柚木麻子のレビュー一覧

  • 本屋さんのダイアナ

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    ネタバレ

    正反対の境遇で生まれ育った2人の少女がお互い心を許し友情を育む中で生まれた僅かな歪みから距離を置いた期間を経て再び絆を取り戻すまでの成長物語。「赤毛のアン」をオマージュしたような設定で読みながらどこか懐かしさを覚えながらグイグイ惹き込まれてあっという間に読み終えてしまった。

    様々な側面から生きづらさを感じる少女たちがほろ苦い経験を積んで成長していく様子は感動的だけど単なる友情物語ではなく親子の絆も描かれていて時やヒトによって様々な捉え方があるものの親という根底の存在の強さに心を打たれた。

    とても心に響いた自分を鼓舞する呪文を備忘録として。

    〜なんびとたりとも私を縛ることはできない。私に命

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    2025年01月25日
  • ついでにジェントルメン

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    ネタバレ

    新人作家原嶋覚子は新人賞を受賞したがその後執筆に苦戦していた。
    打ち合わせで訪れた文藝春秋のサロンで突然話しかけられ、声の主を探すとそれは銅像の菊池寛だった。
    不自由のない育ちゆえに「作家は苦労を経験していないといけない」という刷り込みに苦しめられていた覚子だが、彼のアドバイスを聞き、信念に触れ、考え方を変えていく。
    (Come Come Kan!!)

    毛利は自身が出版した不倫小説「永遠の楽園」のモデルとなった渚ホテルを三年ぶりに訪れた。
    久しぶりに来てみると、「永楽」ブームはすっかり落ち着き、客層も子連れがメインに変わっていた。
    かつての恋人季見子とは不倫の仲で、このホテルに彼女が宿泊中に

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    2025年01月22日
  • その手をにぎりたい

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    この本昔読んですごく好きなんですよね

    butterで注目を集めた柚木さんですが、この小説もとってもとってもおすすめです。

    鮨を通じて恋愛するストーリー
    造形がすごく浮かぶんですよね。

    食にも人にものめり込んでいく…
    butterと少し似た要素もあると思います。

    ぜひ読んでみて欲しいです

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    2025年01月22日
  • 3時のアッコちゃん

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    どんな仕事に就くかは、本当に自己分析が大事なんだなと。。
    あとは、行き詰まったときに視点を変えることの大事さも。

    #3時のアッコちゃん
    部長のことを否定する気持ちに立っていたけど、そうか自分も別に善良な弱者ではないんだって気づけた。

    #メトロのアッコちゃん
    スムージー飲みたくなる。
    他者に無理やり合わせようとするのではなく、自分の合う場所を選ぶ。
    自分の合う場所ってどこなのかを探すのがめちゃ大変なので、全然怠慢じゃないなって思う。

    #シュシュと猪
    不思議な話。登場人物が猪含め全員可愛かった!

    #梅田駅アンダーワールド
    これもどんな仕事を選ぶかの話。
    主人公が自分のやるべきことに気づくと

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    2025年01月19日
  • 柚木麻子のドラマななめ読み!

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    20年単位でドラマを見続けていることがわかる、骨太な一冊。過去作と新規作との比較や考察がするする出るのはさすが柚木麻子さん。ドラマの見方も変わるほどの大作です!

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    2025年01月15日
  • ついでにジェントルメン

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    美食 整形 貧乏 離婚 不倫

    なにがあろうと
    ロマンチックに
    猪突猛進!

    胸のモヤモヤを吹き飛ばす7つの物語
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    久しぶりに柚木さん読みました!!
    直木賞候補になってたり(本作ではないけど)、
    朝井リョウさんのエッセイ読んでたら、
    柚木さんが登場されていて、
    とにかく柚木さんに会いたいな〜と思ってたので、
    久しぶりの再会に歓喜でした!笑

    相変わらず面白くって、
    突飛な発想から、
    突然スンッて落とされたり、
    ひゃっほー!って叫んでみたくなったり、
    それぞれ

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    2025年01月15日
  • らんたん

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    子どもの頃はただの義務だと感じていた学校というものに、これほどまでに色々な人たちの思いが込められていたと想像すると感慨深い。
    「光をシェアする」という考えは今後の人生でも大切にしていきたい。

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    2025年01月15日
  • 踊る彼女のシルエット

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    ネタバレ

    読んでいて悶々とした。
    私も独身期間が長ったし婚活もしたし共感出来る部分はあったけどみんなが不安定でちょっとイライラした部分も多かった笑
    でもキラキラとしたシーンはとっても素敵だった。
    それぞれがとっても大切な存在で大切だからこそ色々苦しかったんだろうな。
    終わり方が好きでした。

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    2025年01月13日
  • 私にふさわしいホテル

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    声を出して笑えるコメディな場面と残酷な場面が入り混じる展開は昔読んだオヨヨ大統領等小林信彦の作品を思い出しました。
    ヘンリー君とアバラーは課題図書だったので主人公とは同世代なのかもと思ったりも
    山の上ホテル始め知らない固有名詞を調べながら読んでいると物語がいっそうリアルに感じました。

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    2025年01月04日
  • その手をにぎりたい

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    ネタバレ

    寿司を通じて男女の心が触れ合う情景はとても美しかったです。その他の描写もとても分かりやすく、バブルを体験していない私にもすんなり物語が入ってきました。

    しかしながら、一ノ瀬さんには「こっち側」に来てほしくなかったなとも。

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    2025年01月03日
  • 踊る彼女のシルエット

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    オタクになったことがある人、結婚しなければならないのか?と思ったことがある人、同性の友人に憧れがある人のあるあるが多く登場する作品。
    ピラフが食べたくなる

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    2025年01月01日
  • 注文の多い料理小説集

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    読後感が良く楽しかった!
    もっと前後を読みたくなるようなお話もあり、おいしいとこどりできるアンソロジーの良さだなと思いました。柚木麻子さんが好きで手に取ったけれど、読んだことのない作家さんのお話も良かったです。

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    2024年12月29日
  • 奥様はクレイジーフルーツ

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    乳首の色とハツラツさの関連性なんて思いつかないよ。面白すぎるよ。
    それを読んでふふっと笑った後、つい下を向いて自分のそれを確認してしまったよね。

    セックスレスや性の価値観の違いで悩んでいる女性の為のきっとお守りになってくれる作品

    主人公は夫を愛し愛されながらもセックスレスの30代初美。欲求不満故になにもかもを性に結びつき暴走しかける描写に途中までは官能小説なの..?!とも思ったが、紆余曲折経て性欲や夫婦関係に向き合っていく

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    2024年12月26日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    松任谷由実デビュー50周年記念オリジナル小集。全作書き下ろし。ユーミンの名曲タイトルから6人の女性作家が新たに奏でる小説のハーモニー。令和4年7月1日発行。

    小池真理子 「あの日にかえりたい」(1975年)
    桐野夏生 「DESTINY」(1979年)
    江國香織 「夕涼み」(1982年)
    綿矢りさ 「青春のリグレット」(1985年)
    柚木麻子 「冬の終り」(1992年)
    川上弘美 「春よ、来い」(1994年)

    ユーミン世代ではないので、リアルに記憶にあるのは「春よ、来い」くらい。といっても、歌詞なんて気にしてなかった年頃だったので、いまいちよく分かっていない。本当は、曲を聞いて、歌詞を読んで

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    2024年12月11日
  • 柚木麻子のドラマななめ読み!

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    昭和の比較的古いドラマがイマイチ分からずだが、東京ラブストーリーから始まる坂元裕二脚本ドラマの数々は私も大好き!あと、密かに名作と銘打っていたドラマ「すいか」が出てきて嬉しかった。ドラマとキャストの繋がりの読みが「ホントだー」と、目から鱗の一冊でした。
    過去作を見返したくなるが、昔のドラマ、映画、アニメは懐かしさから見返してももう過去の感動は戻らない経験多数のため、思い出すだけにしとこうかな…涙

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    2024年12月08日
  • オール・ノット

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    かなり面白かった。柚木さんの長編小説はやっぱりわくわくする!
    読み終えた後は強すぎる宝石の光に射られたように、濃厚な外国風のコース料理を食べ終えた後のようにぐったりしてしまった。
    読後の今の私にもビーフティーが必要だ。。
    かつて栄華を極めた豪奢なものが古くなって埃を被ってる様子ってすごく興味を惹かれる一方で人間の激しくて汚い感情が眠ってるような気がして底知れない恐怖を感じたりする。
    山戸家のお屋敷の描写にそれをありありと感じてどっと疲れたのかも。
    四葉も一葉もみつばも、誰かが正義という描き方はしていなくて、ダメなところもいいところもある。他の登場人物たちも魅力と汚いところとどちらも描かれていて

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    2024年12月08日
  • 柚木麻子のドラマななめ読み!

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    国内ドラマを追い続けてきた雑誌ananの連載をまとめた一冊。年代は2014〜2024年。1本のドラマを評するに当たって必ず数本の過去作を参照する著者の記憶力が凄まじい。最近のドラマの時評としても過去の名作を懐かしむノスタルジーとしても楽しめる。女性の描き方はじめ日本のドラマも(その進捗への満足度に個人差はあれど)変化・進歩してきたのだなと思わされる。昔は熱狂していた脚本家の新作に今は…となるのもリアル。そしてやっぱり坂元裕二の変遷は何度追っても面白い。

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    2024年12月08日
  • けむたい後輩

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    ネタバレ

    真実子があまりにも何をやらせてもプロ急に上手くてトントン拍子に行くのが非現実的すぎて、そこだけがうーんとなるとこだった。
    栞子のやりたい放題っぷりは読んでいて面白かった。あそこまで何も努力せずに生きてきた人はそうそういないだろう。栞子の外見描写が出てくるまでてっきり黒髪ロングの美女を想像してきたから、美里目線の栞子を読んで驚いた。普通のどこか気取った女子大生なんだろう。
    やっぱり女子校という場所は色々と感覚が鈍る場所なんだなと思った。自分たちだけで完結する閉鎖された空間だから、自分たちのテリトリー内でしか恋愛しないし生きられない。蓮見に恋をするのも栞子にファンがつくのも女子校だからなんだなと思

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    2024年12月05日
  • その手をにぎりたい

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    ネタバレ

    結構好きなお話でした!
    いいお店のお鮨って高いけど、すごく満たされるもんね〜
    流石に高級外車分まで通う事はできないけど、ご褒美に年に何回か行けるように、仕事頑張ろうと思います。

    一ノ瀬さんと青子…そんな関係もありなのね…
    里子からしたら嫌な関係だろうな〜
    浦和と上手く行くのかと思ったけど笑笑
    まぁ全体的には上手くおさまった感じですかね!

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    2024年12月02日
  • 残業バケーション/運命の人はどこですか?

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    何人かの作家さんが1度に読めて、
    読みおわったあとは、気に入った作家さんの作品を調べてみたり、さらに読書の世界が広がった気持ちになった。

    最初のお話が個人的には好きでした。

    どこかで一歩踏み出さなきゃ始まらないことは、わかってる、でも、1人だとうまく進めず、誰かからの後押しがほしい。
    そんな気持ちは誰しも1度は経験あるんじゃないかなぁ…とおもいながら読みました。

    何事も一歩の行動は大切だな、と思ったお話でした。


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    2024年11月29日