柚木麻子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
アッコちゃんと1週間過ごすと、あら不思議!
進むべき道が見えてくる!
ライトなお仕事小説なんだけど、
おかっぱ頭のアッコちゃんが、
リアルに想像できて、
ドラマ見てるみたい。
外見も年齢も違うのに、
なんかマツコデラックスのイメージなんだよね、
アッコちゃん。
私は恵まれた職場で不満やストレスは
少ないんだけど、最近モヤモヤすることがあり。
アッコちゃんに相談して、
1週間で私をガツンと変えて欲しいな。
古い考えや過去のやり方に囚われ過ぎている私。
叩き切って欲しいわ。
人生楽しまなくちゃね、
思いっきりやらなくちゃね、
でも人には優しくね。
そんなメッセージを本から受け取りました、 -
Posted by ブクログ
全4話の短編はどれも心に刺さるものばかりでしたが、特に印象的だったのが「梅田駅アンダーワールド」です。
就職活動という「正解」を求められるプレッシャーの中で、私たちは知らぬ間に「他人軸」で生きる苦しさに縛られていないでしょうか。
物語の中で、主人公のサエは面接に遅刻するという、社会人としては致命的な失敗をします。しかし、梅田駅の地下迷宮で途方に暮れながら、必死に周囲の人に声をかけ、助けを求める彼女の姿は、決して「ダメな人間」ではありませんでした。
スマートに地図を見て目的地へ向かうことだけが正解ではなく、見知らぬ他者に臆せず関わり、助けを借りる力。それこそが、彼女が本来持っていた「武器」であ -
Posted by ブクログ
これまで柚木さんの長編作品、『らんたん』や『Butter』を読んできて、その重厚な物語の深みや人間心理の鋭さに深く浸ってきた私にとって、今回のシリーズはまた少し違った、とても新鮮な読書体験でした。
物語の軸となるのは、強烈な個性と行動力を持つアッコさんと、彼女に振り回されながらも少しずつ自分らしさを取り戻していくミチコ。ページをめくるたびに、読んでいるこちらまで背筋が伸びるような前向きなパワーをもらいました。
特に心に残ったのは、『ゆとりのビアガーデン』の中で描かれていたこんな言葉です。
「できないことは補い合えばいい」
「いろいろ考えすぎるより、行動に起こした方がいい」
これまでの私は、何 -
Posted by ブクログ
とにかくバターがたくさん登場する一冊。
最初は、冷たいバターが熱々のご飯の上でゆっくりと溶けていく描写に心をつかまれ、純粋にバター醤油ご飯を食べてみたい!と思った。
けれど、物語が進み何度もバターが登場することで、バター独特の濃厚さだけが積み重なる感覚になる。冷えたバターみたいに重たさがじわじわと胃にもたれ、満腹感と息苦しさが残る感じ。
食べ物としてのバターだけでなく、人間の欲望や執着まで凝縮されているような印象。
全部読み終わった後に、冷えた雪印のバターとレンチンご飯でバター醤油ご飯を食べた。うまいわ。
私も166cm、最初は自分より軽かった主人公が自分を追い越した時、安心感を覚えた。 -
Posted by ブクログ
読んでみたいと思いつつ「胃腸の弱い人は注意して」「バターが嫌いになるかも」のような書評を見かけてずっと遠ざかっていたBUTTER。ちょうど河出書房への版元移動のタイミングで友達からお薦めしてもらって読んだ。
連続不審死事件の容疑者、梶井真奈美。若くも美しくもない女が男たちの金と命を奪ったのはなぜか。女性週刊記者である里佳が彼女に翻弄されながら自分の生き方を模索していく。
里佳がカジマナに命令されているとき、私も素直にエシレのバターを使ってバター醤油ご飯を作ってみたいと思ったし、刻んだ紫蘇をふんわり載せた明太子とバターのパスタも食べたいし、バターの真髄がわかるカトルカールも作ろうと思った。特 -
Posted by ブクログ
白柚木と黒柚木。どちらもあります。
BUTTER読後、他の作品も読みたいと思っていたら
見つけたこちら。バブル期のOLの努力が報われない扱いに心底苛々させられつつ、まさかの友情にグッときたり。掌から渡されたお鮨から始まるストーリーの終わりの美しさが、よかったなー。
「男女の仲に過渡期があるように、女友達も心がぴたりと合わさる時期があり、やがてその高まりは少しずつ薄れていく。ずっと続いていく穏やかな友情ら愛情もあるのだろうが、ついに自分には手にすることが出来なかった。しかし、一時でも彼女達と強くつながった瞬間があったことを、大切に記憶しておこうと思う。それでいい。今あるものだけでいい。多くを求 -
Posted by ブクログ
女性同士の友情をずっと描いている柚木さんの本。『BUTTER』とはまた違った女性同士の友情が描かれています。百合文学作家である楊双子の作品を読んだ後に、柚木麻子の作品を読んだのはいいタイミングだったと思います。
主人公の志村栄利子は商社勤めのバリキャリ美人。でも彼女は同性の友達かいないことをコンプレックスに感じていて、無理やり友達を作ろうと画策していく。そのターゲットとなったのが主婦ブロガーの丸尾翔子。はじめは意気投合した2人だったが、栄利子の異常さを感じた翔子は栄利子との付き合いを避け始める。
女性同士の友情はもちろん、共感がキーワードだなと思った。読書の感想でも、「主人公に共感できるか -
Posted by ブクログ
初版は2017年。書店でもよく見かけてはいたが、手に取ることは無かった。2024年に英訳されてからSNS上でも評判をよく目にし、更にはゆっきゅんとのpodcastでのハイテンションなトークも気になり、極め付けは新潮社から河出に版元を自ら変えた際の発言だった。
自分の信念に沿った行動ができる人なのだと思った。
以下感想
怜子がカジマナに取り込まれていく描写が恐ろしくゾクゾクして一番読み応えがあった。はっきり手を下してはいないのに、相手に揺さぶりをかける人間の深い闇、業。
そうなるまでにカジマナに担わされてしまっていた性差その他による「こうあるべき」が、他者の目線を通して丁寧に書かれている。単純 -
Posted by ブクログ
人生の分岐点が見えてくる30代、これまでの自分の人間関係はどうだっただろう?客観的に見直す機会をこの作品から得られる。
自分の恥ずかしい部分を拡大して公開されているような気分になってしまうので、少し読むのに覚悟は要ると思う。
話の構成は『BUTTER』と似ているかも。
これ以上どんな恐ろしい展開になるんだと思うと
読むのやめたくなるのにどう収束するのか気になってついつい読み進めた。真織から無理難題を吹っかけられるのが割と序盤だったのかと読み返して驚く…
栄利子のスピーチはまともに頭に入れるとおかしくなりそうでそこは無理せず流すのが良いかも。
ちょっと読むのは疲れる。
これだけの狂気を書き切る -
Posted by ブクログ
以前新潮社から文庫化されてすぐに購入し読んだ(元同僚に借りパクされました)ため内容は大方記憶しています。正直今すぐに買ったところで積読の多い私が実際読み返すのは相当後になるのですが、今回の柚木麻子さんの行動に対しての連帯や敬意を売り上げという形として示すため、自分が最も大切にしている書店で購入しました。
私は「差別は絶対にいけない、しかし気付かぬうちにどこかで差別に加担しているかもしれない、だから差別をしないように常日頃注意し続けなければならない」と考えている「普通の日本人」です。そんな私の人格が形成される過程において、その時々の読書の影響を間違いなく受けてきました。
作家が差別に立ち向かう