柚木麻子のレビュー一覧
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重かった。
一つ一つのフレーズが重く悩みながら読んだ。BUTTERのような小説。
読み進めるのが怖かった。普段目を背けていることを指摘されるのだろうと少しずつ読んだ。
日常生活の漠然とした不安感の一部を言葉にしてもらったような気分になった。
おそらくどの人物も好感度は高くないであろう。私にはそう感じた。でも、人ってそんなものなのではないだろうか。良いところもあるし悪いところもある。怜子のように悪いところばかりが目立ちがちだがよいところもある人もいる。カジマナしかり。
本を読んだあと爽快感はないかもしれないが日常の生活に「そうだよな。仕方ないよね。でも、やるか。」というような良いあきら -
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ネタバレ最初は面白くて早く続きが読みたい!!と思ってたんですけど後半は失速して「それより結局最後どうなんのかが知りたい」って感じで惰性で読んでました。
正直よくわからなかった。
まず、これは何の話?
レビューでは、友情の物語だとか、女にだけ課せられたルッキズムの呪いとか色々言われてたけどどれもピンと来なかった。
主な登場人物で好きになれる人も1人もいなかった。
カジマナは当たり前にヤバいし、里佳も仲良くなれる要素がないし、怜子みたいな暴走する女も大嫌い。
だけど見ててイライラする怜子と、私は近い存在なのかも。
子なし夫婦、レスに悩み、妊活の温度感に悩み、夫は愛してると言いながら本質的な部分を -
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ネタバレ読んでいる序盤は梶井がどんな罪を犯したのか、本当に殺人したのかなど夢中になり、終盤は梶井に大して寂しい人だったんだと、読んでいて離れていく感覚になりました。
梶井がおすすめする食べ物は全て美味しそうに思えたし、試してみたいとも思ったけれど、その上で自分の好きなものを見つけてみたい。
長く生きてきて自分の美味しいと思う味付けや量の適量を知らない気がした。
また女性に向けられる体型についての厳しい目や、男性に対する寂しさについても描かれていて、それのどちらかに縛られて生きるのは辛いと思いました。
私も女性で、体型のことや見た目について言われる世の中だからこそ、自分の適量を理解できないでいることにハ -
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それぞれ全く違う味わいの作品ですがそれそれ大変、力作ぞろいで私はかなり好きですね
概要
「料理」をめぐる極上の7つの物語
うまいものは、本気で作ってあるものだよ――
最高級の鮨&ワイン、鮪の山かけと蕗の薹の味噌汁、カリッカリに焼いたベーコンにロシア風ピクルス……
おやつに金平糖はいかがですか?
物語の扉をそっと開ければ、今まで味わった事のない世界が広がります。
小説の名手たちが「料理」をテーマに紡いだ
とびきり美味しいアンソロジー。
【本書登場の逸品たち】
塩むすびと冷たい緑茶
ハルピンのイチゴ水
全粒粉のカンパーニュに具を挟んだ
サンドイッチ
きときとの富山の海の幸・ゲン -
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言いたいことはあると思う。
だけど、それがなんなのか、まだ自分の言葉でちゃんと表現できない。
読後、すぐ感想を書ける作品とそうでない作品があるけれど、間違いなくこちらは後者。
現実の自分
他人から見た自分
そして、なりたい自分
「なりたい自分」が「多くの人からNOと言われるような自分」であることを、最初から望む人はいないと思う。
現代社会の中で、バランス感覚は大事だ。
自分の価値観と時代の価値観、自己肯定感と他者からの評価。
どれか一つに振り切るような生き方は、よっぽどの強者でないとできないし、無理にすればどこかに歪みが生まれて息苦しさを生む。
物語の登場人物たちは、みんなそのバラン -
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カジマナの発言の方で共感できるポイントが多く読んでいてつらかった。それフェミニズムの逆をいく発言に関してではなく、ありのままの自分でいればいいという観点からであって、その結果人が献身的に支える自分を選ぶならそれは正解だと思うので。別に彼女の発言が全てではないのに、何故そんなにも憤慨したり攻撃できるのか。
女性に対する偏見もあれば、男性に対する偏見もあるわけで、結局のところ偏見や固定観念に性差は関係ない。容姿や仕事趣味嗜好に関し他者と比べる必要もないし、自分の本能を第一優先にすれば良いだけであって、その結果容姿が変わろうが行動が変わろうが非難される筋合いはない。ここで気をつけないといけないのは -
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ネタバレ登場する人々のカジマナに対する視点が様々だった。
元々このモデルになっている事件の女性に対する、私の印象は主人公の親友である怜子の考え方に近い。
親友が仕事で洗脳されてぶくぶく肥るのを、だらしないと思うタイプだ。
しかし、主人公であり記者の町田里佳とのやりとりを通したカジマナの言葉から里佳同様にちょっと洗脳されていく感覚があった。
里佳の職場の先輩や料理教室で出会う女性、被害者家族や加害者家族の女性、多様な生き方がある。
自分で考える、こうあるべきという理想なんてものより、自分が1番居心地がいいのが大事。
と最後は落ち着くのだが女性の生き方は選択肢が多く、自分を受け入れることも他人を受け入れ -
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「butter」というタイトルからどんな穏やかで美味しいものが出てくる話なのだろうと期待して読んだら毒入りだった。腐りかけたドロドロの女性たちの人間関係について書かれている。
たしかに美味しい食べ物はたくさん出てきた。ロブションとか銀座ウエストのケーキとか、気になって自分で買って食べてみたりした。美味しいが、どこか罪悪感があるようなものばかりだった。
この本の女性たちは、こういう類いの料理が大好きなのに自分の体型について必要以上に気にする。そして周囲の男性も彼女たちの体型を指摘したりする。(サイテー)
でもさあ、誰がどんな体型だろうと別に良くない?
現実社会ではそこまで周りの人は気にしてい -
Posted by ブクログ
一人称視点だからか主人公の梶井に対する侮りやマウントが意地の悪い言葉の端々に表れており、序盤は嫌な主人公だなと思った。それもその筈で主人公が窮屈さを感じながらも偏見で押し固められた理想の女性像に身を置くことを良しとしていたからだ。梶井と関わると皆おかしくなると主人公の友人レイコなどは非難強く主張するが、そうではないと思った。梶井はそもそもかなり生きづらかったのだと思う。主観的な人間と評されるが、主観的になることで自分が生きやすくなるよう自衛したのだ。多くの人は人目を気にしなくて良いのなら、その勇気が持てるなら、他人に振り回されることなく自分の在りたいように振る舞いたいのではなないか。だから自由