柚木麻子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「ニート・童貞・イケメン(フェミニン系)・自分勝手・地主の息子」である伊藤くんと関わった、5人の女性視点で展開されるストーリー。
伊藤はもちろん、5人の女含め全員嫌いで「おもしろイライラ」という初めての感情を抱いた。
伊藤の、実家が太いからか世の中、周りの人に甘え続けてるくせにプライドが高い感じが受け付けなさすぎるし、そんな伊藤に惚れてる女たちもおかしいだろという感想。(読者はみんな同じ感想だと思う)
最後の解説で、
伊藤くんは小説の中では鏡として扱われていて、伊藤くんを通した女たちが内省し、成長していくのがこの本の本筋だというようなニュアンスのことが書かれていて、たしかになーと思った。
クズケンだけ唯一好き。女兄弟居そうな感じ。モテそう -
Posted by ブクログ
料理をテーマにした7人の作家さんによるアンソロジーです。
こちらのお目当ては柚木麻子さんと伊吹有喜さん。あと未読の井上荒野さんが気になってました。装丁のデザインとタイトルがなかなか洒落てますよね。
『エルゴと不倫鮨』柚木麻子
最初は不倫の話かぁ…ちょっと嫌だな、と思いきや、さすがの柚木さん。吹き出しそうになるくらい痛快でおもしろかったです。
『夏も近づく』伊吹有喜
自然の中で食べるちゃんと手をかけた料理が本当においしそうでした。
『好好軒の犬』井上荒野
初めましての井上荒野さん。最初から最後まで独特で不穏な雰囲気のあるお話でしたね。
『色にいでにけり』坂井希久子
こちらも初めましての坂井希久子さん。時代物で和菓子が本当においしそうでした。食がテーマというよりも、色がテーマなのかな?なかなかおもしろい着眼点で続きがありそう…と思っていたら、シリーズで文庫本が4冊も出てるんですね。そちらも読んでみたいです。
『味のわからない男』中村航
グルメレポーターが地方ロケに行くお話で、う〜ん、実際にもこんなことあるんだろうな、と思わせるお話でした。
『福神漬』深緑野分
苦学生の食のお話かと思いきや、不思議な展開に…。
『どっしりふわふわ』柴田よしき
初めましての柴田よしきさんはパンのお話。どっしりもふわふわもどちらも大好きです。ちょっとだけ最後やられたーとなりました。『高原カフェ日誌』というシリーズのスピンオフらしいので、そちらも気になります。 -
Posted by ブクログ
横浜のお嬢様女子大学に通う真実子は、病弱で、小中を病院で過ごしていた。それを心配する幼馴染の美里(同大学、同寮で暮らし、女子アナを目指している)と、真実子の一つ上の先輩である栞子(過去に親のコネで詩集を出している。退廃的、文学的なことへ傾倒)、二人の目線で描かれた大学生活。
誰もがうらやむ美貌を持った美里は、必死に努力するもキー局のアナにはなれず、しかし奮起して、北海道でアナウンサーになるという夢を叶える。一方、栞子は、創作への熱などとうになく、しかし、文学通であるというポーズだけは一人前で、大学教授だったり、カメラマンだったり、映画監督志望だったりする男に依存していく。自分は将来は、ブックデザイナーとかやりたいといいながら、やっていることは、男連中の飯炊き。しかし真実子は、そんな栞子を尊敬し、盲目に崇拝している。栞子は、真実子が私をおだてるから、私はなんにもない人間になったんだと、逆恨みする始末。
ピュアでなんでも吸収する真実子は、ちょっとやってみようかな、のノリで書いたシナリオで賞を獲り、売れっ子のシナリオライターとなる。そこに、栞子は、映画監督志望の男と一緒に作品をつくらない? という、上から目線の提案をしにゆき、ズタボロに言い負かされてしまう。
自分は特別な人間だと思っているサブカルまみれ、栞子の、痛々しさがわかりすぎて、辛い。美人でもなく、頭がよくもない自分が、必死にカッコつけて見出した居場所を、あっさりと美人に奪われ、自分を崇拝していた後輩に、追い抜かれる。
「年上のくせに葛藤のレベルが低くないですか? あんなに映画見たり、本読んでたくせに……。何一つ血肉になっていないんですね」
やめてあげて、真実子……。まるで自分を見ているようだった。