柚木麻子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
学生の時をどう過ごしていたかは十人十色、ほんとに人それぞれなはずなのに、きっと多くの人がこの本の誰かに反応したり、空気感を思い出したりするんだろうなと思った。
私も読みながら、あぁ、と思った。こういう感じあったな。嫉妬、優越感、劣等感。何がきっかけで矛先が向き、爆発するか分からないから、同調し、労り、空気を読む。いつもじゃない、たまにそういう時がやってくる。
友達も契約なんてないから、ある日突然切られることもあるよなぁ、と大人になると客観的に見られるけど、子供の頃はそれが全てで、訳もわからず風向きが変わる事に不安になる。
まぁでも、歳をとった今だからそう思っただけで、子どもの頃にこんな風に考えていたかどうかは分からない。何も考えずのんきに過ごしてたような気もするし、そうじゃない時も確かにあったような気もする。
リアルの丁度良さ具合がすごいなと思う本だった。 -
Posted by ブクログ
女子校ってこういう人間関係ほんとある
朱里と希代子みたいに顕在化することはなくても、大なり小なりあるのよ〜!!
森ちゃんみたいに、男の子と接点なさそうな子が実は彼氏がいたり(森ちゃんはちょっと違うけど)、美人な子が「さん」付けで呼ばれる感じ、懐かしい…
恭子さんと保田の関係ももどかしいね…ふとしたときに交わって「この子と話すの面白いな」となる瞬間があっても、結局普段一緒に過ごしてるグループの子と過ごす方に流れてしまう。意図的なこともあるし、意図的ではないこともある。
でもそういうちょっと意外な関わりで楽しかったこと、面白かったことが、大人になっても小さなきらめきの粒として、自分の心に残っているのを感じる時がある。 -
Posted by ブクログ
女子性哲学者『第二の性』ボーヴォワール曰く「人は女に生まれるのではない、女になるのだ」をもじって「人はワセジョに生まれるのではないワセジョになるのだ」『第三の性』と呼ばれているらしい。
「第三の性早稲女」初めて目にする言葉である。早稲田大学と言う特殊な環境で社会の不条理と向きあいその魂は高潔になるらしい。そんな主人公の早乙女香夏子は男に媚びない、負けず嫌い、ガサツ、世話好き、仕切りや、自意識過剰、理屈っぽい、面倒くさい、スッピン、真面目、酒豪。でもそんな彼女は早くに父を亡くし一家の男役を務め幼い妹とまだ若く美しい母親を守る為いつの間にか異性の前では必要以上にがらっぱちを演じる様になる。そんな彼女がなんの恐れも無しに向き合える男性は1人だけ存在した。留年を繰り返す脚本家志望のダメ男長津田である。なんでこんなダメ男と付き合っているのか最初は不思議だった。流るる如しの歳月の中、立教、本女、学習院、慶應、青学といった女子力高めの彼女達の目線で物語りは紡がれ傷つきながらも成長する彼女達。男らしさと上手くつきえない早稲男の長津田みたいな男性も私の周りにはたくさん居る。色々な人がいるから人生面白い。早乙女香夏子はいったいどんな選択をするか私は最初からわかっていた。だって私の選択と一緒だったからです。 -
Posted by ブクログ
柚木麻子のドラマななめ読みを読んだ。
ananに連載されていたのをまとめたものだ。
基本、三話までみて書いているのが多いと言うことだ。
作家は忙しいのに良くこんなにドラマ観ているなと関心もするが、仕事なら観る必要もあるかな。
知らないドラマが多い。
俳優の名前も知らない人が多いので、ググってからああこの人かと言う感じだ。
知らないドラマが、多いので本のタイトルのようにななめ読みしてしまった。
やはり、リアルタイムで読まないと面白みは半減してしまうように思う。
失礼かとは思うがananがまだ刊行しているとは思わなかった。
ananを最後に読んだのは、半世紀以上前だと思う。
今はTVerで比較的ドラマを観ているが、やはりドラマの話は観ていないと興味が薄れてしまう。 -
Posted by ブクログ
久しぶりに柚木麻子さんの作品を読みたくて。
書店で本書が平積みされてて手に取りました。
映画化されるんですね。
プロテスタント系女子高。
そこに通える人は大抵恵まれた環境にいる。
だけど、そのなかでヒエラルキーがあって、
それぞれにコンプレックスと嫉妬があって。
私が高校生の時も、
社会人の彼氏がいる友達とかいたけど、
今考えるとちょっと…って思います。苦笑
でも、大人に見えたりすることもあるんですよね。
本書ではある意味カリスマというか、
ある意味奔放で自由な朱里が、
嫉妬と注目を集めるのですが、
大学になるとみんな似たようなもんになるんですよね。
むしろ、地味だと思ってた子が活躍してたり
地に足ついたような生活をしていたり。
最後にタイトルの意味もわかります。
完全に爽やかでも完全に良い人でもない、
だけどなんかザワザワする感じが柚木さん節で、
久しぶりに読めて良かったです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「BUTTER」の版権を引き上げたニュースが記憶に新しいですが、日頃から差別に問題意識を持っておられたんですね。
柚木さんと言えば私の中では朝井リョウさんとのコンビで、お二人で全力で余興をするイメージが(朝井さんの手により)植え付けられていたので根は真面目な方だと初めて知りました(すみません)
エッセイでは小さいお子さんを抱えての自粛生活や食の楽しみ方が書かれていますが、偏食のお子さんのために作る具材をたっぷり入れた混ぜご飯に驚いたー!
私こんな工夫しなかったなあ、面倒くさくて。入れても2品がいいとこ。
牛乳から蘇を作ったのもすごいです!
食に丁寧に向き合っているのがよく分かります。
タイトルが口癖のお母様もすごい人でした。お話してみたいなあ。
『らんたん』読まなきゃ。 -
Posted by ブクログ
お酒が好きなのと読んだことのない作家さんを開拓したくて手に取りました。
一言にお酒をテーマにと言っても、お酒の失敗や作り手の跡取り、人それぞれの楽しみ方…いろんな視点からのお話が詰まったアンソロジーです。
初恋ソーダでは仲良くしていた山城という男性を主人公の家にあげて、手作りのお酒を振る舞う場面がありますが、短時間自分のテリトリーの中で過ごす中で価値観の違いにより主人公の女性が示す不快感がまざまざと描かれており面白かったです。自分の大切にしているものを雑に扱われるくらいなら1人の方がいいという気持ちはわかりますね。
また、原田ひ香さんの定食屋「雑」も面白かったです。丁寧な味の料理をお酒で流し込んで欲しくない。食事は食事、お酒はお酒で楽しみたい主人公。そんな考えを押し付けて夫は週3食堂に、それすら咎めると離婚を言い渡されてしまいます。そんな主人公がきっかけとなる食堂で働き始めるお話です。定食屋の主人であるぞうさんが魅力的です。気になって調べたら、定食屋「雑」の単行本があるんですね。そちらも読んでみたくなりました。 -
Posted by ブクログ
10年ほど前の作品なので、サイトやらブログやらが出てくるけれど、今はInstagramや Xに変わっただけで一緒。ルッキズムという考え方が生まれて、この作品ほどブスとか美人とかいう言葉は聞かなくなったけれど、痩せていて綺麗でいなければいけないという雰囲気はずっと蔓延している。私自身もずっとそこに参加してる。
耶居子ほど大きく変わることはできないかもしれないけど…自分がどんな服を着て、どんなメイクをして、どんな仕事をして、どこに住んで、誰と一緒に生きていくかは自分で決められる。美人だからとかブスだからとか関係ない。関係ないとはいえ…誰でもモデルになれるかといえばそうじゃないけど…綺麗でいたいという気持ちが周りに好かれるためではなくて、自分の内からの気持ちではありたいとは思った。