柚木麻子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2026.03.22
柚木さんらしい、痛快で、疾走感のある、女子大生がテーマの連作小説。
地方に住んでるので正直大学にはピンとこなかったけど、ラブコメと青春小説が苦手な私でもスッと読めて読後は爽やか!
実に久しぶりに青春!を味わったなあ。
登場人物たちはみんな頭が良くて美人なのに私には珍しく卑屈にならずに読めた笑
どの子も見た目の華やかさとは裏腹にズルさや弱さをさらけ出しながら自分の気持ちと人生と戦っている様が描かれていたからかもしれない。
「私にふさわしいホテル」の有森樹李が出てきたのも楽しかった!私が知らないだけで他の作品にも出ているのかな? -
Posted by ブクログ
すごい一代記。
教育はとても大事。特に戦争をしない国にするにはとても大事だと思う。戦争をしてる国の人々はきっと戦争についてきちんと教育を受けなかった人たちなんだろうな、と感じるから。
世界中を飛び回り、いろいろな国の人と交流して、そのいいところを日本に持ち帰り、押し付けがましくなく少女たちに教えた人、身につけさせた人、それができた人、という印象を受けた。
あの戦争の時代に学校で英語を教えてた?楽しいイベントをたくさんやってた?そんなことできたなんてすごい。コロナ禍のとき、家の中でもなんだか騒いだり楽しんだりしてはいけないような気になった。あれの何十倍もの見えない圧力がかかっていたはずの時期だよね。すごい。
でも、日々楽しむことはとても大事。ほんとにその通り。
全部に賛同はできないけど、違う意見も受け入れる姿勢が身につくなら、とても素敵な教育なんだと思う。 -
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ネタバレ立石三千子
立教大学四年。香夏子とは金沢の中高一貫私立女子校からの大親友。たまたま最初に内定したレストランチェーンのマーケティング部に内定。
早乙女香夏子
早稲田大学四年。教育学部国語国文学科。演劇サークル「早稲田チャリングクロス」(早稲チャリ)に所属。永和出版に内定。
長津田啓士
留年を繰り返す脚本家志望のダメ男。香夏子の腐れ縁の彼氏。早稲チャリの脚本・演出を担当するが、まだ一度たりとも作品を完成させてない。
早乙女習子
学習院大学一年。文学部フランス語圏文化学科。香夏子の妹。映画研究部。
あっちゃん
三歳上の三千子の元恋人。原宿のヘアサロンで働いている美容師。
杉野雄二
早稲田大学法学部四年。大手芸能プロダクションの営業に内定。
本田麻衣子
日本女子大学。一年。埼玉の公立女子校から日本女子大に推薦入学。
吉沢洋一
永和出版の早稲田卒のOB。六歳上。
遠藤真理
エンちゃん。立教大学。社会学部社会学科。一年の頃、映画サークルで知り合った。アパレルの営業に内定。
久美
日本女子大学。エンちゃんが夏にビッグサイトでコンパニオンのバイトをしたときに仲良くなった。
相沢美奈子
麻衣子の友達。慶應のテニスサークル「ジャスティス」所属。
鬼怒川
麻衣子が早稲田のサークルでマドンナとしてもてはやされるように、実に様々なことを教えた。麻衣子が所属する慶應のテニスサークル「ジャスティス」の部長。
佐原
麻衣子が所属する慶應のテニスサークル「ジャスティス」の副部長。
律子
麻衣子の幼馴染。埼玉の公立女子校から日本女子大に推薦入学。野草の会。
賢介
習子と同じサークル。夏休みから付き合いだした。
三村
早稲田大学政治経済学部一年。香夏子に居酒屋で介抱された。
中条省平
教授。
和美
二年。映画研究部。
久美子
二年。映画研究部。
隆
映画研究部。
峰岸
執事カフェ「ブラックスワン」。
慶野亜依子
永和出版営業部きってのマドンナ。慶應義塾大学ミスコン出場経験の美貌に加え、中高六年間バレー部で鍛えた男顔負けのガッツと細やかな心配りがある。同期の恋人、吉沢洋一に一方的に別れを告げられた。
澤木
永和出版営業部部長。
駒子
亜依子の中学からの親友。元ゼミ仲間であるファイナンシャルプランナーの渡辺と結婚し、一時の母にして名門私立女子校の教師。
聡美
亜依子の中学からの親友。高校の頃から交際している宮部と、彼のMBA取得を待って昨年入籍。大手銀行の総務部を育児休暇中。
明美
亜依子の仲良しグループの一人。化粧品メーカー広報で、相手は元クラスメイトの伊藤は弁護士。
西本良介
亜依子に未練たらたらって噂の男。亜依子が洋一以外に付き合ったことがある唯一の男。高校二年から大学卒業間際まで続いた初めての恋人。
青島みなみ
青山学院大学。文学部史学科。雑貨販売の会社に内定。
篤志
みなみが一年のときの三年生。「カフェ文化研究会」の新入生歓迎会で知り合った。
小井出祐司
みなみか就職することになる、骨董通りの人気インテリアショップのスーパーバイザー。
響子
みなみの妹。同じ大学に入学。
有森樹李
香夏子の担当作家。
若林菜穂子
永和出版入社二年目。早稲田大学卒。
淀川
合コンの幹事。 -
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柚木麻子さんは、ガールズ小説の中でも「シスターフッド」の系統を代表する作家だと思っています。とはいえ、私自身がガールズ系の作品をそれほど積極的に読んできたわけではないので、これまで読んだのは代表作くらい。少々反省しております。
今年は、シスターフッド文学の日本に源流(かな?)とも言える吉屋信子の生誕130年。横浜では企画展も予定されており、その関連講演を柚木麻子さんが行うと知って、まだ時間はあるので 少し読み積もうと思います。
本作『王妃の帰還』は、
雑誌「紡」連載を経て
2013年に実業之日本社から単行本化、
2015年に文庫化、
そして2026年に新装版文庫が刊行です。
『BUTTER』の海外での大ヒットの影響ももちろんあるのでしょうが、私は密かに、今年の「シスターフッド再注目」の流れにも乗った刊行なのではないかと勝手に思ってます。
物語の舞台は女子校。テーマはスクールカーストです。
クラスの頂点にいた“王妃”系女子が失脚し、下層グループに紛れ込むという大胆な設定がまず面白い。
さらに驚くのは、物語全体の構造にフランス革命が下敷きとして使われていること。これは、柚木さん本人が言ってますが、言われなければ気づかないほど自然に織り込まれています。この発想の大胆さにびっくりですが 大胆すぎて読んでも気が付かなかったです。
多少古い作品ではありますが、カースト下位の少女たちのしたたかさが思わぬ幸福を引き寄せる、痛快なガールズ小説でした。
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Posted by ブクログ
読み進めるたびに、この本嫌かもと思うようになってきて、でもその理由は最終章にあった。
でもやっぱり、性的描写は妙にリアルすぎて苦手だったな笑
伊藤くんの言葉で強く頷いた場面を抜粋。
「テレビも映画も小説も『傷つくことを恐れるな』と言い続けているけど、それは強者主導のルールですよ。傷ついても平気な顔で生きていけるのは、恥をかいても起き上がれるのは、ごく限られた特殊な人種だけなんですよ。そのことに誰も気付かないから、不幸が起きるんです。大抵の人間が夢を叶えないまま死ぬのは、夢と引き換えにしてでも、自分を守りたいからですよ。楽しいより、充実感を得るより、金を稼ぐより、傷つけられない方が本当は重要なんですよ。」(p.289)
あと、吉田大助の解説も良かった。 -
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ネタバレ表紙がめちゃくちゃ可愛くて、思わず表紙買いしてしまいました。
女子中の中で起こるグループや派閥の争い。地味な女の子の視点で書かれていますが、クラス1可愛い女の子がトップグループから外され、主人公のグループに入って…とゆう感じで始まります。
最初はこのクラス1可愛いと言われている女の子の性格が嫌で嫌で(笑)中学生とは思えない!あたしは無理だぁってなったけど、最後にはこの子が1番成長してたし、良い方向に変わっていったなぁと思います。思春期の女の子特有の、どこかのグループに属さなきゃいけないあの環境、大人になっても窮屈に感じることもあるけど、学生の頃ほどではないな、と思います。一人でいるのと、大勢の中に独りでいるのは全然違いますからね?大人になるとまぁ、それくらいでもいいや、と思えることもあるけど、あの狭いクラスの中でそうなるとホンット耐えられなかったですね。大人から見たら小さな世界で起こっていることですが、どこのグループに入って、どう立ち回るのか、本人にしてみたら死活問題くらいの重要さでしたからね。
男の子はそんな事ないんでしょうかね?こうゆうのほぼ女子の話しで書かれますが…まぁ、女子でもそんな体験していなかった人も居るのかもしれませんがね。
解説にもあるように、同じ世代の子にも、そして大人にもささる、共感してしまう、考えさせられる、そんなお話しでした。 -
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ネタバレタイトルで買ってしまった。
北信の湯田中の古本屋併設のフレンチのお店「やまブイブイ」。読書好きの女将さんの、おそらく読んだ本だろう。
折しも、宮沢賢治の『注文の多い料理店』という短編集を読んだところだったので、目について、思わず手に取ってしまった。きれいな古本。200円はお買い得♪
さて、誰から、どの作品から読むか?
折しも、短編集を編むなら、作品の掲載順はどうあるべきかを読み友たちと語る機会があったので、果たして順番は大切か、それとも……、という思いを確かめる意味でも、この短編集は、今、読むべきだとも思ったのだった。
結果、最初に読んだのは柚木麻子から。「エルゴと不倫鮨」
なんといっても『BUTTER』の著者、今、油の、いや、脂はこっちの字か? の乗った作者だ。そのヒット作の影響を色濃く残したような、カジマナを彷彿させる豪快な女性が食の蘊蓄を語り、男どもを翻弄していく。痛快な短篇。
次は、井上荒野。「好好軒の犬」
あまり好きな作家ではないが、ネームバリューはこの中ではある。
作品は、冷めた夫婦間の、なんともいえない機微が描かれていて面白味があった。が、これって、タイトルの「注文の多い……」ではない。「食」の話は出てくるが。
伊吹有喜の「夏も近づく」は、好きなテイストだ。
田舎暮らしの食と生活が丁寧に描かれている。が、これも「注文の多い~」というわけではない。
柴田よしきの「どっしりふわふわ」も悪くはなかったが、パンづくりは、どことなくしあわせと直結しがちな雰囲気が、安易といえば安易だったかな。
いずれにせよ、この短篇集タイトル勝ち。
「料理小説集」や「食のアンソロジー」とか、他のタイトルを付けてあったのでは、手に取らなかったろう。 宮沢賢治におんぶにだっこ? 賢治にエルゴ抱っこ紐、って感じの短編集だった(笑)