あらすじ
今年一番の話題作! マスク自身が語り尽した初の公式伝記
世界的ベストセラー『スティーブ・ジョブズ』評伝作家だからこそ描けた。
いま、世界で最も魅力的で、かつ、世界で最も論議の的となるイノベーターの赤裸々な等身大ストーリー-。彼はルールにとらわれないビジョナリーで、電気自動車、民間宇宙開発、人工知能の時代へと世界を導いた。そして、つい先日ツイッターを買収したばかりだ。
イーロン・マスクと言えば、テスラ・スペースX・Twitterなどの世界的な買収や経営、起業に携わっています。
そんな彼がどんな人生を歩んで来たのか、生まれや育ちなどが気になり、読んでみました。今も大変ハンサムですが、子供の頃は本当に可愛い子供で、青年期はすごいイケメンです。幼少の頃の話や、親や祖父母のこと、子供の頃のいじめや挫折や苦悩など詳細に書かれており、この人は天才ではありますが、かなりの努力の人だということがわかります。
いちばん意外だったのは、イーロン・マスク自身が自分の性格をなんとかしたいと思っているところです。
また、スケールの違う苦悩を味わっているところに脱帽です。
とても人間らしさを感じられ、意外な一面を知ることが出来て、彼自身を応援したくなる1冊です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
イーロンマスクがテスラやスペースXで何をしたか、どう発展させたかの伝記。
イノベーションを起こすための努力、細かなところにこだわり続けることで生まれる価値に感銘を受けた。
要件を疑う、最適化する、ということは自分の仕事にもつながる。
病気もあるが、冷徹なまでに最適化を進めるマスクはやはり他とは思考回路から違うのだろう。
Posted by ブクログ
控えめに言っても超面白い。絶対こんな人の下で働きたくないけど、世界を変えるのはこういうタイプなんだろうなと思った。リスクをとることの大切さを痛感。
そして日本の製造業が…と言われる原因も、まさにこの人のやり方と真逆のことをやっているからでは、と思わずにいられない。
Posted by ブクログ
イーロン・マスクの半生や彼の人物像が忠実に書かれた伝記。
少年時代の苦悩や、ゼロからビジネスパーソンとしてどのようにMAG7に載るほどまでの企業を創り上げ、宇宙開発の新時代を切り開き世界一の大富豪になったのか、その波瀾万丈な道筋が詳細に書かれています。
Posted by ブクログ
なぜマスクがテスラやスペースXで成功したか、その本質がわかった。
彼の生い立ち、父譲りの激烈な性格、ほぼ障害?に近い集中力。。。
限界まで突き詰めて、諦めずに成功するまで、本当のギリギリまでやるので、失敗しない。
トランプがDOGE省の長官に抜擢して、数百兆円のコスト削減をやってみせる!と言っているマスクは、本気だし、スペースXがそうしたように、役人の仕事、コストを10分の1にしちゃいそうだ!大変だーって思った。
Posted by ブクログ
現在地球上に生存している人類の中でイーロン・マスクほど世界にインパクトを与えている人はいないのではないでしょうか。日本にいるとあまりわからない彼の人生を知るために本書を手に取りました。上巻では幼少期の南アフリカ時代、家族、そして米国に渡り、1990年代に弟とZIP2という会社を立ち上げます。これは事業者の電話帳をオンラインで検索可能として、さらに地図アプリに連動させることで道案内ができる、という当時としては画期的なアイデアでした。その後オールインワンの金融プラットフォーム構築を目指してXドットコムという会社を立ち上げ、ペイパルと合流します。
ここまではよくありがちな起業家ストーリーですが、ここからがイーロン・マスクの真骨頂。「人類の意識」の存続のため、火星に人類を送り込むことをミッションとしたスペースX社をたちあげます。さらに地球温暖化への危機意識から電気自動車メーカー、テスラを立ち上げます。さらにソーラーパネルを製造・販売するテスラエナジー、人工知能を人類にとって制御可能なものにするためにOpenAIを設立。
本書を読んだイーロン・マスクの印象ですが、(1)インパクトのあることを目標にする、(2)業界の要件を疑う、(3)ビジョンで人を集める(しかしほとんどの人がすぐについていけなくなる)」ことです。例えばスペースXでは、航空宇宙産業のぬるま湯環境に疑いを持ち、大幅なコスト減で高性能のロケットを作ってしまいます(それまで競争がなかったのでボルト1個についても恐ろしく高コストだった)。またロケットのブースター部分が打ち上げ後に地上に戻ってきて再利用可能にしたことも画期的でした。電気自動車(テスラ)についても、ゴルフカートのイメージを払拭すべく、スポーツカーのようなカッコよさと高級感、パワー性能を打ち出し、人々の印象を一新します。
イーロン・マスクの人となりがわかるだけでなく、彼が起こしていった事業の変遷を読むだけでも大変面白い本でした。下巻も楽しみです。
Posted by ブクログ
テスラ・スペースX、そして私生活。
それぞれのエピソードに既視感を覚える。
そうだ、アイアンマンと宇宙兄弟だ!
(アイアンマンに関しては実際に本文中に記載がありました)
この世界は高位存在のシミュレーションだという考え方、私も面白い発想だと思います♪
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ面白かった。
スティーブ・ジョブズを読んだときにも思ったのだが、ウォルター・アイザックソンの書く自伝は気持ちよく読める。
本人や周辺への取材で、できるだけ素のままかつ、多面的に知ることができる。
特に心に残った部分を挙げる。
▼リスクテイカーであるとこ
遺伝子と家庭環境によって、超リスクテイカーになった。
他の人が取れないリスクを取れることが、スペースXとテスラの成功の一つの要素だろう。
単にリスクを取るだけなら失敗して終わるのだろうが。
マスクの場合、すごい集中力と超ハードワーク、物理法則を原点にすえた判断で乗り切る。
やる側には大変だろうが、見てる分にはすごく魅力的に見える。
▼スティーブ・ジョブズと同じタイプ?
クソなやつですごい成果をあげるのは似ている
『もしかして、あの性格と成果はセットなのか?
これほどの業績に対して世界が払わなければならない対価が、くそ野郎でなければ達成できないなのであれば、それだけの価値はあると言える』
この一節は笑った。
ジョブズは製品のデザインに強迫的な接し方をしていたが。
マスクは、加えて、科学や工学、生産にまで強迫的。
▼崖っぷちぶりのすごさ
スペースxの3回の打ち上げ失敗
テスラの運転資金枯渇、顧客の予約金にまで手を付ける
リーマン・ショックまで重なる
この三重苦を切り抜けて見せるのだからシビレます。
▼アルゴリズム 5戒律が秀逸
①要件はすべて疑え。
②部品や工程はできる限り減らせ。
③シンプルに、最適化しろ。
④サイクルタイムを短くしろ。
⑤自動化しろ。
テスラ、スペースXの経緯を読んでから、5戒律が出てきてとても腑に落ちる。
さらに以下の結論
『気が狂いそうな切迫感をもって仕事しろ。
規則と言えるのは物理法則に規定されるものだけだ。
それ以外はすべて勧告である。』
いやーこんな仕事の仕方が実際にできるんですから、感服です。
Posted by ブクログ
父南アフリカに疎開しそこで生まれる
→カナダに大学で移住
→インターンで銀行
→zip2起業→売却→x.comをPayPalと合併→追い出されてスペースxでロケット開発(4回目の正直でNASAとの契約を締結)→テスラを並行して進める→OpenAIは非営利組織として起業
マスク/実際の製造ライン、工場を見回る
ジョブス/実際のデザインのラインを見回る、口を出す。
90年代にインターネット、00年代にロケット、2010年代に人工知能、とにかく早い。
時代の最速をいう人間の動向はチェックすべき。
マスク「いずれ人工知能が人間の知能の成長速度を上回る。だからこそ火星に行く。自分の時間、リソースは限られているからスターシップの打ち上げを急ぐ。そしてAIを安全にするためにAI会社を立ち上げる」
マスクの周りでは火星で何を着るかとかを真剣に議論している。
Posted by ブクログ
前提を疑うこと
型破りな言動で知られるイーロン・マスクの内面と行動原理を、徹底した取材をもとに描いた評伝。特に興味深いのは、彼のモノづくりに対する姿勢と思考のフレームワークだ。
マスクの哲学の核心にあるのは「前提を疑う」こと。慣習や常識にとらわれず、物事を物理法則などの「基本的な真理」にまで分解し、本質的に必要な要素だけを残して再構築する。この徹底した合理主義が、スペースXの打ち上げコストを従来の10分の1以下にまで削減し、テスラにおいてはバッテリー製造の最適化と自動化を進めるGigafactory構想へとつながった。
また、彼は設計と生産の現場を切り離さず、内製化・垂直統合を徹底。要件の明確化、工程の簡素化、最適化、高速化、自動化という5段階のアプローチを軸に、常にスピードと効率を追求する。
個性としては破天荒なマスクだが、ものづくりに向き合うその思想と実践には、極めて真っ当で学ぶべき点が多い。本書は、単なる成功物語ではなく、創造と実行の本質を問い直す良質なドキュメントと言える。
Posted by ブクログ
壮絶な幼少期から、型破りな挑戦の連続
失敗もトラブルも全部ネタにして前に進む姿
読んだ後、自分の悩みもなんとかなる気がしてくる
テスラがなんとなく好きじゃなかったけど、まぁこんな会社があってもいいかくらいに思えました。
#イーロンマスク #逆転人生 #型破りリーダー
Posted by ブクログ
イーロン・マスクは人を魅了するのだろうな。
光に集まる虫のように人をひきつけ、最も近くまで行くと炎で焼き尽くす。
双極症は自己診断のようだけれど、本当に双極症ならば鬱状態もかなりな割合で出てくるに違いない。全てのプロジェクトを遂行するのは難しいはず。有能なフィクサーがついているのかも。
ドラッグは、絶対禁忌。
イーロンの幻覚妄想で、世界規模の破茶滅茶が起こってしまう。
Posted by ブクログ
世界一の大富豪イーロン・マスクとはどのような人物なのか知りたくて買った本、
結局よく分からなかった。
火星を開拓する。人類を複数惑星にまたがる文明にすることを人生の目標にしたんだ。
印象的な言葉でした。
オバマ元大統領やトランプ大統領とのことも書かれてあった。
私にはとても読みづらく途中でやめようかと思ったが、つい最近読んだGRITを思い出し、飛ばし飛ばしではあったが、なんとか粘り強く最後まで読み切る事ができた。
GRITを推奨してくれた菊池雄星さん、ありがとう。
Posted by ブクログ
イーロン・マスクの子ども時代から、祖父母、父母、兄弟の過去まで全て知ることができました。さらには、イーロンに焦点を当てていき、スペースX、テスラというように次々と起業を成功させ、世界に革命を起こしていく。ただ、彼の性格は短気であり、周りを困らせるほど怒りっぽい。
そんな彼の人生から学べることは、以下の3つかなと思いました。
①根本から見直し、コストカットすること
②自身の破産を恐れずに挑戦すること
③期限を決めて宣言すること
Posted by ブクログ
治安の悪い南アフリカに生まれ育ち、風変わりな父から心を傷つけられ、学校や遊び場ではいじめに会う。一方、SFとコンピューターに夢中な天才少年だった
人とは、父親の期待に添えるようにと生きているのか、父親の失敗を償おうと生きている方と言った人がいる。私が苦労してきたのは、このせいではないだろうか。バラク・オバマ元大統領が回顧録に書いた言葉である
マスクが生涯をかけて追求するテーマは、人工知能は人類を守り、人類に資するようになるのか、それとも、機械自体が意志を持ち、人類を脅かすようになるのかである
技術系管理職は実践経験をつまなければならない。そうしなければ、馬に乗れない騎兵隊長、剣の使えない将軍になってしまう
仲間意識は危ない。相手の仕事に疑問を投げかけにくくなるからだ
間違うのは構わない。ただし、自信を持った状態で間違うのだけはやめよう
自分がやりたくないことを、部下にやらしてはならない
採用では心構えを重視するし。スキルは教えられる。根性を叩き直すには、脳移植が必要だ
Posted by ブクログ
地球の限られた資源が枯渇した時のことを考え本気で宇宙に人が住める場所を見出そうとしてるのが夢が大きくてかっこいい。また、圧倒的な天才さと傍若無人さが彼の特徴としてあり、まさにこういう人が世の中を変えるんだと思った。
Posted by ブクログ
大富豪or大成功者イーロン・マスクも人間で当たり前だが紆余曲折があった。彼の「特性」もハッキリは知らなかった。今でこそ時代を切り開く開拓者だが「運」もあった。。。どのタイミングで破産してたか分からない。だがその「運」は彼の失敗を恐れない情熱とパワーが引き寄せたと言っていいだろう。下巻へ続く。
Posted by ブクログ
上下巻を通して、彼がスペースXやテスラ、ニューラリンクなどの企業で革新を続ける姿に触れ、彼の飽くなき挑戦精神とリーダーシップに感銘を受けました。また、彼の個人的な葛藤や苦労も描かれており、人間味溢れる一面も知ることができました。全体として、マスクの生き様と挑戦の軌跡を深く理解できる充実した読書体験でした。
Posted by ブクログ
長いけど面白い
イーロン・マスクがどういった人物なのか、どういう気持ちでどういうことをしてきたのかがこの本で一通りわかる。
幼い頃からのサバイバルな環境と、理系的な思考、どう勝つかを考える戦略性とストイックさ。賛否両論あると思いますが、ここまでできる人はなかなか居ないと思える人物でした。
Posted by ブクログ
ニュースで知るだけでは、多くの会社を経営していて、破天荒な発言があることから何を考えているかわからない人と思っていたが、この本を読むと、かなり一貫性のある考えで仕事に取り組んでいる人だとわかった。
Posted by ブクログ
ジャーナリストである伝記作家により書かれたイーロン・マスクの伝記。テスラの創業者であり成功後にスペースXの CEOとして宇宙事業にも取り組んだと思っていたが、テスラよりも先に宇宙事業をしていたことはこの本で知った。アスペルガー症候群であり感情の起伏が激しい中、大きな成功と気分の落ち込みを繰り返しながらも常に前へ前へとチャレンジを続ける熱意がすごい。大きな成功も多いが、倒産ぎりぎりの苦境もあり、その人生はとても興味深い。まわりとうまくやっていけない性格であるため、人がまわりから次々と去っていくが、それでも新たな支援者が生まれ、人との繋がりが生まれ、複雑な人間関係ができては壊れていく。強烈に印象深い人物であることがわかった。面白い。
「自分が世界を変えられると本気で信じるクレイジーな人こそが、本当に世界を変えるのだ(スティーブ・ジョブズ)」p11
「(イーロンの専門は物理学)エンジニアの真髄は、物理学の基本原則まで問題を深く理解することにあるとマスクは考えていた。並行してビジネスの学位も狙う(ビジネスを勉強しないと、その勉強をした人の下で働くことになりそうだと思ったから)」p81
「CEOになんてなりたいと思ったことはありません。ですが、CEOでなければ、本当の意味で最高技術責任者とか最高品質責任者とかになることもできないと学びました(Zip2での経験)」p99
「マスクは最初から過酷な仕事人だった。ワークライフバランスなどははなも引っ掛けない。Zip2でもその後の会社でも、昼間はもちろん夜もほとんど仕事ばかりしているし休みは取らない。周囲にも同じことを期待する」p100
「チームメンバーに愛してもらうことなど仕事ではない。そんなの百害あって一利なしだ」p100
「YMCAでシャワーを使い、事務所の床で寝る生活からわずか3年で、100万ドルの車を買うことができました」p103
「マスクはまた、会社から追い出された。3年で2回。ビジョナリーだが、周囲とうまく折り合えないからだ」p130
「「CEOのアントレプレナーは、実のところ、リスクを取るタイプではありません」とロエロフ・ボサは言う。「リスクを小さくしようとする人々ですから。リスクで育つタイプではなく、リスクを大きくしようとか絶対にしません。調整可能な変数を見つけ、リスクを最小化しようとするんです」だがマスクは違う。「彼はリスクを大きくしようとします。船に火をかけて、ほかの人々の逃げ道をなくすんです」マクラーレンの事故も、いかにもマスクらしいとボサは言う。どれほど走るのかを知りたくて、アクセルを床まで踏み込んでしまうわけだ」p130
「(カードゲーム)ほかはみんな慣れているし、カードを記憶したりオッズを計算したりが得意なわけですよ。イーロンは毎回必ずオールインして負けていました。で、負けるとチップを買って、倍賭けするんですよ。何回負けたかわからないくらい負けたあと、オールインで勝ことができました。そうしたら「うん、これでよし。ここまでにする」って言うんです。これが彼の生き方なんですね。チップをテーブルに載せ続ける。賭け続ける」p131
「彼が作った2社、スペースXとテスラを見ればわかります。シリコンバレーの常識としては、どちらもクレイジーな賭けです。ですが、うまくいくはずがないとみんなが思った会社がふたつともうまくいったわけで、であれば、「イーロンは、ほかの人にはわからないなにかをリスクについてわかっているのだろう」と思わざるをえません」p131
「(南アフリカでマラリア発症)マスクは10日間も集中治療室にとどまったし、完全回復には5ヶ月もかかってしまう。危うく死にかけた体験からふたつのことが学べたとマスクは言う。休むと死ぬ。もうひとつ、南アフリカはいまだ私を破滅させようとしている」p135
「技術は必ず進歩すると限ったものではない。進歩は止まるかもしれない。後退することさえあり得る。月には行けた。でも、スペースシャトル計画は中止となり、進歩は止まった」p140
「後ろ向きなやつや、そんなこと無理だと思うやつは、次の打ち合わせに来なくていい。なにかをなし遂げる人しかいらない」p164
「(できる限り内製する)バルブ1基に25万ドルと言われたことがある。そんなばか高いものが買えるか、自分たちで作れとマスクは指示。数ヶ月かかったが、コストはごくわずかなものになった。上段エンジンのノズルを制御するアクチュエーター1基に12万ドルと言われた時も、マスクは、そんなに難しいもんじゃない、せいぜいガレージのドアオープナー並みだ、5000ドルで作れと命じた。結局、洗車機で液体の混合に使われているバルブを改良すればロケット燃料にも使えることが判明する。燃料タンクにかぶせるアルミニウム製ドームは、2回目の注文で値段が大きく下がった。結局、ほんの数年で、スペースXは、ロケット用部品の70%を内製するようになる。原因のひとつは、軍やNASAが仕様や要件を山ほど定めていることにある。大手の航空宇宙企業は、この仕様や要件をきっちり守る。マスクは逆で、要件はすべて疑えと指示する。これは「要件」だからしなければならないと口にした技術者は、マスクにとことんやり込められる。その要件は誰が作ったのか、と」p168
「エンジンを試験するとか燃料タンクの認証を取るという話になると、マスクに「なぜやらなければならないんだ」と尋ねられる。「それが要件だと軍の仕様で決まってるんです」って答えると「それは誰が書いたんだ? どういう理屈でそうなってるんだ?」って突っ込まれます。要件はすべて、勧告として扱え。それがマスクのやり方だ。疑う余地のない要件は、物理学の法則に規定されるものだけだ、と」p168
「「気が狂いそうな切迫感をもって仕事をしろ」とマスクはよく言う」p170
「マスクは公私いずれも他人とうまく付き合えるタイプではない。相手と対等な関係を結ぶスキルは持ち合わせていないし、まして誰かに敬服することなどありえない。自分以外に力を持たせるのが嫌いなのだ」p177
「(大衆車を最初に作ることに反対)最初の電気自動車はなにをどうしても高くなる。みすぼらしい車にそこまで払ってくれる人なんていない。自動車会社を立ち上げるなら、まず高級車を作り、そこから大衆車へ広げていくべきだ」p189
「自閉スペクトラム症であることはまちがいなくて、ほかの人々とつながることが本当にできないのだろうと思います」p244
「マスクの資産はもうほとんど残っていない。テスラではキャッシュの流出が続いている。スペースXは3機連続で打ち上げに失敗した。それでもマスクはあきらめない。文字どおり全財産を賭けるのだ。打ち上げ失敗のわずか1、2時間後、マスクは声明を出した。「スペースXはあわてることなく前に進み続けます。スペースXは軌道に到達するという目標を達成します。そこに疑問が入り込む余地はありません。私はあきらめません。絶対に」p260
「2回目の打ち上げ失敗をマスクの脇で見ていたワイアード誌のカール・ホフマン記者は、どうしてそんなに楽観的になれるのか尋ねてみたという。「楽観的? 悲観的? そんなことは知らん。やる。やり遂げる。地獄なんぞものともせず必ずやり遂げると神に誓うんだ」それがマスクの答えだった」p261
「(タルラ)心臓発作でも起こすんじゃないかと心配で心配で。夜驚症と言うんでしょうか、寝ているのに突然叫び出し、私にしがみついてきたりするんです。恐怖ですよ。彼は追いつめられていて、私はびくびくでした」p265
「実費生産契約のぬるま湯に何十年もどっぷり浸かってきた結果、航空宇宙業界は締まりがまるでなくなっていた。たとえばロケット用のバルブは似たような自動車用バルブの30倍もする。だから、部品はなるべく航空宇宙以外の企業から買えとマスクは指示した。NASAが国際宇宙ステーションで使っている留め金は1個1500ドルもする。スペースXは、トイレの個室に使われている留め金を改造し、わずか30ドルでロック機構を作ってしまった。ファルコン9のペイロードに使う空冷システムが300万ドル以上かかると言われたときも、マスクは、住宅用エアコンはいくらかと大声で尋ね、6000ドルぐらいでしょうかと答えさせている。当然、民生用エアコンを購入し、ロケットに積んでも大丈夫なようにポンプを改造することになった」p299
「今回のファルコン9用施設の改修は費用が1/10しかかからなかった。スペースXは宇宙を民営化するとともに、そのコスト構造も根本的に変えてしまった」p299
「リスクを報告し、エンジニアリングデータを見せれば、本人がさっと判断して、責任を我々から自分の肩に移してくれる。イーロンはそういう人なんです」p306
「イーロンにはいろんな側面があって、一瞬あとに何を言い出すか、何をやらかすか全くわかりません。なんですが、それがすっとひとつにまとまることがあるんです」p323
「これを不可能とする第一原理はないんだ。ものすごく難しいのはわかっている。なんとかしろ」p337
「オープンAIもイーロンの投資によって成功した」p350
「(テスラの自動運転)オートパイロットで人がひとり死ぬと、人間のミスで100人が死ぬ以上の騒ぎになるのが現実である」p358
「(マスクは作業員に厳しい)そこの作業員に優しくするのは、自分の仕事をきちんとこなしている何十人もの作業員に対して優しくないことに等しいんですよ。問題箇所を修正しなければ、ちゃんとしている人々を傷つけることになるんです」p394
「(2018年スペースXの業績)56回の打ち上げに成功し、失敗はわずかに1回。着陸も問題がなくなり、ブースターは再利用できる。スペースXが軌道に届けたペイロードの合計は、すでに中国や米国さえも抜いて世界一だ」p415
「(グライムス)晩ご飯を食べに行った先でマスクが突然だまり、じっとなにかを考えはじめたことがあった。1分か2分もそうしていただろうか。そして、ペンはないかと問われた。ハンドバッグからアイライナーを渡したところ、エンジンの熱シールドを改良するアイデアをナプキンに書き留めた。「私といても心がどこかほかに行ってしまうことがあるのだと悟りました。たいがいは仕事上の問題ですね」」p445
Posted by ブクログ
まず、イーロンの父、エロールのヤバさが怖かった。他人事として聞くにはオモロ話だが家族だと結構地獄だろうなと思った。
そしてご本人。育った環境や生まれ持った特性も多分にありそうだが、狂気的な意思とエネルギーと知性で絵空事を実現していく様子が印象的だった。絶対映画化決定する。
Posted by ブクログ
事業面での彼の偉業はネットにもたくさん溢れている。この本では、彼のパーソナリティや家族など、プライベートな面が明らかにされているが、とても魅力的とは言いがたい。偉業を成し遂げるにはかなりのことが犠牲にされている印象を持った。
Posted by ブクログ
成功している経営者には、才能として、天才的な経営センスだったりが必要と思ったが、それよりも大きく、成功に対する渇望だったりが大事だと感じた。それは、先天的なものだけではなく、後天的にも身につけられるかもしれないと感じた。また、マスクの辛さも知れただの成功者ではないことも知れた。
Posted by ブクログ
イーロンマスクの生い立ちについて
南アフリカで生まれ育ってクズ父親が嫌い。
恋愛はあまり得意じゃない。何度も離婚してる
イーロンマスクはアスペルガー症候群
一度決めたことはやり通す。
アイアンマンのスタークはイーロンモデルらしい
合わない人は切り捨てる。
まぁ異次元すぎて参考にはならなかった。ただシンプルに天才だなと感じた。内容難しかった笑
ハードウェアまで担当してるのはイーロンマスク独特の主流。スティーブ・ジョブズは委託していた
Posted by ブクログ
オーディブルにて。イーロンマスクさんのこと、全然知らず、生い立ちがとても興味深かった。こうして圧倒的な結果を出す人って(スティーブ・ジョブズしかり)ある種、サイコパス/ソシオパス的側面がないとなれないのかも、とも思わされる。興味深くこれからもウォッチし、応援していきたい。