書店員レビュー一覧:小説・文芸

  • おおあんごう
    気鋭の芸人が綴る、まっすぐな少年の成長物語。

    キングオブコント2019のファイナリストであり、細やかな視点のコントで注目を浴びているコンビ「かが屋」。ネタ作りでイニシアチブを取っている加賀翔による初めての小説です。
    この小説で描かれるのは、岡山の豊かな自然に囲まれて暮らす少年・大地と、破天荒...続きを読む
  • 流浪の月
    「せっかくの善意を、わたしは捨てていく。
    そんなものでは、わたしはかけらも救われない。」

    温かい両親の元で幸せな暮らしを送っていた家内更紗(かないさらさ)は
    ある事情で両親を失い、伯母の家に引き取られることになった。
    自分の居場所がないと感じるようになった更紗は、ある日公園で一人の青年・...続きを読む
  • 燃えよ剣
    司馬遼太郎の名作中の名作であり、言わずもがな新撰組、土方歳三関連本としての代表作です。激動の時代に剣一筋に生きた土方の生き様はいつ読んでも熱いものを感じますし、50年以上前に書かれたとは思えない面白さもすごい。歴史マンガ好きはもちろん、名作すぎて、と未読の方もぜひ読んでほしい作品です。

    そして...続きを読む
  • 表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬
    「空気を読めばいいのか、個性が大事なのか、どっちなんだよ」
    そんな疑問を抱いたことのある方に、読んでほしい作品です。

    5日間の夏休みにキューバへと旅立ったお笑いコンビ・オードリーの若林正恭。その目的とは何なのか。「新しい旅文学の誕生」と称されたロングセラー紀行文。

    世界で最も日本と対照...続きを読む
  • 正欲
    「無遠慮にお勧めすることが憚られる大傑作」byオードリー若林

    「生き延びるために、手を組みませんか。」そうして集まった3人。ある事件をきっかけに交じりあった彼らの運命は…。『桐島、部活やめるってよ』や『何者』で有名な朝井リョウの作家生活10周年記念作品です。

    「多様性を受け入れる」という...続きを読む
  • ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮文庫)
    アイルランド人の父と日本人の母を持つ「ぼく」が過ごす、英国・ブライトンでの中学校生活の最初の1年半を綴りながら、母である著者が英国だけでなく世界にはびこる社会問題を問う作品。
    人種差別的な発言を繰り返す友人とどう付き合っていくのか。今にも擦り切れそうな制服を着ている友人にどうしたら傷つけずに中古の...続きを読む
  • フーガはユーガ
    2019年度本屋大賞ノミネート、伊坂幸太郎が紡ぐ最強双子の長編小説。
    勉強が得意で穏やかな兄・優我と、運動が得意でやんちゃな弟・風我。双子の兄弟である2人は、暴力をふるう父親と無関心な母親という厳しい家庭環境で育つ。しかし、彼らは1年に1度、誕生日の日に特別な能力が使えるのだ。そして、自分たちの不...続きを読む
  • むかしむかしあるところに、死体がありました。
    誰もが一度は聞いたことのある一寸法師や桃太郎などの物語のテーマがミステリーに変わったら…
    そんな斬新な切り口で読む日本の昔話です。

    『むかしむかしあるところに、死体がありました。』作品名からして非常にパンチの効いている本作品。
    内容も裏切りませんでした。

    アリバイトリックや密室トリッ...続きを読む
  • 武士道セブンティーン
    香織vsならずもの高校生!?早苗が太宰府天満宮で決闘!?武士道シリーズ第2弾!
    タイトル通り17歳、高校2年生となった主人公2人。
    東松高校で自身の修練や後輩の育成に邁進する香織。
    福岡の剣道強豪校、福岡南高校に転校するも、結果至上主義の考え方を受け入れられずに悩む早苗。
    別々の道を歩み始め...続きを読む
  • 武士道シックスティーン
    新免武蔵を心の師と仰ぎ、剣道とは斬るか斬られるかと考えている全中準優勝の剣道エリート・磯山香織。日本舞踊から剣道に転向し、勝敗には固執せず自分自身の成長を重視する西荻早苗。
    まったくタイプの異なる2人の女子高生が剣道を通じて成長し、苦難を乗り越えていく青春エンタメ小説!

    この作品の特徴は2人...続きを読む
  • 男と女の理不尽な愉しみ
    壇蜜「私と菜々緒さんに共通しているのは、男性の目を惹いてのし上がってきた匂いはするけれど、そのあとで男を捨てているところだと思います。男の手から出されるごはんを食べている感じがしないから、女性にも嫌われない。」

    林真理子と壇蜜が現代の男女の問題について語りつくすエッセイ。「結婚したい女たち」、...続きを読む
  • ビューティーキャンプ
    「豊胸手術なんて今は簡単よ。あなたが世界大会を目ざしているなら、このキャンプが終わったらすぐにクリニックに行きなさい」。

    日本からミス・ユニバースの優勝者を出すことが目標のエルザ。12人のファイナリストとともに2週間のビューティーキャンプを行う。キャンプ開始から、ミス・ユニバース日本代表が選出...続きを読む
  • 天使のナイフ 新装版
    江戸川乱歩賞を受賞したこの作品は、薬丸岳さんのデビュー作となります。ミステリー作家の登竜門として有名な賞なのですが、毎回、受賞作のレベルの高さは折り紙つきです。その中でもこの作品は、東野圭吾さん、高野和明さんらの受賞作を凌駕する圧倒的な完成度で興奮と感動を与えてくれます。
    少年犯罪の被害者家族が主...続きを読む
  • 太陽と乙女(新潮文庫)
    『四畳半神話大系』『有頂天家族』など、人気作品をポンポン世に放出する、森見登美彦先生のエッセイ集! 書くことを生業にするまでの森見先生の人生からご友人やご家族のお話、はたまた小説のネタ探しのコツまで、ファンにはたまらない贅沢な1冊です。先生の作品に心惹かれて、京都に足を運ぶファンが多いと思いますが(...続きを読む
  • 踊る彼女のシルエット
    男に媚びない、というポリシーで活動してきた5人組女子アイドルグループ「デートクレンジング」。
    彼女たちが解散した後、その女性マネージャー・実花が婚活にチャレンジする様子を、親友の既婚者・佐知子の目線から描いたストーリー。

    結婚に対する社会的な風潮への疑問視が、きれいごとではなく自然な流れで描...続きを読む
  • うつ病九段 プロ棋士が将棋を失くした一年間
    著者は「先ちゃん」の愛称で親しまれ、大ヒットマンガ『3月のライオン』の監修として、また洒脱なエッセイでも知られています。
    私は先ちゃんの、棋士の日常を鋭く見つめた文章が大好きでした。
    ライバルであり友人でもある同業者を書く時の、温かすぎず、でもクールすぎない視点は、棋士の中でも彼しか持ちえないの...続きを読む
  • 私がオバさんになったよ
    かの有名な美脚の美魔女が歌う某曲と2文字しか違わないのに、こんなにも響きが変わるこのタイトルの秀逸さ…! 
    コラムニストのジェーン・スーさんが、今までに対談したことのある光浦靖子さん、山内マリコさん、中野信子さん、田中俊之さん、海野つなみさん、宇多丸さん、酒井順子さんとはもう一度話したい気持ちで、...続きを読む
  • もものかんづめ
    発売以来、日本中に愛されているエッセイの名作!

    さくらももこ先生の日常の出来事を描いたエッセイ。みなさまお馴染みのあのキャラクターたちが登場します。

    「『こんなもの買わなきゃよかった』という物をすべて返品したら、総額いくら返ってくるであろうか」。これは作中で最も好きな一文です。「フッ」と...続きを読む
  • あのこは貴族
    女同士の戦い?格差?この作品は、そんな言葉では表せません。

    東京育ちで何不自由なく育てられた箱入り娘の華子と、富山から名門大学に入学し上京してきた美紀。世襲され固定された社会階層のなかで、幸一郎という1人の男性をめぐって彼女たちが自分の人生と向き合う、映画化もされた話題作です。

    生まれや...続きを読む
  • 貴婦人Aの蘇生
    皇族の生き残りと噂される伯母、強迫性障害を持ち、儀式を行わないと入室できないボーイフレンド、剥製が住む洋館………。美しく幻想的な、小川洋子の世界観を存分に味わえるのが、本作『貴婦人Aの蘇生』。

    本作のあらすじをご紹介いたします。
    主人公の<私>の伯父には、ありとあらゆる動物の剥製を収集する趣...続きを読む