柚木麻子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
柚木麻子さんの作品をきちんと読んだのは初めて。朝井リョウさんと仲が良くて、講演会で2人でダンスを踊っているというちょっとおかしな前情報のみを持っていました。
今回読んだあまからカルテット。面白かったです。
まず、食べ物が美味しそう。実はこれを読んでいるほとんどの期間、体調を崩して食欲がなかったのですが、読書中は食欲が少し戻ってくるくらいに食べ物を美味しく描いている。
そして女4人組親友の友情が爽やか、かつ濃くて憧れを覚えた。なんでも話せて、助け合える関係性。4人で相思相愛の友情なんて、社会人になったら難しい、ありえないけど、学生時代からの友人だとそんな関係が作れちゃう、不思議。
私にも数少ない女友達がいたけれど、社会人になって結婚や出産したり、どんどん疎遠に。以前はしょっちゅう会っていたのに、今はLINEすらしない。
もうこのままあの子たちと楽しく過ごす日は帰ってこないのだろうか、と思っていた矢先にこの本に出会った。主人公たちはまだ若くて結婚・独身の差はあれど、まだみんなで集まる習慣を維持できている。でも彼女たちもこれからライフステージの変化によって、全く会わなくなる時が来るかもしれない、今の私のように..とやるせ無い気持ちになっていたら、最後の酒井さんの解説で救われる一言が。
「若い頃に厳しく鍛錬された友情というのは、その先にどんな山だの谷だのがあっても、途切れずに続いていく」
いままさに美しい友情をはぐくむ主人公4人は、この先のライフステージの変化があっても絆は消えないからいつかまた必ず4人で楽しく過ごせる。
そして女友達と疎遠になってしまった私も、子供がもう少し大きくなったら、またあの子達と楽しくおしゃべりできる日が帰ってくるかも。
もう失ってしまったと思っていた友情だったけれど、またいつか、あの友情は再構築できる。そんな希望をいただけた本でした。
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Posted by ブクログ
柚木麻子という作家が、基本年4回、気になるテレビドラマを少なくとも第3話まで見た時点でドラマ評を書く。それを2014年から24年までの10年間雑誌『anan』に連載したものをまとめた本である。
第3話までで、ドラマ評など書けるのか?基本、書けるのである。読み始めて直ぐにわかったのは、彼女は作家である以前に、かなり深いテレビドラマウォッチャーである。いっとき脚本家を目指してドラマ業界で働いていた経歴も関係するが、本書の番外編で明かされる生い立ちも関係して、人生をかけて彼女はテレビドラマを見ている。よって、一つの作品について語ることはなく、必ず過去30年間に渡る様々な名作不作ドラマとの比較がなされている。彼女と同じドラマ漬けだったならば、喜怒哀楽を以って本書に接すること出来たろうに、残念ながら私のドラマ鑑賞歴は2012年に再開して週1-3本に限られている。半分以上はちんぷんかんぷんだった。
彼女の鑑賞眼は確かであるのは、私が保証する(なんの保証にもならないけど)。私がこの10年間で注目し名作だと思ってきた作品は、数あるワンクール作品の中で必ず取り上げ、他の作品よりも、字数をとって詳しく褒め上げているからである。
即ち、「逃げるは恥だが役に立つ」(2016野木亜紀子)
「カルテット」(2017坂元裕二)
「コンフィデンスマンJP」(2018古沢良太)
「きのう何食べた?」(2019安達奈緒子)
「凪のお暇」(2019大島里美)
「六本木クラス」(2022徳尾浩司)
「エルピスー希望、あるいは災いー」(2022渡辺あや)
「コタツがない家」(2023金子茂樹)
「セクシー田中さん」(2023相沢友子・芹沢紀名子)
「虎に翼」(2024吉田恵里香)
※「不適切にもほどがある!」(2024宮藤官九郎)
である。
放映中、私が注目していた作品を玄人目の柚木麻子さんも注目していたと知り、なかりほっとしたのは事実である。
※「ふてほど」を、作者はこけ落としている。これは近親憎悪的な批評だった。
勿論、名作が全て扱われたわけではない。後でフォローしたが「大奥」、それから野木亜紀子三部作「アンナチュラル」「MIU404」、または「恋は続くよどこまでも」などは無視された。反対に作者が絶賛している「獣になれない私たち」や「作りたい女と食べたい女」は、私は見ていない。
また、著者がずっと推しだった「某歌舞伎関係俳優」の事件後の彼女の番外編文章は、彼女の父親との確執の事情もあって、あってかなり容赦なかった。
「セクシー田中さん」事件についても、番外編文章で彼女のテレビマン時代のことと関係させながら長く書いている。なかなか興味深い文だった。
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Posted by ブクログ
3/4位まで各大学の擬人化キャラの話で終わってしまうのか…と思っていたら終盤で畳み掛けられた。
なぜ早稲女が生まれるのか?
著者は別大学出身なのに、本質をついた指摘をしているように思えてすごいなと感じた。
「慶應や上智の人は自虐しないのに」という文中の指摘も、確かに…となった。
ステレオタイプ的な描写には色々意見があるだろうが、性別問わず自虐好きな人が多いというのは間違いない。
個人的には各大学のイメージとこの作品で描かれているキャラは一致していたのだが、かなり狭い層しか分からない気もしており、よくこの小説を書いたなぁと…
めちゃくちゃ当たり前だが、早稲田の女子は色んな人がいて、亜依子タイプも結構いるイメージ。
印象的な部分:
「早稲女が気にしているのは、ほかでもない早稲田男からの評価なんだよ。(略)あなたたちは、早稲田男に傷つけられたことからいつまでも立ち直れないだけなんだよ。」
「評価される前に、自分で自分にレッテル貼って、声高に商品名を叫んでいるっていう感じ。」