柚木麻子のレビュー一覧

  • BUTTER(新潮文庫)

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    ネタバレ

    4.0
    最初は推理ものかと思ったが、人間成長物語だった。
    描写が細かくて、こんなに読者に頭で想像できる文章を書く作者は料理物向いてるなと思った。時々細すぎて想像出来すぎるがゆえ気持ち悪いと感じる文章も出てきたけど、主人公の忙しい日常が美飯によってゆっくり感じられたり安心して読めてよかった。
    みんな何かを理由にして悲しい思い出にしたり、悲劇のヒロインになったりするけど、そのせいでとか人を理由にして結局自分のケア(豊かな食生活とか健康)を怠っているだけだという自分にも重ねた時その甘えを指摘されたような気がして、改めて考えようと思った。読んでいる間乳製品やバターがたべたくなって探して食べていた。セブ

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    2025年11月30日
  • 終点のあの子

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    連作短編。お嬢様が通う前提の学校だからバイトをしてはいけないらしいけれど、実際は富裕層ばかりでもなさそうで心配になった。
    働いて褒められるどころか停学になる世界の話。
    バイトをした生徒を指しての先生の言葉もお嬢様学校の戯言感がある。

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    2025年11月30日
  • とりあえずお湯わかせ

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    24年4月29日に読んでから再読。コロナに書かれた日記や作品をコロナ以降に読むとまた新しい発見が見えてくる。
    みんなコロナを生き延びたんだなと勇気も湧く。

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    2025年11月30日
  • 幹事のアッコちゃん

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    ネタバレ

    2025/11/19
    久しぶりで前までどんなんだったか覚えてないけど、アッコちゃんが超人ではないんだなって話だった。
    まあ超人なんやけど、なんでも計算ずくでうまくやってる人ではないんだなという。
    続けて読んだら感慨深かったやろうなと。

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    2025年11月30日
  • ランチのアッコちゃん

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    ネタバレ


    もしかしたら星5かも…?くらい、好きな話だった
    環境が変わる展開が早くて、もっとこの職場でのアッコさんを読みたかった、残念って思っちゃったけど、
    そう思えるほど、愛せるアッコさん、そして周りの人たちもなんだか一生懸命に生きてるのが好き

    こういうお話のとき、悩んでる方の人はクヨクヨしすぎてる時があるけど、このお話の中では、悩んでても
    前を向こうという意思や意識があるのが、
    イライラしなくてよかった〜✨!

    その中でアッコさんがらさらに力強く引っ張ってくれる安心感と爽快感がよかった

    アッコさんもロボットのようなできすぎる女ではなく、適度に力が抜けているような、こちらも親しみを持てるような、絶

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    2025年11月30日
  • BUTTER(新潮文庫)

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    ミステリーは普段読まないんだけどなぁと思いながらも、手に取った本。

    読んでみると、
    私の中では、
    ミステリーというよりも、もはや女同士の友情の話だった。

    「私は少しも伶子が嫌じゃないです。確かに変な部分はあるし、独りよがりです。腹が立つこともあります。あなたの指摘がその通りだとしても、彼女といると楽しいんです。」
    が泣けた。本物の友情ってこれだと思う。

    梶井は本当は、かわいそうな人間だと思った。

    里佳のマンションのような、
    誰もが気軽に逃げ込んでこれる場所、
    人間には必要。

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    2025年11月29日
  • BUTTER(新潮文庫)

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    とにかくお腹が空いた。
    料理を通して、主人公が自己成長していくというのが面白い。
    また、現代社会(特に日本社会)が、女性にとっても男性にとっても、完璧を求められるが故、かなり生きづらい世の中であると感じた。
    そして、バター醤油ご飯を食べてみたい。

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    2025年11月29日
  • あまからカルテット

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    柚木麻子さんの作品をきちんと読んだのは初めて。朝井リョウさんと仲が良くて、講演会で2人でダンスを踊っているというちょっとおかしな前情報のみを持っていました。
    今回読んだあまからカルテット。面白かったです。
    まず、食べ物が美味しそう。実はこれを読んでいるほとんどの期間、体調を崩して食欲がなかったのですが、読書中は食欲が少し戻ってくるくらいに食べ物を美味しく描いている。
    そして女4人組親友の友情が爽やか、かつ濃くて憧れを覚えた。なんでも話せて、助け合える関係性。4人で相思相愛の友情なんて、社会人になったら難しい、ありえないけど、学生時代からの友人だとそんな関係が作れちゃう、不思議。

    私にも数少な

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    2025年11月28日
  • BUTTER(新潮文庫)

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    イギリスで大人気な小説と知り購入した。

    実際の有名な事件が元になっているので、その犯人の心情を想像しながらとても楽しくスラスラ読めた。ただ抽象的すぎて、何となく奥が深そう、、という程度の低い理解度でしか読めなかった。読解力を上げたい。

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    2025年11月28日
  • 注文の多い料理小説集

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    食べ物や食事にまつわる短編のアンソロジー 読後感はすっきりとして続きを読みたいと思うものから、うーんなんだかモンヤリ⋯というものまで様々。 季節の移ろいを感じられる「夏も近づく」と、形を変えてもパンへの情熱を持ち続けた人生の途中を描いた「どっしりふわふわ」が好み。

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    2025年11月28日
  • ナイルパーチの女子会

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    栄利子が怖いなと思いつつ、いい子ちゃんを演じるところとか相手の様子を伺うところとか友達が多い人を羨ましいと思うところとか…自分に重ねられるところも多いなと思って、読みながらゾッとしてしまった。ナイルパーチの女子会ってタイトル自体もとても好き。やっぱり女子って賢いし強いんだなあ…

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    2025年11月27日
  • 王妃の帰還

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    ネタバレ

    うつろいやすい中学生の人間関係
    学校が全てだったあの頃が懐かしいと思いながら読みました!
    高校とはまた違う中学生独特の空気感!
    誰かと仲良くなると今まで一緒にいた人と気まずくなったり邪険にしてしまったりする…
    毎日一緒に過ごさなきゃ行けない学生活のリアル、よく耐えられたなと思い出しました。
    リアルすぎて、現役の学生は辛くなりそう。

    フランス革命時代の貴族の人間関係と現在の学生生活の人間関係はどこか似ているところがあるのかもしれないですね。
    閉ざされた世界、評判で一変する周囲、ヒエラルキー…

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    2025年11月26日
  • BUTTER(新潮文庫)

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    犯罪者に取り込まれるところは、「羊たちの沈黙」を思い起こさせますが、ハンニバルほどの魅力を感じないので違和感があります。
    ただ、身体に悪いけど美味しいものにのめり込んでいく感覚は実感が伴いリアルなので、だんだんと引き込まれていきます。
    依存や執着あるいは偏愛から自分を取り戻すというより、好きなものと生きていくこととの境目を見つけることでしょうか。

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    2025年11月26日
  • ランチのアッコちゃん

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    食べ物を取り囲んで冷えきった東京の生活を暖めてくれる物語たち。

    お腹と心を満たすご飯の力なめるな、笑顔で突き進む女の力なめるな。

    目を凝らせばそっと手を差しのべている人がいる、昨日よりちょっと幸せになれる。

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    2025年11月26日
  • BUTTER(新潮文庫)

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    みんな寂しいということ
    いろいろな部分が欠けていて、みんな愛されたい、愛しいたいけどそのやり方がわからない。
    欲求に正直であることは甘美だし、いいことだけど、本当にそうであることは難しい。
    突き抜けた人の魅力(それが嘘であっても)

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    2025年11月25日
  • BUTTER(新潮文庫)

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    ネタバレ

    現代日本の女性の生きづらさや複雑さを描いた作品だけど、単にフェミニズム文学と一言でまとめられない奥行きがある一冊だった。

    実際にあった事件をモチーフとして扱いながら犯罪小説ではないという点も、容疑者と記者が料理を介して通じていくという構図も、私にとってはすごくユニークなものだった。
    主人公・里佳の周りで繰り広げられる「フェミニズム(伶子)vs アンチフェミニズム(梶井真奈子)」の対立が続くのかと思ったけど、読み進めるほどに愛の物語なんだと気づく。恋人への愛だけじゃなく、家族、友人への愛、自己愛。どれについても、作中に何度も出てくる「適量」という言葉が一番のキーワードだと感じた。
    梶井真奈子の

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    2025年11月25日
  • ランチのアッコちゃん

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    何かに疲れてたり、しんどくなってたりしてる人に日々の暮らし方を見直すきっかけになるような作品かも?

    ●ランチのアッコちゃん
    三智子と黒川敦子(アッコ)の出会い
    失恋で後ろ向きなミチコにキラキラとしたいろいろな外の世界を見せ、以前より前向きになれるような心温まる話

    ●夜食のアッコちゃん
    東京ポトフでアッコさんと共に深夜ワゴンで夜を生きる人たちとの出会いを描く

    ●夜の大捜査先生
    個人的に一番好き
    派手な学生時代を送っていたがいつの間にか収まりのいい自分になっていた主人公が、昔の自分と重ねられるようなハマザキという女子高生を追う先生(元担任)との出会いを通じて若い頃のキラキラとした感性を少し取

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    2025年11月24日
  • 本屋さんのダイアナ

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    女性同士の友情を『赤毛のアン』になぞらえて描かれる。途中絶縁状態になりながらも、最後ハッピーな形で迎えらたのは良かった。
    私に命令出来るのは私だけ、など女性の強さみたいなものを垣間見れる瞬間も良かった。
    楽しく読むことが出来た。

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    2025年11月22日
  • あまからカルテット

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    楽しかったー!
    美味しそうなお稲荷さんの表紙に惹かれて買って大正解

    仲良しカルテットの友情あり恋愛ありで最後はパタパタと山場があったけど大団円。
    満里子様のガッツが素敵すぎるー。

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    2025年11月18日
  • 本屋さんのダイアナ

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    “女の人のあいだでは、相手が自分と同じ境遇にいるときは仲よくできても、相手が自分より高く飛躍をすると、友情がこわれるというなばあいがないわけではありません。”

    そう、そうなのよ、でも、私たちの友情ってずっとずっと強いものなの

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    2025年11月16日