柚木麻子のレビュー一覧

  • その手をにぎりたい

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    プラトニックだからこそ漂う官能。
    鮨を受けとる瞬間にだけ手がふれ合うって、なんという設定!
    二人が築いてきた関係の尊さと、青子が切り開いてきた道の険しさも無理なくストーリーに溶け込んでいて、ページ数はさほど多くないわりに、読みごたえのある作品だった。
    読者も「すし静」の常連として、二人とバブル期の日本の趨勢を見守るのだ。

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    2024年11月18日
  • 王妃の帰還

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    目まぐるしく変化するクラスの人間関係を、フランス革命と重ね合わせた描写が新鮮で面白い。
    最後はすっきりとした終わり方で爽やかな読後感。

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    2024年11月11日
  • オール・ノット

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    この作者の作風からすれば時代背景や経済の動き(戦後やバブル)なんかを丁寧に描くという感じはなかったけど、女性たちのそれぞれの生き方を通じて、本質的に大事なものを訴えようとしているのかな、と感じる。257頁の一文が主題かな。懸命に生きる人に幸あれ。

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    2024年11月07日
  • 幹事のアッコちゃん

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    「幹事のアッコちゃん」では1週間アッコさんが幹事をつとめる忘年会について行き、その極意を学ぶというもの。数種類のポテトサラダの食べ比べ忘年会なんて、面白かったです!
    シリーズ3作読みましたが、アッコさんに教えてもらったことはたくさんあります。とても楽しめました。

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    2024年11月07日
  • 柚木麻子のドラマななめ読み!

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    自分の好きなドラマを柚木さんが絶賛している時の幸せったらないです、至福!
    そして日本は確実に貧しくなったが、それでも確実にフェミニズムも人権意識も進んできたんだと思わせてくれる作品が年々増えているのがとても頼もしい
    これからも時にバックラッシュは起きるだろう
    が皆すぐに忘れ(ゆえに何度も繰り返す)自分が大事に育めるドラマに出会えるという期待にはワクワクが止まらない

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    2024年11月05日
  • 3時のアッコちゃん

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    ちょうど10年前の発刊された本。その時もやはり悩み、苦しむ人がいたのかぁ。そりゃあまぁそうだよなと納得した。アッコさんが強引な形ではあるが、エールをくれる。素敵なシリーズにであってしまった。

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    2024年10月31日
  • 私にふさわしいホテル

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    文壇界を舞台にした抱腹絶倒痛快コメディ。とにかく単純に「面白い!」。文壇界の描き方も解り易くとても良い。軽く読む派も深読み派もみんな満足できる名作だ。

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    2024年10月28日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    6曲のうち頭の中でメロディを再生できるのは1,2曲だけだけど、そこを抜きにしても楽しめた。初読みの作家さんの作品を読めたのもよかったな。第一篇が昭和の時代を回想するストーリーだから、それ以降も脳内で時代設定に混乱してしまった。最後の「春よ、来い」がよかった。これのおかげで読後感は暖かいものになりました。

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    2024年10月20日
  • オール・ノット

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    ネタバレ

    やはり柚木さんの小説には、いつも美味しそうな食べ物がたくさん出てきます。

    英国式のスコーンや紅茶、ビーフティーを食べてみたくなりました。

    物語は、それぞれの章で違う時期、違う人物の視点から、描かれていて、少し混乱する部分もありましたが
    なかなか先が読めず、展開に驚く部分もありました。

    ラストは、パールの査定がどうなったのかな?!とページをめくってびっくりしました。こんなに唐突に終わってしまうとは。

    四葉が、世間への声明を出したあと、SNSなどの情報に踊らされずに
    知ったところでどうなるものでもない、時間の無駄。相手にするのもくだらない。という態度だったところは、情報社会にいる自分にはと

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    2024年10月19日
  • あまからカルテット

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    ネタバレ

    旅のお共にて。女子高からの親友、咲子・薫子・満里子・由香子を巡る連作短編集。みんな性格もバラバラだし、よく仲良く続いてるなぁ。うらやましい。毎月ティータイムを過ごすというのも羨ましいわ。恋、仕事、家庭と30前の女性の悩みをぎゅっとしたような分かりやすいストーリー。うまくいきすぎな感じもあるけど、これもほっとするというか、旅先で読むにはちょうど良い気がする。この作者らしく、出てくる食べ物もおいしそうだし。表紙にもなってるお稲荷さんが一番おいしそうだったわ。

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    2024年10月18日
  • らんたん

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    女性達の人生を描いた作品。終盤になるとふとしたところで感情を揺さぶられて涙してしまった。
    たくさんの人の思いが描かれるのでなるべく間を空けないで読む方がじっくりと入り込めそう。

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    2024年10月14日
  • ランチのアッコちゃん(コミック) 分冊版 : 1

    匿名

    ネタバレ 無料版購入済み

    ランチ交換

    アッコさんの面白い発想。
    お弁当を作る者として、お弁当箱が空になって返ってくるのはやっぱり嬉しいものです。

    #笑える

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    2024年10月02日
  • ランチのアッコちゃん(コミック) 分冊版 : 1

    無料版購入済み

    謎多き上司のアッコさんが気になりますね。
    「Yes]マンの女性の視点で語られる食べることを通じて描かれるヒューマンドラマ。
    グルメじゃなくて、日常的な料理が出てくるところが好きです。

    #ハッピー #癒やされる

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    2024年10月02日
  • あまからカルテット

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    ネタバレ

    人から勧められて読んだ。
    あまり友人が多くなく、そんなに人付き合いも得意な方ではないので、女友達のグループの話と聞くと『なんかドロドロしてるんだろうか』などと、ネガティブな印象を勝手に持ってしまった。
    しかし、この本は仲良しグループ4人組がそれぞれの得意分野を活かして友人を助けたり、ちょっとしたミステリー仕立てになってて面白い。
    4人、いい関係性で素敵。
    最近虚しい本ばかり読んでいたから、ハッピーエンドもいいものだ。

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    2024年09月29日
  • その手をにぎりたい

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    ネタバレ

    おいしい料理の表現を学びたくて再読。お寿司が食べたくなる。こんなふうに誰かをじんわりと好きになるような恋がしたかったね。青子の「母は未来を選び取ったんだ」っていう台詞がすごい良かった。

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    2024年09月23日
  • けむたい後輩

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    栞子みたいな人いるよねー、謎に世界観あってその世界線でちやほやされてるけど中身なさそうな女…とか思いながら女子校出身なのでこういう風に早熟で彼氏もいて一通り経験してる女の子に憧れのような一目置くみたいな感情はわかるし、おとなになった私は栞子の苦しさも分かるし…みたいな。柚木さんらしい小説だなーと思いながらあっという間に毒りょ

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    2024年09月23日
  • あまからカルテット

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    友情っていいな
    互いに環境が変わっても、柔軟に形を変えながら続いていく。
    社会人になってもそうでありたいな〜と思った

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    2024年09月20日
  • 終点のあの子

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    ネタバレ

    私立女子校の生徒たちを中心とした連作短編だった。
    その年頃の女の子たちの関心ごとや、クラスでのカーストや、成長過程における心の揺らぎがぎゅうぎゅうに詰まっている。苦しいこともたくさんあってあんまり楽しいことばかりではないけれど、彼女たちを見守るような気持ちで読んでいた。

    特によかったのは『ふたりでいるのに無言で読書』の恭子と早智子。気取らずに時間を共に過ごせる2人が素敵だった。お互いを尊重していてこのまま親友みたいになれるかなと思ったけれど、学校のグループってのは本当に厄介で。簡単に抜けて別のグループの子と仲良くすることはできないのである。それはよくわかる。
    ただ、恭子はこのままでいいの?と

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    2024年09月19日
  • マジカルグランマ

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    さすが柚木さん!
    子供の頃、制服を着たお姉さんはキラキラしてみえたし、成人したら当たり前に大人だと思ってた。でも28歳の今、中身は全然変わらず、だらしがなくて飽きっぽくてちょっとことで癇癪を起こしそうになる程成熟していない。
    お婆ちゃんは暖かくてのんびりしていて…ってあれ、お婆ちゃんになっても私は私のままなのでは?!と思い始めた。

    このグランマは、童話の可愛いお婆ちゃんではなく、強かで自分勝手ですぐ嫉妬するし、お金にだって余裕がない。それがとっても現実的で、やっぱりそうだよね、って思いながら読み進めた。
    それでも(だからこそ?)思いのままに突き進む姿はかっこいいし、憧れる

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    2024年09月06日
  • らんたん

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    なんて暖かい史実。登場人物の多さと物語長さには若干心が折れかけて、時系列も途中混乱したけど、それでも、自分も信じている「愛は分け与えるもの」という精神の強さ、優しさで誰かの光になれるのかもしれない。と希望を持てた。

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    2024年08月24日