柚木麻子のレビュー一覧
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知ってる作家さんもいれば、はじめましての作家さんもいて
すごく盛り沢山な感じの本だった。
飛鳥井千砂「神様たちのいるところ」
元カレとの約束でギリシャに降り立つ。
彩瀬まる「かなしい食べ物」
同棲中の彼女から枝豆チーズパンを作るようねだられる。
瀬尾まいこ「運命の湯」
呂三男じいさんとジュリエット。
西加奈子「宇田川のマリア」
殺されたはずなのに、みんな私のことが見えるの?
南綾子「インドはむりめ」
結婚してもお母さんになっても、絶対に友達でいようね…。
柚木麻子「残業バケーション」
昔のドラマを録画したビデオを探し出す。
私、西加奈子さんの作品を初めて読んだんだけど、
ぶっ飛んでたー笑
あれ、これ、私の好きなヤツー笑
ちょっと嬉しい出会いがありましたー!! -
Posted by ブクログ
ネタバレフランス文学、日本文学、イギリス文学、アメリカ文学から有名な本たちを柚木さん視線で紹介。
タイトルは知ってるけど、半分以上読んでなくて、「名作」にはついつい構えてしまってたな。
柚木さんの文章にニヤニヤしたり吹き出したり。
思っても見なかった解釈や、時代背景に驚いたり。
どの本もとても楽しそうに語られるので、もう少し気軽に楽しみたくなった。
といいつつ、やはり最初は大好きな名作を再読しちゃうかなー。
罰がなんだよ、それでも私は、やりたいようにやるよ、と言いたげな彼女達の姿に勇気づけられる「赤と黒」
女性の魅力の正体や、欲しいものを手に入れた時の恍惚とむなしさについて、ここまで突き詰めて描いた物語、それも活字をごくごくと飲み干すような快感を得られる物語「悪女について」
「私が欧米の古典小説が好きな理由の一つは、登場人物が明らかに[やりすぎる]ところだ。怒ったら相手に向かって一ページくらいかけてまくし立て、ショックを受けたら即気絶、失恋のあまり病に倒れたり、召使いにあたり散らしたり、欲やら恨みやらを何年も何年もしつこく引きずっている。」
なんか、これって光の君もだわー。 -
Posted by ブクログ
2020年夏に刊行された本。コロナ後の社会の変化について。 人間、生命、歴史、国家、くらしと文化をテーマに21人の知性が語る。
インタビューと寄稿された文で構成されている。コロナが蔓延し拡大していた頃の見解なので、現在の視点で読むとやや違和感がある意見もあるけれど、総じてコロナをきっかけに、今後社会が大きく変化すること、先が見通せない不安がつきまとうことで一致している。コロナ発生から1年が経って、ワクチン接種が進んでいるが、なかなか終息しないのが心配。 経済活動は悪化しているが、でもマクロレベルでの指標と実態の乖離は、それほど危機的ではないように思う。 影響が出てくるとすれば社会構造の変化、人間の付き合い方の問題だろう。 この本は、賞味期限が短いと思うので、読むなら早めがよい。 5年から10年経って、彼らの予想がどうだったのか検証には使えるかもしれない。 -
Posted by ブクログ
100年経っても変わらない愛、恋、友情、野心、本音。
フランス文学、日本文学、イギリス文学、アメリカ文学の4章に分けて、いわゆる古典名作が紹介されている。読んだことのある話も、あらすじだけ知っている話も、著者の語りと共に「そうそう!」「なるほど!」と思わず声が出そうになる。
「ダウントン・アビー」やケイト・ブランシェットへのファン活動、作家のレシピ研究など、著者自身の日常も楽しそう。
三島由紀夫『女神』の中で、娘を完璧なマドンナに育て上げようとする紳士が娘に与えた『クレーヴの奥方』は三島由紀夫的「モテ教科書」説、『風と共に去りぬ』のスカーレットと『若草物語』のジョー(そして作者のルイーザ)の共通点と相違点、社会的規範や価値観の流動性など、名作を読み解くうえでの指摘も魅力的。
取り上げられている作品の多くは女性が主人公で、著者の体験や近景、友人のエピソードなどを重ねて語られているので、今の自分と重なりそうな本を読むのも面白そう。
読みたくなったリスト
モーパッサン『女の一生』
バルザック『谷間の百合』
犬養道子『お嬢さん放浪記』
鴨居洋子『午後の踊り子』
フォースター『ハワーズ・エンド』
ハイスミス『キャロル』
ウォートン『エイジ・オブ・イノセンス汚れなき情事』 -
Posted by ブクログ
ラジオ「荻上チキセッション」が夕方に移ってから聞くようになり、荻上チキさんとはどういう人かと探していて行きあたった本。読みたいと思った人の章のみ読みました。
養老孟司:「不要不急とは」という、今回もまた若干ずれた感のある内容なのだが、この用語への同氏の違和感は、医者でありながら現場ではなく解剖をやっている自分、また現在の老人で公職にもない自分の存在は不要不急なのではという根本から生まれている。そこからさらに、人間自体不要不急なのではという話。この辺りは、前回読んだ氏のインタビューで、老人はコロナ禍を乗り切ったところで生き甲斐はあるのかという疑問と相反するようで通じるところがあり、面白いなあと思った。それにしても毎回若干ずれてるのに毎回養老先生が出てくるのは、よっぽど好かれているということなんだろうなあ。
五味太郎:絵本作家だからなのか子供にあたたかい視点。そもそもの教育が、子供の権利のはずなのに子供に失礼だというところから発し、不安だったのはコロナ禍のせいなのか、収束して非日常から戻った際の「日常」は(特に子供にとって)そもそもよかったのかという議論。学校はありがたいけれど、現行の教育に対する疑問や批判が帳消しにされるべきではないということなのだろう。これまたコロナ云々を超えた根本的議論。
荻上チキ:検察庁法改正(定年延長)が見送られたことに見る世論の動きの分析。良くも悪くも議論が単純化されることで世論が盛り上がるというところに、なるほどなと思った。
ブレイディみかこ:息子が受けた、コロナ禍でのアジア人蔑視発言から、各人が自分のなかにある偏見に気づくきっかけになったという話。分析する息子さんも、その発言を注意した級友も、なんとも冷静ですごいなあと思う。またキーワーカーへの拍手の要不要論も、それが次世代に残すであろう影響から反対はできないというブレイディさん、現在がそうこうで終わらせずコロナ後に続いていく、次世代を育てていくという先を見据えた視点にハッとした。
(お名前を失念):会うことが暴力という言葉になるほどなあと思った。だから「あつ森」のように会わなくて良い平和なゲームが人気になると。裏を返せば、会うことの暴力に対峙できない人の中に、その分の暴力をネット上で振るう人がいるのではないかと思わないでもなかったが、生身とバーチャルの違い=暴力・重力という視点が面白いと思った。 -
Posted by ブクログ
自分の求める「たったひとり」を探す主人公たち。
個人的によかったのは、飛鳥井千砂さんの『神様たちのいるところ』と柚木麻子さんの『残業バケーション』かな。
昔の何気ない約束を忘れられない気持ち、わかります。
相手が覚えているかもわからないのに、忘れているだろうなと思いつつも、じっとしてられない感覚。
何かを変えたくて、何かしなきゃともがいて。
約束って、お互い覚えていたら美談ですけど、片方だけ覚えてるのは切ないですよね。
同僚なのに存在感がなくて、趣味が同じとわかってから急接近!というのが、とてもときめく感覚が伝わってきて好きでした。
親近感わいて、急激に距離が縮まっていくのが自分でもわかって、それに戸惑うところが微笑ましい。
こういうドキドキ好きだなぁ。
同じ趣味で同じテンションで話せる相手っていいですよね。
そんな人と付き合えたら楽しいだろなぁ。