柚木麻子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
女性記者が、殺人事件の被告人である女性と面会を重ねるうちに、食や欲望、承認のあり方に深く引き込まれていく物語で、重たい題材のわりに語り口は軽やかだ。物語の推進力も強く、気づけば最後まで読まされていた。
ただ、登場する男性たちが総じて幼く描かれている点には、少し引っかかりも覚えた。ここで私は「これは他人事ではないのでは」と一瞬身構えるのだが、いやいや、さすがにここまで赤ちゃんのような可愛げは私にはないだろう、とすぐに自分を弁護する。たぶん。
面白く読んだ一方で、読後には余計な不安も残った。
この本を妻が読んだら、はたして共感するのだろうか。
考えるだけで、少し震えてしまう。 -
Posted by ブクログ
女性作家たちが描く「たったひとりを求める」恋愛アンソロジーでした。
1番好きな物語は、瀬尾まいこさんでした!
飛鳥井千砂さん 「神様たちのいるところ」
元彼、10年前の約束を覚えてくれているか?
約束の地、ギリシアで待つ。
大人の青春か?と思ったらビターな大人フレーバーでした。
ビターよりもほっとする環境が似合う主人公でした。
彩瀬まるさん 「かなしい食べもの」
同棲しはじめた彼女が食べたいパンを作ってという。
パンの謂れを知ったら、作りたくないだろうなと思った。
けど作った彼をカッコいいと感じた。
そして哀しさを乗り越えていく2人に幸せになって願う読後感でした。
瀬尾まいこさん 「運命 -
Posted by ブクログ
河井道。
伊勢神宮神職の父が明治維新で失職。家族で北海道に移住することに。父はキリスト教に改宗し、道もキリスト教系の学校へ進む。
新渡戸稲造と知り合い、上京後、津田梅子の教えを受け、アメリカへ留学。
帰国後、津田梅子が創設した女子英学塾の教師となり、生涯の友・シスターフッド・渡辺ゆりと出会う。
アメリカでの学びをもとに、『光はシェア』することを目指し、女性教育に力を入れ、恵泉女学園を創設。
戦時中は、その思想が危険視されることに…
天璋院篤姫、大山巌,津田梅子、大山捨松、新渡戸稲造、野口英世、広岡浅子、平岡らいてう、村岡花子、柳原白蓮、有島武郎、ロックフェラー、マッカーサー、市川房枝、吉田 -
Posted by ブクログ
「ニート・童貞・イケメン(フェミニン系)・自分勝手・地主の息子」である伊藤くんと関わった、5人の女性視点で展開されるストーリー。
伊藤はもちろん、5人の女含め全員嫌いで「おもしろイライラ」という初めての感情を抱いた。
伊藤の、実家が太いからか世の中、周りの人に甘え続けてるくせにプライドが高い感じが受け付けなさすぎるし、そんな伊藤に惚れてる女たちもおかしいだろという感想。(読者はみんな同じ感想だと思う)
最後の解説で、
伊藤くんは小説の中では鏡として扱われていて、伊藤くんを通した女たちが内省し、成長していくのがこの本の本筋だというようなニュアンスのことが書かれていて、たしかになーと思った。