柚木麻子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレやはり柚木さんの小説には、いつも美味しそうな食べ物がたくさん出てきます。
英国式のスコーンや紅茶、ビーフティーを食べてみたくなりました。
物語は、それぞれの章で違う時期、違う人物の視点から、描かれていて、少し混乱する部分もありましたが
なかなか先が読めず、展開に驚く部分もありました。
ラストは、パールの査定がどうなったのかな?!とページをめくってびっくりしました。こんなに唐突に終わってしまうとは。
四葉が、世間への声明を出したあと、SNSなどの情報に踊らされずに
知ったところでどうなるものでもない、時間の無駄。相手にするのもくだらない。という態度だったところは、情報社会にいる自分にはと -
Posted by ブクログ
ネタバレ私立女子校の生徒たちを中心とした連作短編だった。
その年頃の女の子たちの関心ごとや、クラスでのカーストや、成長過程における心の揺らぎがぎゅうぎゅうに詰まっている。苦しいこともたくさんあってあんまり楽しいことばかりではないけれど、彼女たちを見守るような気持ちで読んでいた。
特によかったのは『ふたりでいるのに無言で読書』の恭子と早智子。気取らずに時間を共に過ごせる2人が素敵だった。お互いを尊重していてこのまま親友みたいになれるかなと思ったけれど、学校のグループってのは本当に厄介で。簡単に抜けて別のグループの子と仲良くすることはできないのである。それはよくわかる。
ただ、恭子はこのままでいいの?と -
Posted by ブクログ
さすが柚木さん!
子供の頃、制服を着たお姉さんはキラキラしてみえたし、成人したら当たり前に大人だと思ってた。でも28歳の今、中身は全然変わらず、だらしがなくて飽きっぽくてちょっとことで癇癪を起こしそうになる程成熟していない。
お婆ちゃんは暖かくてのんびりしていて…ってあれ、お婆ちゃんになっても私は私のままなのでは?!と思い始めた。
このグランマは、童話の可愛いお婆ちゃんではなく、強かで自分勝手ですぐ嫉妬するし、お金にだって余裕がない。それがとっても現実的で、やっぱりそうだよね、って思いながら読み進めた。
それでも(だからこそ?)思いのままに突き進む姿はかっこいいし、憧れる