ブックライブの書店員おすすめレビュー

小説・文芸のおすすめレビュー

  • “三国志”と言えば、中国の後漢以降、群雄割拠の状態から魏・蜀・呉が並び立ち、中国統一を目指す歴史を壮大に描いた、誰もが知るコンテンツ。正史と呼ばれる歴史書「三国志」と羅貫中が記したとされる小説「三国志演義」に始まり、さまざまな作家がさまざまな角度から描く三国志(あるいは三国志演義)の小説、マンガ、ゲ...続きを読む

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  • 国立T大学の向かいにある洋食店で住み込み店員として働く藤丸陽太は料理人見習い。彼は、よく店に来たり出前を頼んだりするT大学の松田研究室に所属する研究者見習いの大学院生、本村紗英に恋をしてしまう。植物学を専攻する彼女は研究対象のシロイヌナズナに夢中で、恋愛にはまったく興味がない様子だが、この恋はいった...続きを読む

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  • 1冊では滅多に味わえない満足感!

    親族を殺した相手と文通する女性の話や、15年ぶりに娘と名乗る男にあった男性など、
    6つの物語が詰まった短編集。
    ネオンテトラ/魔王の帰還/ピクニック/花うた/愛を適量/式日で構成されています。

    各物語に総じて言えることは、どの話もあなたの心を動かすこ...続きを読む

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  • “芥川賞でも直木賞でもなく、「○○大学生に勝てる文章」を書くことが、僕の目標になった瞬間だった。”

    週刊新潮で人気連載中のエッセイが待望の書籍化。
    疲れると人間に会いたくなるのだ/挫折だと思ったら左折だった/カニクリームコロッケ来なすぎ問題
    など、作者の日常を切り取った短編エッセイが収録さ...続きを読む

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  • 結婚、キャリア、子育て。
    それぞれの人生の分岐を進んだ女たちは、心から分かり合えるのでしょうか。

    専業主婦の小夜子は義母との関係に疲れ働く決心をします。採用されたのはハウスクリーニングの仕事。
    その会社を経営する女社長の葵は、小夜子と同年齢で出身大学も一緒。
    共通点が多いことや、明るい性...続きを読む

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  • 『テルマエ・ロマエ』の作者・ヤマザキマリさんのエッセイ集。
    ご本人をして「ちょっとばかり特殊だった」とおっしゃる家庭環境の紹介から始まる1つめから怒涛の28エッセイが楽しめます。MANGAにトイレ、ビールに結婚式…とあちらこちらに話題が飛んでいるように見えて、実際は、17歳で絵画を学ぶためにイタリ...続きを読む

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  • そうだ森見登美彦の京都、行こう。

    過去を振り返って、あの時ああしていればあるいは…。と考えることは誰しもよくあることだと思います。
    この小説ではそんなもしものルートで一体何が起きていたか、いや何も起きていなかったか…。そんな様子を覗き見ることができます。
    たらればの道を歩むのもまた自分なの...続きを読む

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  • ふとした瞬間に自分をコントロールできなくなって、
    「自分が自分じゃないみたいだ」と、焦りや不安に襲われた経験はありませんか?
    この作品を読めば、行き場のない焦燥にも希望を見出せるようになるはずです。

    本作は、月にたった一度のPMS(月経前症候群)で人生と人間関係がうまくいかない美紗と、パニ...続きを読む

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  • 奈良県が大好きな筆者が名作文学作品たちを現代の奈良を舞台にパロディ化した短編小説です。

    奈良県民が日ごろからお世話になっている某私鉄や某銀行など、奈良ネタがふんだんに詰め込まれていて、20年以上奈良に住んでいた私は思わずニヤニヤしながら読み進めてしまいました。

    奈良ネタが詰め込まれたパロ...続きを読む

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  • 『べスト・エッセイ2022』にも選ばれた一作を含む、アンガールズ田中卓志著の初エッセイ集です! 「ある程度優しい人に読んでほしい」という田中氏のメッセージに惹かれ、読んでみました。「キモい」が芸風の田中氏ですが、文章から人柄の良さ、真面目さ、優しさ、誠実さが伝わってきます。田中氏が売れるまでの道のり...続きを読む

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  • 朝起きると巨大な毒虫になっていたグレーゴル。家族の働き頭だった彼だが、毒虫になったために働くことができなくなったばかりか、大迷惑な存在になってしまった。そんな、家族のお荷物となってしまったグレーゴルの心情や、お荷物を抱えることになった家族の心情がよく描かれた作品です。
    グレーゴルが家族に迷惑をかけ...続きを読む

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  • イーロン・マスクと言えば、テスラ・スペースX・Twitterなどの世界的な買収や経営、起業に携わっています。
    そんな彼がどんな人生を歩んで来たのか、生まれや育ちなどが気になり、読んでみました。今も大変ハンサムですが、子供の頃は本当に可愛い子供で、青年期はすごいイケメンです。幼少の頃の話や、親や祖父...続きを読む

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  • だまされた悔しさと興奮で身体が熱くなる秀作です。

    主人公の柊一は、従兄と数人の友達と共に、山奥の地下建築を探しに向かった。
    探索していると日が暮れてしまったため、建物内で一夜を過ごすことに。
    翌朝、突如発生した地震によって建物内に全員が閉じ込められた。
    同時に地下から水が流れ込んでいるこ...続きを読む

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  • コンビニのアルバイトとして18年働く、独身女性の古倉恵子36歳。
    週5でシフトに入り、勤務態度はマニュアル通りの”正しい”対応。
    店長から重宝され、同僚ともうまくやっている、はずでした。
    新入りのアルバイトが入ってくるまでは…。

    かく言う私もコンビニ店員として4年間働いていました。
    ...続きを読む

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  • 『羅生門』や『蜘蛛の糸』など、誰もが知る名作短編小説を手掛けた芥川龍之介の芸術至上主義的思想が色濃く出た作品。
    地獄変相図を描くために弟子を縛り上げたり、梟に追わせたりする狂人絵仏師である主人公、良秀。彼は地獄変相図の仕上げのために何をするのか…。

    <見どころ>
    まるで漫画を読んでいるかの...続きを読む

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  • 滋賀県大津に住む中学2年生の成瀬あかりは、一言でいうと少し変わった女の子だ。
    あるときは「シャボン玉を極める」と言って天才シャボン玉少女として地方ローカル番組に出演したり、またあるときは「2百歳まで生きる」と至極真面目な顔で言い切り卒業文集に将来の夢として書いたりする。
    とにかく自由奔放でマイペ...続きを読む

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  • 『横浜駅SF』で鮮烈なデビューを飾ったSF界の鬼才、柞刈湯葉の短編集。
    ジョージ・オーウェルの名作『1984年』を大胆にオマージュした「たのしい超監視社会」、消化管のある奴は全員客!と宇宙人に合わせた美味しいラーメンを提供するラーメン屋が題材の「宇宙ラーメン重油味」、部屋に突然巨大な岩が現れた男を...続きを読む

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  • とある職場で働く人達が何を食べ・何を考えて生きているのかを、各人物の視点から紐解いていく作品。
    主な登場人物は、
    ・食や仕事に対して俯瞰した立場で生きる二谷。
    ・仕事のできはイマイチだが、手作りのお菓子を持参して周囲の好感を集める芦川。
    ・仕事をしっかりこなす分、芦川の仕事ぶりに不満がある押...続きを読む

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  • “仕事と寝ることが出来る女”の生き方に、憧れと嫉妬が止まらない!

    広告代理店から化粧品会社のPR担当に転職した沙美。
    人々を美しくし、心を躍らせる化粧品ビジネスの裏側は、華やかなものではありませんでした。
    雑誌に商品を掲載してもらうための媚び諂い、異性からの好意を利用した仕事の成り上がり、...続きを読む

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  • あなたは、敬愛する人を殺したくなったことがありますか?

    突然失踪した売れっ子小説家・遥川悠真。彼の家を捜索すると、同棲していた少女の痕跡が現れた。その少女こそ、この物語の主人公・幕居梓だった――
    小学生のときに、自殺しようとしていたところを遥川に助けられた梓。そこから始まる大好きな小説家...続きを読む

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