柚木麻子のレビュー一覧
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ネタバレ伊藤誠二郎
代々木の大手予備校の国語のアルバイト講師。有名なシナリオライターや作家の主催する講演会や講座やワークショップにバイト代のすべてをつぎ込む。シナリオの技術や物語の作り方にはほとんど興味はなく、お金を払ってそこそこの有名人に会い、視線を合わせることだけが目的。二十七歳。代々木の本校をクビになりそうだったのを、戸越銀座の塾長が引き受けた。千葉の大地主の一族。
伊藤くんA
島原智美
伊藤とは合コンで出会い、五年が経つ。二十七歳。デパート勤務。伊藤に粗末に扱われ続ける
三芳
智美の後輩。大阪出身。
うだちん
智美の親友。洋菓子メーカーの開発室に勤務している。
矢崎莉桜
そこそこ名前 -
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悪くは無かったんだけどモヤモヤとした感情が残る読後感だった。
長い事インターネットとは付き合ってきてるけど、そのお手軽な軽薄さはやっぱり問題も孕んでる。
まぁ対象が広大すぎて杞憂の本人が気にするほどのこっちゃないって事もある。
んでもやっぱり気にはなっちゃうわけで。こういう物語が成立するのだけど。
あと筋書き上仕方ないんだけど、女性側がキレイ過ぎて男性側が汚すぎるのもモヤる原因の一つだったかも。
もっとフラットに普通の人にも起こるんだという方が真に迫ってきたように思うんだな。すぐそこにインターネットがあるように。
とはいえ筆者の文体結構好きなので他の作品も読んでみたくは思った次第。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ増村栞子
『けむり』の作者。翻訳家の増村栄一郎の一人娘。
増村栄一郎
フェリシモの理事。元名物教授。
蓮見
栞子が午後の授業の後にいちゃつく史学の教授。栞子が十四歳から付き合ってる。経済学部三年の外部生を妊娠させ、学院を去る。
羽柴真実子
栞子の『けむり』のファン。栞子と蓮見がいちゃついているのを目撃。過保護に育てられ、身の回りのことに無頓着。
浅野美里
真実子と寮の同室に住む。容姿端麗。
久我山メアリー
聖フェリシモ女学院大学女子寮「リリーズハイツ」の寮母。
羽柴正治
リリーズハイツのオーナー。真実子の父の兄。
羽柴裕美子
羽柴正治の一人娘。真実子の同い年のいとこ。リリーズハイ -
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女子には高等教育が必要ないとされていた時代。今となってはちゃんちゃらおかしいのだけど、まだその時代の名残りは職場での性差として存在していると思う。評価する側が圧倒的に男性多数だから当然なのだけど。
「らんたん」の主人公が、『なぜ女が恋愛で狂って不幸になって死ぬ物語ばかりなの?』と嘆くシーンが、最近観た「アメリカンフィクション」という映画で、黒人作家が『白人が望む黒人の物語(ドラッグギャング貧困みたいなの)にはうんざり』と嘆くシーンと酷似していて、差別の根底は同じなんだなと感慨深かった。
女性が恋愛も結婚もせずに、明るく楽しく生きる物語を読めて良かった。
ただ、登場人物が多すぎて終盤これはどの