あらすじ
今年一番の話題作! マスク自身が語り尽した初の公式伝記
世界的ベストセラー『スティーブ・ジョブズ』評伝作家だからこそ描けた。
いま、世界で最も魅力的で、かつ、世界で最も論議の的となるイノベーターの赤裸々な等身大ストーリー-。彼はルールにとらわれないビジョナリーで、電気自動車、民間宇宙開発、人工知能の時代へと世界を導いた。そして、つい先日ツイッターを買収したばかりだ。
イーロン・マスクと言えば、テスラ・スペースX・Twitterなどの世界的な買収や経営、起業に携わっています。
そんな彼がどんな人生を歩んで来たのか、生まれや育ちなどが気になり、読んでみました。今も大変ハンサムですが、子供の頃は本当に可愛い子供で、青年期はすごいイケメンです。幼少の頃の話や、親や祖父母のこと、子供の頃のいじめや挫折や苦悩など詳細に書かれており、この人は天才ではありますが、かなりの努力の人だということがわかります。
いちばん意外だったのは、イーロン・マスク自身が自分の性格をなんとかしたいと思っているところです。
また、スケールの違う苦悩を味わっているところに脱帽です。
とても人間らしさを感じられ、意外な一面を知ることが出来て、彼自身を応援したくなる1冊です。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
上下巻ともに、幼少期からテスラからTwitter、ニューラリンク、xAI、SpaceXの要所要所が描かれておりめちゃ面白い。テスラ株買ってしまった。
Posted by ブクログ
南アでの壮絶な子供時代、父親との確執。金儲けではない人類存続のためのビジョン。そのための手段がテスラであり、スペースXであり、X。物理法則以外の前提条件は全て疑え!無理難題に思える納期目標、コスト目標。それでもやってのける執念!憧れはしないが真似したいところ満載の人生。もっと応援したくなる!
Posted by ブクログ
(オーディブル視聴)1人の人間が「ここまでできるのか?」という驚きの繰り返しでした。まだまだ若いマスク氏がこれからどんなことまでやり遂げるのかと思うと目が離せないです。
Posted by ブクログ
イーロンマスクがテスラやスペースXで何をしたか、どう発展させたかの伝記。
イノベーションを起こすための努力、細かなところにこだわり続けることで生まれる価値に感銘を受けた。
要件を疑う、最適化する、ということは自分の仕事にもつながる。
病気もあるが、冷徹なまでに最適化を進めるマスクはやはり他とは思考回路から違うのだろう。
Posted by ブクログ
控えめに言っても超面白い。絶対こんな人の下で働きたくないけど、世界を変えるのはこういうタイプなんだろうなと思った。リスクをとることの大切さを痛感。
そして日本の製造業が…と言われる原因も、まさにこの人のやり方と真逆のことをやっているからでは、と思わずにいられない。
Posted by ブクログ
イーロン・マスクの半生や彼の人物像が忠実に書かれた伝記。
少年時代の苦悩や、ゼロからビジネスパーソンとしてどのようにMAG7に載るほどまでの企業を創り上げ、宇宙開発の新時代を切り開き世界一の大富豪になったのか、その波瀾万丈な道筋が詳細に書かれています。
Posted by ブクログ
なぜマスクがテスラやスペースXで成功したか、その本質がわかった。
彼の生い立ち、父譲りの激烈な性格、ほぼ障害?に近い集中力。。。
限界まで突き詰めて、諦めずに成功するまで、本当のギリギリまでやるので、失敗しない。
トランプがDOGE省の長官に抜擢して、数百兆円のコスト削減をやってみせる!と言っているマスクは、本気だし、スペースXがそうしたように、役人の仕事、コストを10分の1にしちゃいそうだ!大変だーって思った。
Posted by ブクログ
現在地球上に生存している人類の中でイーロン・マスクほど世界にインパクトを与えている人はいないのではないでしょうか。日本にいるとあまりわからない彼の人生を知るために本書を手に取りました。上巻では幼少期の南アフリカ時代、家族、そして米国に渡り、1990年代に弟とZIP2という会社を立ち上げます。これは事業者の電話帳をオンラインで検索可能として、さらに地図アプリに連動させることで道案内ができる、という当時としては画期的なアイデアでした。その後オールインワンの金融プラットフォーム構築を目指してXドットコムという会社を立ち上げ、ペイパルと合流します。
ここまではよくありがちな起業家ストーリーですが、ここからがイーロン・マスクの真骨頂。「人類の意識」の存続のため、火星に人類を送り込むことをミッションとしたスペースX社をたちあげます。さらに地球温暖化への危機意識から電気自動車メーカー、テスラを立ち上げます。さらにソーラーパネルを製造・販売するテスラエナジー、人工知能を人類にとって制御可能なものにするためにOpenAIを設立。
本書を読んだイーロン・マスクの印象ですが、(1)インパクトのあることを目標にする、(2)業界の要件を疑う、(3)ビジョンで人を集める(しかしほとんどの人がすぐについていけなくなる)」ことです。例えばスペースXでは、航空宇宙産業のぬるま湯環境に疑いを持ち、大幅なコスト減で高性能のロケットを作ってしまいます(それまで競争がなかったのでボルト1個についても恐ろしく高コストだった)。またロケットのブースター部分が打ち上げ後に地上に戻ってきて再利用可能にしたことも画期的でした。電気自動車(テスラ)についても、ゴルフカートのイメージを払拭すべく、スポーツカーのようなカッコよさと高級感、パワー性能を打ち出し、人々の印象を一新します。
イーロン・マスクの人となりがわかるだけでなく、彼が起こしていった事業の変遷を読むだけでも大変面白い本でした。下巻も楽しみです。
Posted by ブクログ
分厚い人生です。
スペースXもテスラも、無理難題をセットして自らも超絶集中することで課題をクリアしていっている。
人は去っていくし、新たにも来るけど、ミッションこそが重要。
本質的に課題を解決し継続するための手段は一定理解ができる。でも一緒に仕事をできるか、したいかは、ときと場合による。生きた証は作れそうですね。
下巻も読みます。
Posted by ブクログ
読み終わってないんですが。
そりゃあ、そんな毒親に育てられたら、こんなサイコパスにもなりますわね。
スティーブ・ジョブズとも対比されますが、これだけぶっ飛んだ天才が現れないと、歴史に残るイノベーションは生まれないでしょう。
ジャック・マーとかはいかにも人が良さそうですし。
孫さんは良い線いってるけど、とくに革新的なものは生み出してないし。
Posted by ブクログ
凄まじい経営者 オーディブルにて
彼の人生が事細かく描写されており、いったいどうやって書き上げたんだろうと不思議でならない
目標のためには冷酷だけれど、必ず結果を出し今では6社?の経営者。世界一の富豪という認知しかしてなかったけれど、そうなるべくして無茶苦茶に働いてきたんだなというのがわかる本。
自分が彼の元で働けるかというとそうではない。でもとても刺激される本だった
Posted by ブクログ
父南アフリカに疎開しそこで生まれる
→カナダに大学で移住
→インターンで銀行
→zip2起業→売却→x.comをPayPalと合併→追い出されてスペースxでロケット開発(4回目の正直でNASAとの契約を締結)→テスラを並行して進める→OpenAIは非営利組織として起業
マスク/実際の製造ライン、工場を見回る
ジョブス/実際のデザインのラインを見回る、口を出す。
90年代にインターネット、00年代にロケット、2010年代に人工知能、とにかく早い。
時代の最速をいう人間の動向はチェックすべき。
マスク「いずれ人工知能が人間の知能の成長速度を上回る。だからこそ火星に行く。自分の時間、リソースは限られているからスターシップの打ち上げを急ぐ。そしてAIを安全にするためにAI会社を立ち上げる」
マスクの周りでは火星で何を着るかとかを真剣に議論している。
Posted by ブクログ
前提を疑うこと
型破りな言動で知られるイーロン・マスクの内面と行動原理を、徹底した取材をもとに描いた評伝。特に興味深いのは、彼のモノづくりに対する姿勢と思考のフレームワークだ。
マスクの哲学の核心にあるのは「前提を疑う」こと。慣習や常識にとらわれず、物事を物理法則などの「基本的な真理」にまで分解し、本質的に必要な要素だけを残して再構築する。この徹底した合理主義が、スペースXの打ち上げコストを従来の10分の1以下にまで削減し、テスラにおいてはバッテリー製造の最適化と自動化を進めるGigafactory構想へとつながった。
また、彼は設計と生産の現場を切り離さず、内製化・垂直統合を徹底。要件の明確化、工程の簡素化、最適化、高速化、自動化という5段階のアプローチを軸に、常にスピードと効率を追求する。
個性としては破天荒なマスクだが、ものづくりに向き合うその思想と実践には、極めて真っ当で学ぶべき点が多い。本書は、単なる成功物語ではなく、創造と実行の本質を問い直す良質なドキュメントと言える。
Posted by ブクログ
壮絶な幼少期から、型破りな挑戦の連続
失敗もトラブルも全部ネタにして前に進む姿
読んだ後、自分の悩みもなんとかなる気がしてくる
テスラがなんとなく好きじゃなかったけど、まぁこんな会社があってもいいかくらいに思えました。
#イーロンマスク #逆転人生 #型破りリーダー
Posted by ブクログ
イーロン・マスクは人を魅了するのだろうな。
光に集まる虫のように人をひきつけ、最も近くまで行くと炎で焼き尽くす。
双極症は自己診断のようだけれど、本当に双極症ならば鬱状態もかなりな割合で出てくるに違いない。全てのプロジェクトを遂行するのは難しいはず。有能なフィクサーがついているのかも。
ドラッグは、絶対禁忌。
イーロンの幻覚妄想で、世界規模の破茶滅茶が起こってしまう。
Posted by ブクログ
世界一の大富豪イーロン・マスクとはどのような人物なのか知りたくて買った本、
結局よく分からなかった。
火星を開拓する。人類を複数惑星にまたがる文明にすることを人生の目標にしたんだ。
印象的な言葉でした。
オバマ元大統領やトランプ大統領とのことも書かれてあった。
私にはとても読みづらく途中でやめようかと思ったが、つい最近読んだGRITを思い出し、飛ばし飛ばしではあったが、なんとか粘り強く最後まで読み切る事ができた。
GRITを推奨してくれた菊池雄星さん、ありがとう。
Posted by ブクログ
イーロン・マスクの子ども時代から、祖父母、父母、兄弟の過去まで全て知ることができました。さらには、イーロンに焦点を当てていき、スペースX、テスラというように次々と起業を成功させ、世界に革命を起こしていく。ただ、彼の性格は短気であり、周りを困らせるほど怒りっぽい。
そんな彼の人生から学べることは、以下の3つかなと思いました。
①根本から見直し、コストカットすること
②自身の破産を恐れずに挑戦すること
③期限を決めて宣言すること
Posted by ブクログ
治安の悪い南アフリカに生まれ育ち、風変わりな父から心を傷つけられ、学校や遊び場ではいじめに会う。一方、SFとコンピューターに夢中な天才少年だった
人とは、父親の期待に添えるようにと生きているのか、父親の失敗を償おうと生きている方と言った人がいる。私が苦労してきたのは、このせいではないだろうか。バラク・オバマ元大統領が回顧録に書いた言葉である
マスクが生涯をかけて追求するテーマは、人工知能は人類を守り、人類に資するようになるのか、それとも、機械自体が意志を持ち、人類を脅かすようになるのかである
技術系管理職は実践経験をつまなければならない。そうしなければ、馬に乗れない騎兵隊長、剣の使えない将軍になってしまう
仲間意識は危ない。相手の仕事に疑問を投げかけにくくなるからだ
間違うのは構わない。ただし、自信を持った状態で間違うのだけはやめよう
自分がやりたくないことを、部下にやらしてはならない
採用では心構えを重視するし。スキルは教えられる。根性を叩き直すには、脳移植が必要だ
Posted by ブクログ
地球の限られた資源が枯渇した時のことを考え本気で宇宙に人が住める場所を見出そうとしてるのが夢が大きくてかっこいい。また、圧倒的な天才さと傍若無人さが彼の特徴としてあり、まさにこういう人が世の中を変えるんだと思った。
Posted by ブクログ
大富豪or大成功者イーロン・マスクも人間で当たり前だが紆余曲折があった。彼の「特性」もハッキリは知らなかった。今でこそ時代を切り開く開拓者だが「運」もあった。。。どのタイミングで破産してたか分からない。だがその「運」は彼の失敗を恐れない情熱とパワーが引き寄せたと言っていいだろう。下巻へ続く。
Posted by ブクログ
マスクはペイパルを再編し、独立のエンジニアリング部門をなくした。エンジニアは製品マネージャーとチームにする。このあと、テスラでもスペースXでもツイッターでも採用することになるマスク一流の哲学だ。設計と製造の分離は機能障害をもたらすというのだ。作りにくい設計にしたら設計者が痛みをじかに感じるようにしなければならない。であれば当然なのだが、チームは製品マネージャーよりエンジニアに率いらせるほうがいいとも考えている。ロケットにはまちがいなく当てはまるが、ツイッターにはそうでもないように思われる考え方だ。
「いやもう腹が立って腹が立って。腹が立つと、私は、問題の枠組みを変えようとするんです」
原因のひとつは、軍やNASAが仕様や要件を山ほど定めていることにある。大手の航空宇宙企業は、この仕様や要件をきっちり守る。マスクは逆で、要件はすべて疑えと指示する。製品開発でマスクが口癖のようにくり返し、「例のアルゴリズム」と社内で呼ばれるようになる5項目のチェックリストができるのだが、その第1項目がこれだ。これは「要件」だからしなければならないと口にした技術者は、マスクにとことんやりこめられる。その要件はだれが作ったのか、と。 「軍」とか「法務部」というレベルではなく、その要件を実際に作った担当者個人の名前まで押さえておけというのだ。
「エンジンを試験するとか燃料タンクの認証を取るという話になると、マスクに「なぜやらなければならないんだ」と尋ねられるんですよ」とティム・ブザは言う。ボーイングからの転職組で、 発射と試験を統括するバイスプレジデントになる人物だ。「「それが要件だと軍の仕様で決まってるんです」って答えると、「それはだれが書いたんだ? どういう理屈でそうなってるんだ?」 って突っ込まれます」
要件は、すべて、勧告として扱え。それがマスクのやり方だ。疑う余地のない要件は、物理学の法則に規定されるものだけだ、と。
マスクは、ロケットエンジンの試験架台を数週間で作れなど、特に必要のないときでさえ非現実的な期日を設定する。
「気が狂いそうな切迫感をもって仕事をしろ」とマスクはよく言う。
切迫感は役に立つ。尻に火が付けば、第一原理思考が働くからだ。だがミューラーも指摘しているように、これには負の側面もある。
「もしかしたらなんとかなるかもと思えるくらいのスケジュールなら、みな、もうひとがんばりとがんばってくれます。でも、なにをどうしても不可能なスケジュールにすると、士気が下がってしまいます。技術者もばかじゃありませんからね。これはイーロン最大の弱点と言えるでしょう」
スティーブ・ジョブズも同じようなことをしていた。仲間に現実歪曲フィールドと呼ばれていたやり方だ。非現実的な期日を設定し、無理だと文句を言われると、まばたきもせずにじっと見つめて「大丈夫だ。きみならできる」と言うのだ。精神的に消耗する人も多いが、他社にできないことを実現したのも事実である。
「イーロンから与えられたスケジュールもコスト目標も大半は達成できなかったのですが、業界では一番になれました。史上最高にすごいロケットを業界の最低コストで開発できましたし、 我々としてはかなりいい気分ですよ。おやじは必ずしも我々のできに満足していないようですが」とミューラーは言う。
「彼が登場したのは、ちょうど、タンクにガスを入れはじめたあたりでした。大丈夫でした」とブザは言う。「イーロンは、なんとかできないことなんてないと思っています。おかげでずいぶんと学ぶことができました。おもしろくもありましたね」
ロケットの試験にこぎつける期間もずいぶんと縮んだ。
もちろん、つねにうまくいくわけではない。2003年末、スラストチャンバー内側の放熱材に亀裂が入り、ふつうならやらない方法で対応してみたときがそうだ。
ショットウェルは、マスクとの付き合い方について一日の長があった。夫が自閉症スペクトラム障害、いわゆるアスペルガー症候群だったのだ。
「イーロンのようにアスペルガーな人は、人間関係を円滑にする手がかりに気づけませんし、自分の言葉がほかの人にどう受け取られるのかが自然にわかったりしません。イーロンは相手の性格や個性をきちんと理解できますが、それは学習の結果であって、感情による自然な理解ではありません」
アスペルガーな人は共感の力がないと感じられたりする。
「イーロンはくそ野郎じゃないんですが、でも、おりおり、そう思われてもしかたがないことを言ったりします。自分の言葉が相手にどう受け取られるのかを考えないからです。ミッションを成功させたい―――それしか頭にないんです」
そんな彼をためる努力はせず、ただ、心がひりついてしまった人を癒やすことだけを考えるのだという。
車の形を考えるデザイナーも手袋をはめ、車の組み立て方を考える技術者と一緒に手を動かせというのがマスクの方針で、この工夫はそれが形になったものと言える。
「ふつう、デザイナーはデザインを考えたら、それを別の建物やそれこそ別の国にいる技術者に投げておしまいなんです」とフォン・ホルツハウゼンは言う。だがマスクは、デザイナーと技術者を一部屋にまとめる。「技術者のように考えるデザイナーとデザイナーのように考える技術者を生み出す。そういうビジョンです」
これは、スティーブ・ジョブズとジョニー・アイブがアップルに植え付けた原理と同じだ。デザインとは見た目だけの問題ではない。本物の工業デザインとは、外観と中身をつなぐものなの
「普通の人にとって「デザイン」というのは、みてくれのことさ」―――ジョブズは、昔、こう語っている。「そんなのデザインじゃない。デザインというのは人工物の基礎となる魂のようなもので、製品やサービスを包む外層という形で自己表現するんだ」
1980年代にグローバリゼーション信仰が興ると、コスト削減至上主義のCEOと物言う投資家に導かれて米国企業は国内の工場を閉じ、海外に生産を移転するようになった。テスラが立ち上がった2000年代の初めは、その動きが一層加速したころだ。2000年から2010年で、米国で生産に従事する人の数は3分の1も減ってしまった。生産を海外に移転すればたしかに労務費は下がるが、製品改善の現場感覚も失われてしまう。
このトレンドにマスクは抵抗した。一番の理由は、生産工程を掌握したかったからだ。車を作る工場を作る――「マシンを作るマシン」を作る――のは、車そのものの開発と同じくらい重要だとマスクは考えている。そして、設計―生産というフィードバックループはテスラの強みとなった。日々、改善のアイデアが得られるからだ。
オラクルの創業者ラリー・エリソンが社外取締役を引きうけたのはわずかに2社、アップルとテスラだけだ。そして彼は、ジョブズともマスクとも親しい友人になった。彼は、ジョブズもマスクも強迫性障害を持つが、それがいいほうに働いたケースだと考えている。
「彼らが成功した一因は強迫性障害にあります。問題に気づくと、なにがなんでも解決してしまう、そうせずにはいられないからです」
マスクがジョブズと違うのは、製品のデザインに加え、それを支える科学や工学、生産にまで強迫的な接し方をする点だという。
ソーラーパネル事業がいいとイーロンに言われたリンドンとピーターは、まず、なぜ普及しないのかを調べた。理由は明快だった。
「顧客体験がよくないんですよ。もうひとつ、最初にお金がかかるのが大きな障害になっていました」
だから、ごく簡単に手続きができるように工夫した。フリーダイヤルの電話で申し込みを受け付けたら、衛星写真で屋根の大きさと太陽の当たり具合を確認し、費用や電気料金の節約額、ローンなどを記した契約案を示す。これを顧客が承諾したら、緑の制服を着た工事班を派遣してパネルを設置し、政府補助金の申請なども代行する。最終目標は、これを全国的な消費者ブランドにすることだ。
開業資金はマスクが1000万ドルを出してくれた。そして、2006年7月4日、テスラがロードスターを発表しようとしていたころ、リンドンとピーターは、ソーラーシティを立ち上げた。マスクは会長である。
アルゴリズム
戒律は五つだ。
第1戒――要件はすべて疑え。要件には、それを定めた担当者の名前を付すこと。「法務部」や「安全管理部」など部門名しか付されていない要件を受理してはならない。必ず、定めた本人の名前を確認しろ。そして、その要件を疑え。担当者がどれほど頭のいい人物であっても、だ。頭のいい人間が決めた要件ほど危ない。疑われにくいからだ。私が定めたものであっても、要件は必ず疑え。そして、おかしなところを少しでも減らせ。
第2戒――部品や工程はできるかぎり減らせ。あとで元に戻さなければならなくなるかもしれないが、それでいい。実際のところ、10%以上を元に戻さなければならなくならないのなら、それは減らし足りないということだ。
第3戒――シンプルに、最適にしろ。これは第2戒のあとにやるべきことだ。そもそもそこにあってはならない部品やプロセスをシンプルにしたり最適化したりしてしまうのは、よくあるまちがいだ。
第4戒――サイクルタイムを短くしろ。工程は必ずスピードアップが可能だ。ただし、第1戒から第3戒までが終わったあとにやること。テスラの工場では、なくすべきだったとのちに気づく工程をスピードアップするのにかなりの時間を使うという愚を犯してしまった。
第5戒――自動化しろ。これは最終段階だ。ネバダでもフリーモントでも、一番のまちがいは、 ステップの自動化から始めてしまったことだ。要件をすべて洗い直し、部品や工程を減らせるだけ減らし、バグをつぶし切るまで自動化は待たなければならない。
このアルゴリズムを前提にするなら、必然的に導き出されることがいくつかある。例を紹介しよう。
・技術系管理職は実戦経験を積まなければならない。たとえばソフトウェアチームの管理職なら
・仕事時間の20%以上は実際にコーディングをしていなければならない。ソーラールーフの管理職なら、自分も屋根に上って設置作業をしなければならない。そうしなければ、馬に乗れない騎兵隊長、剣の使えない将軍になってしまう。
・仲間意識は危ない。相手の仕事に疑問を投げかけにくくなるからだ。仲間を苦しい立場に追いこみたくないという意識が生まれがちだからだ。これは避けなければならない。
・まちがうのはかまわない。ただし、自信を持った状態でまちがうのだけはやめよう。
・自分がやりたくないことを部下にやらせてはならない。
・解決しなければならない課題に直面したら、管理職に伝えて終わりにしないこと。階級を飛ばし、管理職の下の人間と直接会うこと。
・採用では心構えを重視すべし。スキルは教えられる。性根をたたき直すには脳移植が必要だ。 気が狂いそうな切迫感をもって仕事をしろ。
・規則と言えるのは物理法則に規定されるものだけだ。それ以外はすべて勧告である。
Posted by ブクログ
事業面での彼の偉業はネットにもたくさん溢れている。この本では、彼のパーソナリティや家族など、プライベートな面が明らかにされているが、とても魅力的とは言いがたい。偉業を成し遂げるにはかなりのことが犠牲にされている印象を持った。
Posted by ブクログ
成功している経営者には、才能として、天才的な経営センスだったりが必要と思ったが、それよりも大きく、成功に対する渇望だったりが大事だと感じた。それは、先天的なものだけではなく、後天的にも身につけられるかもしれないと感じた。また、マスクの辛さも知れただの成功者ではないことも知れた。