柚木麻子のレビュー一覧
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タイトルの「けむたい後輩」!けむたいを平仮名にしているのは煙草の煙をけむたがる後輩とけむたい存在になった後輩のどちらの意味に感じるのか私達を試しているみたいな気がする。
小樽の女子校から聖フェリシモ女子大に進学した羽柴真実子はロマンチスト。真実子の親友美里は幼稚園生の頃からの親友でキー局のアナウンサー志望のアナリスト。そして何よりも真実子の憧れの人栞子はナルシスト。横浜のレトロな建築やユーミンの歌の舞台になった根岸のドルフィン渋澤龍彦の住んだ鎌倉の喫茶店などの描写ご実に楽しい。確かに街歩きが小説内でアクセントになっている。柚木麻子は「フラヌール」をそぞろ歩きから自分探しと言う言葉に置き換えてい -
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季節の果物を味わうように、女の自分も味わって欲しい。そんな妻の切ない欲求が果汁を搾るように溢れていく描写。
ああ、このまま腐れ縁のようになってきた同級生の彼とどうにかなってしまうの?と思える危うさにハラハラしたけど、結末は前向きなものだったのでほっと胸を撫で下ろした。
初美は相当ヤケになっても夫じゃなければ意味が無いと分かっているからモヤモヤが溜まってしまう一方で本当に切なかった。夫も愛情深いが故にすれ違うのがもう。
生憎当方には結婚の経験が無いので何とも言えないこともあるけど、この作品に出会えたことは価値になったなと思う。きっとまた読み返すだろう。
コミカルなタッチでありながら適度に -
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ずっと積読していたのですが、積読していた自分を叱りたいくらい面白かったです。
親友だった二人の成長物語。どちらも親との関係や自分の内面と向き合い、もがき葛藤していく様子が生き生きと描かれています。どちらにも共感できます。
普通にあこがれるダイアナと、普通から脱却したい彩子。正反対な2人だからこそお互いにずっと憧れていて、嫉妬し、信頼している。
喧嘩別れしても心にはいつもお互いが存在している。羨ましい関係だなと思いました。
彩子が被害にあうところは本当にはらわたが煮えくり返りました。
今後ご両親に話すのかな。その時のご両親の気持ちを思うととてもつらいです。
彩子はそれを乗り越えて成長できたのだろ -
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ネタバレ柚木さんのこと、バックダンサーつけて歌っちゃうパワフルで元気なひとって印象が強かったから、ネガティブな感情についても書いてあって意外だったし、安心もした。みんな毎日毎日きらきら元気でいられるわけじゃない。
ジェンダー規範を押し付けられた時にどうしてもしんどく怒る自分とか何もできないことを責めちゃう自分のこととか肯定してくれたように感じたり、子育てをする中で自分の中にある古いジェンダー観に気付かされているところが印象的だったりした。読めてよかった。
柚木さんをこれからも応援したい。
p120
楽しむことを忘れたくない。迷惑をかけたいわけでもない。でも、社会への疑問や怒りもなかったことにもしたく -
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「繊細な描写が各紙誌で絶賛された」とあらすじに記載されているように、登場人物たちそれぞれの内面を丁寧に描いている作品。他人への嫉妬、同調圧力に屈しない人物に対する羨望と引き摺り下ろしたいという複雑な感情、こういったものは大人になった今でも自分の中でどこかで燻っている気がする。高校生の時と異なるのは、それを心のうちに留めて、異なることに意識を持っていけるようになったこと。若いときは他人からどう見られるかということに執着していたけれど、今は客観的に自分を見れるようになった気がする。
自分が他人よりも優位な立場でいたい、承認されたいという感情は一生続いていく。そういった中でも、その感情を少しでも抑え -
購入済み
バブルの東京を自力で生きる女の成長物語。
青子の人生にはいつだって一ノ瀬が寄り添っていた。
東京で生きていく希望になり、勝手にプライベートバラされて彼氏と危うくなった時も、仕事で理不尽なことがあった時も。 -
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この作品を中学・高校生あたりで読めるかたは大変幸せだと思います。50半ばのオッサンでも勇気をいただけます。
ぜひお読みください!
本の概要
私に命令できるのは、この世界で私ひとりだけ……。
私の名は、矢島大穴(ダイアナ)。変な名前も金髪もはしばみ色の瞳も大嫌いだった、あの子に出会うまでは。心ふるえる最強のガール・ミーツ・ガール小説。
私の名は、大穴(ダイアナ)。おかしな名前も、キャバクラ勤めの母が染めた金髪も、はしばみ色の瞳も大嫌い。けれど、小学三年生で出会った彩子がそのすべてを褒めてくれた――。正反対の二人だったが、共通点は本が大好きなこと。地元の公立と名門私立、中学で離れても心は -
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おもしろかった!
最近立て続けにこういう雰囲気の本を読んでるな…笑
復讐?するスカッと本…と、思いきや、悪人的に描かれる人がどいつもこいつも小物で、なんちゅうか、懲らしめられるほうのキャラも
お前にも色々あるんやろな…
と、なってしまうという(とはいえ同情はしない)なんとも言えない本
パティオの話も相当おもしろかったし、作中で金妻について取り上げられてたけど、それを見て
あ、それやわ
と、膝をうったわ
特にパティオの話は、令和版金妻
これぞ令和の金妻。あんまりにもしっくりきたので2回言う。笑
悪人が小物なあたりも金妻ぽいのかもね
ちゅうことで、さくさく読めるうえに、普段、怒り -
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柚木麻子さんは、とにかく美味しさの言語化が天才的。前半は食テロ恋物語なのかと思わせながら、実はバブル経済期の時代の中で生きる、都会で働く女性の社会的位置と生き方を描いた作品だと感じた。
各章が寿司ネタになっていて、バブルのピークから崩壊へと進む構成は巧妙で、寿司の一貫一貫が人生の取り返しのつかなさになってる。勘違いだらけのバブル時代の空気感が、そのまま青子の人生を歪めていくところが印象に残った。
頑張れば頑張るほど、何のために頑張っているのかわからなくなっていく。その感覚が、この作品のいちばんリアルで怖い部分だと思う。
華やかで一見豊かに見える時代の中の空虚さと意識のズレを寿司というモチ -
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著者・柚木麻子さんの作品は初めて読みました。どの作品も先が読めないエンターテイメント感溢れるものばかり!寓話として良くできているなと感じた感じた「BAKFRSHOP MIREY'S」「スター誕生」はNHKの単発ドラマの原作として使ってもらいたいと思わせる心に刺さる作品でした。奥田英朗作品、伊坂幸太郎作品が好きなかたは、特に刺さるのではないでしょうか
過去のブログ記事が炎上中のラーメン評論家、夢を語るだけで行動には移せないフリーター、もどり悪阻とコロナ禍で孤独に苦しむ妊婦、番組の降板がささやかれている落ち目の元アイドル……いまは手詰まりに思えても、自分を取り戻した先につながる道はきっ -
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BUTTERの出版が2017年。
本作「ナイルパーチの女子会」が2015年。
まさに“BUTTER前夜”といった作品だった。
タイトルに「女子会」と銘打たれているし、
実際作中で描かれているのは女性同士の関係性について。
でもそこから社会全体の
歪みのようなところまでテーマが到達する。
家庭にいること。
子を育てること。
社会にいること。
地位を持つこと。
カネを稼ぐこと。
カネは性別にかかわらず稼ぐことができるが、
子を産むことは女性にしかできない。
この非対称性を、
いまだに男性も、社会も、
あるいは女性自身も、まだ対処できていないのかもしれない。