柚木麻子のレビュー一覧

  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    ユーミンの名曲と作家が紡ぐ6編のストーリー。

    ○あの日にかえりたい〜小池真理子
     ちょっとした嘘で気まずくなった友、苦い思い出。
    ○DESTINY〜桐野夏生
     規則正しい生活の中に運命の人だと感じた出会い。
    ○夕涼み〜江國香織
     老女たちの沈黙の中に見えてくる感情。
    ○青春のリグレット〜綿矢りさ
     身勝手な主人公はどうするのだろう。
    ○冬の終わり〜柚木麻子
     女たちの感情のやりとりがあるある。
    ○春よ、来い〜川上弘美
     願いを叶える能力があれば、どう使うのか。
     きっと春は来る…という結末。

    ユーミンの歌は、どことなく哀愁があって心にじんわり沁みてくる。
    それに合わせて物語もありふれた日常

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    2023年03月24日
  • 奥様はクレイジーフルーツ

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    何食わぬ顔で日常生活に戻るとか、そういうの考えただけで俄然、面倒くさいんだよね

    本当これ。
    いや浮気だけじゃなくてね。

    センシティブな問題をコミカルに
    ちょっと笑える
    側から見た初美はこんな風に悩んでるようには見えないんだろうなーって女性だと思う
    めちゃくちゃかわいい女性だわ。

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    2023年03月24日
  • 踊る彼女のシルエット

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    デートクレンジング
    この小説の元のタイトルかつ登場するアイドルグループ。

    女性だからデートしなくちゃ、恋愛しなくちゃという強迫観念は捨てよう。

    「男を凌駕しないように」ふるまったりふりをすること。「エネルギーと主張を素肌にまとって胸を張りたかった。もっと自分らしいおしゃれを研究しようと胸に決めた」

    婚活とか恋活つかれますよね。
    おつかれさまです。活動せずに落ちたいものです。

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    2023年03月20日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    毎週末スキー三昧だった20代の頃。クルマでユーミンの番組をラジオで聞きながら帰路に着くのが常だった。ラジオからはユーミンの曲とリスナーから寄せられた葉書がオーバーラップしてた。

    50周年記念のアルバムから6つのストーリーが作られている。ユーミン、全曲聴きながらストーリーを妄想したくなる。
    「あの頃に帰りたい」帰れないけど、思い出にはひとり帰ることはできる。せつない。

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    2023年03月07日
  • 伊藤くんA to E

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    初めての作家。好きなタイプの話の構成(短い話が集合している形)で読みやすかった。他の作品も読んでみようと思う。

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    2023年02月19日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    「あの日にかえりたい」「DESTINY」「夕涼み」
    「青春のリグレット」「冬の終り」「春よ、来い」

    ユーミンの名曲に乗せて6人の女性作家が書き下ろした短編集。

    原曲に忠実にと言うよりは其々の作家さんが発想を飛ばして紡いだ物語。

    異性を挟み些細な事で仲違いをしてしまった女性を描いた小池さんの『あの日にかえりたい』は誰しもこれに近い経験がありそう。

    男性を主人公にした桐野さんの『DESTINY』には悲喜劇的なものを感じ、大学職員の彼にちょっと同情。

    川上さんが描く『春よ、来い』は辛辣さもありながら最後は温かな余韻が残る。

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    2023年02月18日
  • 私にふさわしいホテル

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    私にふさわしいホテル
    背表紙だけで選んだ本だけどとても面白く読めた。

    ホテルの話ではない、女流作家の成長記だ。
    本人の成長というより周りから認められていく過程の話。

    ドロドロとしたありえないストーリーなのに納得させられていくような丁寧な描写がよかった。

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    2023年02月18日
  • らんたん

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    明治から大正にかけて、女性の自由と社会進出に尽力した河井道と渡辺ゆりの物語。

    道とゆりは自由な教育を目標に恵泉女学園を設立する。

    河井道が戦時中も女子教育に力を入れ、戦後の女子教育の礎を作ったことがよくわかった。

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    2024年08月12日
  • 名作なんか、こわくない

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    柚木さんの初のエッセイ集
    と言っても名作案内になっているのでエッセイ@レビュー本の風情です。

    紹介されている本は57冊
    数冊は読んだ事があったけれど、海外物に手を出した事がないので(カタカタの名前が覚えられない人_| ̄|○)
    フランス文学篇、イギリス文学篇、アメリカ文学篇は未知の世界でした。

    しかしそこは柚木さん、ご自身のエピソードを絡めながら非常に解りやすく解説されています。
    レビュー部分より導入部の柚木さん自身の生活部分、そして〆の言葉がとても印象的。

    本レビューも参考になりましたが、完全なるエッセイも読んでみたいものだ。

    赤ずきんちゃんをモチーフにした装丁やタイトル(石野真子さん

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    2023年02月11日
  • さらさら流る

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    昔の恋人に撮られた裸の写真をネットで晒され、闘う女性の話。
    ひどすぎる。あり得ない。
    菫に、何でも話せる親友と、全てを受け入れて守ってくれる家族がいてくれて、よかった。
    少しずつ自分の生活や気持ちを取り戻そうとする菫が素敵。

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    2023年02月05日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    私の中でのユーミンの世界とは、ちょっと違う感じでした。
    私が感じるユーミンの詩のイメージから離れて読めば違和感は、なかったかもしれません。

    そんな中で、最終章の「春よ、来い」は、素直に心に響きました。

    生きてる中での冬を乗り越えて、きっと春が来る、春のあたたかさが感じられました。
    ユーミンがみんなそれぞれを和ませ、それぞれの思い出や、出来事に寄り添い、明日への希望を抱かせてくれる。

    私の大好きなユーミンが描かれていて嬉しかったです。

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    2023年02月04日
  • けむたい後輩

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    ネタバレ

    無害な害悪の真実子にも典型的自サバ女の栞子にもイライラして読み進めてたけど最後がスカっとした。ストレス値がチャラになった感じ。4年生編とエピローグのために読みたくなる。
    柚木麻子さんの本が好きなので今回はこんなに嫌な男女を書ける先生すごいと思いながら読んでた。古着男、茶色女を好きになれない理由が詰まっている。それに引替え啖呵切る美里にすごく救われた。美里みたいな女の子になりたい。
    エピローグ(コンラッド東京あたりがモデル?)の描写が素敵。

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    2023年01月20日
  • 注文の多い料理小説集

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    料理にまつわる小説短編集。どれも美味しそうな描写があり食欲がそそられた。時代小説に分類されるのか『色にいでにけり』はなかなか読み進められず時間がかかってしまった。やはり時代小説は苦手なんだと再認識できた。

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    2022年12月31日
  • 伊藤くんA to E

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    ネタバレ

    映画にもなったと聞き、ミーハー心が疼いて読破。

    伊藤くんダメ男だなー!と思って読んでいたら、伊藤くんEで印象がガラッと変わったのが面白かった。
    軟弱軽薄と思っていたら、人として深さが見えたような。

    人生で大切なことは、誰からも傷つけられないこと。
    傷つくことを恐れず立ち向かえるのは、ほんの一部の強者だけ。だから、みんなが夢を諦める。

    恥をかかないために、捨てる。
    安全な場所から誰かを笑い続け、自分を主役にした人生を回す。だから、関わった人が勝手に傷付き、倒されていく。
    そんな自分をいつか誰かが救い上げてくれる、僅かな可能性を信じるお姫さま。

    でも、そんな人でも、自分を見てくれるからと再

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    2022年12月30日
  • 奥様はクレイジーフルーツ

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    わーお、クレイジー!
    外から見れば滑稽に思えることが、本人には悲しい。お互いを大切に思える仲の良い夫婦なのに、タイミングとか、仕事とか、なんかうまくいかない気持ちわかるな。性の問題を、何の問題もなく満たし合える、しかも持続できるって、そんなことあんのかなー。

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    2022年12月26日
  • 名作なんか、こわくない(PHP文芸文庫)

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    インスタで見かけて本屋さんで探した!
    風と共に去りぬと若草物語が同時代の作品ということを知ってびっくり。

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    2022年12月14日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    様々な分断が派生したコロナ禍において、民の声が政治の力へと昇華されているのか、疑問が浮かぶ。為政者の判断はもちろん過ちも含まれよう。しかしそのまま看過するのではなく、修正していく判断力が現在も問われ続けている。さらに大切なのは私たち有権者の関心であり、声あげる人を中傷するのではなく、その選択肢に取り組んでみる姿勢が大切ではないか。誰も未来の結果なんてわからない。ならば、否定は現状の惰性でしかない。そこに救われる道程があるのだろうか。過ちよりもタチが悪い。

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    2022年12月01日
  • 踊る彼女のシルエット

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    女特有の感情が見え隠れしながら、女同士わちゃわちゃして、明るく爽やかに幕を閉じる。この話もまさにそんな柚木麻子っぽい傾向が表れていた。
    推しに対する想いは共感できたり、「結婚することで社会の一員になれる」といった耳が痛くなるようなワードもあったり。感情が忙しくなった。

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    2022年11月20日
  • 伊藤くんA to E

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    こんな男無理ーと思いながら読んでいたが、読み終えて、人はどんな立場にいてもどんな性格でも誰でも悩みをかかえて壁に当たりながら生きてるんだというのがこの本のテーマなのだとわかった。そして人から傷つかれないように生きている、というところは私も同じだ。

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    2022年11月13日
  • 奥様はクレイジーフルーツ

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    ネタバレ

    セックスレスの夫婦の奥様のお話。
    世の中にはレスの男女は多いのかな?
    私はそれが8割ぐらいの原因で5年付き合った人と別れたので、共感できる事も多かった。
    性の不一致は悲しく重い問題だと私は思う。浮気せずに自分の欲求と戦いながら、相手の事も思いやり妥協する部分も多いこの主人公は凄いと思う。私だったら別れを考えていると思った。
    読み終わり、この本の題名がぴったりだなぁと感じた。

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    2022年11月08日