柚木麻子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「繊細な描写が各紙誌で絶賛された」とあらすじに記載されているように、登場人物たちそれぞれの内面を丁寧に描いている作品。他人への嫉妬、同調圧力に屈しない人物に対する羨望と引き摺り下ろしたいという複雑な感情、こういったものは大人になった今でも自分の中でどこかで燻っている気がする。高校生の時と異なるのは、それを心のうちに留めて、異なることに意識を持っていけるようになったこと。若いときは他人からどう見られるかということに執着していたけれど、今は客観的に自分を見れるようになった気がする。
自分が他人よりも優位な立場でいたい、承認されたいという感情は一生続いていく。そういった中でも、その感情を少しでも抑えることができるようになったのは成長したという証なのかもしれない。多くの人が持つ羨望や嫉妬といった他者への感情を丁寧に掬い上げているこの作品を読んで、過去の自分より少しでも成長している自分を見つけることができた気がして嬉しくなった。 -
購入済み
バブルの東京を自力で生きる女の成長物語。
青子の人生にはいつだって一ノ瀬が寄り添っていた。
東京で生きていく希望になり、勝手にプライベートバラされて彼氏と危うくなった時も、仕事で理不尽なことがあった時も。 -
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この作品を中学・高校生あたりで読めるかたは大変幸せだと思います。50半ばのオッサンでも勇気をいただけます。
ぜひお読みください!
本の概要
私に命令できるのは、この世界で私ひとりだけ……。
私の名は、矢島大穴(ダイアナ)。変な名前も金髪もはしばみ色の瞳も大嫌いだった、あの子に出会うまでは。心ふるえる最強のガール・ミーツ・ガール小説。
私の名は、大穴(ダイアナ)。おかしな名前も、キャバクラ勤めの母が染めた金髪も、はしばみ色の瞳も大嫌い。けれど、小学三年生で出会った彩子がそのすべてを褒めてくれた――。正反対の二人だったが、共通点は本が大好きなこと。地元の公立と名門私立、中学で離れても心はひとつと信じていたのに、思いがけない別れ道が……。少女から大人に変わる十余年を描く、最強のガール・ミーツ・ガール小説。
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Posted by ブクログ
おもしろかった!
最近立て続けにこういう雰囲気の本を読んでるな…笑
復讐?するスカッと本…と、思いきや、悪人的に描かれる人がどいつもこいつも小物で、なんちゅうか、懲らしめられるほうのキャラも
お前にも色々あるんやろな…
と、なってしまうという(とはいえ同情はしない)なんとも言えない本
パティオの話も相当おもしろかったし、作中で金妻について取り上げられてたけど、それを見て
あ、それやわ
と、膝をうったわ
特にパティオの話は、令和版金妻
これぞ令和の金妻。あんまりにもしっくりきたので2回言う。笑
悪人が小物なあたりも金妻ぽいのかもね
ちゅうことで、さくさく読めるうえに、普段、怒りの感情を反射で出せないタイプには、手間と時間をかけてスッキリできるノウハウの(笑)教科書のような内容なので、スカッとする。かもしれない。笑
すくなくともわたしは(スカッと)した
そして、あーおもしろかった、と、思ってタイトル見て笑っちゃったわ
あいにくあんたのためじゃない。そういうことね。笑
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Posted by ブクログ
著者・柚木麻子さんの作品は初めて読みました。どの作品も先が読めないエンターテイメント感溢れるものばかり!寓話として良くできているなと感じた感じた「BAKFRSHOP MIREY'S」「スター誕生」はNHKの単発ドラマの原作として使ってもらいたいと思わせる心に刺さる作品でした。奥田英朗作品、伊坂幸太郎作品が好きなかたは、特に刺さるのではないでしょうか
過去のブログ記事が炎上中のラーメン評論家、夢を語るだけで行動には移せないフリーター、もどり悪阻とコロナ禍で孤独に苦しむ妊婦、番組の降板がささやかれている落ち目の元アイドル……いまは手詰まりに思えても、自分を取り戻した先につながる道はきっとある。この世を生き抜く勇気がむくむくと湧いてくる、全6篇。 -
Posted by ブクログ
ドラマから、ジェンダー感、特に女性の描かれ方や恋愛の捉え方について考察された本。知っているドラマが沢山出てきて楽しく読めた。
「ドラマがアップデートすることで、社会認識は確かに変わるのである。」とあった。この前後の文章から、自分がどれだけドラマに影響を受けてきたかに気が付いた。この章はパワハラやセクハラに関してのことで、ドラマで是とされていると実際の日常でも「まあいいか」となりがち…というような内容だったけれど、
フィクションは、良くも悪くも人の価値観に影響を与えることを気に留めておかないといけない。
番外編は、少しドキッとした。無責任な受け手でいてはいけないなと思った。
全体的には軽やかな章があったり、自分とは違う見方に触れてまたドラマを見返したくなったり。面白かった。 -
Posted by ブクログ
カースト最上位の学園の王妃がある事件により地位を失い、所謂地味なグループに所属することになる。
そんな物語のスタートから、クラス内でコロコロ変わる人間関係を追いかけながら思春期の女の子たちの成長を描く小説。本当に、中学生のころに読みたかったなあ。
思春期の女の子同士の人間関係ってどうしてあんなにも拗れるんだろう。
今思えばどうして、と思うことで毎日苦しんでいた。
学校生活のことはもう鮮明には覚えていないけど、友達と衝突した時の記憶や、ギスギスしていた空気感、学校に行きたくない朝の気持ち、仲直りをした後の世界の全てが味方になったような気持ち、そのあたりはやっぱりまだ思い出せる。狭い狭い人間関係が世界の全てだった。そして私は、多分上手くやれていない方だった。
自分より上だと思っている女の子達には愛想笑いをし、適切に距離を取り、聞かれたことにだけ答える。でも自分より下だと思っている女の子達には横柄な態度を取っていたと思う。おざなりにしたこともある。たくさん傷つけ、私もまた誰かによって傷ついていた。
学生時代の人間関係を思い出すと暗澹たる気持ちになるくらい、本当に上手くやれていなかった。でも、私が憧れていた女の子たちも、当時見下していた(酷いね)女の子たちも、みんなそれぞれに悩み、不安を抱えて、なんとか集うことで身を保っていたんだろうなあと思う。
大人になって世界が広がると、また別の苦しみはあるけれど、この頃の狭い世界特有の苦しみから逃げる方法はいくらでもあるということがよく分かる。でもその時はその世界が全てだからそんなことを言ったって響かない。
それでも私はあの頃の私をちょっとだけ認めてあげられるようになったし、あの頃のあの子をちょっとだけ許せたような気がする。