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在日の立場から、長年、「日本」について鋭い批判と分析をつづけてきた姜尚中と、オーストラリア在住の国際的博奕打ちで作家の森巣博という、異色の対談が実現しました。テーマは1990年代以降、日本に吹き荒れている、ナショナリズムの嵐です。第一部で、日本型ナショナリズムの歴史を通観。第二部で、グローバル化によって変質する国民国家像と、国境なき後の世界の未来について、刺激的な意見交換を繰り広げます。国家とは何か、民族とは何か、故郷とは何か。本書は、ナショナリズムを理解し、何者をも抑圧しない生き方を模索するための入門書です。【目次】第一部 ナショナリズム・自由をめぐる対話――東大教授、豪州博奕打ちに会いに行く/序章 石原慎太郎の「中国人犯罪者民族的DNA」発言を容認してしまう空気は何か?/第一章 姜尚中教授の特別課外授業スタート! 講座名はズバリ、「日本ナショナリズム小史」/第二章 知られざる在日韓国・朝鮮人二世の青春――経済ナショナリズム体制下の、姜尚中の個人的体験/第二部 グローバリズム・故郷をめぐる対話――豪州博奕打ち、東大教授に会いに行く/第三章 知られざる和製イージー・ライダーの青春――グローバリズムの渚における、森巣博の個人的体験/第四章 民族概念をいかに克服するか/終章 無族協和を目指して/あとがき/人物・用語解説/推薦図書、厳選二十一冊!
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Posted by ブクログ
在日2世で政治思想史の研究者として知られる姜尚中と、オーストラリア在住の賭博師・森巣博の2人が、ナショナリズムについて語り合った対談を収録しています。
第一部では、姜の著書『ナショナリズム』(岩波書店)の内容を振り返りながら、近代・現代の日本のナショナリズムの歴史と現状について考察がおこなわれます。第二部では、コスモポリタンとしての生き方を選んだ森巣の人生に、姜が切り込んでいます。
「民族」のアイデンティティに関する屈折した悩みを語る姜の、ともすれば重くなりがちな思索が、「無頼」に生きる森巣の自由闊達な立場に通底していることが示されています。
Posted by ブクログ
日本人としての民族アイデンティティは近代の想像物・捏造物にすぎず、フィクションであるのだから、これを捨て去ればよい、と考えるのであれば、在日韓国朝鮮人の民族アイデンティティも「ただの共同幻想」であり、「われわれus」と「かれらthem」の間に想像上の境界線を引いた「タチの悪い病」ということになる。しかし、これでは具合が悪い。日本人の民族アイデンティティは否定したいが、在日韓国朝鮮人の民族アイデンティティは肯定したい。で、どう折り合いをつけるかというと、「排除され差別されてきた人々は民族概念をもつべき」(p.182森巣氏)であるが、多数者である日本人には民族概念はない、と考える。どうやら日本人も海外に行き、少数者として虐げられれば、日本人としての民族アイデンティティが急に「非・想像物」になるらしい。
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