柚木麻子のレビュー一覧
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ネタバレこの話をホラーだと思える人はきっと濁ったものがない光の中で生きてきた人なんだろうな、と卑屈になって決めつけてしまう程度には私も悩んで生きてきた。
エリコが同性に期待してしまう気持ち凄くわかる。私はこんなに大事にしてるのにどうして相手は私を同じように大切にしてくれないんだろうと何度思ったことか。エリコのサイケな性格をホラーではなく共感の目で見てしまうところが私は怖い。流石にここまで周りが見えてないとは思わないがわからないのが人間関係。
ショウコの表向きはサバサバしていて、異性との方が付き合うの楽というのも共感出来てしまうのが我ながら残念。
世間では自サバと馬鹿にされているが、人に好かれる性格じゃないとわかっているからサバサバしてるように見せたいだけなのだ。
女同士の友情が軸になっているように見えるが、親子の関係、夫婦の関係、仕事柄の関係と色んな関係の問題が浮き彫りになっていく。
この中で上手くいってる関係はエリコと海外で仕事一緒にした女性くらいではないか?
仕事上の短時間しか関わらない関係ならそつなくこなせるというのもリアルだ。
マオリの存在は少しファンタジーだった。同性に囲まれていてキラキラした女子というのが自分からかけ離れているから現実味がないのか?
でも流石にエリコに色んな男と寝ろというのはないよな。エリコに問題があるとはわかっていてもイジメみたいで好きになれない。
終わり方的には何も解決はしていないし、2人の性格が劇的に前向きになったわけでもない。エリコもショウコも今後どう人と交流していくのだろう。共感できる部分が多かったからこそ色んなトゲが私に突き刺さったけど、そんな私の希望のためにも誰かと温かい交流をしてほしいと思う反面、私を置いて幸せになるの?と思う気持ちも芽生えるからやはり人間関係は難しい。 -
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それぞれ全く違う味わいの作品ですがそれそれ大変、力作ぞろいで私はかなり好きですね
概要
「料理」をめぐる極上の7つの物語
うまいものは、本気で作ってあるものだよ――
最高級の鮨&ワイン、鮪の山かけと蕗の薹の味噌汁、カリッカリに焼いたベーコンにロシア風ピクルス……
おやつに金平糖はいかがですか?
物語の扉をそっと開ければ、今まで味わった事のない世界が広がります。
小説の名手たちが「料理」をテーマに紡いだ
とびきり美味しいアンソロジー。
【本書登場の逸品たち】
塩むすびと冷たい緑茶
ハルピンのイチゴ水
全粒粉のカンパーニュに具を挟んだ
サンドイッチ
きときとの富山の海の幸・ゲンゲ汁
生クリームと栗の甘煮のパンとアイスコーヒー
食堂のカレーライスと福神漬
星屑のような白い金平糖
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らんたんとはランターン(ランプ)のことで、教育の志や灯火を次の世代へ引き継ぐという意味が込められている。本書は、アメリカ留学後に日本で女子のための英語塾を開いた津田梅子の後を継ぐ、河井道と一色ゆりの物語である(恵泉女学園を創設した二人)。明治から昭和にかけて、日本の女子による女子のための教育を切り拓いた歴史を描くと同時に、道先生とゆりさんのシスターフッドの物語でもある。文庫で700ページ近い大作で読み応えがあるが、柚木麻子による「女子の自由と自立」を描いた物語が面白くないはずはない。
「シスターフッド」という観点にはあまり馴染みがなかったため、新鮮に感じた。キリスト教的な思想なのだろうか。光を分かち合うという哲学のもと、精力的に社会活動を推進する主人公二人。その対比として、津田梅子と大山捨松の関係性も描かれる。また、アナーキーな改革派の平塚らいてう、翻訳家の村田花子や石井桃子なども登場し、この時代を生きた女性たちの知的好奇心と行動力には脱帽する。(のちに社会を動かす人々が互いに知り合いであったことも興味深い。世間は狭く、類は友を呼ぶということなのだろう。)
当然インターネットも旅客機もない時代に、道とゆりはアメリカへ留学し、世界を股にかけて視察やネットワーキングを繰り返した。帰国後は教育に携わり、世界中の知人から支援を受けながら女子校を設立する。勇敢さ、フットワークの軽さ、活動量に圧倒される。(資金がなくても活動を始めると、世界のどこかから寄付の小切手が届くという展開が何度もあり、創作ならご都合主義と批判されそうだが、史実なのだろう。)
中年になってから再びニューヨークに留学した際には、音楽鑑賞の場で偶然ロックフェラー一族と知り合い、ディナーに招かれるなど、彼女たちのオープンマインドは数々のセレンディピティをもたらした。時には何年も手紙のやり取りしかできない二人だが、厚い信頼のもと、それぞれの場所で同じ志を持ち続ける。これが史実に基づくということに、ただただ圧倒される。ひとりの人生は、こんなにも劇的で豊かになり得るのだろうか。
現代を振り返れば、女子も男子と同じように教育を受けられ、一定の自由も獲得し、海外も身近になった。しかしそのせいか、あの時代の女性たちのように使命感を持って精力的に活動する人は目立たないように思える。(戦後に特権階級がなくなり、一億総中流となったからだろうか。)インターネットで情報収集できる時代になったはずなのに、世界の見通しはむしろ悪くなっているように感じる。らんたんはどこに引き継がれているのだろう。
個人的には、働く女性として、日々の業務をこなしながらプライベートで社会を動かす活動を成し得たのはなぜか、という点にも関心を持って読み進めた(自分は仕事でいっぱいいっぱいの日々なので笑)。北極星のように常に目指すもの、揺るがない信念があり、動き続けると、こういう人生になるのかもしれないと思った。 -
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女子校のスクールカーストをめぐる、青春の成長物語
私は男子校出身なので、本作で描かれる「グループ」という存在は興味深かった。現実はここまで極端ではなくとも、出身者の談によれば確かにグループは存在するらしい。
本作では、カーストトップグループの代表者が不祥事により追放されたことをきっかけにおこる、各グループの混乱や騒動を描いています。目まぐるしく動く人間関係からは目が離せず、とても面白いです。
また、この手の作品では珍しく、親や教師といった大人が存在感を放っている点が地味な評価ポイント。みんなまだ中学生ですからね。
なお、本作はフランス革命をモチーフにしているうえ、主人公・ノリスケがフランス史オタクであり、騒動を史実になぞらえながら過ごします。このあたりの事前知識があると、より楽しめるかもしれません。
単純な下克上の物語ではない点もよい。最終話のサブタイトルは「王政復古」。果たしてこれは何を意味するのか…? -
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一番好きだったのは三篇目。人と人のつながりの美しさをこれでもかと表現されている。新たな命を世に産み出す未来に孤独で立ち向かおうとする語り手。そんな語り手を心配に思ったネットの友人が、近所に住む母を語り手の元へ送り届ける。語り手と同じく一人で娘を育てた彼女からの差し入れやそれと共に添えられたメモも相まって、語り手は感じてた孤独感が、幾つも年上の友人の手によって取り払われる。
そんな二人の会話や、ネットの友人と新しく出来た友人の親子関係にも確かな繋がりがあり、心が浄化された気分になった。終わり方も好みで、実際の距離が離れていくことで、心の距離の近さがより強調されていたように思えた。
初めと終わりがあまり刺さらなかったが、他の短篇(特に三篇目と四篇目! )はどれも好みで面白かった。作品紹介にある通り、未来への希望がふつふつと湧いてくる作品集だった。
柚木麻子さんの小説は初めて読んだ。表の舞台で色々な作家さんの口から柚木さんの人柄の良さを聞いていたし、インスタもフォローしていてとても面白い方だと思っていたため、ハードルは上がっていたが予想よりも面白く、他の作品も読んでみたいと思った。 -
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柚木麻子さんの中高の母校、恵泉女学園の創立者河井道を軸に、日本の女子教育の歩みを描いた歴史小説となっています。
ただし一人の偉人伝ではなく、女性たちの活躍が連なり、群像的な構造です。
単行本は2021年刊行。
第一部は文芸誌「きらら」第二部はウェブきらら、第三部は書き下ろしとなります。
タイトル『らんたん』は、アメリカのキリスト教系学校における灯火の儀式に由来するそうです。灯りを手渡す行為は、教育や信念の継承を象徴。本作における女性たちの連帯、いわゆるシスターフッドの主題と重なります。
読み始めすぐに NHKの連続テレビ小説でそのまま使えるわと思いましたが 著者も狙ってたみたいですね。
作中には、津田梅子の存在も見え隠れし、女子教育の先輩とし道を切り拓いた女性たちが、交差していきます。
2020年前後という発表時期も、津田塾120周年と重なって女子教育史を描くにはタイムリーでした。一方で、恵泉女学園大学が募集停止に至っている現在を思うと、本作が描く理想と現実の距離も感じるところです。
女性達の活躍に多くの同時代の人物が関わっていきます。
新渡戸稲造は理解者として描かれ、
有島武郎は女性との関係性において批判的に
徳冨蘆花には家庭内での強い抑圧性を
さらに当時の女流文学者たちも数多く登場し、作品世界は単なる個人史にとどまらず、広い文化史的広がりを持たせます。
巻末の参考文献の量からも、書き込もうとした密度の高さがうかがえる。
一方で構成面では、冒頭に提示される道・ゆり・ゆりの夫による関係性、いわば「シスターフッドの正門」から入る視点が、
その後の展開の中でやや後景に退き、物語はよりオーソドックスな歴史小説の流れへ移っってしまう。個人的な希望としては、このテーマを
もう少し維持して欲しかったです。
作者の熱量を感じる作品でした。
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まさに「読書好きのための小説」だ。
知らなかった作家、聞いたことはあるけど読んだことはない作家、そして自分も大好きな作家の名前が次から次へと飛び出す。
そのどれもが読んでみたくなる。圧倒的に時間が足りない!
そして、この本は「呪い」をかけられてしまった悩める人たちのための小説でもあるのだ。
二人の読書好きの少女が出会ってすぐに親友になる。
二人はお互いに、相手が望んでも絶対に手に入れられないものを持っている。
自分にはないものを求める少女の描写があまりにも秀逸だ。
だが、それは「呪い」なのだ。
冒頭のシーンに魅了されたあとは、著者の圧倒的な書籍に関する知識や複雑に張り巡らされた伏線に翻弄される。
伏線も読者がわざと気付くように用意されたもの、あっと驚く仕掛けのものなど多彩だ。
それでいて、すらすらと読める。むしろ引き込まれる。読むのをやめられない
不思議な本だ。
とりあえず私は『赤毛のアン』を読んでみようと思いました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ全部面白かった!
いい話も不気味な話ももっとやってやれー!って話も色々あった。
最初のめんや 評論家おことわり は、もっとラー油を法に反しない範囲でコテンパンにやってやれー!って思いました。ラー油が自死してしまうほどに追い詰めて欲しかった。それくらいラー油は性格ねじ曲がってるし社会にいても害悪すぎ。とにかくもっと復習して欲しかった。なんでみんなあんなに酷いことされたのに優しいの??泣
未怜さんの話は…自分が即行動人間なのでこういう子いるいると他人事で読みました。言い訳ばかりで行動しない人の気持ちは本当にやりたいことではないんだなー、夢を語るのが好きなだけだと思ってたんだけど…さらに自分の消費活動を肯定する理由になっていたとは!
そのベーカリーのオーブンください!私が代わりにめっちゃ使いますから!笑
あのあと未怜さんはパンの匂いにつられてどうしたんだろう??
商店街マダムショップは一体なんだったの??
ちょっと怖い。
カエルの置物はマダムの手先の証??
スター誕生の妻の舞衣さんの話もっと見たかった〜!!推しと結婚てすごすぎる!