柚木麻子のレビュー一覧

  • 踊る彼女のシルエット

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    『踊る彼女のシルエット』
    柚木麻子/双葉文庫
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    柚木さんの作品は女同士の友情の中の暗い気持ちや前向きな気持ちが細かく表されているように感じる。そのため読んでいく中で、今まで過ごしてきた人生で味わったことのある人への嫌な感情や楽しい感情が思い出される。
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    主人公とその友人らがそれぞれの幸せを探せて良かった。

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    2022年10月22日
  • BUTTER(新潮文庫)

    匿名

    購入済み

    バター

    一見、男性にだらしなく危ない感じかと思われたカジマナだかそんな彼女と話すたびに魅了され変わっていく里佳。カジマナの男女や食への考え方は変わっているというかどこか達観していてなんだかはっとさせれる。カロリーを気にして絶対できないけどバターを思い切り食べたくなる。

    #深い

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    2022年10月27日
  • 奥様はクレイジーフルーツ

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    ネタバレ

    セックスレスがテーマのお話。よく考えたら初めて。

    読後感はどこか爽快で、楽しかった…!

    もっとジメジメしているものを想像していたけど、
    主人公の初美がなんともさっぱりしてる性格で。

    乳がん検診で、女医相手に興奮するところは思わず笑ったなぁ。


    最後、ラブホで必死になる啓介さん相手に、どこか気の乗らない初美。でも、あの感じ、わかる。。笑

    柚木さんの作品は他にもたくさん読んだけど、柚木さんの、もう情景がありありと思い浮かぶー!って表現が今回は見事に下ネタの方面で発揮されていて。

    ぬるぬる滑る鯉、とか、子持ち昆布、とか。(笑)


    女はみんなクレイジーフルーツを持っているんだと思う。

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    2022年10月03日
  • 奥様はクレイジーフルーツ

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    初美の心の変化、周りの言葉、すごく心を打って、何度も苦しくなった。でもたくさん考えるきっかけになった。ぐわーーーーっと。

    p.91 「俺、おかしい。きっと疲れてるんだ。明日の終わりっていつもこうなんだ。情緒不安定っていうか…。なんだか、人生がどんどん終わっていくみたいで。やり残したことがある気がして、焦って寂しくなるんだ」羽生ちゃんの言葉に、初美はぎくりとした。なぜなら、かつては自分もそう思っていた。8月の終わりはいつも悲しかった。どんな夏にも、満足できなかった。これといった理由もなく、美咲さんで、家族や友達を心配されたことがある。いつの頃からだろ、やり過ごす術を身に付けたのは。

    p.1

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    2022年10月02日
  • さらさら流る

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    いい本!心情が複雑なのは柚木麻子さんの本の面白いところ!すみれちゃんかっこいい。
    光晴も最後自分の思いを家族に言えてる。リベンジポルノは良くないけどみんなすごい成長してて、こうやって辛いことを乗り越えていきたい

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    2022年09月12日
  • 伊藤くんA to E

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    面白かった!
    成長も前進もせずただすり減るだけの付き合いの末にほんの少し光が見える不思議。
    伊藤くんに出会わないほうが心は平和だけど、出会ったことで心は強くなっている。
    伊藤くんを肯定するのはしゃくだけど、彼の存在が確実に何かをもたらしているのが面白い。

    何かになりたいともがいても無駄なようで全然違う角度で無駄ではなかったりする。人生ってこんな感じだよなーと思いながら読んでいた。

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    2022年09月06日
  • 早稲女、女、男

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    悪意のあるカテゴライズは嫌いだけど、大学時代の「○○大の子ってこうだよね」みたいなのって懐かしくて好意的に受け止めて読みました。
    偏差値、知名度、難易度でわかりやすく比べられる部分と、その大学の歴史に根付いた独自の文化みたいなものってある…あるよね…。

    私は関西の国立大だったので、東京の私大のこういう関係性や、幼稚舎から…みたいなものとは直接は無縁だったけど、関西だと京都大学のインカレには周りの女子大がいっぱい入ってたり、××大学は△△大学をちょっと下に見てるみたいなのありましたよね…。

    香夏子が周りの男の価値観を内面化してしまってるのを、卒業後に後輩に指摘される流れ良かった。若い世代から

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    2022年08月29日
  • ねじまき片想い

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    ノンケしか好きになれない美人のレズ(バーテン)というお腹いっぱいキャラが出てきて最高なのでみんな読んでほしい。
    主人公の恋路よりそっちが気になって私は…

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    2022年08月23日
  • 残業バケーション/運命の人はどこですか?

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    色々な作家さんを1冊で読めてお得な気分。
    それぞれの作風が色濃く出てて面白い。

    ほっこりもあればぶっ飛んでるものもあり、主人公の女性もいろんなタイプがいて、本当に1冊でたくさん楽しめました。

    運命の人っていうのは、白馬に乗った王子様だけではない。
    タイトルと表紙から、甘々恋愛小説だと思って読むとかなり期待はずれなので要注意。

    飛鳥井千砂
    「神様たちのいるところ」
    彩瀬まる
    「かなしい食べ物」
    瀬尾まいこ
    「運命の湯」
    西加奈子
    「宇田川のマリア」
    南綾子
    「インドはむりめ」
    柚木麻子
    「残業バケーション」

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    2022年08月11日
  • 私にふさわしいホテル

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    ホテルやワインの蘊蓄が多い内容かと期待しつつ読み進めていたのですが、そうではなく。
    デビューした作家がいわゆる売れっ子作家になるまでの道のりの物語でした。これはこれでとても興味深い!後半にいくにつれてますます面白くなります。
    途中、朝井リョウまで出てくるし!

    高畑充希ちゃんでドラマ化してもらえないかなぁ。東十条先生は松重豊さんで、島田かれんは、最近話題の松本若菜さんだったら絶対面白いと思うんだけど。

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    2022年08月06日
  • 踊る彼女のシルエット

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    「デートクレンジング」を改題して文庫化
    既婚者と独身者の女性同士の関係性についてのお話

    女性に対するあらゆる呪いへの、柚木麻子さんのガチ殴りに思える

    既婚者と独身は仲良くできない、姑と嫁はわかりあえない、男に評価されなければ無価値というありがちなものに代表される、女性同士の友情や女性に対する偏った価値観


    『デートクレンズ』の意味は「一定期間、異性とデートをしない」こと
    のべつまくなしにデートを重ねるのではなく、デートとデートの間を空けて、気持ちをリセットする行為
    アメリカ発祥の概念らしい

    ってか、内館牧子も前にこんな事を言ってたなぁ
    次から次へと恋愛をし続けると、その気持を感知するア

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    2022年08月03日
  • 王妃の帰還

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    名門女子中学のあるクラスで一番地味なグループである範子のグループが、クラス一の華やかなグループの中でも際立って綺麗な女の子(王妃)を、あるトラブルを発端に迎えることに。

    美しいけれどめちゃくちゃワガママな王妃に振り回されてグループ崩壊の危機に陥った範子たちは、王妃を元いたグループに帰還させる作戦を練り始めて…というお話。

    ※※※

    率直に面白かったです!
    辻村深月さんの「オーダーメイド殺人クラブ」を読んだときにも感じましたが、中学生女子特有の空気感の描写がとてもお上手。

    まずグループごとのあだ名のつけ方が的確だなぁと感心しました。派手グループはただ下の名前を呼び捨てにしているのに対し、範

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    2022年07月24日
  • 王妃の帰還

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    この年代特有のめんどくささ、ちょっとイタい感じがリアルでした。大人はどうしても、合わない人とは関わらなければいい、放っておけばいいと思ってしまいがちですが、なかなかそれができないのが子供の世界だと改めて思います。

    ギスギスしているし、嫌な奴もたくさん出てくるし、イライラもするけれど、青春だなと思わせてくれました。

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    2022年07月23日
  • けむたい後輩

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    人のダメさ加減。傲慢さや劣等感。
    居場所探し。
    それぞれの立場から色んな感じ方ができる本。
    最後は何かスカッとした自分がいた。

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    2022年07月11日
  • ねじまき片想い

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    ほわほわ可愛い片想いOLさんの、クレバーさ、行動力、そして最後の自分の力で生きていく感じ、かっこよかった。
    なんだか元気になれる本気。

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    2022年07月09日
  • ねじまき片想い

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    玲奈の、

    「たった一人でくるくる回って人生を回転させていけるのはね、意固地なわけでも、魅力がないわけでもなくて、心豊かに生きているあかしなんだよ。あたしはね、あんたの溢れるような豊かさに惚れたんだと思う。あんたくらい惜しみなく人に与える人間はいない。あまりにも豊かだから、いくら人に与えても、あなた自身は一ミリもすり減らないの」

    という台詞がとても、とても心に響いた。
    いつもは“ あんた” 呼ばわりなのに、最後では“ あなた” と言っているところにグッときた。

    1人でも楽しめる素質が人一倍ある宝子の魅力がよく分かる言葉だなぁと思った。

    西島も宝子も、自分の世界を保ちつつ人生をメリーゴーラ

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    2022年06月29日
  • 注文の多い料理小説集

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    美味しい食べ物が出てくる小説が大好きなので気になって読んでみました。
    こういうアンソロジーは、今まで読んでこなかった新しい作家さんを開拓するきっかけにもなっていいですよね(^^)

    7つのお話のうち、最初の2つ、柚木麻子さんの「エルゴと不倫鮨」と伊吹有喜さんの「夏も近づく」が自分的に特に好きでした。

    「エルゴと不倫鮨」はおしゃれな高級寿司店が舞台で、自分では食べたことのないものややったことのない食べ合わせがたくさんでてきましたが、どれもめちゃくちゃ美味しそう♪
    気取った男たちを圧倒するグルメなお母さんのキャラクターが最高で、スカッとできるお話でした。

    「夏も近づく」は、田舎の美味しいものが

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    2022年06月11日
  • さらさら流る

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    リベンジポルノ問題を取り扱った物語

    タイトルや冒頭の恋の予感を感じさせる始まりから想像するさわやかさとは反対に、気持ちが結構重くなるものが描かれている


    コーヒーチェーン店会社の広告部署で働く30歳手前の菫は、自分の裸の写真がネットにアップされているサイトを偶然発見する
    元彼に乞われて撮られた事はあるが、その場で消してもらったはずの写真
    彼との馴れ初めは、大学の飲み会で渋谷から暗渠を辿って自宅まで同行したことから
    当時の回想と今起こっている事への対応が交互に描かれる中で明らかになる二人の関係性の変遷と事件の真相
    そして菫がとった行動……

    主な登場人物は少ない
    元彼の光晴
    母の亜希子、父の

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    2022年06月07日
  • 本屋さんのダイアナ

    ネタバレ 購入済み

    おもしろかった

    まさかまさかのお父さん
    逆にリアルでそうきたかーって感じ。

    主人公の二人のお互い感じているギャップ
    二人の成長、大変面白かった
    本当に二人ともいい子で純粋で、若くて
    とっても応援したくなった

    ティアラの過去をもう少し知りたかったなぁ
    実家とのやり取りとか

    でも私もティアラみたいに、
    どんな辛い過去も、
    切ない過去にも、
    しんどい今にも負けないで、
    いつでも明るく、娘を愛して応援できる、お母さんになりたい

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    2022年06月02日
  • ねじまき片想い

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    5年もの片想いをこじらせている敏腕おもちゃプランナーの顛末記

    大手玩具メーカー「ローレライ」に勤務する富田宝子はフリーのグラフィックデザイナーの西島裕也に5年間も片想いをしていた
    西島の幸せのため、自分の想いのため行動する宝子の奮闘劇


    とにかく、宝子のバイタリティがすごい
    片想いをこじらせすぎなためか、恋に関しては中学生のような初心さ
    その想いが、おもちゃプランナーとしての才能とリンクしているのでしょうねぇ

    ってか、富田宝子はタカラトミーの捩りっすかね?


    そして、想い人の西島のため、探偵のように影で解決する宝子
    向かいのマンションに貯水タンクが設置されて、部屋の窓からスカイツリーが

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    2022年05月23日