柚木麻子のレビュー一覧
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柚木麻子という作家が、基本年4回、気になるテレビドラマを少なくとも第3話まで見た時点でドラマ評を書く。それを2014年から24年までの10年間雑誌『anan』に連載したものをまとめた本である。
第3話までで、ドラマ評など書けるのか?基本、書けるのである。読み始めて直ぐにわかったのは、彼女は作家である以前に、かなり深いテレビドラマウォッチャーである。いっとき脚本家を目指してドラマ業界で働いていた経歴も関係するが、本書の番外編で明かされる生い立ちも関係して、人生をかけて彼女はテレビドラマを見ている。よって、一つの作品について語ることはなく、必ず過去30年間に渡る様々な名作不作ドラマとの比較がなさ -
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ネタバレ最初は漫画から一話目の作品を知る(最後まで読んでないけど)。
一つの話かと思っていたら、オムニバスだったようだ。
どれもほぼコロナ下に起きた話だったようです。
それにしても、うまく縁がつながり、解決していくな~。
こういうミラクルがいつも起こればいいけど…。
めんや 評論家おことわり
らーめん評論家がいろいろなラーメン屋でいろいろやらかす。無断でお客さんの動画や写真をアップしたり、セクハラ発言したり等。それを被害にあった人たちで復讐していく。それぞれ加害者にやり切ってすっきりしていた。
BAKESHOP MIREY'S
秀実の会社近くの居酒屋で働く未怜が、秀実ははがゆくて仕方がな -
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ネタバレ宇垣さんがお勧めされていて読みました。
私は、「めんや 評論家おことわり」、「トリアージ2020」、「パティオ8」が好きで、1番は「トリアージ2020」!。
よこちんが存在していた事にホッとした反面、コロナ禍の最前戦で戦っている事を知って、あの頃の自分のことを重ねながら思い出した。あの時は、コロナについてまだまだ分からない事が多い時期。よこちんは大変な中でやり取りしてたんだなって思うと、グッときた。麻梨子が少しずつ元気になっていくところも好き。横山さんによって、少しずつ食を楽しめるようになっていくところも、穏やかで幸せな気持ちになった。 -
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同じクラスのグループが違う4人の子が主人公になった物語。柚木さんの小説はとびきり美人だとか、ブスとか女の子だとけっこう避けて通れないカースト的なものを上手く事実の感覚として書いている。言葉にはしないけど、持っていた10代の感覚。
個人的には、クラス1番の美人の恭子が、地元で地味なオタクの保田と出会ったひと夏のストーリーは良かった。恭子の揺れ動く感情には共感出来たし、楽しめた。最後のストーリーで、1話目では、自由奔放だった朱里の物語も、良かった。
ドロドロして嫌とかでなく、どの子も自分プライドで精一杯生きていて可愛いなと思えて、こうやって成長してきたんだなって、胸が熱くなる作品です。
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Posted by ブクログ
3/4位まで各大学の擬人化キャラの話で終わってしまうのか…と思っていたら終盤で畳み掛けられた。
なぜ早稲女が生まれるのか?
著者は別大学出身なのに、本質をついた指摘をしているように思えてすごいなと感じた。
「慶應や上智の人は自虐しないのに」という文中の指摘も、確かに…となった。
ステレオタイプ的な描写には色々意見があるだろうが、性別問わず自虐好きな人が多いというのは間違いない。
個人的には各大学のイメージとこの作品で描かれているキャラは一致していたのだが、かなり狭い層しか分からない気もしており、よくこの小説を書いたなぁと…
めちゃくちゃ当たり前だが、早稲田の女子は色んな人がいて、亜依子タ