あらすじ
女子中学校の頃から仲良し四人組の友情は、アラサーの現在も進行中。ピアノ講師の咲子、編集者の薫子、美容部員の満里子、料理上手な由香子は、それぞれ容姿も性格も違うけれど、恋に仕事に悩みは尽きず……稲荷寿司、甘食、ハイボール、ラー油、おせちなど美味しいものを手がかりに、無事に難題解決なるか!? 『ランチのアッコちゃん』作者が描く、美味しい探偵小説。
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寝る前に読んではならない本といえば、続きが気になるミステリー、背筋の凍るホラーが定番だろう。しかし、美味しそうな食べ物がたくさん出てくる本も要注意!私は夜中に『あまからカルテット』を読み始め、冒頭の「お揚げから美味しいおつゆがジュワッ」というお稲荷さんの描写があまりにも美味しそうで、空腹の胃を抱えて悶絶したことがある。
この作品の登場人物は女子校出身の仲良し四人組。しかしただの美しい友情小説ではなく、仲間割れもたびたび。劣等感や嫉妬など答えの無い問題は女同士のコミュニティにつきものだけど、そのたびに美味しい食べ物が仲直りの勇気をくれるのがこの作品の魅力。
それにしても、作中に登場する手作りの食べ物たちを実際にぜひ味わってみたいものだ。物語の鍵となるお稲荷さんの表紙写真に思わず、よだれが…。満腹の時に読むことをおすすめしたいが、お腹が空いているときにこそ染みわたる本かも。
感情タグBEST3
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女子校出身の4人友達の話。
人生のいろんな局面で友情が危うくなる可能性があるけど、なんだかんだで集まるとひとつになるよねって話。
ご飯の表現が秀逸。
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大学時代の友達は今もLINEしたり旅行したりするけどそれぞれ性格も住んでいる所も様々です。学生時代はなんでも打ち明け行動を共にして部活も一緒だった子も卒業し就職先も離れ仕事に恋愛にと忙しくなると友情なんて無くなるのかと思いきや結婚して子供も大きくなると又自然に連絡し合い又色々な事に悩んでいる友達の相談に乗ったり、様々な経験を得て落ち込んでいる友達と共感したり励ましたりして自然に友情が復活するのです。それが出来る人と出来ない人がいますが、私の友達は1人ずつ成長し再びこれからも四重奏五重奏を奏でていくのかも...
あまからカルテットを読んで学生時代の事を思い出しました。柚木麻子先生ありがとうございます。
Posted by ブクログ
中学からの仲良し4人組が美味しいものをヒントに、時にはぶつかり合いながら無理難題を解決していく話。彼女達の友情に心が温まる。ほっこりミステリーが見たい人に。
Posted by ブクログ
柚木麻子さんの作品をきちんと読んだのは初めて。朝井リョウさんと仲が良くて、講演会で2人でダンスを踊っているというちょっとおかしな前情報のみを持っていました。
今回読んだあまからカルテット。面白かったです。
まず、食べ物が美味しそう。実はこれを読んでいるほとんどの期間、体調を崩して食欲がなかったのですが、読書中は食欲が少し戻ってくるくらいに食べ物を美味しく描いている。
そして女4人組親友の友情が爽やか、かつ濃くて憧れを覚えた。なんでも話せて、助け合える関係性。4人で相思相愛の友情なんて、社会人になったら難しい、ありえないけど、学生時代からの友人だとそんな関係が作れちゃう、不思議。
私にも数少ない女友達がいたけれど、社会人になって結婚や出産したり、どんどん疎遠に。以前はしょっちゅう会っていたのに、今はLINEすらしない。
もうこのままあの子たちと楽しく過ごす日は帰ってこないのだろうか、と思っていた矢先にこの本に出会った。主人公たちはまだ若くて結婚・独身の差はあれど、まだみんなで集まる習慣を維持できている。でも彼女たちもこれからライフステージの変化によって、全く会わなくなる時が来るかもしれない、今の私のように..とやるせ無い気持ちになっていたら、最後の酒井さんの解説で救われる一言が。
「若い頃に厳しく鍛錬された友情というのは、その先にどんな山だの谷だのがあっても、途切れずに続いていく」
いままさに美しい友情をはぐくむ主人公4人は、この先のライフステージの変化があっても絆は消えないからいつかまた必ず4人で楽しく過ごせる。
そして女友達と疎遠になってしまった私も、子供がもう少し大きくなったら、またあの子達と楽しくおしゃべりできる日が帰ってくるかも。
もう失ってしまったと思っていた友情だったけれど、またいつか、あの友情は再構築できる。そんな希望をいただけた本でした。
Posted by ブクログ
楽しかったー!
美味しそうなお稲荷さんの表紙に惹かれて買って大正解
仲良しカルテットの友情あり恋愛ありで最後はパタパタと山場があったけど大団円。
満里子様のガッツが素敵すぎるー。
Posted by ブクログ
女の友情物語。環境によって周りの友達も変わっていく中で中学からずっとつるんでいられるってすごい!自分自身幼馴染の2人と今でも仲良いけど結婚出産でそんな頻繁に会えないから羨ましく思う。辛い時や困った時に助けてくれるのはやっぱ友達だよな〜お稲荷さんが食べたくなる。
Posted by ブクログ
学生から仲の良い4人組の女性の話。
5つの短編が収録されていて、毎度主人公が変わる。みんな何かに悩んで、支えて、支えられている。パワフルでワクワクする場面も多くて、読んでいてこんな友情羨ましいなーっと思った。
舞台は東京、駅目が時たま出てくるのでどきりとした。あとがきに、4人は女子校出身なので、「男に頼る」という発想がなかなか出てこない。だから、生きるパワフルな場面が度々登場した。とある。
確かに、力強さがあった(迫力があるというより?人との向き合い方としての力強さ)
Posted by ブクログ
女子校友情復活を謳歌している身として、とても楽しく読んだ。
時々登場する、意識高い系女子が好みそうな物やお店。女子校あるあるのやり取り。男に頼らない。男気のある友人。
女子校最高!
Posted by ブクログ
20代後半の私がまさに直面していた悩みに効く作品だった。1番居心地がよくて、それぞれを尊敬できる仲良し4人組でいるけど、そろそろライフステージが変わってきて疎遠になりそうで怖かった。疎遠にならない為に私も同じペースでライフステージを進めようと頑張ったこともあったけど上手くいかず、それどころか同じペースで進めたところで、所得格差等でどうせ疎遠になると知り、落ち込んでいた。この作品を読んで、「4人で1つではない。1人でもやれるから、4人でもやれる。」のだと思えた。女性の友情はどうしても疎遠になる時期もある。それでも、いつか落ち着いた時、ごく自然にまた集まれるものだと思った。それまで、私もパワーアップレベルアップしていこうと前向きになれた。
Posted by ブクログ
女友達って最高!女子校ならではの逞しい友情に憧れる、、
全員不器用で長所も短所もあって人間らしくて愛らしいし、お互いを補い合ってる関係性が素敵!
柚木さんのごはんの表現、本当に好きだな〜
稲荷寿司、ハイボール、手作りラー油とかチョイスも秀逸。
仕事と恋愛の大チャンスは、友情よりも優先すること!って4人の決まりもすごく素敵。
Posted by ブクログ
シスターフッドもの文芸作品。
表紙とタイトルから分かるように食べ物と四人組が出てきます。お稲荷さんやラー油など様々な食べ物を手がかりに些細な謎解きをするというとても身近なミステリー仕立ての友情と恋と仕事と…アラサー女性達のお話です。
私自身、食べ物や料理にそこまで関心がないので料理シーンと食レポ的シーンは読み飛ばしてしまった…。そして、シスターフッドものは嫌いではないんだけれど、ここまで熱く関わり合う関係性ってファンタジーだよなーと今回は少し引いて見てしまった。ゴメンヨ
それとそれと、そんなに恋って必要?仕事や何やらで輝くことって大事??と思ってしまったのは私がアラサーではないからなのかしら。
少し辛口で書いてしまったけれど、多くの人は楽しく読めると思う!
Posted by ブクログ
4.3
柚木さんの作品らしく個性がバラバラな4人の女性の友情劇とそれぞれの心情の描き方が読んでいて共感させられる。
また、ちゃんと美味しそうな食べ物の描写も食欲をそそられます。
映像化してほしい。
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中学生の頃から色々乗り越えながら続く友情って羨ましいなぁ。
読んでみると本当になんでも分かち合ってきた感じがするし。
それぞれ良いところもおバカだなぁと思う残念なところもあって魅力的に描かれていると思った。
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旅のお共にて。女子高からの親友、咲子・薫子・満里子・由香子を巡る連作短編集。みんな性格もバラバラだし、よく仲良く続いてるなぁ。うらやましい。毎月ティータイムを過ごすというのも羨ましいわ。恋、仕事、家庭と30前の女性の悩みをぎゅっとしたような分かりやすいストーリー。うまくいきすぎな感じもあるけど、これもほっとするというか、旅先で読むにはちょうど良い気がする。この作者らしく、出てくる食べ物もおいしそうだし。表紙にもなってるお稲荷さんが一番おいしそうだったわ。
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人から勧められて読んだ。
あまり友人が多くなく、そんなに人付き合いも得意な方ではないので、女友達のグループの話と聞くと『なんかドロドロしてるんだろうか』などと、ネガティブな印象を勝手に持ってしまった。
しかし、この本は仲良しグループ4人組がそれぞれの得意分野を活かして友人を助けたり、ちょっとしたミステリー仕立てになってて面白い。
4人、いい関係性で素敵。
最近虚しい本ばかり読んでいたから、ハッピーエンドもいいものだ。
Posted by ブクログ
私は友人が少なく人付き合いが得意な方ではないが、この本を読み、女の友情っていいなと羨ましくなった。
生きていれば辛いことや傷つくこともある。そんな時にぜひこの本を読んで欲しい。少しだけ心が前向きになれると思う。
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Butterに引き続き、柚木さん作品を
とてもライトに読める。やっぱり柚木さんは、食と作品を絡めて描くのがお上手だなって思った。全部このテイストなんかな?
Butterは、かなり売れてるだけあって、文学性も感じたけど、こっちはとにかく、軽くつまめる感じがよい。テイスト同じでも、読み心地は違うよという話。
Posted by ブクログ
羨ましいほどの友情関係。親友といえどもなかなかここまで踏み込むのは実際には難しい。最後は仲良くなってよかったけれど、薫子のお姑さんの行動がキツすぎた。
Posted by ブクログ
最初の1話は、お稲荷さん(を作った人)を探せという話。少年探偵団が妙齢のお姉さんになったような話で割と好きな話だった。後半は、立場が色々あるから、ちょっと言えないこととかもあるよね…という話も出てきてた。人に頼るのも悪いことではないとなって、力が抜けるのは良かったなと思う。
私はおせち作らないし、作れと言われたら買う人間だからきっとこの4人の仲には入れなさそう…。
Posted by ブクログ
謎解きやお料理や様々な要素を盛り込んだシスターフッドもの特有の恋愛とか仕事とかのドタバタストーリーでした。
なんだか暑苦しいのとご都合主義な部分があまり合わず、読みやすくて面白いんだけどなんとなく結局シラケてしまいました。
Posted by ブクログ
女性の友情と謎解き
子供の頃からの仲良し4人組
こんな友達っていいなって思った
でも、
彼女たちがそれぞれ結婚し、子供が生まれて
その家族の生活ができれば
今のままではいられなくなると思う
楽しく読みました
Posted by ブクログ
ピアノ教師、カリスマ主婦ブロガー、美容部員、雑誌の編集者の親友たちの話。4人とも胸に熱いものを持っていて、親友に降りかかる困難を鮮やかに解決していく。最終話を除いたら最初のおいなりさんの話がいちばん好きかな。
ご都合主義が過ぎるところがちょっと気になったのが残念。でも結局こういうのが好きで読んでたら目が潤んじゃうという。笑
読みやすくて面白かったです。あー、おいなりさん食べたい。笑
Posted by ブクログ
女性同士の友情は学生時代では濃密であっても歳を重ねていくことで疎遠になってしまうこともある。
けれども疎遠の時期であっても互いのことを思いやり、信じて各々の人生を進んでいれば再びまた親密になれる時期がやってくるのかなと思えた作品でした。
この本では学生時代からの仲良し4人組がそれぞれの人生の悩み(恋愛、仕事など)について食べ物がそれを解決するキーワードのように出てくるお話。
本の中で出てきた言葉「莫迦ね、ずっと同じ場所になんていられないよ。人は変わる生き物なんだから。人生浮き沈みの連続でしょ」が何故だかとても心に
残りました。
Posted by ブクログ
登場する女子4人のそれぞれの悩みに共感できる。
一人では出来ないことも4人でなら何とかなる。
この女子4人の関係がこのままずっと続けば良いなぁと思った。