柚木麻子のレビュー一覧

  • 注文の多い料理小説集

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    料理にまつわる短編のアンソロジー。
    小洒落た創作寿司屋、土鍋ご飯、金平糖、蕗の薹(ふきのとう)、パン…。
    どれも美味しそうで、お腹がすいてくる本だ
    ★5が2本
    ★4が2本
    ★3が3本
    やはり大好き作家さんのは面白かった!

    男たちの下心が渦巻く隠れ家的な高級寿司屋。
    男たちが落としたい女性にお寿司のウンチクをスマートに披露している場面に、唐突にのしのしと現れたのは…。
    乳児を抱っこ紐で抱え、母乳で汚れたカットソーにスウェットを履いた体格良い中年女性。
    ドスンとマザーズバッグを置き、ツウなお料理を野太い声で次々と注文し始める。
    お母ちゃんに支配されていく店内の様子が痛快!
    このストーリーは柚木麻

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    2025年03月02日
  • オール・ノット

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    かつて富裕層として暮らしていた一族の生き残りと、家庭環境も人間関係も恵まれず独りで慎ましく生きる苦学生がアルバイト先で出会い、交流を持ったことでそのずっと先の人生の助けとなる存在となる人の縁(えにし)のお話。
    託された物や思いって見た目や想像以上に重かったり、悲しくなるほど軽んじられたりすることがあるけれど、それをどう扱うかは自分自身の人間としての力量次第で毒にも薬にもなります。
    託されただけでは何も変わらない。自分がどう生きて成長するかでその価値も変わるのです。
    私自身にも覚えのある懐かしい横浜港町の記憶の断片も親しみ深く、長い年月をかけての人とのかかわり合いや仕事、人生観の変化が面白かった

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    2025年03月01日
  • ほろよい読書

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    日本酒蔵の子の話とオンラインバーの話が好きだった。

    1本目は早々に察しがついてしまって微妙でした。

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    間違えて電子書籍で感想登録してたので転記。

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    2025年02月26日
  • オール・ノット

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    面白かった。けいくん最低。本筋とは少しずれるけど、近い将来日本がこんなことになるのかな?と怖くなった。

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    2025年02月26日
  • 本屋さんのダイアナ

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    ネタバレ

    まさか小学生から大人になるまで二人が口きかない展開になるとは思わなかった
    置かれた環境が変わっていくと関係性にもヒビが入るのって女性の友達関係特有だよね
    痛いところ突かれた気がする

    お互いがお互いに持ち合わせてない部分に惹かれて築かれた関係性って本当に素敵だけど、だからこそ理解し合うことが難しい
    相手を好きになった理由が、タイミングによっては嫌いな部分になることがあるの、残酷だよね
    でもこの二人は最終的に分かり合えて良かった

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    2025年02月26日
  • ほろよい読書

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    5人の作家による、「お酒」にまつわるアンソロジー。
    粒揃いの楽しいアンソロジーだった。
    続編「おかわり」も読みたい。
    そしてもちろん、お酒も飲みたーい。


    織守きょうやさん、初読。「ショコラと秘密は彼女に香る」は、リキュールボンボンと、お酒をたっぷり使ったお菓子。甘〜い。

    坂井希久子さん「初恋ソーダ」は、果実酒。長く熟成されて美味しくなる。ひとつとして同じ味にならない。甘いだけじゃない。フレッシュなだけじゃない。タイトルの甘さを、気持ちよく吹っ飛ばされる。

    額賀澪さん「醸造学科の宇一くん」は、日本酒。農業大学を舞台に、実家の酒蔵の酒の美味しさを初めて知る女子学生(でもまだ未成年)小春と、

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    2025年02月26日
  • けむたい後輩

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    ネタバレ

    なんとなく同時読み。
    なんか、何とも言えないけど、引き込まれていく主人公たちにひきよせられていく。登場人物って表せないくらいの、存在感!さすが柚木さん。

    今の自分だと、ちょっとパワーを使うので、ほかの本を同時読み。

    続きが気になる♪

    読む心の余裕ができたので、読んでみる。
    いやはや。
    後半が良かったな。
    人を見る目って、経験や成長や年で養われていく部分あるよね。
    最後まで読めてよかったし、面白かった。

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    2025年07月10日
  • 王妃の帰還

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    ころころ変わるクラスのカースト。姫グループに王妃がいた頃も大変そうだったけど、こんなにもカーストが変わると自分なら萎縮してしまう。
    王妃の名前をみんなで呼ぶところにうるっときてしまった。良かったね、マリー・アントワネット。

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    2025年02月19日
  • ついでにジェントルメン

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    さくさく読める。
    あしみじおじさんが突飛で好きだった。

    ここまで女性蔑視/軽視してる男性なんていないでしょ!と思いたいところだけど、「破けにくいストッキングを開発するぞ〜と頑張っている女性経営者に執拗に粘着する男性」という地獄のような構図を最近SNSで目にした身としては、最終話を「こんな嫌な男性いないって!」と思い切れず、厳しい気持ちにさせられた。

    菊池寛の小説を読もうと思った!
    作中の菊池寛さんのように、フットワークも心も軽くありたいな〜

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    2025年02月19日
  • 柚木麻子のドラマななめ読み!

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    ananに連載されていた柚木麻子によるドラマ評。

    どうしてこんなに私はドラマ評や書評が好きなんだろうか、と思ったら、あ、そうか、単純に本当に私はドラマと本が好きなんだな、と気づいた。や、好きかなーと思ってたけど、すごい好きなんだな多分。ドラマと本。
    というのも、このエッセー、その時やってる一つのドラマを起点に、過去作にも遡ってフェミニズム的に読み解いたりしていくのだが、だいたいそのドラマ全部わかる。
    だってドラマ好きなんだもん。ほぼ全ドラマ見てるもん。


    さて、そんなことよりこのドラマ評本。しっかりドラマを社会批評、フェミニズム批評していてとっても面白かった。
    なるほど柚木麻子。

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    2025年02月16日
  • あまからカルテット

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    中学生の頃から色々乗り越えながら続く友情って羨ましいなぁ。
    読んでみると本当になんでも分かち合ってきた感じがするし。
    それぞれ良いところもおバカだなぁと思う残念なところもあって魅力的に描かれていると思った。

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    2025年02月16日
  • 本屋さんのダイアナ

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    ネタバレ

    あそこまで性格も境遇も違うのにお互いに憧れ仲良くできていたダイアナと彩子が羨ましいと思った。
    誤解をきっかけに道が分かれた後でさえかつての憧れが苦境に悩み苦しんでいるとはつゆほどにも思わず相変わらず眩しい存在だと信じて疑わない偶像崇拝にも似た感じがなんとなく“少女たればこそ”っていう感想を抱かせた。
    時々出てくる文学を通した会話がなんだかお洒落で素敵だと思った。
    分かる人同士の会話というか、分かる人にだけ通じる感覚というか。

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    2025年02月15日
  • 柚木麻子のドラマななめ読み!

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    日本のドラマ界、というかTV界隈が大揺れの現在色々と考えてしまう。ドラマの内容や出演者にダラダラ文句を言いながらそれでも楽しんでいた時代は遠くなってしまった。
    推しが性加害者になってしまった部分の
    『「彼」自身の言葉で、語るべきではないか』は同意見。
    『原作者が尊重され、守られるように』
    私もそう願っています。

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    2025年02月15日
  • らんたん

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    お札になった人達や歴史上の人物が次から次へと登場する流れに興奮しつつも、それだけ明治から昭和は激動の時代であったのだなと再認識しました。今や当たり前に女子も教育の機会に恵まれ、私自身も当然のように大学まで卒業させてもらいましたが、先人達の長年の闘いが勝ち取ったものだったのですね。歴史でサラッと学んだ部分を深く知ることができてとてもよかったです。それにしても道先生のパワフルさ、すごい……!

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    2025年02月09日
  • マジカルグランマ

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    ネタバレ

    マジカルグランマ期待して読んじゃったよ。
    思ってたのと違う、からの軌道修正がなかなかに難しい。笑

    最後まで正子ちゃんを好きになりきれなかったな。
    私にふさわしいホテルは主人公好きになれてたからなんだか残念。おばあちゃんへのステレオタイプというか願望というかが私にあるせいなのかな。

    正直今回は本編より宇垣さんの解説が好きだった。彼女も小説家になれそう。もう出してる?

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    2025年02月09日
  • 柚木麻子のドラマななめ読み!

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    2014年3月から10年に渡り「anan」に連載された「柚木麻子のドラマななめ読み!」を書籍化。
    柚木麻子さんの小説は何冊か読ませていただいているし、私もドラマ大好き。
    お話を作る職業にある柚木麻子さんがどのようにドラマを観ているのかと、興味がありました。
    何気なく観ていた時に私がモヤモヤと感じていたもの、漠然とした感想といったものに、見事に言葉を与えてくれていた。
    そして、柚木麻子さん的な名言も色々あって、目から鱗。

    「歌は世につれ世は歌につれ」というフレーズがあるが、その「歌」は「ドラマ」に置き換えられる。
    ドラマが時代を先取りしたり、そのまま売れ筋にあぐらをかいていたら時代と視聴者に取

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    2025年02月03日
  • ついでにジェントルメン

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    タイトルとジャケットではまったく想像できない内容に楽しませていただきました。
    読みながら笑う…久しぶりでした。

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    2025年02月02日
  • 柚木麻子のドラマななめ読み!

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    2014年からananで連載されていたエッセイをまとめた一冊。
    最新のドラマと過去のドラマを比較しながら、女性、マイノリティ、恋愛、家族等のあり方について柚木さんの視点から語っています。
    知っているドラマも知らないドラマもありましたが、10年前のドラマ内の女性の描き方が現在の視点から見ると随分古くてびっくりします。
    ジェンダーギャップ指数がまだまだ低い日本ですが、10年前から比べると世の中は少しずつアップデートされてきていることが、ドラマからよく分かります。
    柚木さんの社会問題に対する鋭い批評精神に、何度もハッとしたり、現実への解像度が上がった気がします。特に納得した部分を以下に引用すると…

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    2025年01月29日
  • 本屋さんのダイアナ

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    星4.5
    人生において起こる、起こり得る様々なことがとても上手い描写でギュッと詰まっている。感想書くのが難しいけれど、読んで良かったと思える本。
    限りなく星5に近い。

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    2025年01月29日
  • ついでにジェントルメン

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    どう転ぶか分からないストーリー展開が楽しい短篇集。
    多分に脚色されているとしても、菊池寛の人となりに興味が湧いてしまう。
    高級鮨屋で豪胆に振る舞う女性が印象的な『エルゴと不倫鮨』が最高だった。
    モテるための蘊蓄よりも造詣の深さが滲み出る彼女の語り口が小気味好い。
    こういう話、大好きです。
    それに彼女がリクエストする鮨がホント美味しそうで心底食べたいと思った。

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    2025年01月25日