柚木麻子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
明治期の歴史的に有名な人々が数多く出てきて、みんな知人だったんだぁ〜なんて思った。
キリスト教に元づいた思想、理念なのだろうが、河井道は、シェアの精神、明るく前向きで強く、生涯、教育者として生きる姿勢が素敵。
そして、戦後の新しい日本を創ることにも寄与された。
古い日本は男性社会で、女性の立場が弱いのに、明治期に進歩的で自立した考えを持っている方たちがいることに驚いた。
河井道の場合は、父親が働かなくなって、母親が強い人の家庭だったのも女性の自立の一因になったのだろう。
シスターフッド、女性同士の強い絆、家族…分け隔てなくシェアする、明るく前向きな心の持ち主の道。
そのシスターフッドにより、道とゆりは家族として同居生活をし、後にはゆりの夫、娘とも同居をする。
同居というのは、心が通じ合う者同士がすればいいと私も思っている。
血の繋がりがあっても相性が悪ければ、同居はしない方がいいと思う。
相性と距離は比例する、と思う。
私もお茶やランチをする友達、旅行に行く友達、それぞれ違う。
道とゆりの夫とは、元々の知り合いでもないが、お互いの距離の擦り合わせをして、いい同居人同士となった。
同席のとき、道はタバコはNG。お酒も本当は嫌だけど、OKにした。
相手の全部を否定せず、お互いの良きところ…というのが、道の人生において、できる人のような気がする。
有島武郎とか、道にとっては、肯定できる人物ではないけど、相手の話しを聞く姿勢である。
晩年、不安になると、有島武郎の幻影を見る。それは、道の中の影の部分なのだろう。
道との対比として、有島武郎…。悲恋と死。
自己愛が過ぎると、自死に至る…ってことかな〜。
道は、シェアの精神と学校を創るのが夢だったから、めんどくさい恋愛はしなかったwってことかな。
人は、どんな人にでもなれる。
でも、河井道は、今日の日本の社会のために生きる人となるため、女子の教育者となったのだし、運命がそうさせたのだろう。
キリスト教にまつわる行事、クリスマスやバレンタインって、戦前から、教会では日本でもやってたんだ〜とびっくり。
飛行機も飛ばない時代から、世界のあちこちに飛び、時代の先取りをした女性。
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Posted by ブクログ
ワンオペ育児をなんとか"工夫"するサマにとても共感し、苦しくもありホッともした。
私が育児をし始めたのは2021年だから、コロナ禍ではあるものの最初からコロナだったから柚木さんほどの辛さはなかったかも。
と、思いつつ、未だにワンオペが続く日の荒れるメンタルには手を焼いている。
だから、柚木さんの荒れた感じにも、理想(とは?)通りにいかない育児家事の状態にも、みんな似たようなものかも…とホッとする。
フェミニズム色が強いかな〜と感じる回は影響を受けすぎず(ジェンダーについては出来るだけフラットでありたいと思っているから、私は意識しすぎると逆に過敏になりすぎて上手くいかない…)
それでも鯉のぼりの替え歌(ラップ)にはめちゃ笑った(笑) -
Posted by ブクログ
アンソロジーでは読んだことはありましたが、長編では初めての柚木麻子さん。また大河小説そのものも初めてでした。
河井道が日本女性に教育を、男女平等に…と強い発信をしてきた女性を、この『らんたん』で初めて知りました。
道が生涯を全うするまで、関東大震災、第二次世界大戦と明治・大正・昭和と激動の年を駆け抜け、今の日本女性が教育を受けられるのも、仕事も男性と一緒に働けるのも、道とその周りにいる女性たちが国と戦い続けてきた証なんだと感銘を受けた。
道の子どもへの教育の仕方は印象深い。各々の意見を持ってて問題ないような『多様性』を重視されていた。ここまで人間を客観的な目線で寛大な心を持ってるのは、令和にいないのではないかと。もし道が現在生存していたら何を思うのだろう…。働きやすい環境ではあるけど、少子化も進んだ現在を見てどう感じるのだろう?と考えてしまった。
道は偉大であり現在へとしっかり引き継がれている。
戦時中のような状態が今でも続いているのであれば、日本女性は苦しい思いをしていたに違いない。
私たちに希望の光となる「らんたん」が灯してくれた。彼女の思いを信じて、しっかり日々を過ごしていきたいと思います。