが単純にすごい。

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2024年04月17日

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好きな作家さんから、読書案内をしてもらえるなんて本当に幸せ。
読みたい本リストがさらに分厚くなった。

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2023年10月16日

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インスタで見かけて本屋さんで探した!
風と共に去りぬと若草物語が同時代の作品ということを知ってびっくり。

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2022年12月14日

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柚木麻子さんによる名作の解説

つくずく私は名作と呼ばれるものを、ほとんど読んでないのだなぁと思い知らされる
現代の小説も、無理やりにでも系譜を辿れば昔の名作の影響を受けているのだろうし
そんな知識があって読む方が楽しめるのはわかるんだけど、なかなか手が出ないんですよねー

これを機会に気になる作品を読んでみようかとも思うけど、結局読まない気もする


柚木麻子さんのエッセイとしての側面

気になったのは、「女同士はドロドロしていて怖い」という価値観と戦うために小説を書いているらしい

確かにそんな価値観に立ち向かった作品もあるけど、すっげーどろどろした女同士の関係を描いている作品もあるけどね

前者なら、「嘆きの美女」、「あまからカルテット」、「ランチのアッコちゃん」
後者なら、「終点のあの子」、「ナイルパーチの女子会」、「BUTTER」
他にも、「王女の帰還」なんかは最終的には前者だけど、途中経過は「女の集団ってめんどくせー」と叫びたくなるほど呆れる関係が描かれていたりする


手から鮨を受け取る鮨屋の話題も出てきたり、柚木作品に関係するエピソードや思考がところどころに見える

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2022年06月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

フランス文学、日本文学、イギリス文学、アメリカ文学から有名な本たちを柚木さん視線で紹介。
タイトルは知ってるけど、半分以上読んでなくて、「名作」にはついつい構えてしまってたな。
柚木さんの文章にニヤニヤしたり吹き出したり。
思っても見なかった解釈や、時代背景に驚いたり。
どの本もとても楽しそうに語られるので、もう少し気軽に楽しみたくなった。
といいつつ、やはり最初は大好きな名作を再読しちゃうかなー。

罰がなんだよ、それでも私は、やりたいようにやるよ、と言いたげな彼女達の姿に勇気づけられる「赤と黒」

女性の魅力の正体や、欲しいものを手に入れた時の恍惚とむなしさについて、ここまで突き詰めて描いた物語、それも活字をごくごくと飲み干すような快感を得られる物語「悪女について」

「私が欧米の古典小説が好きな理由の一つは、登場人物が明らかに[やりすぎる]ところだ。怒ったら相手に向かって一ページくらいかけてまくし立て、ショックを受けたら即気絶、失恋のあまり病に倒れたり、召使いにあたり散らしたり、欲やら恨みやらを何年も何年もしつこく引きずっている。」
なんか、これって光の君もだわー。

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2022年02月24日

Posted by ブクログ

100年経っても変わらない愛、恋、友情、野心、本音。

フランス文学、日本文学、イギリス文学、アメリカ文学の4章に分けて、いわゆる古典名作が紹介されている。読んだことのある話も、あらすじだけ知っている話も、著者の語りと共に「そうそう!」「なるほど!」と思わず声が出そうになる。

「ダウントン・アビー」やケイト・ブランシェットへのファン活動、作家のレシピ研究など、著者自身の日常も楽しそう。

三島由紀夫『女神』の中で、娘を完璧なマドンナに育て上げようとする紳士が娘に与えた『クレーヴの奥方』は三島由紀夫的「モテ教科書」説、『風と共に去りぬ』のスカーレットと『若草物語』のジョー(そして作者のルイーザ)の共通点と相違点、社会的規範や価値観の流動性など、名作を読み解くうえでの指摘も魅力的。

取り上げられている作品の多くは女性が主人公で、著者の体験や近景、友人のエピソードなどを重ねて語られているので、今の自分と重なりそうな本を読むのも面白そう。

読みたくなったリスト
モーパッサン『女の一生』
バルザック『谷間の百合』
犬養道子『お嬢さん放浪記』
鴨居洋子『午後の踊り子』
フォースター『ハワーズ・エンド』
ハイスミス『キャロル』
ウォートン『エイジ・オブ・イノセンス汚れなき情事』

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2021年08月20日

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