柚木麻子のレビュー一覧

  • あいにくあんたのためじゃない

    Posted by ブクログ

    一作目の「めんや 評論家おことわり」と、4作目の「パティオ8」が個人的にはおもしろかった。
    6話からなる短編集だが、全編通じてコロナ渦を少々扱っている。柚木先生も相変わらずおもしろい。

    0
    2025年10月09日
  • ほろよい読書

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ほっこりするお話の短編集だった。
    それぞれ、
    お酒にまつわる話で、ついお酒を手を伸ばしたお話もあった。
    特に、柚木麻子さんの「bar きりん組」は、面白いし、まるで自分もZoom飲み会に参加してる気がして、それぞれの飲み方を(カクテル)を真似して飲みたくなってしまった。
    翌日には、ガリガリ君のサイダーとコーラ味も購入して割ってみたり…。
    (サイダー味のほうが好きで、コーラ味を何十年かぶりに買った気がする。)
    どれも食やお酒に関しての美味しいお話だった。

    0
    2025年10月08日
  • あいにくあんたのためじゃない

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    めんや 評論家おことわり
    ネットに勝手に上げられて生活を壊された人たちの復讐劇
    今の時代色々なところで発生してそうだし、こーゆー傲慢な考え方のおじさんたくさんいそう。

    BAKESHOP MIREY'S
    口だけは達者だけど努力をしない家庭環境の悪い子と、恵まれて結果を出して来たOLとの話
    んー同じ言葉でも言う人の立場によって解釈も異なるし、善意は時に迷惑にもなるし、難しい。

    トリアージ2020
    一人での出産を決めた孤独な中年女性と、共通の趣味で出会ったネットでの友達との繋がり。誰かがいるって大切だなぁ。

    パティオ8
    協力しながら子育て世帯が暮らす住宅地に、文句をつけてきた男性にみ

    0
    2025年10月07日
  • ナイルパーチの女子会

    Posted by ブクログ

    女子会とタイトルがあるから気軽に読み始めたけど、どんどん追い詰められていく2人に辛くなっていった。

    だって自分の中に栄利子の部分も翔子の部分もあるし、2人ともが悩んでいた自分の輪郭がぼやけている感覚が少なからずわかってしまうから。
    今まで生きてきた中でぼんやりと感じたこともあるから。

    男も女も関係ないけど、どうしてこうも人は自分の輪郭がぼやけてなくなりそうになる孤独感があるのか。幸せに見えていても、自分では何不自由なく思っていてもどこか隣に寄り添う孤独感があるのはなぜなのか。
    うっすら霧がかかった街みたいな不安感が拭えない。
    見て見ぬ振りしてきた色んなことが自分の中にあるからなんだろう。

    0
    2025年10月05日
  • けむたい後輩

    Posted by ブクログ

    主人公の真美子みたいな子の凄さって大学卒業間際に気づきました。純粋で真っ直ぐで、人に憧れて、でも気がついたら本人が大きな存在になってる。周りを飛び越してく。
    人であれ、物であれ、良いところを見つけるのが抜群にうまい。ああいう人になりたいなぁと思ったのを思い出しました。

    0
    2025年10月05日
  • オール・ノット

    Posted by ブクログ

    差し伸べられた手が実際の助けにならなかったとしても、手を差し伸べられた事実が心の救いになる。
    気高い心を見失わない没落したお嬢様と貧しい少女の交流を描いた、柚木麻子流『小公女』。
    主人公は貧しい少女であるところの、苦学生 真央。彼女の視点で小公女セーラであるところのお嬢様 四葉さんを描いている。ちなみに本作のセーラは少女ではなく歳を重ねた女性、資産を築いたのはお父様ではなくおばあちゃま、そしてラストがなんとも柚木麻子らしい。
    オールノットが真珠のネックレスを指す言葉だと本作を読んで初めて知った。四葉さんのように、そして真央のように、ひとつひとつ堅実に積み重ねていくことで、けっしてほどけないオー

    0
    2025年10月04日
  • 伊藤くんA to E

    Posted by ブクログ

    後半になるほど、伊藤くんの、モンスターっぷりが際立つ。(A to E を筆頭とする)登場人物を見ていると、男女問わず、自分を欺き、人を侮った時に、人は伊藤くん化する気がする。クズケンは、表向きのキャラとは裏腹に、伊藤くんとは逆のベクトルの人間であるが、それでも人生が下降局面であるところが、なかなかリアルに感じた。

    0
    2025年10月03日
  • ナイルパーチの女子会

    Posted by ブクログ

    なんかわかる… ここまで極端なことは
    私の人生にはなかったけど、同じようなモヤモヤする友人関係っていうのはあった。
    人間関係は難しく考えれば考えるほど、難しい。
    合う人と心地よく過ごせる程度に付き合えれば私はそれで良いな。人との繋がりは大事だけど、自分を壊してまで欲するほど、飢えたことないかも。
    …なんてことを考えてしまった。

    0
    2025年10月02日
  • その手をにぎりたい

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    シニカルなZ世代なのでバブルなんてと思うけど
    その時代全盛期の人なら貯蓄なんかせず浪費しまくっただろうな
    そんな世界で女性がバリバリ働く、しかもそれは寿司のため
    めっちゃ日本人ぽいなーと思った
    ご飯にめちゃくちゃこだわる人あんまり好きじゃ無いから
    ラストに青子の姉が1人で贅沢しても意味ないと言って腑に落ちた

    0
    2025年10月01日
  • ナイルパーチの女子会

    Posted by ブクログ

    これまで読んだことのない、新しい小説だった、!

    ストーリー展開は、全く予想つかない。
    というか著者も、あまり先を決めすぎず書き進めたらしい。

    主人公2人の行動は、客観的に見てたら「アタオカやん...」ってなることも多かったけど、
    心理描写で共感できることはたくさんあったなぁ

    私も友達が少ないほう。正直、友達の必要性をあまり感じずに生きてきた。めんどくさいと思ってしまうタイプ。
    翔子が気づいた、「案外世の中の女友達の多くも、心の通わない時間をやり過ごしているのではないか」という感覚は、結構小さい時から思ってた...

    でも30前にして、やっぱり人との関わりで喜べる瞬間たくさんあるなと思う。

    0
    2025年09月29日
  • あいにくあんたのためじゃない

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    SNSと言えば、インスタかFBばかりで、tiktokやツイッター(X)はあんまりよく知らないし、ほとんど観てない。
    そういやインスタを見ていると気がつけばスレッズのページなっていることが最近良くある。

    で、スレッズってなんか雰囲気良くないねんなぁ。例えば阪神ファンは藤川監督の采配とか梅ちゃんのリードを叩いている投稿、その叩いてるヤツを叩いている投稿。
    トレイルランナーを叩く登山愛好者、ミニマリストを叩くコレクター、タレントを叩く批評家を叩くファン…まず、誰かを叩く投稿の多いこと。
    それから、不器用にポジティブな投稿。「今日〇〇できただけですけど、一生懸命です誉めて」的なヤツ。

    俺もここには

    0
    2025年09月28日
  • 終点のあの子

    Posted by ブクログ

    映画化されるとの事で気になり購入。
    女子のこの頃のリアルな心情とか行動とかが分かりやすく書かれていて、細かい部分の情景などが文字で分かりやすく表現されてて、イメージしやすかったです。
    学生の頃の、自分には持っていないものを持っている人への強い憧れ、憧れからの嫉妬心、この変化する気持ちの動きとか、キラキラ見えていたものが突然なにをみてたんだ?ってなる瞬間。
    移り変わりゆく気持ちの中での友達関係の変化。

    嫌な学生時代のリアルを表現されてるけど、嫌だなぁって感じだけで終わらなかったです。

    わたしは恭子さんのお話が好きでした。

    0
    2025年09月22日
  • らんたん(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    シスターフッドという概念が共感でした。
    道とゆり
    だけでなく
    津田梅子と大山捨松
    村岡花子と白蓮
    といままでにない視点でおもしろかった。

    広岡朝子も

    朝ドラで主役だった女子達いっぱい登場

    0
    2025年09月20日
  • 私にふさわしいホテル

    Posted by ブクログ

    貪欲で負けん気の強い主人公、中島加代子の生き様に痺れる作品。自分の欲望に忠実で、自分も周囲も巻き込んで爆走、ときに暴走する姿には、憧れつつハラハラしつつ、作中の登場人物である遠藤先輩の気持ちで見守ってしまう。
    因縁の相手、東十条との丁々発止のやり取りも章を追うごとにどんどん面白くなっていく。
    心にモヤモヤを抱えたときに一気読みしたくなる一冊。
    もう一点、作中に出てくる作家さんたちの描写に笑った。

    0
    2025年09月18日
  • ナイルパーチの女子会

    Posted by ブクログ

    女性2人の出会いと別れ

    序盤でえりこが「この世の中で一番価値あるものは時間」とはっきり書いている。
    信頼関係も時間が必要と思う。何度か会っただけで親友と思い込んでしまうのは、その部分だけネジ曲がってしまったのかなと思う。

    私もそんなに人付き合いは得意ではない。ここまでの狂気はないにしても2人ともにそれぞれ思い当たる節があって、自己中じゃダメだなとなぜか反省した。

    それにしても、ご本人のエッセイを読むとお友達多そうでこんな感情抱かなそうな方なのに、2人の微妙な感情の違いを書き分けられてて作家の方って本当にすごいなと思う。
    と同時に誰でも少しづつ色んな感情の側面があるのかなと安心した。

    0
    2025年09月17日
  • らんたん(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    柚木麻子さん。たぶん初かなあ。BUTTERも気になるけど前々からお気に入りにいれていたこちらから。電子書籍はボリュームがわかりにくいのよね。読み始めたらけっこうな大作でびっくり。恵泉女学園を創設した河井道という一人の女性教育者の一生、実に濃いし熱いしドラマティックだから、丁寧に描けばそりゃ長くなるわね。登場人物も知っている(ドラマとか本で)人たちばかりで、イメージしやすくて読みやすかった。
    男女別学がどんどん減っている昨今だけど、女子校育ちの身としては、河井道が言っていたような女子校の良さというか意義は、やっぱり今も変わらずあると思うけどな。でもあるってことはまだまだってことでもあるな。

    0
    2025年09月13日
  • さらさら流る

    Posted by ブクログ

    取り扱いにくいリベンジポルノの話
    だけど、わりと爽やかに読めた。
    「暗渠」って言葉をはじめて知った。

    0
    2025年09月10日
  • らんたん(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    恵泉女学園創設者、河井道の物語。

    恵泉女学園とは、明治以後、日本全国に作られた外国人宣教師主導のキリスト教系学校とは異なり、河井道と一色ゆりが奔走して作ったキリスト教系女学校(著者柚木麻子も同窓生)。
    そのため、河井道というカリスマ性を持つ女性の理想とする個性的な教育を施していた。
    例えば、園芸に非常に力を入れており、戦時中に農芸専門学校を作り、のちに園芸短期大学になっている。

    歴史上の数々の有名人がところどころに出てくるが、どこまでが作者の創作なのだろうか?
    平塚らいてうなど女性解放運動に携わっていた数多の著名人も出てくるのだが、それぞれ主義主張が違い、決して一筋縄ではいかなかったのもよ

    0
    2025年09月09日
  • 踊る彼女のシルエット

    Posted by ブクログ

    大学時からの友人、佐和子と実花。佐和子は義母が営む喫茶店を手伝いながら妊活をしていて、実花は芸能事務所でアイドルグループのマネージャーをしている。
    いつものように喫茶店で話す2人だが、実花が急に「婚活する、私には時間がない!」と焦ったように言い出した事から、2人の間の時間が動き出す。

    焦って婚活をする実花に違和感を抱く佐和子。
    なぜ、こんな気持ちになるの?

    既婚と独身の友人関係。
    既婚同士の子あり、子なし。
    ワーママか主婦か。
    女性は常に周りからの「見えない常識、ひ非常識」に振り回されて生きている。

    本当に大切なものは何?
    自分にとっての幸せって何?

    2人と一緒に成長出来る一冊です。 

    0
    2025年09月07日
  • ランチのアッコちゃん

    Posted by ブクログ

    サクっと読めて、元気をチャージできる4編。
    まさに"ビタミン小説"でした。

    アッコさんみたいな人生の先輩が身近にいるなんてうらやましい!!

    0
    2025年09月06日