
小説・文芸のおすすめレビュー
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アニメ映画『HELLO WORLD』などを手掛けた鬼才のデビュー作!!
主人公の二見遭一は、天才・最原最早にスカウトされて映画製作に巻き込まれる。しかし、最原が作る作品には秘密があって……? 芸術大学を舞台に、青春とミステリを融合させた傑作です。
この作品の特筆すべきところは、メインヒロイン・最...続きを読むブックライブ書店員
この作品は、河童の世界に迷い込んだ男が河童の世界の常識に触れていくお話です。河童社会は人間社会とは何もかも逆です。母河童のお腹の中にいる胎児が生まれたくないといえば中絶する、悪遺伝子を撲滅するために健全な河童と不健全な河童の結婚が奨励されているなどなど…作者の芥川龍之介は、河童社会と人間社会を対比す...続きを読むブックライブ書店員
なにかを問われて、それに答えるのがクイズ。 この小説を読んで、実はそれだけじゃないのかもしれないと思いました。
競技としてクイズに取り組むプレーヤーが、どのように思考を巡らせて回答にたどり着くのか。
出題者の傾向、自身の経歴、問題を読み上げる口の開き方にまで注意を向けているなんて、想像もしていま...続きを読むブックライブ書店員
「人生で一番刺さった小説」との声、続出! 恋愛だけではなく、生きていく上でのさまざまな痛み、あらゆる悩みに答えてくれる物語。
主人公・西沢架は、いつも通り帰宅した自宅に、同棲中で家にいるはずの婚約者・坂庭真実がいないことに気付く。突如失踪した真実の手がかりを探すべく、架は真実の過去と向き合うことと...続きを読むブックライブ書店員
「致死性脳劣化症候群」という、複雑な思考をすればするほど脳が劣化し、やがて死に至るという不治の病に冒された妻。小説家という職業は、この病気と最も相性の悪いものだった。妻は書かない人生を選べるのか、現実に追い立てられる夫婦の行く末とは……
本作は、不治の病にかかった妻の物語であるside:Aと、si...続きを読むブックライブ書店員
伊坂幸太郎先生の殺し屋シリーズ第3作目!
殺しの技術は一流なのに、妻には頭の上がらない中年の殺し屋「兜」が、慎ましい家庭を守るため、奔走する話です!
少しハラハラするけど幸せそうな心の温まる家族の描写は、ご結婚して、男の子を育てている現在の伊坂幸太郎先生にしか書くことのできない家族の物語。。。控...続きを読むブックライブ書店員
『テルマエ・ロマエ』を描いたヤマザキマリさんのエッセイ集。
ご本人をして「ちょっとばかり特殊だった」とおっしゃる家庭環境の紹介から始まる1つめから怒涛の28エッセイが楽しめます。MANGAにトイレ、ビールに結婚式…とあちらこちらに話題が飛んでいるように見えて、実際は、17歳で絵画を学ぶためにイタリ...続きを読むブックライブ書店員
「せっかくの善意を、わたしは捨てていく。
そんなものでは、わたしはかけらも救われない。」
温かい両親の元で幸せな暮らしを送っていた家内更紗(かないさらさ)は
ある事情で両親を失い、伯母の家に引き取られることになった。
自分の居場所がないと感じるようになった更紗は、ある日公園で一人の青年・...続きを読むブックライブ書店員
気鋭の芸人が綴る、まっすぐな少年の成長物語。
キングオブコント2019のファイナリストであり、細やかな視点のコントで注目を浴びているコンビ「かが屋」。ネタ作りでイニシアチブを取っている加賀翔による初めての小説です。
この小説で描かれるのは、岡山の豊かな自然に囲まれて暮らす少年・大地と、破天荒...続きを読むブックライブ書店員
司馬遼太郎の名作中の名作であり、言わずもがな新撰組、土方歳三関連本としての代表作です。激動の時代に剣一筋に生きた土方の生き様はいつ読んでも熱いものを感じますし、50年以上前に書かれたとは思えない面白さもすごい。歴史マンガ好きはもちろん、名作すぎて、と未読の方もぜひ読んでほしい作品です。
そして...続きを読むブックライブ書店員
「空気を読めばいいのか、個性が大事なのか、どっちなんだよ」
そんな疑問を抱いたことのある方に、読んでほしい作品です。
5日間の夏休みにキューバへと旅立ったお笑いコンビ・オードリーの若林正恭。その目的とは何なのか。「新しい旅文学の誕生」と称されたロングセラー紀行文。
世界で最も日本と対照...続きを読むブックライブ書店員
2019年度本屋大賞ノミネート、伊坂幸太郎が紡ぐ最強双子の長編小説。
勉強が得意で穏やかな兄・優我と、運動が得意でやんちゃな弟・風我。双子の兄弟である2人は、暴力をふるう父親と無関心な母親という厳しい家庭環境で育つ。しかし、彼らは1年に1度、誕生日の日に特別な能力が使えるのだ。そして、自分たちの不...続きを読むブックライブ書店員
誰もが一度は聞いたことのある一寸法師や桃太郎などの物語のテーマがミステリーに変わったら…
そんな斬新な切り口で読む日本の昔話です。
『むかしむかしあるところに、死体がありました。』作品名からして非常にパンチの効いている本作品。
内容も裏切りませんでした。
アリバイトリックや密室トリッ...続きを読むブックライブ書店員
香織vsならずもの高校生!?早苗が太宰府天満宮で決闘!?武士道シリーズ第2弾!
タイトル通り17歳、高校2年生となった主人公2人。
東松高校で自身の修練や後輩の育成に邁進する香織。
福岡の剣道強豪校、福岡南高校に転校するも、結果至上主義の考え方を受け入れられずに悩む早苗。
別々の道を歩み始め...続きを読むブックライブ書店員
新免武蔵を心の師と仰ぎ、剣道とは斬るか斬られるかと考えている全中準優勝の剣道エリート・磯山香織。日本舞踊から剣道に転向し、勝敗には固執せず自分自身の成長を重視する西荻早苗。
まったくタイプの異なる2人の女子高生が剣道を通じて成長し、苦難を乗り越えていく青春エンタメ小説!
この作品の特徴は2人...続きを読むブックライブ書店員
壇蜜「私と菜々緒さんに共通しているのは、男性の目を惹いてのし上がってきた匂いはするけれど、そのあとで男を捨てているところだと思います。男の手から出されるごはんを食べている感じがしないから、女性にも嫌われない。」
林真理子と壇蜜が現代の男女の問題について語りつくすエッセイ。「結婚したい女たち」、...続きを読むブックライブ書店員
「豊胸手術なんて今は簡単よ。あなたが世界大会を目ざしているなら、このキャンプが終わったらすぐにクリニックに行きなさい」。
日本からミス・ユニバースの優勝者を出すことが目標のエルザ。12人のファイナリストとともに2週間のビューティーキャンプを行う。キャンプ開始から、ミス・ユニバース日本代表が選出...続きを読むブックライブ書店員
江戸川乱歩賞を受賞したこの作品は、薬丸岳さんのデビュー作となります。ミステリー作家の登竜門として有名な賞なのですが、毎回、受賞作のレベルの高さは折り紙つきです。その中でもこの作品は、東野圭吾さん、高野和明さんらの受賞作を凌駕する圧倒的な完成度で興奮と感動を与えてくれます。
少年犯罪の被害者家族が主...続きを読むブックライブ書店員
『四畳半神話大系』『有頂天家族』など、人気作品をポンポン世に放出する、森見登美彦先生のエッセイ集! 書くことを生業にするまでの森見先生の人生からご友人やご家族のお話、はたまた小説のネタ探しのコツまで、ファンにはたまらない贅沢な1冊です。先生の作品に心惹かれて、京都に足を運ぶファンが多いと思いますが(...続きを読むブックライブ書店員