検索結果

  • 昭和天皇(上)
    4.3
    戦前は「立憲君主」、戦後は「象徴天皇」として一貫した行動を取り続けた昭和天皇。その足跡を丹念に辿りつつ、「昭和の意味」を浮き彫りにし、日本という国、天皇という存在の全体的意義を改めて問い直す。昭和史研究の第一人者による労作。

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  • 昭和史の本質―良心と偽善のあいだ―(新潮新書)
    4.0
    「国民の九割強は良心を持たない」――芥川龍之介の言葉を裏付けるかのように、時流におもねる偽善は、軍人にかぎらず政治家や知識人、多くの大人たちにも見てとれる。三百万を超える犠牲者を出したあの戦争、敗戦とともに始まった戦後民主主義……日本人は、いったいどこで何を間違えたのか。近現代の名作に刻まれた一文を手掛かりに多彩な史実をひもとき、過去から未来へと連鎖する歴史の本質を探りだす。
  • 人を見る目(新潮新書)
    3.0
    お追従、お節介、しみったれ、臆病者、空とぼけ……時は流れて世は大きく移り変わっても、人の考えることやすることには、古来変わらない傾向がある。昭和史の第一人者が、『パンセ』『人さまざま』『徒然草』など東西の古典をひもときながら、軍人や政治家、財界人や文士たちの様々な言動をたどる。善悪のあいだでよろめき続ける人間の悲哀を歴史の断層の中から掘り起こす、大人のための人間学。
  • 日本
    -
    寄る辺なき人々を生み出す「共同体の一元化」に危機感をもつ二人が、日本近代思想・運動の読み直しを通じて、人々にとって生きる根拠となる居場所の重要性と「日本」の形を問う。震災後初の対談も収録。
  • 日本の領土問題 北方四島、竹島、尖閣諸島
    3.8
    北方四島、竹島、尖閣諸島。出口が見えない三つの領土問題は解決可能なのか?昭和史と外交交渉の専門家二人が、具体的かつ実行可能な解決策を大胆に提示する。
  • 50年前の憲法大論争
    4.5
    本書は、昭和31年(1956)3月16日金曜日に開かれた「第24回国会 衆議院内閣委員会公聴会」の記録です。意見を聴いた案件は「憲法調査会法案について」(法案提出者は時の自由民主党幹事長・岸信介ほか60名)。改憲派、護憲派ともにガチンコの議論を展開。論旨はじつにわかりやすく、議場の緊迫した空気も伝わってきます。白熱の論戦を読みやすく編集し、昭和史研究の第一人者である保阪正康氏の解説を付しました。
  • 昭和の名将と愚将
    3.9
    恩賜の軍刀を与えられた秀才組に名将はいなかった 責任感、リーダーシップ、戦略の有無、知性、人望……昭和の代表的軍人22人を俎上に載せて、敗軍の将たちの人物にあえて評価を下す。 第一章 栗林忠道 第二章 石原莞爾と永田鉄山 第三章 米内光政と山口多聞 第四章 山下奉文と武藤章 第五章 伊藤整一と小沢治三郎 第六章 宮沢繁三郎と小野寺信 第七章 今村均と山本五十六 第八章 服部卓四郎と辻政信 第九章 牟多口廉也と瀬島龍三 第十章 石川信吾と岡敬純 第十一章 特攻隊の責任者 大西瀧治郎・冨永恭次・菅原道大 *電子書籍版では掲載されていない写真があります。
  • 日本を変えた昭和史七大事件
    3.2
    五・一五事件、二・二六事件、太平洋戦争、占領、六〇年安保、三島由紀夫と楯の会事件、ロッキード事件。この七つの事件が私たちに教えるものは何か?
  • なぜ日本は〈嫌われ国家〉なのか ──世界が見た太平洋戦争
    3.5
    太平洋戦争は各国の日本観及び日本人観にどのような影響を与えたのだろうか。連合国、枢軸国それぞれが見た「ニッポン」を手がかりに、あの戦争が戦後の国際社会に与えた影響を徹底分析。
  • 歴史でたどる領土問題の真実 中韓露にどこまで言えるのか
    3.9
    尖閣、竹島、北方四島――どう守り、返還させるか? 威勢のいい言葉だけでは進展はない。解決策は「歴史」の中に書かれている! 明治維新時の領土と、その後の戦争による拡大。敗戦での急激な縮小と、戦後の枠組み。それらの歴史の裏側までを厳正に検証する。21世紀の視点に立った日本の主張!

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  • 東京裁判の教訓
    3.3
    「デス・バイ・ハンギング」――。東京裁判(極東国際軍事裁判)でA級戦犯7名に絞首刑判決が下ってから60年。「日本の軍閥」は正しく裁かれたのか?! 「歴史の暗部」は明らかになったのか?! 裁かれた側と裁いた側が負う責務とは?! ――そして戦後ニッポンは、果たして変わったのか?! 壮大なる歴史ドラマに隠された数多くの教訓を、どう受け止め、どう伝えるか。昭和史研究の第一人者が新史料を得て、その歴史的意義と次世代の責務を問いなおす。好評『昭和史の教訓』に続く注目作。

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  • 日本人の度量 3・11で「生まれ直す」ための覚悟
    3.5
    この3月で、東日本大震災から3年が経つ。震災を見つめ直し、被災者の苦しみと悲しみをどう分かち合えばいいのか。そして困難の中から希望を見いだすにはどうしたらいいのか。政治思想家の姜尚中氏、作家の髙村薫氏、大谷大学教授の鷲田清一氏、親鸞仏教センター所長の本多弘之氏の4人が語る、3・11の見つめ方、悲しみの乗り越え方。「我々に必要なのは未曾有の大震災を忘れないこと、そして語り直しをすること」(姜尚中氏)。「国民力世界一」の日本人は、3・11を乗り越えられる! はじめに 木越康 第1章 姜尚中「私たちは『成長教』を捨て、生まれ直さないといけない」 第2章 髙村薫「欲望の愚かさを見つめ直し、思慮深く生きるために」 第3章 鷲田清一「震災を忘れてはいけない。被災者の『語り直し』に耳を傾けよう」 第4章 本多弘之「『五濁悪世』の時代をどう生きていったらいいのか」
  • 「戦後80年」はあるのか――「本と新聞の大学」講義録
    3.5
    日本の「戦後70年」とは平和の時代であった。しかし今日「戦後レジームからの脱却」へ歩を進める政権によって、かつてないほど不安で希望の見えない時代が迫りつつある。果たして私たちに「戦後80年」は到来するのだろうか。比較敗戦論、論壇と出版、集団的自衛権と憲法、歴史学による戦前・戦後論、少子化問題、中央銀行の破綻……。日本の知の最前線に立つ講師陣が「戦後とは何か」を論じつつ、この先10年、日本が歩むべき道を提言する。朝日新聞社と集英社による連続講座シリーズ「本と新聞の大学」第4期の書籍化である。【目次】まえがき 姜尚中/第一回 基調講演 一色 清×姜尚中/第二回 比較敗戦論 敗戦国の物語について 内田 樹/第三回 本と新聞と大学は生き残れるか 東 浩紀/第四回 集団的自衛権問題とは何だったのか 憲法学からの分析 木村草太/第五回 戦後が戦前に転じるとき 顧みて明日を考える 山室信一/第六回 戦後日本の下半身 そして子どもが生まれなくなった 上野千鶴子/第七回 この国の財政・経済のこれから 河村小百合/第八回 総括講演 姜尚中×一色 清/あとがき 一色 清
  • 太平洋戦争、七つの謎 ──官僚と軍隊と日本人
    3.5
    太平洋戦争の開戦を決めたのは誰か? 山本五十六はなぜ戦死したのか? 近年発掘された新資料で七つの謎を解明する。
  • 国家のエゴ
    3.8
    国民的議論も経ないまま安保法制が進められる中、日本が戦争をする国にならないための論拠を歴史、哲学、思想面から語り合う。「積極的平和主義」の真の意味、アジア諸国に与える影響、国民なきナショナリズムの台頭など、戦後70年の今こそ問う。
  • 親鸞 いまを生きる
    4.0
    わが身の愚かしさ、罪深さを悩みぬき、大きな「はたらき」に生かされていることに気づく――。750年の時空を超えて、いまに生きる“親鸞”。政治学者で『悩む力』の著者、姜尚中氏、精神世界に深い関心をもつ作家、田口ランディ氏、親鸞仏教センターの本多弘之所長の3人が、自らの経験に根ざし、その思想を縦横に語る。

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  • 昭和史の教訓
    4.0
    昭和史ノンフィクション作家の第一人者が、これまでの膨大な取材のなかから現代の日本人に学んでほしい教訓を引き出す。敗戦につながる昭和10年代の政治、経済、マスコミ……の諸相は、あまりにも現代の状況に酷似する。桐生悠々、斎藤隆夫、2.26事件、皇紀2600年、太平洋戦争など、多彩な素材から、えぐり出される教訓とは何か――。保阪正康氏の「自省史観」の神髄が、ここに結実。昭和10年代から教訓を学ばない者は、昭和10年代から報復を受ける。

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  • 日本の医療
    -
    日本の医療とその環境はどうなる! 医者の倫理観と技術、医療制度の問題点を摘出し次代へのあるべき姿を示す。あなたは安心して病院へ行けますか? ――日本の医療とその環境は、どうなっているのか。医療荒廃の拡大再生産をするずさんな医師国家試験、改革が迫られる大病院、人命尊重という名のもと地獄マンダラの老人病院、破綻寸前までに追いつめられた健保制度。医療の技術、制度、倫理など、多面的に現状を厳しく検証し、次代へのあるべき姿を示す力作。
  • アジア辺境論 これが日本の生きる道
    3.9
    アメリカ、欧州で排外的な政治勢力が台頭する中、ロシア、中国の影響力が日増しに拡大している。米ソ対立の冷戦終結から四半世紀経ち、世界各地に複数の覇権の競合関係が生まれている。はたして、その狭間で日本が生き残るためには何が必要なのか? そのカギは日・台・韓の連帯にあり。アメリカとの一方的な従属関係を見直し、中国、ロシアなど、スーパーパワー間にある中小民主主義国家同士の協力関係の構築はいかにして可能か。世界史レベルの地殻変動と戦後の平和国家的な国のあり方を蹂躙する近年の日本の政策を目の前に、リベラルの重鎮ふたりがその理路を提示する。 【目次】はじめに 日本・韓国・台湾連携の夢 ――これがボクらの生きる道 内田 樹/序章 問題提起 ――自由主義はなぜこれほど脆かったのか/第一章 リベラルの限界 ――「モビリティー」に無力化された自由主義/第二章 ニッチな辺境国家が結ぶ新しいアジア主義の可能性/第三章 アジアの連携を妨げる「確執」をどう乗り越えるか/第四章 不穏な日本の行く末 ――たどり着けるか「日本の生きる道」/おわりに アジア辺境の「虚妄」に賭ける ――これがみんなの生きる道 姜尚中/主要参考文献
  • 世界「最終」戦争論 近代の終焉を超えて
    4.6
    アメリカの国力の低下と共に勃興する諸大国の新たな覇権主義。拡大する中東の戦乱、国境を越える大量の難民、欧州のテロ事件。行き過ぎたグローバル経済と格差社会。国内に目を転じれば大規模な災害が起こる中、平和主義の戦後レジームからの脱却を主張する動きが勢いを増している。いよいよ混迷を深める世界と社会の情勢。その背景にあるのは、世界史レベルのパラダイム(知的枠組)の地殻変動である。顕在化している近代の崩落過程についてリベラル派の言論人を代表するふたりが語り合い、難局を避けるために必要な世界の見取り図を提示する。【目次】はじめに――悲劇の氾濫の中で 姜尚中/序章 問題提起 世界は「最終戦争」に向かっているのか/第一章 液状化する国民国家とテロリズム/第二章 我々は今、擬似戦時体制を生きている/第三章 帝国再編とコミューン型共同体の活性化/第四章 グローバリズムという名の「棄民」思想/第五章 シンガポール化する日本/第六章 「不機嫌な時代」を暴走させないために/おわりに 内田 樹/主要参考文献
  • 漱石のことば
    3.6
    ミリオンセラー『悩む力』の著者が、夏目漱石没後100年の年に、満を持して“名言集”に挑戦。漱石の平易な言葉は、今なお私たちに深い智慧をもたらしてくれる。「可哀想は、惚れたという意味」「本心は知り過ぎないほうがいい」「すれ違いは避けられぬ」「みんな淋しいのだ」「病気であることが正気の証」「嘘は必要」「一対一では、女が必勝」「頭の中がいちばん広いのだ」「片づくことなどありゃしない」。半世紀以上にわたり漱石全集を愛読してきた姜尚中が、密かに会得したこれらの“教訓”とともに、148の文章を紹介。本書は、混迷の21世紀を生き抜くための座右の書である。【目次】序章 残念な人生へのやさしい讃歌/第一章 かくも「私」は孤独である 【自我】/第二章 「文明」が人を不幸にする 【文明観】/第三章 たかが「カネ」、されど「カネ」 【金銭観】/第四章 「人の心」は闇である 【善悪】/第五章 「女」は恐い?! 【女性観】/第六章 「男」は男らしくない?! 【男性観】/第七章 「愛」は実らぬもの?! 【恋愛観】/第八章 「美」は静謐の中にあり 【審美眼】/第九章 とかくに「この世」は複雑だ 【処世雑感】/第一〇章 それでも「生きる」 【死生観】/終章 上り坂の向こう側へ/あとがき
  • ニッポン・サバイバル――不確かな時代を生き抜く10のヒント
    3.5
    いじめに苦しむ子どもたちは、悩みを抱えた大人たちなど、毎年、三万人以上が、自殺に追い込まれている。そして本当に怖いのは、この社会で共に生きる他者への無関心と、無慈悲さの蔓延だ。「悪人」だけが跋扈しているわけでもないのに、一体なぜなのか。また、相談機能を失ったこの社会で、どこにも逃げられず、頑なにもなりきれないフツーの人たちは、どうしたら漠然とした息苦しさから解放されるのか? 注目の政治学者が、幅広い世代から寄せられた声に誠実に向き合い、この国でしたたかに、しなやかに生き抜くための方法論を提示した、現代日本の必読書!【目次】まえがき/第一章 「お金」を持っている人が勝ちですか?/第二章 「自由」なのに息苦しいのはなぜですか?/第三章 「仕事」は私たちを幸せにしてくれますか?/第四章 どうしたらいい「友人関係」が作れますか?/第五章 激変する「メディア」にどう対応したらいいの?/第六章 どうしたら「知性」を磨けますか?/第七章 なぜ今「反日」感情が高まっているの?/第八章 今なぜ世界中で「紛争」が起こっているの?/第九章 どうしたら「平和」を守れますか?/第十章 どうしたら「幸せ」になれますか?/あとがき
  • 二・二六事件蹶起将校 最後の手記
    4.0
    昭和11年2月26日、青年将校たちに率いられた約1500名の兵士は、首相官邸、警視庁などを占拠し、高橋是清大蔵大臣ら三人の要人を暗殺した--これが日本近代史上、最大のクーデター、二・二六事件である。 青年将校たちは何を思い、決起したのか。事件から72年後、獄中手記「二・二六事件日本革命史」が発見された。決起将校の中心人物・安藤輝三から依頼され、みずからも決起に参加した当時42歳の予備将校が見た激動の四日間が、そこには詳細に記されていた。 昭和史研究家の第一人者、保阪正康氏の長文の解説つき。
  • 姜尚中の青春読書ノート
    3.4
    夏目漱石、ボードレール、丸山真男。悩める少年・永野鉄男が、政治学者・姜尚中になるまでに、一体何があったのか。書物との出会い、それは快楽と苦悩を伴う、新たな旅へのいざないだった。在日二世の論客として発言を続ける著者が、青春期の苦悩をへて政治学者として世に出るまでに精神的支柱となった「座右の書」を厳選。だれもが読んでおきたい5冊の古典でたどる、注目の政治学者の原点。

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  • 愛国の作法
    3.8
    北朝鮮のミサイル実験と中国の軍事的台頭。靖国参拝と歴史認識をめぐり膠着する日中・日韓関係。風雲急を告げる東アジアで、日本の立ち位置が試されている。今後焦点となる改憲、歴史の見直しとどう向き合うか。愛国心を押しつけることで、何が損なわれるのか。本当の愛国とは。思考停止は許されない。いま最も注目の政治学者が、悩める国民に贈る、この国の正しい愛し方。

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  • 【カラー版】あなたは誰? 私はここにいる
    3.7
    【電子特別版・カラー画像多数収録!】伊集院静氏、落合恵子氏、千住博氏推薦! ドイツ留学中の著者は、500年前のデューラーの<自画像>から啓示を受けた。「私はここにいる。お前はどこに立っている?」。絵の中の同じ28歳の男は、鬱々とした内面の森をさ迷う在日の青年に、宿命との対峙を突きつけたのだ。30年後、人気美術番組の司会を務めた著者は、古今東西の絵画や彫刻の魅力を次々に再発見していく。ベラスケス、マネ、クリムト、ゴーギャン、ブリューゲル、ミレー、若冲、沈寿官――。本書は「美術本」的な装いの「自己内対話」の記録であり、現代の祈りと再生への道筋を標した人生哲学の書でもある。※電子版に収録されている画像は紙の書籍のものとは一部異なります。【目次】はじめに わたしたちは今、どこにいるのか/第一章 おまえはどこに立っている アルブレヒト・デューラー《自画像》、ディエゴ・ベラスケス《女官たち》《ドンセバスチャン・デ・モーラ》、エドュアール・マネ《オランピア》、イワン・クラムスコイ《忘れえぬ人》ほか/第二章 生々しきもの ギュスターヴ・クールベ《石を砕く人》《世界の起源》、エドュアール・マネ《草上の昼食》ほか/第三章 エロスの誘い グスタフ・クリムト《ダナエ》、エゴン・シーレ《縁飾りのあるブランケットに横たわる二人の少女》、ポール・ゴーギャン《かぐわしき大地》ほか/第四章 白への憧憬 白磁大壺、長谷川等伯《松林図屏風》、純白のチマ・チョゴリほか/第五章 不可知なるもの マーク・ロスコ《シーグラム壁画》、パウル・クレー《想い出の絨毯》ほか/第六章 死と再生 ピーテル・ブリューゲル《死の勝利》《バベルの塔》《絞首台の上のカササギ》ほか/第七章 生きとし生けるもの 伊藤若冲《群鶏図》《貝甲図》、熊田千佳慕《メスを求めて》《恋のセレナーデ》《天敵》ほか/第八章 祈りの形 アルブレヒト・デューラー《祈りの手》、円空《尼僧》、ジャン=フランソワ・ミレー《晩鐘》ほか/第九章 浄土的なるもの 与謝蕪村《夜色楼台図》、ジャン=フランソワ・ミレー《春》、犬塚勉《暗く深き渓谷の入口I》ほか/第一〇章 受け入れる力 ルーシー・リーの白釉の陶器、ハンス・コパーのキクラデス・フォームの陶器、沈寿官《薩摩焼夏香炉》ほか/おわりに ここで生きる――デューラー《メレンコリア・1》に寄せて アルブレヒト・デューラー《メレンコリア・1》
  • 平成史
    3.7
    〈平成〉は後世どのように総括されるか。天皇自らが示した象徴天皇の役割、バブル崩壊後の経済停滞、大震災、オウム事件……。昭和との因果関係も含め平成の歴史的意味を考察する。
  • 逆境からの仕事学
    4.1
    いまを生き抜く 最良の働き方を語ろう 雇用不安、経済の低成長……不確実な時代だからこそ、ビジネスパーソンは小手先のノウハウではなく、古典・歴史などの「人文知」に学び、働く意味を捉え直す必要がある。逆境だらけの半生をくぐり抜けてきた著者が、ドラッカーの経営書や石橋湛山の先見力などを手がかりに、時代の潮流をつかみ、困難に打ち克つ働き方を示す。ミリオンセラー『悩む力』の著者による、初の仕事論! 自分にとっての仕事の意味を考えよう 1つの領域に自分を100%預けない ドラッカーの「マネジメント」の核心とは フランクリン流の自己管理術 石橋湛山に学ぶ先見力と構想力 すぐれたリーダーの共通項とは 読書の技法から歴史への視点まで 時代に打ち克つ働き方を示す
  • 日本原爆開発秘録
    3.8
    戦時下で秘密裡に進められていた「ニ号研究」「F号研究」という日本の原爆製造計画。戦局の挽回を期し、軍部が命じて科学者の叡智を集めた研究の全貌とは……。昭和史研究の第一人者が、膨大な資料と関係者への貴重なインタビューをもとに、戦後、原発立国へと舵を切った日本の「原子力前史」を繙き、現代との因果を詳らかにする。『日本の原爆─その開発と挫折の道程』改題。
  • デモクラシーの冒険
    3.6
    1100万人を超える人類史上最大の反戦運動もむなしく、アメリカとその同盟国は、ついにイラク攻撃に乗りだします。デモクラシーを高らかに謳いあげる国々による圧倒的な暴力は、人々の意志が政策に反映されることのない絶望的な光景を、かえって浮き彫りにしました。果たして、政治はひと握りの人間によって決定され、他の者たちは粛々とそれに従うほかないのでしょうか? 本書では、世界的に進行するデモクラシーの空洞化を多角的に分析しながら、私たちの政治参加の可能性を探ります。日豪屈指の知性による、深くて鋭い盛りだくさんの対話劇。「イラク戦争以後の民主主義入門書」を片手に、いっしょに考えてみませんか? 【目次】序章 ヤギさん郵便、あるいはデモクラシーの議論への誘い/第一章 デモクラシーの空洞化――冷戦構造崩壊後、自由は勝利し、それによって自由な選択肢はなくなった/第二章 グローバル権力の誕生小史・第二次大戦後50年――国家と企業の癒着、民営化/第三章 政党、世論、ポピュリズム――デモクラシーのブラック・ボックス/一 政党をめぐるおしゃべり/二 世論をめぐるおしゃべり/三 ポピュリズムをめぐるおしゃべり/第四章 直接民主主義と間接民主主義――デモクラシー思想の歴史と「外国人」/第五章 間奏曲「月夜の対位法」――デモクラシーは酸素なんだよね/第六章 ふたたび「暮らし」のなかへ――今、私たちに何ができるのか/一 想像力を奪うものへの抵抗/二 グローバル権力と、内なる無力感への抵抗/あとがき/人物・用語解説/みんなでつくるデモクラシー・マニフェスト
  • 心の力
    3.9
    ミリオンセラー『悩む力』と長編小説『心』の著者が、夏目漱石が一○○年前に書き残した最大の問題作に挑む。登場人物“先生”の長大な遺書を収めた漱石の『こころ』は、なぜ多くの読者の感情を揺さぶってきたのか。それは、この世に生きる者がみな、誰かに先立たれた存在だからだ。「死にゆく人々は、みんな先生」という認識から見えてくるものとは?漱石『こころ』とトーマス・マン『魔の山』の後日談を描いた実験的小説も収録。心の実質を太くする生き方を提唱した、新しいスタイルの物語人生論。【目次】第一章 現代という武器なき戦場/第二章 なぜ生きづらいのか/第三章「魔の山(イニシエーション)」の力/第四章 真ん中でいこう/第五章 「語り継ぐ」ということ/終章 いまこそ「心の力」/おわりに
  • 昭和史再掘 〈昭和人〉の系譜を探る15の鍵
    3.0
    「GHQが演出した熊沢天皇」、「中野正剛はなぜ自殺に追いこまれたか」、「挫折した日本の原爆製造計画」など歴史の闇に消えた史実を掘り起こし検証する。著者の昭和史観がうかがえる一冊。

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  • 天皇のイングリッシュ
    -
    天皇陛下、戦後70年の物語 戦後いち早く民主主義に目覚めた少年は 皇統を守る“宿命の子"だった 国民と共に憲法を遵守すると決意宣言し、誰にも増して強い意思で「平和主義」を唱え続ける今上天皇の真意はどこにあるのか。敗戦とともにやってきた米国人女性が次代の天皇にもたらした巨大な意味を、いま改めて問う。 今上天皇は終戦直後の少年時代、米国からやってきたヴァイニング夫人によって英語教育を受けた。それは米国流の民主主義を学ぶことをも意味していた。昭和史の第一人者・保阪正康が夫人によって持ち込まれた英語の副読本を解読し、昭和天皇から明仁天皇へと受けつがれた「平和主義」の意味を説く。

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  • 悪の力
    3.5
    川崎市中一男子生徒殺害事件、群馬大病院事件、名古屋大女子学生の殺人・傷害・放火事件、酒鬼薔薇聖斗、ルフトハンザ系航空機墜落……。周囲では日々、「悪の力」が増大しているように映る。そして、ひとたび「悪」を見出したとき、人々は心の奥底からどす黒い感情が湧き出すのを感じるだろう――“こいつだけは許せない”、と。しかし、そうした憎悪のエネルギーは、実のところ「誰かと繋がりたい」という叫び声でもある。現代人を苦しめる「悪」はどこから生まれるのか。私たちはそれとどう向き合えばいいのか。100万部のベストセラー『悩む力』の著者が、人類普遍の難問に挑む。『教団X』の中村文則氏推薦!【目次】プロローグ/第一章 悪意に満ちた世界/第二章 悪とは何か/第三章 なぜ悪は栄えるのか/第四章 愛は悪の前に無力か/エピローグ/後書
  • ナショナリズムの克服
    3.7
    在日の立場から、長年、「日本」について鋭い批判と分析をつづけてきた姜尚中と、オーストラリア在住の国際的博奕打ちで作家の森巣博という、異色の対談が実現しました。テーマは1990年代以降、日本に吹き荒れている、ナショナリズムの嵐です。第一部で、日本型ナショナリズムの歴史を通観。第二部で、グローバル化によって変質する国民国家像と、国境なき後の世界の未来について、刺激的な意見交換を繰り広げます。国家とは何か、民族とは何か、故郷とは何か。本書は、ナショナリズムを理解し、何者をも抑圧しない生き方を模索するための入門書です。【目次】第一部 ナショナリズム・自由をめぐる対話――東大教授、豪州博奕打ちに会いに行く/序章 石原慎太郎の「中国人犯罪者民族的DNA」発言を容認してしまう空気は何か?/第一章 姜尚中教授の特別課外授業スタート! 講座名はズバリ、「日本ナショナリズム小史」/第二章 知られざる在日韓国・朝鮮人二世の青春――経済ナショナリズム体制下の、姜尚中の個人的体験/第二部 グローバリズム・故郷をめぐる対話――豪州博奕打ち、東大教授に会いに行く/第三章 知られざる和製イージー・ライダーの青春――グローバリズムの渚における、森巣博の個人的体験/第四章 民族概念をいかに克服するか/終章 無族協和を目指して/あとがき/人物・用語解説/推薦図書、厳選二十一冊!
  • リーダーは半歩前を歩け―金大中というヒント
    3.7
    政治も経済も未曾有の混迷期にある現在、私たちは「リーダーシップ」という古くて新しい問題を、問い直す必要がある。安全保障の激変期における政治家とは? 金融崩壊後の市場で持続可能な成長を実現し得る経営者とは? 明確なビジョンを示す上司とは? 本書は、古今東西の政治家や歴代の日本の首相に言及しつつ、悩める時代を突き抜ける「7つのリーダー・パワー」を提言する。韓国元大統領にしてノーベル平和賞を受賞した金大中氏との対談も収録。指導者不在が叫ばれる日本社会で、現代を代表する政治学者が思い描く、理想のリーダー像とは? 【目次】はじめに 私はリーダーになるのが怖かった/第一章 カギは「半歩前」だ――そろそろニュー・モデル/第二章 あなたも「リーダー」になれる?――リーダーシップ・ビジネス篇/一 多少、肉食系がいい/二 姜尚中流「七つのリーダー・パワー」/第三章 「見てるだけ」ではダメです――リーダーシップ・政治篇/一 何だったのか、「小泉劇場」/二 土壌を作ろう、参加しよう/第四章 【対談】幸いなる邂逅――アジアのリーダー、金大中氏に聞く/終章 歴史と勝負する――「責任力」もしくは「信じる力」/おわりに
  • 増補版 日朝関係の克服――最後の冷戦地帯と六者協議
    -
    2003年5月、北朝鮮問題の根本的な解決をめざして、本書は刊行された。六者協議の枠組みを具体的に提示した内容は、驚くほどに予言的なものを含んでいたが、対北朝鮮強硬論の盛り上がりと、ミサイル実験や核開発騒ぎの中で、多くの誹謗中傷に曝されつづけてきたこともまた事実だった。しかし、2007年1月の米朝二国によるベルリン会談以後、歴史の歯車はついに著者の思い描いた奉公に動きはじめた――。現代を代表する政治学者の野心作を四年ぶりにリニューアル。冷戦終結のカウント・ダウンが、いま始まった!【目次】増補版・序文 「終わり」のはじまり―2004年~06年の危機を越えて/序章 なぜ国交正常化交渉が必要なのか/第一章 敗戦と解放の逆説―1945~48年/第二章 日韓関係と日朝関係―1950年代~60年代/第三章 激変する朝鮮半島と日朝関係―1970年代~90年代前半/第四章 日朝関係の「克服」に向けて―1994年の危機以降/終章 日朝関係の「克服」と「東北アジア共同の家」/増補版・結びにかえて 「東北アジア」から「東アジア・フォーラム」への道/<日朝関係を知る手がかりとして>資料編/付記
  • 大学医学部の危機
    -
    その姿はまさにこの国の縮図だ! いまなお「白い巨塔」なのか? それとももはや「バベルの塔」か? 構造改革の時代! ――世界に冠たる日本の医療環境。平均余命は高く、薬は豊富。しかしその一方で……。倫理からかけ離れて暴走しかねない先端治療は、国民の不信を買い、際限なく膨脹する医療費は、国家財政を揺るがす。構造改革の時代に、大学医学部は、新しい秀れた人材を社会に送り出せるのか? 豊富な取材で実像をえぐり出す。
  • あの戦争から何を学ぶのか
    4.0
    私たちの「歴史感覚」を鍛えなおすための「保阪昭和史」の集大成。教訓いまだ尽きず! ――緒戦の勝利での空疎な熱狂、情報と科学技術の軽視、偏狭なセクショナリズム、責任追及における主体性の欠如……。あの戦争で露呈した日本人の錯誤を、再び繰り返さぬためにはどうすればよいか? 凡人は経験から学び、賢者は歴史に学ぶ。体験の風化を前に、ぜひ繙くべき「保阪昭和史」の集大成。
  • 昭和史 忘れ得ぬ証言者たち
    4.0
    菊池寛賞受賞の栄誉に輝く「保阪昭和史」の到達点! 肉声の持つ迫力! ――歴史の決定的瞬間に居合わせた者、戦後を寡黙に生き抜いた者……。真珠湾攻撃時の日本大使館員から、A級戦犯の最期の声を聞いた宗教家まで、文献にはない迫力ある証言の数々。取材した相手の数のべ4000人、菊池寛賞受賞に輝く昭和史研究の第一人者が、次代へと語り継ぐ貴重な肉声を一冊に!<『一語一会』改題作品>
  • 六〇年安保闘争の真実 あの闘争は何だったのか
    4.0
    「六〇年安保闘争」は、戦後の日本がいちどは通過しなければならない儀式だった。太平洋戦争の指導者に弾劾を加え、さらに占領後期の内実を確認するために、あの闘争は必要だったのである――昭和史のなかでもっとも多くの人々を突き動かした闘争の発端から終焉までをつぶさに検証する。『六〇年安保闘争』を改題、最終章「補筆・六〇年安保を想う」を加筆。

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  • 安倍“壊憲”政権と昭和史の教訓
    -
    昭和史の第一人者が、敗戦につながる昭和10年代に着目。桐生悠々、斎藤隆夫、2.26事件、皇紀2600年など多彩な素材を基に、"壊憲"に向け暴走する安倍政権下の日本人が学ぶべき教訓を引き出す。大幅加筆した保阪流「自省史観」の真骨頂。
  • 晩年の研究
    -
    残された時間を黄金にかえる生き方。悔いのない人生! ――齢50を超える。残された時間を数える。お金、夫婦、家族、そして生きがい……。過去から脱皮し、より成熟した黄金の日々をすごすためには、どうすればよいのか。自己を見つめ、第2の行路に踏み出した10人の姿を鮮やかに描き、充実した人生の心構えを学びとる!
  • 悩む力
    3.8
    1~3巻671~836円 (税込)
    情報ネットワークや市場経済圏の拡大にともなう猛烈な変化に対して、多くの人々がストレスを感じている。格差は広がり、自殺者も増加の一途を辿る中、自己否定もできず、楽観的にもなれず、スピリチュアルな世界にも逃げ込めない人たちは、どう生きれば良いのだろうか? 本書では、こうした苦しみを百年前に直視した夏目漱石とマックス・ウェーバーをヒントに、最後まで「悩み」を手放すことなく真の強さを掴み取る生き方を提唱する。現代を代表する政治学者の学識と経験が生んだ珠玉の一冊。生まじめで不器用な心に宿る無限の可能性とは?【目次】序章 「いまを生きる」悩み/第一章 「私」とは何者か/第二章 世の中すべて「金」なのか/第三章 「知ってるつもり」じゃないか/第四章 「青春」は美しいか/第五章 「信じる者」は救われるか/第六章 何のために「働く」のか/第七章 「変わらぬ愛」はあるか/第八章 なぜ死んではいけないか/終章 老いて「最強」たれ/関連年表/引用文献一覧/あとがき
  • 追いつめられた信徒 死なう団事件始末記
    4.5
    弾圧に対して「死なう団」の信徒は集団で切腹の抗議をした。昭和史の真相に迫る力作! ――戦前、警察国家の弾圧に対して、死ぬことを最高の教義とする「死なう団」の信徒は、集団で切腹の抗議をした。彼らはなぜ、ここまで追いこまれたのか。切腹で何を訴えようとしたのか。昭和初年の深刻な不況から、血腥いテロ、そして戦争へと突き進んでいく日本の象徴的な事件を、事件関係者への入念な取材と豊富な資料で初めて明らかにする!
  • 大学医学部 命をあずかる巨大組織の内幕
    -
    1~2巻660円 (税込)
    東京大学医学部を頂点として巨大な「権力集団」の隠された全実態。元気なうちに知っておく医学ガイド――国民の命をあずかる医学集団である大学医学部では、いま何が起こっているのか? 医学界に君臨する東京大学医学部を頂点に、全国80大学の医学部・医科大学で行なわれている医療教育の歴史、組織と人脈などの実態を取材して総点検する。病気のとき、どう医者にかかるべきか、医学の実状を知っておくための必須レポート。
  • 大本営発表という権力
    3.3
    戦況報告は、どのようにして権力になっていったのか? ――大本営発表は、あの時代、単なる戦況報告ではなく、権力そのものであった。意図的な情報のみを一方的に押しつけられ、「事実」は国民に隠されたのだ。関係者の証言をはじめ、発表回数や発表場面、発表の表現など、当時の資料を解析することにより、何が見えたのか? 大本営発表の登場から消滅までを解説する。 ※本書は2004年4月光文社新書から刊行された「大本営発表は生きている」を改題し、大幅に改訂したものです。
  • 姜尚中にきいてみた! 東北アジア・ナショナリズム問答
    -
    渦巻く反日の声と韓流ブーム。その止揚(アウフヘーベン)は可能か? ――揺れ動く朝鮮半島、台頭する中国、そして反日の声に立ちすくむ日本。いずれの国家の奥底にも、偏狭なナショナリズムのマグマが滾(たぎ)っている。われわれは、それを果たしてコントロールできるのか? 21世紀東北アジアの平和を誰よりも希求する姜尚中東大教授に、雑誌『アリエス』が斬り込む。
  • あの戦争は何だったのか―大人のための歴史教科書―
    4.1
    戦後六十年の間、太平洋戦争は様々に語られ、記されてきた。だが、本当にその全体像を明確に捉えたものがあったといえるだろうか――。旧日本軍の構造から説き起こし、どうして戦争を始めなければならなかったのか、引き起こした“真の黒幕”とは誰だったのか、なぜ無謀な戦いを続けざるをえなかったのか、その実態を炙り出す。単純な善悪二元論を排し、「あの戦争」を歴史の中に位置づける唯一無二の試み。

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  • 東條英機と天皇の時代(上) 軍内抗争から開戦前夜まで
    -
    長州閥に陸軍を追われた父の無念を胸に、軍内抗争をかいくぐった陸軍軍人・東條英機は首相の座に就いた。そして日米開戦を数日後にひかえた昭和十六年十二月の某夜、彼は官邸別館でひとり号泣していた。その涙は何であったのか? 東條英機への嫌悪感を心に抱きながらも、自らの生理感覚を解明することが、戦後民主主義の脆弱さの克服への道だという視点から、新発見資料と関係者への徹底取材をもとに、昭和史最大の「悪役」として葬り去られた男の六十四年の軌跡を克明に検証する。
  • 姜尚中の政治学入門
    3.5
    湾岸戦争以後、時代の重大局面に妻子、さまざまなメディアで精力的に発言してきた「行動する政治学者」が、そのゆるぎない思考を支える歴史観と、政治理論のエッセンスを、コンパクトな一冊にまとめました。アメリカ、暴力、主権、憲法、戦後民主主義、歴史認識、東北アジアという七つのキーワードを取り上げ、現代日本とそれが関わる世界の現状をやさしく読み解いた本書は、五五年体制の成立以来、半世紀ぶりの構造変化にさらされる社会の混迷を、正確に見据える視点を養ってくれます。未来への構想力を提言する、著者初のアクチュアルな入門書!【目次】はじめに 七つのキーワードで読む現代の日本/第一章 アメリカ/第二章 暴力/第三章 主権/第四章 憲法/第五章 戦後民主主義/第六章 歴史認識/第七章 東北アジア/あとがき 私と政治学
  • 太平洋戦争の失敗・10のポイント
    4.3
    真珠湾攻撃に始まり、終戦の玉音放送に終わった太平洋戦争。国力のすべてを傾注して戦い抜いた三年九ヵ月、しかしその結末はあまりに悲惨であった。大勢はすでに決しながら、多くの人的・物的損害を被ってなお遂行され続けた戦争。当時の戦争指導の諸相をつぶさに検証するとき、そこには近代日本の矛盾がすべて凝縮され、日本人のありのままの姿が見事にさらけ出されていると筆者はいう。大局の見失い、希望的観測に終始し、精神主義に陥り、現場の実情を観ずに繰り返されたミスリードの数々。その萌芽は、すでに大戦果をもたらした真珠湾攻撃の段階からあった。とくに連合艦隊指令長官・山本五十六が戦死すると、問題点・矛盾は急速に先鋭化していく。本書は、ミッドウェー敗戦、ガダルカナル撤退、アッシ島玉砕、インパールの惨劇といった代表的事例を中心に、10のテーマをもとに失敗の本質を鋭く分析、日本と日本人に痛切な教訓を投げかける力作評論である。
  • 昭和史 七つの謎
    3.5
    1~2巻649~715円 (税込)
    史実を知れば知るほど、調べれば調べるほど歴史の闇は深まる。真珠湾奇襲やソ連の侵攻、そして東京裁判の背後にはいったい何が蠢いていたのか? 卓抜な史眼の著者が資料の山にわけ入り、数多くの関係者の貴重な証言を基に昭和史に肉薄。文庫化にあたり新たに原武史氏との対談「昭和天皇の『謎』」も収めた。
  • 「昭和」とは何だったのか
    5.0
    「昭和」という変革の多かった時代。戦争体験者4000人の話を聞いて、昭和前期を検証した昭和史の第一人者に見えてきた真実とは! 昭和史から学ばずに政策を強行する昨今の政治情勢は危険だ。客観的に事実を述べてきた著者の、大本営発表を想起する報道問題から女帝論の歴史的意味までの渾身の問題提起!
  • 実学と虚学 《学び》は人をどう変えるか
    3.0
    資格取得のため、転職のため、キャリアアップのため、多くの社会人が大学や大学院などで学ぶ時代になった。だが、自らの社会的価値や利益を高めるための学びは「虚学」に過ぎない。自己の内面の欲求に即し、生き方そのものを探求する「実学」こそが必要なのである。本書は、「実学」によって自己変革を遂げた4人の具体例を通じ、本当の《学び》とは何かを問いかけた作品である。一代で上場企業を育てあげながら、突如僧侶となった小島康誉氏、猛烈銀行マンから難病を機に、「生きる計画」を立て直す学びに入った梅原健次郎氏、医師として、患者に「死」を語れない無力感の克服を志した清水英一氏、看護師から社会福祉の道に入り、あるべき福祉を探求する丹羽和美氏。佛教大学通信教育課程で出会った4人の取材を通じ、人生を変える《学び》とは何かが見事に浮き彫りにされている。「昭和史の語り部」として知られる著者による異色の自己啓発読本。
  • 昭和史がわかる55のポイント
    4.0
    戦争、敗戦、占領、復興、経済成長、バブル景気……。飢餓もあれば飽食もあり、軍国主義も民主主義もあった“昭和”という時代。およそ人類が体験できる事件や事象のほとんどが存在したこの時代は、日本とは何か、日本人とは何かを考える上で多くの示唆と教訓にあふれている。本書は、昭和元年(1926)から昭和64年(1989)までの64年を、前期・占領期・後期の三部にわけ、全55項目のテーマに沿って概観した一冊。「大正から昭和へ」「金融恐慌」「満州への野心」……(前期)、「GHQ最高司令官マッカーサー」「戦後教育改革」「極東国際軍事裁判」……(占領期)、「10年目の経済白書」「60年安保と岸内閣」……そして「昭和天皇崩御」(後期)と読み進めるなかで、昭和史の全体像をしっかりと理解できる。激動の昭和史を次代に正しく伝えていく上で、バランスある歴史感覚でわかりやすく記述された本書は、まさに格好の講師役といえる。

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  • 参謀の昭和史 瀬島龍三
    3.8
    太平洋戦争中は大本営作戦参謀、戦後は総合商社のビジネス参謀、中曾根行革では総理の政治参謀。激動の昭和時代を常に背後からリードしてきた実力者の60年の軌跡を検証する。 陸大を優等な成績で卒業し、太平洋戦下の大本営作戦参謀を務め、戦後は高度経済成長期に商社の企業参謀、さらに中曽根行革で総理の政治参謀として活躍――激動の昭和を常に背後からリードしてきた瀬島龍三。彼の60年の軌跡を巡る数々の伝説を検証し、日本型エリートの功罪と歴史に対する指導者の責任を問うノンフィクション力作。
  • 時代に挑んだ反逆者たち 近代日本をつくった「変革」のエネルギー
    5.0
    反乱、革命、クーデター……昨今、日本という国で、人びとが自分のエネルギーの全てを振り絞って権力や体制に向かって暴動を起こすといった出来事はほとんど見られない。しかし江戸、明治、大正、昭和と、現代に続く日本の歴史の過程では、時代の趨勢に命懸けで抗った男たちがいた。彼ら“反逆者たち”は、決して一個人の理想や空想に目を奪われて無謀な戦いを挑んだわけではない。混沌として先が見えない“時代の文脈”によって歴史の表舞台に呼び寄せられ、その反逆のエネルギーによって次の時代への扉を開く役割を担ったのである。大石内蔵助、大塩平八郎、高野長英、佐久間象山、西郷隆盛、田代栄助、田中正造、出口王仁三郎、宮崎滔天、石原莞爾――数多くの“反逆者”の中でも、激動期の日本人の心情を最もよく表した10人の男たち。彼らがなぜ“反逆の道”を歩んだのかを著者独自の視点で探っていくことで、近代日本の新たな実相を浮かび上がらせた会心の一作。
  • 「ポスト戦後」を生きる─繁栄のその先に
    値引きあり
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 苦しく不透明な生活実感と偏狭なナショナリズム。ふたつが容易に結びつく空気が世を覆いつつある。それをどう回避し、乗り越えるのか――もはや「一億総中流」の時代は去った。そして、広がる格差とみえない構造への憎しみ。これが「戦後」の理想の結果なのか? 生きづらさの実感を、東アジア世界と歴史の中に位置づける。 ※北海道新聞社は、2009年から毎年さまざまなゲストを招いて「≪道新フォーラム≫現代への視点~歴史から学び、伝えるもの」を札幌で開催、基調講演と討論、参加した若い人たちとの質疑を通して昭和史の教訓を今後にどう生かしていくかを考えてきました。今回は2013年11月4日に保阪正康、姜尚中、雨宮処凛の三氏を招いて札幌の道新ホールでおこなわれたフォーラムの詳報です。 ≪道新フォーラム≫活字化 第5弾 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • 母 ―オモニ―
    3.5
    太平洋戦争が始まる年、許嫁の父を訪ねて18歳の母は単身、朝鮮から日本に渡った。熊本で終戦を迎え、「在日」の集落に身を寄せる。そして、祖国の分断。正業に就くことも祖国に還ることもできない。貧困に喘ぎながら生きることに必死だった他の在日一世たちとともに、忍従の日々を過ごす。ひたむきに、「家族」を守るために――。かけがえのない母の記憶をたどり、切なる思いをつづった著者初の小説。 【ナツイチ2013対象作品】
  • 眞説 光クラブ事件 戦後金融犯罪の真実と闇
    3.7
    終戦直後の混乱期。若槻礼次郎以来の天才と称された東大生・山崎晃嗣は、ヤミ金融会社「光クラブ」を設立し時代の寵児となるが、わずか27歳で服毒自殺する。後に三島由紀夫、高木彬光らが小説のモデルとし、アプレゲールの典型といわれた山崎は、なぜ死ななければならなかったのか。昭和史研究の第一人者が徹底取材し、その死後60年にして明らかにした山崎の真実の姿とは。戦後金融犯罪の謎に迫る。
  • 心

    3.6
    「人はなぜ生まれ、死んでいくのでしょうか」青年は深い悩みを抱えてわたしの前に現れた。一瞬、わたしは息をのみ、思わずあの子の名前を口走りそうになった――。親友の死に直面することで生きる意味を見失った学生と、ある哀しみを胸に秘めた先生。ふたりの濃やかな交流を通して描く、喪失と再生の物語。夏目漱石永遠の名作をモチーフに、自らを重ねて書き上げたベストセラー。
  • そして、メディアは日本を戦争に導いた
    4.1
    昭和史の大家ふたりが、破局に突き進んだ「昭和の大転換期の真相」を明らかにした対談。タブー視され部分的にしか語られることのなかったジャーナリズムと国民自身の戦争責任について、真正面から取り上げている。そして昭和の歴史を振り返るだけでなく、時代状況が驚くほど似てきた現在へ警鐘を鳴らす。 昭和初期、新聞は軍部の圧力に屈したのではなく、部数拡大のため自ら戦争を煽(あお)った。日露戦争時の「戦争に協力すると新聞が売れる」という教訓にしたがい、先頭に立って太鼓を鳴らし、日本を戦争へ導いたのである。しばらくは軍部に抵抗していた雑誌ジャーナリズムも同様の道をたどることとなった。 国民の側も、5.15事件はじめテロを「義挙」として賞賛し、国連脱退を熱狂的に支持するなど、ひとりよがりな「正義」にとりつかれ冷静さを失っていった。言論人、文化人も狂騒状態に陥り、国際的孤立を歓迎した。ジャーナリズムのミスリードから、付和雷同しやすい民族性もあり、国民全体がなだれをうって破局への道を選択したのである。 当時のこうした時代状況に、“現在”は驚くほど似ている。近現代史の「四〇年周期説」(37ページ)でいっても現在は、昭和初期に当たる。憲法改正の動き、ヘイトスピーチなどに見られる右傾化、新たな形での言論弾圧・テロなど、危険な兆候も増えてきた。にもかかわらず、あまりにも歴史を知らず危機感のないジャーナリストはじめ国民に対して、いちばん大事な「昭和史の教訓」をわかりやすく説いたのが本書である。
  • 戦後70年 あの戦争は何だったのか 「一億玉砕」という亡国思想
    -
    昭和18年5月、アッツ島の戦いで、突撃の前に支隊長はこう訓示を述べた。〈弾丸が尽きたら銃剣で闘え/剣が折れたら拳で撃て/拳が砕けたら歯でもって敵を噛め……〉。そして約2,600人の守備隊は全滅したのだが、この戦いから大本営は「全滅」を「玉砕」と言い替えるようになった。それは太平洋戦争が「軍事」から「死の美学」へと転じていくことに等しかった。その「十死零生」の戦法は、やがて民間人にも要求されていった。
  • 集英社新書創刊20周年記念小冊子(試し読み付)
    無料あり
    1.7
    【祝!! 集英社新書創刊20周年!】集英社の<知の水先案内人>として、文化、芸術、政治、経済と幅広いジャンルを網羅する集英社新書が、2019年11月、創刊20周年を迎えました。そこで集英社新書でおなじみの著者の方々にご登場いただき、集英社新書や自身の著作への思いを語っていただきながら、その歴史を振り返ります。また、数々の名著の作品紹介と試し読みも収録。ぜひダウンロードしてお楽しみください。

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